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特殊詐欺の被害状況(令和5年)について

令和5年における県内の特殊詐欺の被害状況等について情報提供いたします。

○徳島県内の令和5年における特殊詐欺の被害状況について、認知件数は72件(前年比+34件)被害総額は4億5,217万円(前年比+3億7,681万円)となっており、過去10年で最悪となっています。

○認知件数のうち、

・「『+』がついた国際電話番号から自動音声ガイダンスで実在する企業を騙り『有料サイトの未納料金』を請求される」、「パソコンを閲覧中、警告音が突然鳴り響き『ウイルス除去が必要』などと電子マネーのコード番号を要求される」などの架空料金請求詐欺が35件

・「LINEで突然、『株式投資サークル』や『投資経験共有グループ』などと称するグループに勝手に追加され、FX投資や株式投資を勧められて1,000万円以上騙し取られる」などの金融商品詐欺が17件

・「警察官や金融機関職員を騙り『キャッシュカードが悪用されている』、『キャッシュカードを取り替える必要がある』などと言ってキャッシュカードや通帳を騙し取られる」などの預貯金詐欺が7件発生しています。

特に、スマートフォンのアプリ「LINE」などのSNSでグループに追加されて勧誘されるなど、SNSを悪用して架空の投資話を持ちかける「金融商品詐欺」の被害額は2億9,762万円となっており、被害額は全体の6割を超えています。

犯人からの連絡手段は、固定電話SNSインターネットに接続したパソコンが多く、また、被害金の交付形態は、口座振込電子マネーでの交付が多く見られます。さらに、認知件数のうち、高齢者(65歳以上)の被害が40件と5割以上を占めています。

【令和5年中の被害状況】※ 県警本部調べ

R5.12特殊詐欺の被害状況表

○合計 ※括弧内は、前年同期実績(前年比ではない)

・認知件数72件(38件)

・被害額 4億5,217万円 (7,536万円)

○内訳 ※括弧内は前年同期比較

(1) オレオレ 5件(+1件)、3,874万円(+2,474万円)

(2) 預貯金7件(+1件)、2,468万円(+1,455万円)

(3) 架空料金請求 35件(+19件)、7,639万円(+3,847万円)

(4) 還付金 1件(▲6件)、99万円(▲363万円)

(5) 融資保証金 1件(▲2件)、1万円(▲78万円)

(6) 金融商品 17件(+17件)、2億9,762万円(+2億9,762万円)

(7) ギャンブル 0件(±0件)、0万円(±0万円)

(8) 交際あっせん 0件(±0件)、0万円(±0万円)

(9) その他 2件(+2件)、1,047万円(+1,047万円)

(10) キャッシュカード詐欺盗 4件(+2件)、328万円(▲461万円)

特殊詐欺に注意!

 本年、特殊詐欺被害が急増していることから、県民に注意喚起を図るとともに「被害にあわない・あわせない」という気運を醸成することを目的に、令和5年11月22日、知事、県警本部長による特殊詐欺被害防止に関する共同宣言「ストップ!特殊詐欺被害!宣言!」を発信しました! 詳しくはコチラ

 スマートフォンのアプリ「LINE」を悪用した金融商品詐欺が発生しています!心当たりのないグループに突然追加され、「儲かる」うまい話を持ちかけられても、詐欺を疑ってください!また、LINEの友達自動追加機能はオフにしてください! LINEの設定変更方法は コチラ

 身に覚えのない「サイト利用料金が未納」などというショートメッセージや自動音声ガイダンス、「+」がついた国際電話番号からの電話、「パソコンのウイルス除去が必要」などという電話により、コンビニなどで購入した電子マネーの番号を教えるように求めてくるものは、詐欺の可能性が高いことから、すぐに警察や家族に相談してください。

 市町村役場職員をかたる不審電話が相次いでいます。被害に遭わないために、「介護保険料の払い戻しがあります」、「手続きのために通帳とキャッシュカードを持ってATMに行ってください」など、お金がらみの電話があった場合、まずは、詐欺と疑いましょう。

 「口座が悪用されている」、「キャッシュカードを確認しに行く」は詐欺です。警察官、銀行協会などの職員が暗証番号を聞いたり、キャッシュカードを自宅に受け取りに行くこと、また、封筒に入れさせることは絶対にありません。

