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徳島の環境 | 徳島県

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アクティビティの説明・水環境プログラム2(2)

漂着物調べ・水環境プログラム2(2)

調外

【内容】
海岸の漂着物を調べ、どんな物が多いのか、どこから来たのか、生き物たちはどんな迷惑(被害)を受けるのか、などを話し合う。
※集めた漂着物の処理方法も含めて計画を立てる。海岸をもつ地域にある学校ではよく行われている海岸清掃などの活動の中で行うとよい。また、大きな河川であれば、川原で行うこともできる。


【ねらい】
環境学習の目指すところは、自分のところ、自分のまちだけでなく、世界的規模で考え、最終的には自分がとれる行動に結びつけていくことである。
今、日本に限らず、世界的に海岸の漂着物による汚染はひどくなりつつあり、人工の漂着物は、海に住む生物に対する大きな脅威となっている。
ここでは、漂着物を調べることを通じ、日本に他の国の漂着物が流れてくることから、日本の漂着物も他の国に流れていることに気づき、環境問題は世界的な視点を持つ必要があること、自分たちが何気なく捨てているものが生き物などに対し地球の規模で影響を及ぼしていること、を実感する。


【準備】

・清掃に必要な火ばさみやビニール袋、軍手など

・スケッチ用具

・記録用紙

・ブルーシート

・救護所用テント


【実施上の注意】

●事前にフィールドの安全を確認し、注意を喚起する。

●漂着物の中には、化学物質や危険物が入っている段ボール箱、割れたビンなど、危険なものが数多くある。火ばさみなどを使い、手で直接つかまない、ビンなどの中身を取り出さない、大きな物を集めないなどの注意や収集する基準などを、図などを用いて、できるだけ具体的に、かつ、わかりやすく伝える。

●直接集めていくのではなく、スケッチをするとか、一覧表をつくるなどの方法も考える必要がある。


【方法】
[1]「海岸の清掃活動」や「海岸観察」について話し合い、漂着物について気がついたことをわかちあう。


●漂着物について調べたいことをKJ法で出し合い、各グループで観察項目を決める。
「漂着物は人工の物と自然の物のどちらが多いのだろう。」
「人工の漂着物はどこから来たのだろう。」
「人工の漂着物はどのような原料でできた物が多いのだろう。」
「人工の漂着物で、元の形と大きく変わった物、元の形とほとんど同じ物はどんな物だろう。」など

[2]観察に必要な準備物をそろえて、集合場所に集まる。
(活動を展開するフィールドの範囲と、注意点、活動時間を知らせる。採取方法について徹底する。できるだけ多くの指導者がフィールドに展開し、安全を確認できるような体制作りをする。)

[3]採集、またはスケッチ、記録取りをする。

[4]自然物の漂着物でゲーム的な遊びを行う。
例えば、グループで、流木・海草・貝殻・石などで造形物を作る。

[5]各グループで集合し、記録の整理をする。

[6]全体でわかちあいをする。
「漂着物を人工物と自然物でわけるとどちらが多いのだろう。また、どんな物が多いのだろうか。」
「どこから来た漂着物が多いのだろうか。また、そのわけはなぜだろうか。」
「元の形と変わっている漂着物は、どうしてそうなったのだろう。また、けずれたり壊れたりした物はどうなったのだろう。」
「壊れたり、中の物がなくなっている漂着物もあるが、この漂着物で海の中の生き物たちはどんな迷惑を受けるのだろう。」
「日本の川や海で捨てた物はどこへいったのだろう。」
「海や地球はどうなっていくのだろう。」
「私たちができることは何だろう。」
※漂着物の中には、他の国々からのものが多いことから、環境問題に対する責任や課題を自分のこととして考えにくいおそれがあるため、逆に南太平洋の島国には日本からの漂着物が多く流れ着いていることの事実を資料等で伝える。

[7]各自ふりかえりをする。

[8]あとかたづけを行う。