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公益通報窓口及び内部通報制度の整備促進のプロジェクト

 公益通報者保護法は、労働者が事業者を守るために通報した場合、通報者を保護した上で、通報事実について調査し、通報事実の存否を確認、是正することを目的とした法律であり、同法の施行から10年以上が経過しています。しかし、内部通報制度の浸透については全国的にも進んでおりません。

 徳島県においても、市町村を始めとする事業者の通報窓口の設置率は決して高いものでなく、内部通報制度に対する事業者の理解を深める必要性があると考えられるため、消費者庁の協力を得て、内部通報制度を広めるプロジェクトを開始しました。

令和元年度の徳島県の進捗状況

1 県内事業者への内部通報制度の推進(平成31年度コンプライアンス経営強化推進事業)

 県内事業者への公益通報者保護制度の浸透を図るために実施したコンプライアンス経営強化推進事業を令和元年度も同様に実施します。

 引き続き、経済団体等に公益通報者保護制度推進員を設置していただき、研修やアンケートを実施するなどし、各会員への内部通報窓口設置の支援及び推進を図ります。

 また、経済団体等に設置した団体会員用の窓口においても公益通報を受け付けています。

2 内部通報制度導入推進事業

 徳島県では、県内事業者における内部通報制度の導入・認知状況等を把握するため、平成31年度コンプライアンス経営強化推進事業において「内部通報制度導入推進事業」としてアンケート調査を実施しています。

3 全国市町村への通報窓口設置の推進

 消費者庁が全国的に進めていく各自治体への公益通報窓口の設置について、協力して、推進を図ります。

平成30年度の徳島県の進捗状況

1 外部の労働者からの公益通報共通窓口の設置

 県内全市町村に外部の労働者のための通報窓口が設置されましたが、更に安心して通報できる環境を広げ、実効性の向上を目指すため、昨年度から検討や協議を重ねていた共通窓口について、各市町村と個別に事務協定を締結することにより、徳島県消費者情報センターに設置しました。

 この窓口は通報者が県での受付を希望する場合、市町村が所管する法令等に係る通報を代わって受付を行うことができる仕組みになっています。

 詳しくは「外部の労働者からの公益通報共通窓口を設置しました」をご覧ください。

2 民間事業者向け内部通報窓口設置パッケージの作成

 徳島県では、県内事業者の内部通報制度の導入を支援するため、導入に当たって必要な内部通報規程や通報対応マニュアル等の資料を一式にした「民間事業者向け内部通報窓口設置パッケージ」を作成しました。

 詳しくは「民間事業者向け内部通報窓口設置パッケージについて」をご覧ください。

3 H29徳島県版民間事業者における内部通報制度の実態調査

徳島県では、県内事業者の公益通報者保護制度に関する現状や動向等を把握するため、平成29年度コンプライアンス経営強化推進事業において「H29徳島県版民間事業者における内部通報制度の実態調査」を実施し、県内企業の内部通報窓口の設置率等に関するアンケート調査を行いました。

結果については「H29徳島県版民間事業者における内部通報制度の実態調査」をご覧ください。

4 県内事業者への内部通報制度の推進(平成30年度コンプライアンス経営強化推進事業)

 県内事業者への公益通報者保護制度の浸透を図るために実施したコンプライアンス経営強化推進事業を平成30年度も同様に実施します。

 引き続き、経済団体等に公益通報者保護制度推進員を設置していただき、研修やアンケートを実施するなどし、各会員への内部通報窓口設置の支援及び推進を図ります。

 また、今年度については、昨年度経済団体に設置した団体会員用の窓口で通報を受け付け、団体に窓口を設置した効果を測る予定です。

5 市町村公益通報担当者研修

 県内市町村の公益通報窓口の実効性の向上を図るため、公益通報者保護制度に詳しい淑徳大学の日野准教授を招へいし、市町村公益通報担当者のスキルアップを目的とした研修会を実施しました。