 詐欺犯は電話を受けた人の冷静さを失わせてから犯行に及びます。「留守番電話」を嫌うため、在宅中でも「留守番電話」に設定しておくということも被害防止の一手です。怪しい電話があったときは、お住まいの消費生活センターにご相談ください(消費者ホットライン188)。また、万一、被害に遭った場合は、最寄りの警察署に届け出てください。

(参考)令和5年12月末時点の県内の特殊詐欺の被害状況等について

【オレオレ詐欺】

<事例:鳴門市 60歳代 女性>

 6月9日、自宅の固定電話に、「あなたの携帯電話が2時間後に使えなくなります。詳しくは1を押してください。」などのNTTを騙る自動音声ガイダンスが流れ、案内に従いボタンを押すと、NTT職員を騙る男に繋がり、「あなたの携帯電話が暴力団と関係があります。逮捕したものの家宅捜査からあなたの通帳や携帯電話が出てきたため、検察庁から連絡があります。」などと言われました。その後、東京検察庁の職員を騙る男から、「あなたの取調べをします。毎日2回定時連絡をしなければ逮捕します。」、「裁判所があなたの資産を管理するので、資産のすべてを裁判所の口座に移す必要があります。」などと言われたため、指定された口座にお金を振り込み、約232万円を騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島市 80歳代 女性>

 3月13日、自宅の固定電話に、息子を騙る男から「病院で喉のがんの手術をするので、お金をあるだけ用意してほしい。このことは誰にも言わないでほしい。上司の奥さんがお金を取りに行く。」などと電話があり、その後、自宅に訪れた男に、自宅の門扉越しに210万円を渡し、騙し取られるという被害が発生しました。

【預貯金詐欺】

<事例:徳島市 90歳代 女性>

 7月上旬、自宅の固定電話に、東京中央警察署の警察官を騙る男から「暴力団の組長を逮捕しましたが、あなた名義の銀行口座が見つかったので、あなたを銀行口座を売り渡した犯人として捜査をしています。このことは、誰にも言わないようにしてください。」などと言われ、その後、「あなた名義の全ての預貯金口座を調べる必要があります。通帳、キャッシュカードとそれぞれの暗証番号を書いたメモを封筒に入れて郵便受けに入れてください。」などと電話があったため、指示された物品を入れた封筒を郵便受けに入れ、キャッシュカード4枚、通帳4通、約953万円を騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:鳴門市 70歳代 女性>

 6月13日、自宅の固定電話に、NTT職員を騙る男から「あなたの電話が使えなくなります。警察につなぎます。」などと言われ、その後、警察職員を騙る男から「あなた名義で銀行口座が作られお金が入れられています。」などと、犯罪に関係していることを示すような内容を告げられました。後日、検察職員を騙る男から「あなたの無実を証明するため、通帳が必要です。あなたの家に行きますので、通帳とキャッシュカードを封筒に入れて封をして、郵便受けに入れておいてください。」などと電話があったため、指示どおり、封筒を郵便受けに入れました。その後、男が封筒を受け取った際に入れられていた預かり書を保管していましたが、口座を確認すると、数十回にわたり現金を引き出されており、キャッシュカード2枚、通帳2通及び約965万円を騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島市 90歳代 女性>

 2月20日、自宅の固定電話に、市役所職員を騙る女から「医療費の還付金があります。後で金融機関から連絡があります。」と電話があり、次に、金融機関職員を騙る男から「医療費の還付金を振り込むので、口座番号と暗証番号を教えてください。」、「カードが古いので、振り込み出来ません。新しいカードに変えましょう。」などと電話があり、1口座分の口座番号と暗証番号を伝えました。その後、自宅に訪問してきた男に、キャッシュカード入りの封筒を手渡し、キャッシュカード1枚と50万円を騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島市 70歳代 女性>

 2月20日、自宅の固定電話に、市役所職員を騙る男から「新型コロナウイルス給付金の書類が届いていませんか。今日中に手続きしないと受け取ることができません。」と電話があり、次に、銀行職員を騙る男から「市役所から連絡がありました。振り込み先の口座番号と暗証番号を教えてください。また、カードが古いので、新しいカードに変えましょう。」などと電話があり、4口座分の口座番号と暗証番号を伝えました。その後、自宅に訪問してきた男に、キャッシュカード入りの封筒を手渡し、キャッシュカード4枚と200万円を騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:鳴門市 80歳代 女性>

