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TISネットワーク通信vol.41-COLUMN

見守りに関するモデルプロジェクトについて

消費者庁新未来創造戦略本部 宮島 直紀

 高齢者等を狙った特殊詐欺等による消費者被害は依然として深刻であり、消費者庁新未来創造戦略本部(以下「未来本部」という。)のある徳島県でも、特殊詐欺やSNS型投資詐欺、ロマンス詐欺による被害が後を絶たない状況です。こうした被害を防止するためには、日常生活の中で異変にいち早く気づき、適切な相談機関へ「見守り」の取組が、これまで以上に重要となっています。

 このような問題意識を踏まえ、未来本部では、消費、警察、福祉の関係者の連携を強化し、対応力向上を図ることを目的として、見守りに関するモデルプロジェクトを企画しました。本プロジェクトは、小松島市、小松島警察署、小松島市社会福祉協議会、小松島市地域包括支援センター等の協力を得ながら進めています。

 連携強化にあたっての課題を把握するため、まず関係部局の職員や警察官、ケアマネジャーの方を対象に事前アンケートを実施しました。そのなかでは、「消費生活センターがどのような相談を受理しているか知らない」「どこに相談してよいか分からない」「相談の緊急度の判断が難しい」といった声が寄せられました。

 これらの課題解消と、関係機関が顔の見える関係を築くことを目的として、昨年11月に「小松島市見守り関係機関連携強化研修会」を開催しました。研修会の前半では、各機関の代表者によるパネルディスカッションを行い、事前アンケートで示された課題や質問について、それぞれの立場から説明や回答が行われました。後半では、研修に参加したケアマネジャーを対象に、実際の訪問先でトラブル事例に遭遇した場合を想定したグループワークを実施し、参加者同士で活発な意見交換が行われました。

 研修会後のアンケートでは、相談への心理的な抵抗感が減ったことや、関係機関との連携が図りやすくなったことなど、前向きな評価が多く寄せられました。これらの成果を踏まえ、研修内容を整理した質疑応答集や相談フローチャートを作成し、地域の関係者への周知にも取り組んでいます。今回の取組は、地域全体で見守りの意識を高める重要な契機となったと考えています。未来本部では、本モデルプロジェクトの成果を発信し、広げていきたいと考えています。

 これまで本稿で紹介してきた取組など、本年度に未来本部で行ってきたモデルプロジェクトや政策研究については、令和7年度消費者庁新未来創造戦略本部成果報告会において、その知見を広く共有することを予定しております。今後の消費者行政の取組の参考となるよう、オンラインで視聴可能にしますので、是非、御覧いただければと思います。

https://www.caa.go.jp/policies/future/topics/meeting_021