体験・調内
小学校6年生家庭科、小学校5年生理科
【内容】
部屋の入り口、中央部、窓際などの様々な場所において、暖房を開始して、一定の時間間隔ごとに天井付近と床付近の高さの温度を計測し、扇風機を回して同様のことを行う場合にどう変化するかを調べる。
【ねらい】
冬場、エアコンやストーブで暖房を行なうと、部屋の天井付近は暖かいが、足下は寒いことがある。これは、温度による空気の密度の差によって起こる現象であり、暖められた空気が天井付近に溜まり、部屋の空間の上下で温度差が生じるためである。
ここでは、扇風機を使って空気をかき混ぜることで、部屋の上部と足下の温度を均一にし、少ないエネルギー・時間で部屋全体が暖まることに気づき、暖房の使い方を工夫することで、省エネできることを学ぶ。
【準備】
・エアコン、石油ストーブなど暖房器具のある小部屋、扇風機(実験室)
・温度計
・先端に温度計を設置するための棒(長さ:実験に使用する部屋の天井高)
・記録シート
・グラフ用紙
【実施上の注意】
●冬期に実施した方が、温度差が出やすい。
●小さめの実験室の方が短時間で温度が上がりやすい。
●室温計測中は、じっとして計測者による影響を最小にする。
●石油ストーブを使用する場合は換気に注意する。
【方法】
1回目…前半の水槽をつかったものは予備実験
[1] 水の実験によって温かいものは下に行くことを証明。
1.絵の具などで薄く着色したぬるま湯をビニル袋に入れ密封する。
2.水の入った水槽に上記のビニル袋を手で沈め、袋を裂く。
3.着色されたぬるま湯が、水槽の上の方へ上がってくことを確認する。
[2] 実験の解説。
●実験部屋の入り口付近、部屋の中央、窓際など、計測場所を決める。
●実験を行なう部屋の天井高の長さの棒の両端に温度計を固定する。
(計測場所の数だけ作成)
●棒1本につき、2人(天井部、足下)の温度計測者を配置する。
[3] 実験の準備。
[4] 部屋の暖房のスイッチを入れ、1分毎に温度を計測。(休み時間10分)
● 休み時間中も計測し、計測結果を記録シートに記入していく。
2回目
[5] 休み時間終了後、扇風機を回し部屋の空気をかきまぜる。
● 扇風機を回す際、人の出入りでの温度変化を最小にする。
[6] その状態で、さらに5分間温度を計測、記録。
[7] 計測終了、その後、計測結果をグラフに記入。
[8] 計測場所毎に結果をまとめ、発表。
●扇風機をつける前後の温度変化を確認する。
●計測場所による違いも確認する。