 1月24日、自宅の固定電話に、金融機関職員を騙る女から「あなたがオレオレ詐欺の被害に遭っており、口座からお金を引き出されている可能性があるため、キャッシュカードを預かります。」などと電話があり、その後、金融機関職員を騙る男が来訪し、「大事な物が入っているので保管しておいてください。」とキャッシュカードと引き換えに封筒を手渡されました。その後、封筒の中身を確認して詐欺だと気づき、キャッシュカード2枚と150万円を騙し取られるという被害が発生しました。

【架空料金請求詐欺】

<事例:徳島市 40歳代 男性>

 7月17日、男性が所有する携帯電話に、「NTTファイナンスです。未納料金について知りたい方は1を押してください。」などの自動音声ガイダンスが流れ、1を押すと、オペレーターを騙る男から、「有料サイトの利用料金が未払いです。後日返金するので、電子マネー30万円分を購入して支払ってください。」などと言われたため、指示されたとおりコンビニエンスストアで電子マネーを購入し、コード番号を伝えました。その後、個人情報保護機関や内閣サイバーセキュリティセンターの職員を騙る男から、別のサイトの未納料金や、裁判の保険費用などの名目で、合計130万円騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島市 80歳代 男性>

 7月17日、パソコンで調べものをしていたところ、突然、警告音とともに、「ウイルスに感染しました。」と画面に表示されたため、画面に表示された電話番号に電話をかけたところ、「セキュリティソフトを入れる必要がありますので、電子マネーで支払ってください。」と言われました。その後、指示どおり、コンビニエンスストアで電子マネーを購入し、シリアルコードを入力しましたが、「この番号は間違っています。入力ミスした分の代金は返金します。」などと言われたため、さらに複数回にわたり電子マネーを購入し、合計29万円を騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:吉野川市 60歳代 男性>

 7月16日、パソコンで調べものをしていたところ、突然、警告音とともに、「ウイルスに感染しました。」と画面に表示されたため、画面に表示された電話番号に電話をかけたところ、「セキュリティソフトを入れる必要がありますので、電子マネーで支払ってください。」と言われました。その後、指示どおり、コンビニエンスストアで電子マネーを購入し、シリアルコードを入力しましたが、「この番号は間違っています。」などと言われたため、さらに複数回にわたり電子マネーを購入し、合計28万円を騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:美馬郡 20歳代 男性>

 6月23日頃、SNSで見知らぬアカウントから、「待遇の良い仕事があります。」とメッセージがあり、内容を聞いてみると、サイト内でAIが自動で作成したような文章に評価ボタンをクリックするだけの仕事であり、サイトの利用料金がかかるため指定された口座に振り込む必要がありましたが、申し込み後、サイト上では自身が振り込んだ利用料金より高い報酬を得ることができていました。その後、報酬が支払われないようになり、合計約161万円騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:小松島市 60歳代 女性>

 6月21日、パソコンでインターネットを閲覧中、突然画面が切り替わり、「重大な問題に発展するので電話してください。」などと電話番号とともに表示され、表示された番号に電話をかけたところ、「あなたのパソコンはウイルスに侵されています。5万円の修理代と被害防止のための3年保証として3万円が必要なので、電子マネーで支払ってください。」と言われたため、指示どおり、コンビニエンスストアで電子マネーを購入し、シリアルコードを入力しましたが、「この番号は間違っています。」などと言われたため、さらに複数回にわたり電子マネーを購入し、合計24万円を騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島市 60歳代 女性>

 6月2日、女性が所有する携帯電話に、非通知で着信があり、電話に出ると、NTTファイナンスの職員を騙る男から「有料サイトの1年分の契約料が未払いになっています。今払えば国の救済措置として95%が返金されます。」などと言われたため、指示どおり、コンビニエンスストアで電子マネーを購入し、シリアルコードを伝えました。その後、国の救済機関の職員を騙る男から「他にも2つ未払いがあります。」などと言われたため、再度電子マネーを購入し、シリアルコードを伝え、合計35万円騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:美馬市 70歳代 女性>

 6月上旬、自宅の固定電話に、実在する住宅メーカーの社員を騙る男から「マンションの入居権が当たりました。いらなければ、別の方がこのマンションを欲しがっているので譲ってあげませんか。」と言われたので、これを承諾しました。後日、別の企業の社員を騙る男達から「マンションがあなた名義になっているので、入居権を譲った方が1,000万円を支払ったのに入居できていません。当社と住宅メーカーでお金を出し合っていますが、足りない5万円は、あとで返金しますので、あなたが出してください。」と言われたため、指示通り、現金を封筒に入れ、宅配業者を通じて発送し、5万円を騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島市 30歳代 男性>

