令和3年度 重要文化財「徳島県矢野遺跡出土品」及び「徳島県観音寺・敷地遺跡出土品」の保存修理事業について(特別展示のお知らせ)
徳島県では平成30年度 (2018) から、重要文化財(考古資料)を良好な状態で保存活用するため、国庫補助を受けて保存修理事業を進めております。令和3年度は重要文化財「徳島県矢野遺跡出土品」の土面1点と、重要文化財「徳島県観音寺・敷地遺跡出土品」の木簡20点の保存修理を実施しました。
名称:徳島県矢野遺跡出土品(指定番号考第659号)
指定:令和元年7月23日
員数:一括(160点)
種別:考古資料
時代:縄文時代
修理方針:解体修理・欠損箇所補修等
事業期間:令和3年4月1日から令和4年3月31日
事 業 費:文化庁補助金・県費
事業概要:重要文化財「徳島県矢野遺跡出土品」指定品の保存修理
令和元年度に指定された「矢野遺跡出土品」の多くは土器の破片を接着剤で組み立てたもので、展示するために補強が必要なものがあります。そこで、文化庁の補助金を得て令和2年度より保存修理事業を行っています。令和2年度に縄文土器2点の保存修理を実施し、令和3年度は「土面」の修理を行いました。土面の観察と X 線撮影により亀裂等の状態を確認した上でいったん解体し、欠損部分を樹脂で補填して組みなおしました。樹脂で補填した部分は着色して仕上げ、当時の姿をできるだけ復元しています。






名称:徳島県観音寺・敷地遺跡出土品(指定番号考第632号)
指定:平成27年9月4日
員数:一括(922点)
種別:考古資料
時代:飛鳥時代から平安時代
修理方針:接合、欠損箇所補修等
事業期間:令和3年4月1日から令和4年3月31日
事 業 費:文化庁補助金・県費
事業概要:重要文化財「徳島県観音寺・敷地遺跡出土品」指定品の保存修理
平成27年度に重要文化財に指定された「徳島県観音寺・敷地遺跡出土品」には、一般公開するにあたって修理や補強を必要とするものがあります。特に、木簡や木製品は形状が変化しやすいため、継続的に保存修理を行うことが重要となります。これまでに平成30年度11点、令和元年度41点、令和2年度20点の修理を実施しています。令和3年度も木簡20点の保存修理を行いました。割れて出土した木簡を接合するとともに、欠損個所を樹脂で補修しました。

