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TISネットワーク通信vol.42-COLUMN

消費者庁新未来創造戦略本部報告会『令和7年度 消費者庁新未来創造戦略本部成果報告会』の開催

消費者庁新未来創造戦略本部 宮島 直紀

 消費者庁新未来創造戦略本部(以下「未来本部」といいます。)では、毎年度、当該年度に取り組んだモデルプロジェクトや政策研究の成果を広く共有するため、成果報告会を開催しています。昨年度は、2026年3月17日に徳島県会場とオンラインを併用したハイブリッド形式で開催しました。

 報告会の冒頭では、京都府立医科大学大学院の成本迅教授から「高齢者の認知機能障害に応じた消費者トラブルに関する研究について」と題した、動画による基調講演を行っていただきました。これは、医療・福祉関係者への調査に基づいて、医療福祉の側からみた消費者トラブルの実態を明らかにするもので、被害に遭われた方の多くが被害を認識していないこと、軽度認知障害から中等度認知症の段階において被害に遭いやすいこと、また医療福祉分野における消費者行政の認知が必ずしも十分ではないことなど、今後の政策検討に資する示唆が示されました。

 続いて、モデルプロジェクトの報告として、職域別に実施した消費者教育、見守りネットワークの強化に向けた取組、公益通報窓口の整備促進に関する調査結果が紹介されました。このうち見守りネットワークに関するモデルプロジェクトは、徳島県小松島市の協力を得て消費・警察・福祉の関係者間の連携強化を図ったもので、TISネットワーク通信vol.41-COLUMNでも取り上げているので、そちらも御参照いただければと思います。

 政策研究の報告では、基調講演で成本先生にご紹介いただいた研究を踏まえて作成した医療福祉関係者や患者家族向けの実務的なガイドの作成状況に加え、製品事故に係る民事法制の国際比較や、デジタル社会に対応した消費者法制の研究の進捗などを共有しました。

 さらに、徳島県との連携による取組として、国際消費者シンポジウムの開催、JICA研修を通じた国際交流、伝統産業を題材としたエシカル消費の推進などについても紹介しました。

 本報告会は、現地およびオンラインの双方において多くの方に御参加いただき、未来本部の取組を広く発信する機会となりました。当日の模様は、消費者庁公式YouTube(※1)でも公開していますので、ぜひ関心のあるテーマだけでも御視聴いただければ幸いです。また、本稿で取り上げた医療福祉関係者や患者家族向けの実務的なガイドは消費者庁ウェブサイト(※2)に掲載しています。冊子が必要な場合は未来本部までお問い合わせください。

 

(※1)https://www.caa.go.jp/socialmedia_guideline/youtube/

(※2)https://www.caa.go.jp/policies/future/icprc/research_003