 5月24日、スマートフォンに、「NTTよりお知らせ、ご利用料金につきましてお話したいことがあります。」とショートメッセージが届き、記載されていた電話番号に電話したところ、NTT職員を騙る男から「未納料金の件で裁判を起こす予定ですが、お金を振り込めば裁判を取り消します。」などと言われたため、指示された口座にお金を振り込みました。後日、再度男から連絡があり、弁護士を依頼する費用として、指示されたお金をさらに振り込み、合計約136万円を騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島市 50歳代 男性>

 4月19日、パソコンでインターネットを閲覧中、「このパソコンの機能は失われました」旨の音声アナウンスが繰り返し流れ、「ウィンドウズセキュリティセンター」名の電話番号が表示されました。画面に表示された番号に電話をかけたところ、「修理には5万5千円かかるので、電子マネーで支払ってください」と言われたため、指示どおり、コンビニエンスストアで電子マネーを購入し、シリアルコードを入力しましたが、「コードが間違っています」などと言われ、さらに複数回にわたり電子マネーを購入し、合計36万円だましとられるという被害が発生しました。

<事例:徳島市 60歳代 男性>

 3月25日、パソコンでインターネットを閲覧中、突然、「トロイの木馬に感染しました。マイクロソフトサポートセンターに電話をしてください。」と画面に表示されたため、表示された電話番号に電話をかけたところ、片言の日本語を話す男から「修理には5万5千円かかります。支払いは電子マネーでしてください。」と言われました。その後、コンビニエンスストアで電子マネーを購入し、コード番号を伝えましたが、「コードが間違っています。」、「手続きに税金が発生しています。」などと言われたため、複数回にわたり電子マネーを購入し、コード番号を伝えた結果、合計249万円騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島市 70歳代 男性>

 3月24日、パソコンでインターネットを閲覧中、突然、「警告マルウェア」と表示され、「マイクロソフトに連絡してください。」と音声が流れたため、画面に表示された電話番号に電話をかけたところ、「5万円で修理できます。電子マネーを購入してください。」と言われました。その後、コンビニエンスストアで電子マネーを購入し、コード番号を入力しましたが、「エラーが出ました。さらに5万円分購入してください。」と言われたため、同様に電子マネーを購入し、コード番号を入力した結果、合計10万円騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島県 40歳代 女性>

 3月11日、女性が所有する携帯電話に、非通知で「1年間の未払い請求があります。」などの自動音声ガイダンスが流れ、案内に従いボタンを押すと、NTTファイナンス職員を騙る男に繋がり、「お金を払わないと裁判になります。30万円分の電子マネーを購入してください。」、「電話をつないだままにしてください。」などと言われたため、指示されたとおり、コンビニエンスストアで電子マネーを購入し、コード番号を電話で伝えました。その後、消費者センター職員を騙る男から「あと2社から50万円分の請求が来ているので電子マネーを購入してください。」と言われたため、同様にコンビニエンスストアで電子マネーを購入し、コードを電話で伝え、合計80万円騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島市 20歳代 女性>

 1月19日、女性が所有する携帯電話に、「NTTよりお知らせ、ご利用料金につきましてお話したいことがあります。本日中にご連絡ください。」とショートメッセージが届き、記載されていた電話番号に電話したところ、職員を騙る男から「動画サイトなどの閲覧で未納料金が発生しています。すぐに料金を振り込んでください。振り込み後、一部が特別救済制度で返金されます。」などと言われたため、ATMを操作して指示された口座に約48万円を振り込み、騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島市 60歳代 男性>

 令和4年9月、男性が所有する携帯電話に、日本ネットワークセキュリティ協会の職員を騙る男から「あなたのインターネット回線が犯罪に使われ、他人に6,000万円の損害が出たので、裁判になるかもしれません。」などと電話があり、その後、警察官を騙る男からも「警察も動いています。」と電話がありました。再度、同協会職員を騙る男から電話があり、「被害者に返済しなければならない。」と言われたため、指定された口座に複数回に分けて現金を振り込み、合計243万円を騙し取られるという被害が発生しました。