 講義で制度の学習後、事例をシミュレートする実践的なグループワークを実施すると、皆様から様々な意見発表があり、各自治体職員の間で意見交換することができました。

6 eラーニング

 全庁的に可能な限り多数の職員に公益通報者保護制度を再認識していただくために、消費者庁作成のハンドブックを参考に資料を作成し、県庁のイントラネットを活用し、eラーニングに研修を実施しました。

 一人ひとりが自分の席で自由に隙間時間を使って受講していただくことができるシステムであり、結果として、受講対象となる県職員の約97.1%である3,697人に受講していただくことができました。

7 全国市町村への通報窓口設置の推進

 消費者庁が全国的に進めていく各自治体への公益通報窓口の設置について、協力して、推進を図ります。

 その第一歩として、平成30年5月18日高知県庁にて検討会を実施し、徳島県での取り組みについて説明しました。

平成29年度の徳島県の取組

1 県内全市町村における内部通報窓口の設置

 内部通報窓口は市町村の職員が同市町村に関する不正を同市町村の窓口や担当者に通報する窓口ですが、平成29年3月31日の時点で県内自治体においては、8市町村にしか設置されていませんでした(設置率33.3%)。

 その状況を是正するため、内部通報窓口の設置を図るべく、消費者庁の担当者と連携し、管内各市町村を回って、担当者と協議を行い、公益通報制度の必要性を説明し、御理解をいただきました。

 最終的には、7月24日をもって、県内全市町村に通報窓口を設置していただき、設置率100%を達成することができました。

2 県内全市町村における外部通報窓口の設置

 外部通報窓口とは、市町村の職員ではなく、外部の労働者が自分の所属する事業者の不正等について,処分又は勧告等の権限を有する市町村へ通報することのできる窓口になります。

 平成29年3月31日の時点では、徳島県内3市町村にしか設置されていませんでした(設置率12.5%)。

 外部通報窓口の設置に当たっても、内部通報窓口の設置と同様に、消費者庁の担当者と連携し、管内各市町村を回って、担当者と協議を行い、公益通報制度の必要性を説明し、御理解をいただきました。

 最終的には、10月1日に県内全市町村に設置していただき、設置率100%を達成しました。

全国的にも順位の低かった徳島県内市町村の内部通報窓口設置率が平成29年7月には100%になっている。同様に外部通報窓口設置率は平成29年10月に100%になっている。

3 公益通報者保護制度に関する市町村向け研修会(平成29年12月22日)

 県内全市町村に内部及び外部通報窓口を設置したことを受け、今後の運用等について参考になるような県の取り組み等を紹介する研修会を実施しました。

 また、実効性の向上のため、外部通報窓口の共通窓口設置に関する検討会を実施しました。

消費者庁、徳島県、県内全市町村の職員が会議をしている。
消費者庁の職員が公益通報者保護制度について説明している。

4 学生向け公益通報者保護制度の研修(四国大学)

 内部通報や不正な行為に関する教育の一環として、四国大学で県内の若年層に向けた公益通報者保護制度の授業を実施しました。

講師が壇上から降りて,学生に質問を投げかけている。

5 県内事業者への内部通報制度の推進(コンプライアンス経営強化推進事業)

県内事業者への公益通報者保護制度の浸透を図るため、コンプライアンス経営強化推進事業を実施しました。
コンプライアンス経営強化推進事業とは、県内事業者の内部通報窓口設置を推進するため、次の業務を県内の経済団体と協力して行う事業です。
  • 多数の事業者を会員に持つ経済団体等に公益通報者保護制度推進員を設置し、各会員への内部通報窓口設置の支援及び推進
  • 会員への研修やアンケートを実施し、公益通報者保護制度の周知や啓発
  • 経済団体内へ会員のための内部通報窓口の設置

 同事業を実施する団体が会員事業者の職員等に対して実施した研修

公益通報者保護法に詳しい弁護士が説明している

6 県内事業者向け公益通報者保護制度の研修会

 各団体に御協力いただき、様々な事業者の労働者に向けて、公益通報者保護制度の研修を実施しました。

県の職員が公益通報者保護制度について説明している。