1 新型コロナウイルス感染症に係る県議会の対応について(岩丸議長)
2 議長会活動について(岩丸議長)
3 今定例会を振り返って(岩丸議長)
4 発表「とくしま藍推進月間」に係る情報発信について(元木副議長)
御報告の前に,7月3日に発生しました静岡県熱海市での土砂災害によってお亡くなりになられた方々とその御遺族に対し,哀悼の意を表しますとともに,現在も行方不明となっておられる方々が,一刻も早く救助されますようお祈り申し上げます。
それでは,私から,御報告させていただきます。
まず,「新型コロナウイルス感染症」についてですが,本県において,4月に入り増加傾向にあった新型コロナウイルス感染者数は,現時点では落ち着きをみせているところでありますが,県民生活や地域経済に深刻な影響がもたらされており,また,今後,デルタ株をはじめとする変異株による感染拡大が懸念されるなど,依然として,予断を許さない状況が続いております。
このような中,県民の皆様の命を守るため,最前線で御対応いただいている医療従事者をはじめ,感染拡大防止に御尽力いただいている関係者の皆様に敬意を表する次第であります。
徳島県議会といたしましても,先の2月定例会閉会以降,危機管理調整費の執行に係る説明聴取を行うため,4月15日に,県土整備委員会を,同月28日には,経済委員会と県土整備委員会を,さらに,5月20日には,5月臨時議会を開会し,緊急的な対策の予算審議を行い,可決したところであります。
また,6月21日の6月定例会開会日にも,緊急対策が盛り込まれた補正予算を先議するとともに,本日,閉会日には,新型コロナ対策41億円が盛り込まれた補正予算を可決し,感染拡大の防止と経済・雇用対策の両立が迅速かつ丁寧に図られ,県民の皆様の安心安全が確保されるよう,可能な限りの対応を行ってきたところであります。
次に,全国都道府県議会議長会や四国4県議会正副議長会等各種議長会においても,国,地方公共団体,民間が一体となって,コロナ対策を強力に推進していくよう,
・ワクチンの円滑な供給,接種体制への支援 や,
・経済・雇用環境への支援,
・感染防止対策に取り組む介護施設,障がい者施設等に対する財政支援の継続,
・避難所における感染症対策
などについて,政府や関係省庁へ,強く要請したところであります。
今後とも,県議会として,新型コロナウイルス感染症の拡大防止と,県内経済の回復に向けて,全力を傾注して参りたいと考えております。
次に,今定例会における代表質問・一般質問についてですが,新型コロナ対策を中心に,議員各位が熱心に論議されたところであります。
まず,
・ワクチン接種や変異株への対策 をはじめ,
・アフターコロナ時代を見据えた,経済の再生に向けた今後の取組 や,
・とくしま応援割の実施による観光振興策,
・ワーケーションの展開
・中小・小規模事業者におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)など社会経済活動を活性化させる取組の推進
・コロナ禍における交通遺児への支援ついて
など,県民の皆様とともに,この難局を,乗り越えていくための数々の対応策等が提言されております。
そのほかにも,
・徳島文化芸術ホール(仮称)の整備 をはじめ,
・知事の政治姿勢や,全国知事会としての活動
・新たな消費者行政基本計画の策定 や,
・デジタル社会の実現に向けた情報基盤整備について
などの県政運営,
・分散型国土の創出 や,
・復業人材の受入れ
などの地方創生・人口減少対策のほか,防災・減災対策,社会資本整備の推進,農林水産業施策,環境施策,スポーツ振興など,県政の重要課題に対する数々の提言がなされ,アフターコロナ時代に向けた県の取組を推し進めたところであります。
また,今定例会においては,開会日に,意見書1本を可決いたしました。
脱炭素社会の実現に向け,再生可能エネルギーの導入は重要でありますが,一方で,重大な環境影響がある場合においても,住民の意見は考慮されるのみとなっており,課題となっております。
このため,地元住民と事業者との円滑な合意形成が図られ,地元自治体や住民の意見が事業計画へ反映されるよう,「環境影響評価手続の抜本的な見直しを求める意見書」を国へ提出することといたしております。
私からの報告は以上でございます。
次に,私のほうから,1点発表させていただきます。
「とくしま藍推進月間」にかかる情報発信についてであります。
資料1を御覧ください。
今月7月は,議員提案条例の「とくしま藍の日及び徳島県の色を定める条例」で定められた,「とくしま藍推進月間」となっております。
まず,この月間における,県議会の取組について,2点ほど御紹介いたします。
藍をテーマにしたパネルの展示についてであります。