【還付金詐欺】

<事例:鳴門市 60歳代 女性>

 8月10日、自宅の固定電話に、共済保険センターの職員を騙る男から「保険の払戻金があります。後で労働金庫から連絡があります。」などと電話があり、その後、労働金庫の職員を騙る男から「今日中に通帳とキャッシュカードを持って近くのATMに行ってください。」などと言われたため、近くの金融機関のATMへ行き、電話で説明を受けながら指示どおりATMを操作した結果、約99万円を騙し取られるという被害が発生しました。

【金融商品詐欺】

<事例:小松島市 60歳代 男性>

 5月下旬、スマートフォンのアプリ「LINE」で、「投資交流、情報シェア勉強グループ」という、心当たりのないグループに勝手に登録されていることに気が付きました。グループ内では、「指導者の指示に従ってFX投資をしたら儲かる」という話をしていたため、指導者が勧める投資や口座管理のアプリの登録手続きを行い、FX投資を行うことにしました。指定された口座に複数回にわたって現金を振り込んだところ、アプリの画面では利益が出ている状況でしたが、出金を試みると出金ができず、合計610万円を騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島市 60歳代 男性>

 1月上旬、スマートフォンのアプリ「LINE」で、突然、心当たりのないグループに追加されました。グループ内では、投資に詳しい有識者が、他の参加者にアドバイスしており、有識者から「今のFXはすごい勢いで投資のチャンス」などと言われ、個人名義とみられる個人口座にお金を振り込むよう促されました。その後、複数回に分けてお金を指示された口座に振り込み、合計2,010万円をだまし取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島県 50歳代 女性>

 令和4年10月上旬、スマートフォンのアプリ「LINE」で、突然、心当たりのない「株式投資サークル」と称するグループに追加されました。グループ内では、FX投資で儲かっているという話をしており、メンバーからFX投資を勧誘され、さらに、投資のサポート役から「FX投資サイトのアカウントを作るため氏名や顔写真が必要です。」、「指定口座に振り込んでもらえればドルに交換する手続きをします。」などと言われたため、相手から指示された口座に現金を振り込みました。その後、同サイトを使って投資を始めると「利益が出ています。」などと言われ、十数回にわたって現金を振り込み、合計1,000万円以上を騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島県 70歳代 女性>

 令和4年9月、自宅でパソコンを使用してネットニュースを閲覧していたところ、「大手通信会社の社長が仮想通貨事業で大きな利益を得ている」旨の記事を見つけ、記載のある連絡先に電話をかけたところ、片言の日本語を話す女から「暗号資産を始めるには3万6,838円をデビットカードで支払ってください。」と言われ、翌日に支払いました。その後、女の指示どおりパソコンを操作し、「遠隔操作アプリ」や「資産売買に関するアプリ」がインストールされ、さらに、実在する暗号資産取引所でアカウントが開設され、「資産売買のアプリを使って暗号資産を運用すれば確実に利益が出ます。」、「出金するには税金が必要です。」などと言われたため、指示に従って十数回にわたって自身のインターネットバンキング口座から暗号資産取引所の銀行口座に対して合計約3,562万円を送金し、騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島県 70歳代 女性>

 令和4年9月、スマートフォンのアプリ「LINE」で、突然、心当たりのないグループに追加されました。グループ内では、株式投資やFX投資で儲かっているという話をしており、メンバーの1人から「今、FX市場に投資するのが金儲けの機会」などと勧められたため、氏名や口座番号などの個人情報を伝えて、FX投資サイトのネット口座を開設してもらい、相手から指示された口座に現金を振り込んで指示どおり売り買いの操作を行いました。メンバーからは「利益が出ています。儲けるには、もっとお金が必要です。」などとメッセージを受け、十数回にわたって現金を振り込み、合計1,000万円以上を騙し取られるという被害が発生しました。

<事例:徳島県 60歳代>

 令和4年8月中旬、SNSに、台湾在住を騙る者からダイレクトメッセージが届き、LINEでもやりとりするようになり、相手から「自分の投資方法を共有して、良い利益を得ることができます。」などと暗号資産の投資を勧められました。自身の銀行口座を通じて取引所で暗号資産を購入し、相手が指定した口座に送金し、その後、相手から「資産が増え利益が出ています。」などと言われたため、複数回にわたって暗号資産を購入し、合計約3,675万円(時価)を騙し取られるという被害が発生しました。

