7月28日、徳島市水道局と連携して「水の大切さ」をテーマとしたイベントを開催しました。私たちは普段、蛇口をひねれば当たり前のように安全な水を使うことができます。しかし、その当たり前は世界では決して当たり前ではありません。今回のイベントは、身近な水について学ぶとともに、世界の水事情について考えるきっかけとなりました。
私は5年前、青年海外協力隊としてウガンダで活動していました。現地では水道が整備されておらず、雨水をためて生活していました。雨が降り始めると、すぐに隣に住む家族と協力して家の外へありったけの盥を出して水を集めます。それほど水は貴重で、生活に欠かせない存在でした。ウガンダでは、水道が整備されている都市部でも実際には茶色く濁った水が出てきたり、ボウフラが混じっていたりすることもありました。そのような経験を通じて、「水道があること」そのものが幸せなのではなく、「安全で清潔な水が手に入ること」が本当の意味での豊かさなのだと感じました。
世界には現在も安全な水を利用できない人たちがたくさんいます。不衛生な水が原因でさまざまな感染症が発生し、人々の健康や命が脅かされている地域も少なくありません。安全な水へのアクセスは健康を守るだけでなく、子どもたちの教育や人々の暮らし、さらには地域の発展にも大きく関わっています。
今回のイベントでは、水が家庭に届くまでの仕組みや、徳島市の水道水が安全である理由について学びました。浄水場での処理や水質管理など、多くの人々の努力によって安全な水が供給されていることを改めて知り、普段何気なく利用している水にも多くの技術や工夫があることを実感しました。
JICAでは、世界各国で給水施設の整備や運営管理に関する技術協力、人材育成などを行い、安全な水へのアクセス向上に取り組んでいます。これらの活動は、SDGs(持続可能な開発目標)の目標6「安全な水とトイレを世界中に」の達成にもつながる重要な取り組みです。日本で培われた技術や経験が世界各地で活用され、多くの人々の生活を支えていることに大きな意義を感じます。
ウガンダでの経験を振り返ると、雨水での暮らしに不便はなかったものの、安全な水がいつでも手に入る環境は決して当たり前ではないのだと実感します。今回のイベントが水を大切にする気持ちを育み、世界の水課題へ目を向けるきっかけになれば幸いです。世界中の海がつながっているように、私たちの日常と世界は水を通じてつながっています。身近な水について考えることが、世界の人々の暮らしや国際協力への関心につながることを願っています。