これは,四国大学と県議会との包括連携協定に基づく事業として,6月定例会開会日である6月21日から7月30日まで,議事堂1階ホールにおきまして,「藍」に関する同大学の教育研究活動や取組についてのパネルを展示し,広く県民の皆様方に周知するとともに,県民の「藍」に対する関心と理解を深めていただくものであります。
次に,議会図書室において,藍関係の文献コーナーを設置し,阿波藍の歴史や藍染めの技術,藍関連の作品など藍について知ることができる資料,文献を展示しているところであります。
ホールでのパネル展示とあわせて,議会図書室藍関係の文献コーナーにも是非お立ち寄りください。
また,県議会では,とくしま藍推進月間中の,藍染ウェアの着用等の推進はもとより,年間を通じ,藍製品を身につけ,委員会活動などの機会を通じて,全国にとくしまの藍の魅力を発信してまいりたいと考えております。
東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムに藍色が使われ,注目が集まっている今こそ,このような取組を通じ,県民の皆様方はもとより,全国各地で本県の伝統文化である藍に対する関心や理解が深まって欲しいと考えております。
私からは,以上でございます。
(記者)
それでは,質問をお願いします。
(記者)
先ほどの県議会全体の議論の中で,井下県議の発言で,録音をまだ聞くことができてないんですが、ちょっと気になる点が一点ありまして。
記念オケの話でですね、問題となっている刑事確定証拠のことなんですけど、報道機関も入手経路を明らかにするべきだみたいな御発言があったような気がするんですが、その真意をちょっと知りたいんです。
(岩丸議長)
あれは、いわゆる検察のほうの決め事として、そのひとつの事件に関して集めたものを他の分に使ってはいけないというような、ちょっとはっきりとした文言はあれなんですけれども。そういうことを言っているんではないかと思うんですけどもね。
(記者)
議員同士、まあ、議会の中で、そういう質問をされた方がその資料を活用することに関して、議会の中のルールで、問題があるとかないとかいう議論がされることについては、私どもも理解ができるんですが、議会として、報道機関が入手経路を明らかにするべきだと考えられているということですか。
(岩丸議長)
基本的な議会の中の考え方として、どこまで決め事があるのか、ちょっとそこまでは私自身としても理解できてないんですけれども。確かにそういう考えを持っている議員はいるとは思いますけれども。
(記者)
個人的に持たれる分には個人の考え方の自由なんですけれども、議会の場で言われるとなりましたら、正式な御発言ですので、我々マスコミが報道していることに対して、いわゆる注文を付けられたという理解になるんですが。それは議会のあり方として、報道の自由を担保する上で、例えば、その入手経路を明らかになんていうのは、報道機関は絶対にしません。ネタ元を明かすなんてことは絶対しませんけれども、それを明らかにするべきとおっしゃると言うのは、少し問題がずれてるいるのではないかと思うんですが。
(岩丸議長)
そのへんの見解は、私自身もはっきりこれが正解と言い切ることは、難しいとは思うんですけれども。結局、刑事確定訴訟記録を入手するにあたってのいわゆるルールが、きちっとできているんだろうかということで、発言があったと思うんですけれども。
(記者)
議員さん同士で意見を戦わせるのは、御自由にやっていただいていいと思うんですけれども。我々にはあまり関係がないことなんですよね。
(岩丸議長)
ですから、それが例えばマスコミの方が報道する場合にも、これが必要ではありませんかということを投げかけたのだと思うんですけれども。
(記者)
報道機関として責任を持ってそれぞれが報道してることであって、それを誰が言ったとか、誰が言ってないとかっていうことを報道機関が明らかにする訳にはいかないじゃないですか。
例え、議長が公式な場で言わなかったことについて、我々が議長がおっしゃったみたいな言い方で報道することはありませんので。公式な場で、公式な発言をされたことは言いますけれども。
だから、それは僕らに言われても。もしそれで問題が起こった場合には、それぞれの社が法的に罰せられるだけのことなので。
(岩丸議長)
そのような御意見については、しっかり承って、また本人にも伝えておくようにします。
(記者)
そのへんの認識がちょっと分からないんで。そこまでの認識ではなくて、純粋に思われただけのことかもしれませんけれども。ちょっと気になる発言だったので言わせていただきました。
(記者)
関連して質問なんですけれども。先ほど井下県議の総務委員長としての発言だったと思うんですけれども、総務委員長として登壇されて、報道のために入手した資料なのか、書面で明らかにするべきだという趣旨だったように記憶する、まあ正確性に欠けるところはあるんですけれども。本会議の中で、総務委員長として、その報道機関の資料の書き方であるとか、報道内容について、御批判といいましょうか、御意見つけられたということだと思うんですけれども。総務委員長としてそういった発言をされたということについて、議長の見解をお伺いできますでしょうか。
