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川口発電所の経緯

川口発電所は、上流の日野谷発電所の発電水量を逆調整する川口ダムを利用し、下流の水位変動を緩和するとともに発電を行うダム式発電所で、昭和35年10月一部運転を開始、昭和36年8月から赤松川渓流取水設備の完成により全運転を開始しました。現在、最大出力11,700kW、常時出力3,000kWとなっています。

また昭和60年度に、ダムゲート制御装置を導入し、ダム地点の流入量に即応したゲートの開閉操作を行っています。

なお、平成11年4月1日に運用を開始した総合管理推進センターから遠隔監視制御しています。

川口ダム・発電所完成直後(昭和34年12月)の画像
【川口ダム・発電所完成直後(昭和34年12月)】
  
川口ダム・発電所(現況)の画像
【川口ダム・発電所(現況)】
  
放流状況の画像
【放流状況】

工事計画

川口発電所の目的

川口発電所は、「那賀川河川総合開発事業」の一環として、坂州発電所、日野谷発電所とともに計画されたもので、先に完成した日野谷発電所の逆調整を目的とした川口ダムを利用して発電するものです。県内産業の発展に貢献することが目的でした。

計画の概要

昭和30年11月に一部発電を開始した日野谷発電所・長安口ダムによって那賀川下流部に対する洪水調節などの治水の貢献度は大きいものでしたが、なお水利利用効率を高めるため、那賀郡相生町(現:那賀町)川口に川口ダムを築造し、上流の日野谷発電所の発電水量を逆調整し、下流の利用度を高めようとしました。

建設位置については、相生町川口橋の上流500m付近に張り出した基礎岩盤上がダム築造に適しているため、ここに高さ30mの川口ダムを築造して、最大出力11,700kW(使用水量70m3/s)の発電を計画しました。

さらにダムの計画と並行して、着工前の昭和31年12月から昭和33年3月まで、洪水時における水門の越流能力や、下流河床が洗掘されたときの構造物の保護対策を主な目的として、水理実験を行いました。この実験のための模型は、縮尺1/60の立体と平面模型の2種類を製作し、建物や設備は長安口ダム建設時に使用したものを転用しました。

建設工事

□川口ダム・川口発電所

工事概要については、ダム地点の那賀川中央部の岩盤を利用してまず左岸を締切り、ダム基礎工事を施工、順次上部構造部分の工事を実施しました。次いで渇水時を利用して右岸を締切り、河水を左岸ダムに設けた仮排水路に誘導して流し、ダム基礎工事並びに発電所基礎工事を施工、順次上部構造物の工事を実施しました。

その後、水車、発電機、洪水吐ゲートなどの据付工事を昭和35年10月に終了し、一部発電を開始しました。那賀川支流の赤松川渓流取水設備工事は引き続き11月から施工し、翌昭和36年8月に完了、フル発電の開始にこぎつけることができました。

建設費用

 約20億5千万円

地域とのふれあい

企業局35周年事業
川口発電所見学会(平成3年2月23日)の画像
川口発電所見学会(平成3年2月23日)

 

平成3年2月23日に、企業局発足から35周年を記念し、那賀川流域の住民の方々を対象に『ふれあいウォーク』を実施しました。参加者に相生中学校に集合してもらい、川口発電所まで歩いた後、発電所の見学を実施しました。

企業局40周年事業
こども電気教室(平成8年10月27日)の画像
【こども電気教室(平成8年10月27日)】

 

平成8年10月27日に、企業局の40周年を記念して、企業局事業について理解を深めてもらうことを目的に『ふれあい感謝祭』を森林公園「あいあいランド」で実施しました。
こども電気教室や図画コンテスト、発電所見学などを実施しました。当日は天候にも恵まれ、700人余に参加していただき、盛況でした。