【その他】

<事例:美馬市 50歳代 女性>

 7月14日、SNSで見知らぬアカウントから「高収入の仕事があります。」とメッセージがあり、内容を聞いてみると、「マインドスタジオズ」というサイトの中でアプリを購入することで、そのアプリの評価を高めるというものであり、サイト内のアプリの購入代金として、複数回振り込み、合計112万円を騙し取られるという被害が発生しました。

【キャッシュカード詐欺盗】

<事例:徳島市 70歳代 女性>

 6月20日、自宅の固定電話に、「徳島県警察本部の特殊詐欺防止センター」の職員を騙る女から「あなたの預貯金口座から現金が引き出される被害があったため、キャッシュカードを確認します。これから警察官が向かうので、カードと暗証番号を書いたメモを準備しておいてください。」などと電話がありました。その後、警察官を騙る男の訪問があり、指示どおりキャッシュカードとメモを封筒に入れて割印をしたところ、男から封筒を返却されましたが、封筒がすり替えられており、キャッシュカード3枚と178万円を騙し取られるという被害が発生しました。

【用語解説】

(1)オレオレ詐欺

 親族、警察官、弁護士等を装い、親族が起こした事件・事故に対する示談金等を名目にだまし取る(脅し取る)詐欺

(2)預貯金詐欺

 親族、警察官、銀行協会職員等を装い、「新しいキャッシュカードへの交換手続が必要」などの名目で、キャッシュカード、クレジットカード、預貯金通帳等をだまし取る(脅し取る)詐欺

(3)架空料金請求詐欺

 未払いの料金があるなど架空の事実を口実とし金銭等をだまし取る(脅し取る)詐欺

(4)還付金詐欺

 税金還付等に必要な手続きを装って被害者にATMを操作させ、口座間送金により財産上の不法な利益を得る詐欺

(5)融資保証金詐欺

 実際には融資しないにもかかわらず、融資を申し込んできた者に対し、保証金等の名目で金銭等をだまし取る(脅し取る)詐欺

(6)金融商品詐欺

 架空又は価値の乏しい未公開株、社債等の有価証券、外国通貨、高価な物品等に関する虚偽の情報を提供し、購入すれば利益が得られるものと誤信させ、その購入名目等で金銭等をだまし取る(脅し取る)詐欺

(7)ギャンブル詐欺

 不特定多数の者が購入する雑誌に「パチンコ打ち子募集」等と掲載したり、不特定多数の者に対して同内容のメールを送信する等し、これに応じて会員登録等を申し込んできた被害者に対して会員登録料や情報料等の名目で金銭等をだまし取る(脅し取る)詐欺

(8)交際あっせん詐欺

 不特定多数の者が購入する雑誌に「女性紹介」等と掲載したり、不特定多数の者に対して「女性紹介」等を記載したメールを送付するなどし、これに応じて女性の紹介等を求めてきた被害者に対して会員登録料金や保証金等の名目で金銭等をだまし取る(脅し取る)詐欺

(9)その他上記に該当しない詐欺

(10) キャッシュカード詐欺盗

 警察官や銀行協会、大手百貨店等の職員を装って被害者に電話をかけ、「キャッシュカードが不正に利用されている」等の名目により、キャッシュカード等を準備させた上で、隙を見るなどし、同キャッシュカード等を窃取する詐欺

(参考)令和4年の県内の特殊詐欺の被害状況等について

 12月23日に,板野郡上板町内の60歳代の女性宅の固定電話に,役場職員を騙る男から「介護保険料の払戻金があるので,後から銀行から電話があります。」などと電話があり,その後,金融機関職員を騙る男から「銀行の受付は閉まっていますがATMで手続きができるので,運転免許証,キャッシュカード,通帳を持ってATMへ行ってください。」と言われたため,ATMに行き,携帯電話で説明を受けながら指示どおりATMを操作した結果,約50万円騙し取られるという被害が発生しました。

 12月19日に,徳島市内の70歳代の女性宅の固定電話に,金融機関職員を騙る男から「あなたが持っているキャッシュカードは10年以上使っており,新しい物に交換するので今から取りに行きます。」などと電話があり,自宅に来た男にキャッシュカード1枚と100万円を騙し取られるという被害が発生しました。

