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アサリ・カキなど二枚貝類は、餌のプランクトンが原因で、まれに毒を持つことがあります。
徳島県では二枚貝類の毒化について検査体制をしいており、毒化した貝が市場に出回らないようにしています。
二枚貝類は一般的に海中のプランクトンを餌にしています。時として海中に有毒なプランクトンが大量に発生することがあります。
有毒プランクトンを餌として食べた二枚貝はその毒成分を体内(中腸腺)に蓄積して有毒化します。
これが貝毒です。貝毒は調理などの加熱では消えません。
貝毒には麻痺性貝毒と下痢性貝毒の2種類があり、麻痺性貝毒の症状としては、食後30分で舌、唇などのしびれ、重症の場合は体が思うように動かなくなり、最悪の場合には、死に至る場合があります。
また、下痢性貝毒の場合、食後30分から4時間以内に下痢などの症状が現れますが約3日ほどで全快します。死亡例はありません。
貝毒は海水中のプランクトン密度が低くなると徐々に貝の体内から排出されて消失します。
貝毒が蓄積されるのはプランクトン食性の二枚貝類に限られ、サザエ・アワビなどの巻き貝類では貝毒が蓄積されることはありません。
また魚に貝毒が蓄積されることもありません。
貝毒の毒量はマウスユニット(MU)という単位で表され、規制値が設定されています。
1MU(マウスユニット)とは体重20gのマウスを麻痺性貝毒にあっては15分で死に至らしめる毒量をいいます。
出荷停止・自主規制の基準値は、麻痺性貝毒4MU/gとなっています。
麻痺性貝毒の人の致死量は、体重60kgの人で約3,000から20,000MUと言われています。
規制値を超える二枚貝が出荷されたり採取されることがないように、徳島県では、貝類の生息場所の特性などを考慮して貝の種類と海域を区分して、有毒プランクトンの発生状況を定期的に調査するとともに、有毒プランクトンが大量に発生した場合は二枚貝について検査が行われます。
この検査で、二枚貝に規制値を超える貝毒が含まれることが判明した場合には、出荷の自主規制が行われています。
また、規制値を超える貝毒が検出された場合には、県は、マスコミを通じて、潮干狩りの人などにも注意を呼びかけるなどしています。