〒770-8570
徳島県徳島市万代町1丁目1番地
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- 088-621-2500(代表)
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- 4000020360007
【ご注意】ここに記載している内容は、平成18年10月に行った調査に基づくものです。
播磨灘、紀伊水道、太平洋と性質の異なる3つの豊かな海に面する徳島県では、1年を通じてさまざまな種類の魚が漁獲されています。なかでも、魚を知り尽くしたプロである漁師さんが、太鼓判を押すものは、本当においしいに違いありません。そこで、県内の漁師さんを対象にアンケート「漁師が選ぶ!旨い魚たち」を実施しました(回答者187名)ので、その結果をご紹介します。ご家庭で実践される水産物の「地産地消活動」にぜひお役立てください。
順位 | 名前 | 票数 | 旬 | 主な漁法 | 豆知識 |
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1 | タチウオ | 58 | 冬 | ひき縄釣、小型底びき網、はえ縄等 | 銀のきれいな太刀姿を保つよう一匹一匹丁寧に扱われている「由岐のタチウオ」は、鮮度が非常に良く、京阪神市場で非常に高い評価を得ています。皮付きのまま刺身にしても、塩焼き、煮付けにしても最高です。 |
2 | サワラ | 49 | 春 | はえ縄、刺網(流し網)等 | 瀬戸内海では、春を呼ぶ魚として珍重されていますが、秋のサワラも美味しく刺身は、スダチとも抜群に相性が良く、究極の一品と言われています。 |
3 | サバ類(マサバ、ゴマサバ) | 37 | 冬 | まき網、敷網、釣等 | サバ類と言えば、一般的にマサバ、ゴマサバを指します。マサバは脂が乗る秋から冬にかけて一番美味しいと言われ、この旬のものを「寒サバ」と呼びます。 |
4 | アジ類(マアジ、マルアジ) | 27 | 夏 | 小型底びき網、釣、敷網等 | 徳島で獲れるアジ類は、主にマアジ(ヒラアジ)とマルアジ(アオアジ)の2種類です。夏が盛漁期で、新鮮なアジは漁師料理「タタキ」で食べるのが一番です。 |
4 | マダイ | 27 | 春 | 釣、小型定置網(タイ網)等 | 「鳴門ダイ」に代表される徳島のマダイ。特に全長30cmのものが最も美味と言われています。山々に桜が咲き乱れる頃、淡いピンク色に染まるタイを「桜鯛」と呼び、天下一品の魚として流通されています。 |
6 | ハモ | 26 | 夏、秋~冬 | はえ縄、小型底引き網等 | 本県は、関西市場においてトップクラスの出荷量を誇る全国有数の産地です。鋭い歯を持ちどう猛な魚ですが、その性格からは想像できないほど、身は真っ白く上品な甘みと旨みを持つ大変美味しい魚です。 |
7 | ヒラメ | 25 | 冬 | 小型底びき網、刺網等 | ヒラメは1.5〜2.0kgのサイズのものを活き造りにして食べるのが最高と言われています。また、各漁協では、種苗生産した小さなヒラメの稚魚を放流して、海の資源を守るようにしています。 |
8 | クエ | 23 | 冬 | 釣り、はえ縄等 | 刺身や鍋料理などの高級食材として扱われています。ハタの仲間では、最高級のものです。身は、透明感がありしっかりとした食感と旨みを持ちます。 |
9 | マナガツオ | 20 | 夏 | 小型底びき網 | 徳島県では、モンシロ蝶に色と形が似ているから「チョウチョ」と呼ばれています。関西では、白みそに漬けた西京焼きが好まれていますが、一番美味しいのは、少し大きなサイズの刺身だと言われています。 |
10 | シラス(カタクチイワシ、マイワシ) | 15 | 春・秋 | 船びき網(パッチ網) | しらす干しの原料となるシラスは、主にカタクチイワシ、マイワシです。特にシラス漁が盛んな小松島市和田島地域の「和田島ちりめん」が有名です |
順位 | 名前 | 票数 | 旬 | 主な漁法 | 豆知識 |
