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「徳島県ワンヘルス推進条例」ができました!

 動物から人へ感染する病気の総称である「動物由来感染症」から県民の健康を守るため、
徳島県議会の提案で令和5年3月14日に「徳島県ワンヘルス推進条例」が制定されました。

「ワンヘルス」って何?

 「ワンヘルス(One Health)とは、

人及び動物の健康並びに環境の健全性は一つのものであるという考え方です。

「ワンヘルス」がなぜ必要?

 新型コロナウイルス、鳥インフルエンザをはじめとする動物由来感染症は、人のかかる感染症のうち約6割を占めています。

 これらの動物由来感染症は、森林破壊や気候変動により野生動物及び蚊、ダニ等の媒介動物の生息する環境が変化し、人の生活圏と重なったことで、これらの動物の持つ病原体が人に感染するようになったものとされています。

 このような状況の中で、動物由来感染症から人の健康を守るためには、動物の健康及び環境の健全性が重要であり、医師、獣医師、環境科学をはじめとする各学術分野の研究者及び関係機関が分野を越えて連携する「ワンヘルス(One Health)」への取組が世界的に求められており、その実践に向けた理念浸透が喫緊の課題となっています。

 このため、徳島県は、ワンヘルスの理念浸透に向けた取組を推進することにより、県民及び県内で飼養され、又は生息する動物の健康並びに環境の健全性を一体のものとして守ることができる社会の構築を目指し、「徳島県ワンヘルス推進条例」を制定しました。

「徳島県ワンヘルス推進条例」の中身は?

 「徳島県ワンヘルス推進条例」は全部で10条からなる理念条例です。

 ワンヘルスの推進に関し、基本理念を定め、県の責務並びに医師、獣医師、環境科学をはじめとする各学術分野の研究者及び関係機関の役割を記載しています。

「とくしまワンヘルス推進月間」の創設

 毎年9月「とくしまワンヘルス推進月間」と定め、各種イベントを実施していきます。

ワンヘルスの推進に向けた体制整備

 「ワンヘルス」はさまざまな分野にまたがるものであるため、その業務を一つにつなげる体制を整備していきます。

ワンヘルスの推進に係る助言及び提案を行う場

 平成16年から設置されている「徳島県動物由来感染症対策検討会」を進化させ、医師、獣医師、環境科学をはじめとする各学術分野の研究者及び関係機関による専門的知見からワンヘルスの推進に関する必要な助言及び提案をもらい、県の施策に反映させていきます。

今後の徳島県の取り組みについて

 「徳島県ワンヘルス推進条例」に基づき、各種事業を県をあげて実施していきます。

  • ワンヘルスの普及

 9月の「とくしまワンヘルス推進月間」に、ワンヘルスとは「何か」、また「重要性」を広く県民に周知・啓発する活動を実施します!

セミナー及び講演会の開催
わかりやすく解説した動画配信
イベントでのPRブース出店

  • 動物由来感染症の調査研究の強化

 県内の動物由来感染症のまん延状況を明らかにするため、国立感染症研究所と共同研究を実施します。