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TISネットワーク通信vol.20-COLUMN

サステナブルファッションに向けた 新たなアプローチ

坂本 有芳(鳴門教育大学大学院 学校教育研究科 教授)

 「サステナブルファッション」というキーワードで、衣服の消費を持続可能にしようという取り組みが広がっています。食品ロスと同様、膨大な衣服ロスには製造や流通といった事業者側の問題が大きな影響力を持っていますが、消費者の日々の行動にもロスを生み出す問題が少なからず存在します。そこで、日々の生活全般の仕組みを整えるライフオーガナイズという手法を使って、消費者側の行動の改善を図るアプローチを試みました。


 実施したのは、7家庭を対象としたフィールド・スタディです。対象者の方のご家庭に専門家と一緒に訪問し、まずは普段の衣服の購入や管理方法やその悩みについてヒアリングします。その後、持っている衣服を収納場所から全て取り出し、分類して収め直すのが一連の流れです。この作業の3~6カ月後にもう一度ご家庭を訪問して、どのように衣服の買い方や収納方法が変わったか意識と行動の両方を確認すると、全てのケースで改善が見られました。


 このフィールド・スタディを行ったのは、私が実際に専門家のサポートを受けた経験によります。手持ちの衣服を全て出し、「好き/好きでない」「使う/使わない」の2軸で衣服を4分類したところ、冬のボトムスに気に入らないながらも着ている服が多かったのです。なぜ気に入らないのか、そして着ているのかを掘り下げることで、冬は防寒できる服を必要としていたことが改めて分かりました。この振り返りがなければ、何となく新しい服を買い、でも何か満足できなくて別の服が欲しくなることを繰り返したのではないかと思います。
 

 フィールド・スタディの成果をふまえ、サステナブルファッションを実践するための動画を作成し、公開しています。こちらのQRコードから是非とも動画をご覧いただき、ライフオーガナイズの手法を取り入れた消費行動の改善を体験していただければと思います。

「服を最大限活用するエシカル・オーガナイズ」動画
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