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1 | イセエビ | 133 | 秋~冬 | 刺網等 | エビの王様と言われるイセエビは、その姿の美しさから、最高級品扱いで正月、結婚式などのおめでたいときによく利用されています。県南部を主体に、年間約70トン漁獲されます。新鮮なものが手に入れば刺身、頭はみそ汁にするのが最高です。 |
2 | クルマエビ | 127 | 夏~秋 | 小型底びき網等 | クルマエビの味の良さは折紙付きで、刺身や天ぷらにして食べるのが一般的です。新鮮な地元産のものは、長い串を刺して頭ごと食べられる丸焼きが一番です。 |
3 | クマエビ(アシアカエビ) | 50 | 秋 | 小型底びき網等 | 足が鮮やかな赤色のため、「アシアカエビ」と呼ばれています。身がぷりっとしていて甘みも強く、フライや天ぷらは絶品です。 |
4 | サルエビ | 35 | 夏 | 小型底びき網等 | サルエビは、大型のものがブトエビ、ヌキエビ、小型のものがカエリと呼ばれています。紀伊水道、播磨灘に広く分布し、夏の漁獲量が多い時期に、塩ゆでにして食べるのは最高です。 |
5 | セミエビ(クツエビ) | 11 | 秋~冬 | 刺網等 | 昆虫のセミに似ていることでこの名が付いたようです。主に県南で漁獲され、刺身で食べてもくせがなく食べやすいエビです。 |
6 | ヨシエビ(シラサエビ) | 9 | 秋 | 小型底びき網等 | シラサエビ、スエビとも呼ばれています。引き締まった身と淡泊な味わいで、天ぷら種として多く使われています。 |
7 | アカエビ | 8 | 春~夏 | 小型底びき網等 | 小エビの一種に含まれ、赤紫の模様があります。県内のスーパーでも割と低価格で流通しており、からあげにするとお酒のつまみに絶品です。また、アカエビの多くは阿波の名産「干しエビ」に加工されています。 |
7 | ゾウリエビ | 8 | 秋~冬 | 刺網等 | 平べったい体型の割には身は詰まっており美味しいですが、あまり市場に出回っていません。 |
7 | シャコ | 8 | 春 | 小型底びき網等 | ゆでると赤くならず、やや紫色に変色します。徳島市津田では「花見尺」という言葉があり、花見の季節(3〜5月)に獲れるシャコは旬を迎えます。子持ちは特に珍重されます。 |
10 | ウチワエビ(セッタセビ) | 7 | 秋~冬 | 刺網等 | 「雪駄」と呼ばれるように、平たいおもしろい形をしていますが、身は美味しいです。 |
順位 | 名前 | 票数 | 旬 | 主な漁法 | 豆知識 |
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1 | ガザミ(ワタリガニ) | 95 | 冬 | 小型底びき網等 | 産卵を終えた秋から冬にかけて身が詰まり、鍋物商材として多くは高値で京阪神へ送られます。手に持ってずっしりしているものを選ぶことが大切です。ガザミは、蒸しもの、汁にしてもカニ独特の濃い旨みが絶品です。 |
2 | アサヒガニ | 14 | 夏 | はえ縄、かご網等 | 本県では馴染みは薄いですが、大型になる高級食材です。砂地を好み、れっきとしたカニの仲間ですが、横に歩かず前後に動くのが特徴です。ゆでた身は、甘みとうまみがあり美味しいと言われています。 |
3 | タカアシガニ | 8 | 冬~春 | 刺網、はえ縄等 | 名前のとおり、足が大きく世界最大のカニです。淡泊な味で、身の多さは他の追随を許しません。 |
4 | ショウジンガニ | 7 | 秋~冬 | 刺網等 | 刺網漁のイセエビと一緒にかかることが多く、みそ汁の材料になります。特に、伊島では、「エビアミガンチ」と呼ばれて親しまれています。 |
順位 | 名前 | 票数 | 旬 | 主な漁法 | 豆知識 |
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1 | アオリイカ | 153 | 秋~冬 | 釣等 | 県南では「タチイカ」と呼ばれ、県内外に出荷され「イカの王様」として珍重されています。旨みと甘みが非常に強く、刺身にして食べると最高です。漁期は、小型ながらも旨みの豊かな10〜12月、ジャンボサイズが獲れる4〜6月です。 |