(岩丸議長)
私としては、総務委員長として答弁に立った中でそういう発言が出てきたと思うんですけれども、これがマスコミの皆様に対する、報道の自由に抵触する云々というところまでのものなのか、私自身もどこまで判断していいのか分からないのですが。また、先ほども申し上げたように、そのへんは本人も含めて、しっかりと詰めさせていただきたいと思います。今このことについての発言は控えさせていただきたい。
(記者)
現時点ではよく分からないということですか。
(岩丸議長)
そうですね。
(記者)
重ねて質問なんですが、あの場で自己の意見を述べることはできないということで、山田議員が何度か注意を受けていましたが、井下議員についても自己の意見であれば注意をするべきことにあたるのかどうかということと、今後、そのへんの調査というか、あの発言の真意がどうだったのかというのを、議長としてまたは議会としてするべきかどうか、御見解をお願いできますでしょうか。
(岩丸議長)
それについては、精査はさせていただきますけれども。基本的に自分の意見というのは、質問の中でという話でしょ。
(事務局)
左様でございます。質問の中ではそうです。
(岩丸議長)
事実について質問するということで、自分の意見を言うのは控えるようにという話ですね。そのように私自身は理解しております。
(事務局)
議会の規則の中の質疑ルールのことを議長はおっしゃったと思います。
(記者)
質問する側が、ということでしょうか。
(事務局)
そうですね。
(記者)
委員長報告として委員長が自己の意見を述べることは差し支えないということでしょうか。
(岩丸議長)
答弁の中でね。
(事務局)
答える側は自由なんです。聞く側のルールとして、聞くことはできるが自己の意見を述べることはできないという会議規則上のルールということです。
(記者)
先ほどもありましたように、井下委員長の発言については精査されるということでよろしいでしょうか。
(岩丸議長)
はい。
(記者)
精査されましたら、記者クラブとしては精査された結果を知りたいのですが。
(岩丸議長)
(事務局に対して)どのように対応したらいいですかね。
(事務局)
後ほど、調整させていただきますので。
(記者)
後日、何らかの形で御報告いただけるということですか。
(岩丸議長)
事務局の方から。
(記者)
他に質問はないでしょうか。
(記者)
関連して、今回の議会で、記念オケの刑事確定訴訟記録の取扱いに関する申し合わせを巡って様々な意見や議論があって、法の解釈が、ひとつポイントになったかと思うんですけれども。今回の請願等でも、議長が何度か注意をされる場面もありましたし、井下委員長が総務委員会の中で達田議員への対応について今日も議論がありましたけれども。そのへんについて、今回、議会運営が適正に行われたのかどうか、議長の見解をお願いできますか。
(岩丸議長)
刑事確定訴訟記録の取扱いについては、何年か前に議会運営のルールとして決まっているんですが、刑事確定訴訟記録を「直接的」または「間接的」に引用して、議会において発言しようとする議員は、決められた期日までに議長にその情報を届けなければならないというのがあるんですが、「直接的」というのはすぐ分かるんですが、「間接的」という解釈が明確でなかったのかなと。それで、若干齟齬があるのでないかと私自身としては思っているので、このへんも明確にしておいたほうがいいのかなと。
それと、今回のことに関しては、先ほど扶川議員から話があったように検察のほうに請求しているのでということで、あれがまた正式に出てきたら、議会としては当然、正規のルールに従って対応していくようになると思っております。
(記者)
井下県議の総務委員会での対応が委員長として適正だったかどうか、議長としてはどうお考えでしょうか。
(岩丸議長)
どういう状況だったかというのはお聞きしたんですが、基本的には、質問を完全にストップさせるというようなことはしていないということだったので、それはそれで、しっかり運営できたのではないかと理解しております。
(記者)
他に質問はありませんでしょうか。
(記者)
重ねてすみません。
先ほど「間接的」に引用するという解釈がちょっとあいまいでというようなお話がありましたけれども、今後、議会として、この部分についてはどのように議論していくおつもりですか。
(岩丸議長)
ですから、「間接的」の意味をしっかりと定義づけしていかななければいけないのではないかと思っております。
(記者)
よろしいでしょうか。
それでは、以上で終わりたいと思います。ありがとうございました。
(岩丸議長、元木副議長)
どうもありがとうございました。