 12月19日に,徳島市内の80歳代の女性宅の固定電話に,金融機関職員を騙る男から「銀行のキャッシュカードを新しい物に取り替える必要があるので,家までカードを取りに行きます。」などと電話があり,自宅に来た男にキャッシュカード1枚と200万円を騙し取られるという被害が発生しました。

 12月1日に,徳島市内の70歳代の女性宅の固定電話に,息子を騙る男から「会社の郵便物を間違えて出してしまった。300万円は用意できるから足りない分を手伝ってもらえないか。」と電話がありました。その後,息子の上司を騙る男や日本郵政集配センターの職員を騙る男から次々と電話があり,息子を騙る男から「代わりの人がお金を受け取りに行く。」と言われたため,自宅近くで270万円を渡し,騙し取られるという被害が発生しました。

 11月9日に,吉野川市内の90歳代の女性宅の固定電話に,警察署の警察官を騙る女から「詐欺で捕まえた犯人が持っていた名簿に,あなたの夫の名前があり,今後,被害に遭うかもしれないので,警視庁の者が手続きのために家に伺います。」と電話がありました。その後,警視庁の警察官を騙る女の訪問があり,指示通りキャッシュカード2枚を封筒に入れ,さらに,準備された紙に氏名や暗証番号を記載しました。封筒と氏名等を記載した紙を渡され,「大事に保管してください。」と言われましたが,女が立ち去った後に通帳を記帳したところ,現金が引き出されていることが分かり,キャッシュカード2枚と約739万円を騙し取られるという被害が発生しました。

 10月19日に,小松島市内の60歳代の女性宅の固定電話に,市職員を騙る男から「保険料の過払いで返金があるため,金融機関に行ってください。」などと電話があり,携帯の電話番号を伝えました。その後,金融機関に行ったところ,別の男から連絡があり,携帯電話で説明を受けながら指示どおりATMを操作した結果,約50万円騙し取られるという被害が発生しました。

 9月29日に,徳島県内の70歳代の女性の電話に,病院職員を騙る男から「息子さんの喉に腫瘍があり,手術をした。後で息子さんから電話があります。」などと電話がありました。その後,息子を騙るガラガラ声の男から「会社の支払いに必要なカバンを盗まれた。今日中に振り込まなければならない。」などと電話があり,その後,息子の上司を騙る男から,「部下に取りに行かせるので,家から出てきてほしい。」と言われ,自宅近くで700万円騙し取られるという被害が発生しました。

 9月21日に,徳島県内の50歳代の女性の携帯電話に,「ご利用料金の件につきまして,お話したいことがあります。」とショートメッセージが届き,記載の連絡先に電話したところ,携帯電話のサポートセンター職員を騙る男から「有料サイトの料金が未納になっています。このままだと裁判になりますが,救済サポートが適用されるので,まずは裁判を止めるためにお金を振り込んでください。お金は後日返金されます。」などと言われたため,ATMで指示された口座に30万円を振り込みました。その後も,「他にも有料サイトに登録されているため,裁判を止めるためにお金を振り込んでください。」などと言われたため,ATMで指示された口座に50万円を振り込み,合計80万円を騙し取られるという被害が発生しました。

 7月中旬頃に,徳島県内の高齢者の女性宅の固定電話に,住宅設備会社の社員を騙る男から「あなたに女性専用老人ホームの入居権がありますが,他の入居希望者のために名義を使わせてほしい。」と電話があり,これを承諾しました。後日,別の男から「名義貸しは犯罪になります。現金600万円を送ってくれないと大変なことになります。」と電話があったため,宅配便で595万円を送付しました。さらに後日,「残りの5万円を送ってください」と電話があり,指示された口座に5万円を振り込み,合計600万円騙し取られるという被害が発生しました。

 6月21日に,鳴門市内の60歳代の女性宅の固定電話に,市職員を騙る男から「保険料の還付があります。後で銀行から連絡があります。」などと電話があり,銀行名を伝えました。その後,銀行職員を騙る男から「銀行だと時間がかかるので,コンビニエンスストアのATMに行ってください。」と言われたため,コンビニエンスストアに行き,携帯電話で説明を受けながら指示どおりATMを操作した結果,約150万円騙し取られるという被害が発生しました。