2 | カミナリイカ(モンゴイカ) | 60 | 秋~冬 | 小型底びき網等 | 背面にキスマークにそっくりの紋を有するのが特徴で、その紋を持つことから紋甲(モンゴ)と呼ばれています。徳島県では、春〜夏にかけて沿岸の藻場等に卵を産み付けられたものが、その年の秋〜冬にかけてまとまって漁獲されます。 |
3 | コウイカ(ハリイカ) | 20 | 冬~春 | 小型底びき網等 | コウイカは、舟形の先端が針状にとがっていることから、ハリイカとも呼ばれています。コウイカは、焼いてよし、煮てよし、新鮮なものは刺身として、いろいろな方法でおいしく食べられます。 |
4 | ケンサキイカ | 14 | 冬 | 小型底びき網等 | 活きの良いケンサキイカは、透明に近い赤褐色ですが、時間が経つと白くなります。徳島ではケンイカと呼ばれて親しまれています。 |
5 | スルメイカ | 9 | 秋~冬 | 小型底びき網、大型定置網等 | 日本で一番食されているイカです。スルメイカの多くは、九州近海で生まれ、北海道まで北上し再び九州近海へ戻るという生活をしているため、日本海側で多く漁獲されます。少量ですが、県南を中心に太平洋側でも漁獲されます。新鮮なものは、刺身として、イカ飯や煮付けも美味しいです。 |
順位 | 名前 | 票数 | 旬 | 主な漁法 | 豆知識 |
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1 | アワビ類(クロアワビ、メガイアワビ、マダカアワビ) | 137 | 夏 | 採貝 | 県南では、アワビが好んで食べる海藻「アラメ、カジメ」が豊富です。このためアワビの成長が良く、サイズが大きいのが特徴です。アワビ類には、主にクロ、メガイ、マダカの3種があります。関西市場では、本県産の身の厚いアワビは非常に高い評価を得ています。 |
2 | サザエ | 78 | 春~夏 | 採貝 | 磯の香りを堪能できる夏の風物詩です。軽く振ってみて音のしないもの、素早く蓋をしめるものが新鮮です。特に、サザエの壺焼きはお酒のあてに最高です。 |
3 | トコブシ | 49 | 冬~春 | 採貝 | 県南では「流れ子」と呼ばれています。12月に漁が解禁となり、産卵前の8月中旬に終漁します。トコブシは、煮付けなどの加熱料理が一般的で、炊き込みご飯にして食べると美味しいです。 |
4 | マガキ | 21 | 秋~冬 | 養殖等 | 本県でも、主に鳴門市の「ウチの海」で養殖されています。カキは生でも、殻付きのまま焼いても、蒸しても美味しくいただけます。プリっとした食感がたまりません。 |
5 | アサリ | 20 | 春~秋 | アサリ漁(鋤簾を使用) | みそ汁、酒蒸し、ボンゴレ等で親しまれています。最近は中国や朝鮮半島からの輸入物が多くなっていますが、日本人には最も馴染みの深い貝です。 |
順位 | 名前 | 票数 | 旬 | 主な漁法 | 豆知識 |
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1 | ウニ類(ムラサキウニ、アカウニ、バフンウニ) | 38 | 夏・冬 | 採貝 | 本県では、主にムラサキウニ(クロウニ)、アカウニ、バフンウニの3種類が獲られています。特に、アカウニは夏場に水揚げされ、大型のものが上物として寿司だね等に利用されます。一方、ムラサキウニ(クロウニ)は、冬から春にかけて旬を迎えます。 |
2 | モズク | 4 | 冬~春 | 採藻 | 県内で採取されるモズク類は、フトモズクとモズクです。一般に流通している沖縄モズクとは違い、大変太くて柔らかく歯ごたえがあり極上品です。知る人ぞ知る徳島の味と言えます。 |
3 | ナマコ | 3 | 冬~春 | 採貝 | 主に紀伊水道以北ではアオナマコが、海部郡沿岸ではアカナマコが漁獲されます。姿形は異色の存在ですが、酢の物にすると独特の歯触りが何とも言えません。 |
4 | ワカメ | 3 | 冬~春 | 養殖等 | 「鳴門ワカメ」は、鳴門の激しい潮流にもまれて味、色、香りともに良く、コシのある柔らかさが特徴です。冬〜初春にかけて収穫され、その風景は初春を告げる風物詩となっています。 |