 6月21日に,徳島市内の60歳代の女性宅の固定電話に,市職員を騙る男から「医療保険の還付金があり,キャッシュカードがあれば還付金を振り込むことができます。」などと電話があり,その後,銀行職員を騙る男から「銀行のATMに着いたら連絡してください。」と言われ,電話番号を教えられました。その後,銀行に行き,携帯電話で説明を受けながら指示どおりATMを操作しましたが,手続きが進まず,「コンビニエンスストアなら他行のカードで手続きできる。」と言われたため,再度,コンビニエンスストアで指示通りATMを操作した結果,約100万円騙し取られるという被害が発生しました。

 4月26日に,徳島市内の80歳代の女性宅の固定電話に,警察署の職員を騙る男から「特殊詐欺の犯人を捕まえています。犯人はあなた名義のキャッシュカードを使って銀行や郵便局からお金を引き出しています。別の職員が伺うのでキャッシュカードを用意してください。」と電話があり,その際にキャッシュカードの暗証番号を伝えました。その後,女性宅に訪問があり,指示通りキャッシュカード2枚を封筒に入れ,男が立ち去った後に封筒の中を確認したところ,キャッシュカードは入っておらず,キャッシュカード2枚と50万円を騙し取られるという被害が発生しました。

 4月5日に,徳島市内の60歳代の男性の携帯電話に,利用料金の支払い確認が取れていない旨のショートメッセージが届き,記載の連絡先に電話したところ,サポートセンターの職員を騙る男から「請求内容の間違いの可能性があります。返金するので先に料金を支払ってください。」などと言われたため,ATMから指示された口座に10万円を振り込み,騙し取られるという被害が発生しました。

 3月31日に,徳島県内の60歳代の女性の携帯電話に,NTTファイナンスから利用料金の未払いについてのショートメッセージが届き,記載の連絡先に電話したところ,職員を騙る男から「有料サイト料金が未納になっていますが,調べたところあなたは一度も使っていないため,先に料金を支払ってくれれば返金します。」などと言われたため,ATMから指示された口座に合計20万円を振り込み,騙し取られるという被害が発生しました。

 3月22日に,徳島市内の70歳代の女性宅に,市職員を騙る男から「国保の見直しがあり,払い戻しがあります。後で担当者から連絡があります。」などと電話があり,その後,コールセンター職員を騙る男から「通帳とキャッシュカードを持って郵便局のATMに行ってください。」と言われたため,郵便局に行き,携帯電話で説明を受けながら指示どおりATMを操作した結果,約13万円騙し取られるという被害が発生しました。

 3月14日に,徳島市内の60歳代の女性宅に,市職員を騙る男から「介護保険の還付金があります。後で郵便局から連絡があります。」などと電話があり,その後,郵便局員を騙る男から「通帳とキャッシュカードを持って郵便局に来てください」と言われたため,郵便局に行き,携帯電話で説明を受けながら指示どおりATMを操作した結果,約50万円騙し取られるという被害が発生しました。

 2月7日に,名西郡石井町内の80歳代の女性宅の固定電話に,警察官を騙る男から「銀行口座から現金が出金されています。カードを使えなくするので,今から警察官が行きます。」と電話があり,その後,女性宅に訪問があり,キャッシュカード3枚をだまし取られるという被害が発生しました(同日,男を現行犯逮捕)。

 1月21日に,阿南市内の60歳代の女性宅の固定電話に,男から「介護保険料の払い戻しがあります。手続きの期限を過ぎているが,JAバンクかゆうちょ銀行なら手続きができます。」と言われ,その後,別の男から「通帳とキャッシュカードを持ってJAに来てください。」などと電話があったため,JAへ行き,携帯電話で説明を受けながら指示通りATMを操作した結果,約50万円騙し取られるという被害が発生しました。

 1月上旬に,阿波市内の50歳代の男性の携帯電話に「NTTサポートセンター」を騙るショートメッセージが届き,記載されていた電話番号に電話をすると,職員を騙る男から「有料サイトの登録や料金の未納があります。」と告げられました。その後,立て続けにセキュリティー協会の職員を騙る別の男から電話があり,「携帯電話がウイルスに感染し,有料サイトに登録されています。後で返金するので未納料金30万円を電子マネーで払ってください。」と言われたため,コンビニで電子マネーを購入し,番号を伝えました。その後も,「ウイルスに感染したことで旅行代理店に被害が出て訴えられたため,訴訟の取り下げにお金が必要です。」などと何度も電話があり,指示通り口座振込みや現金送付などを行い,現金約940万円,電子マネー利用権約50万円だまし取られるという被害が発生しました。