観音寺遺跡
かんのんじいせき
所在地
徳島県徳島市国府町観音寺
遺跡の概要
鮎喰川の左岸、標高6m前後の沖積世扇状地上に立地する。阿波国府の推定地内にあたる。1996年(平成8年)以降、道路建設に伴って継続的に発掘調査が実施され、多数の木簡が出土するなど、全国的にも注目される遺跡。

観音寺遺跡 (古墳時代)
キーワード
問い合わせ先
徳島県立埋蔵文化財総合センター
参考文献
観音寺遺跡(古代)
キーワード
古代 阿波国府と木簡
概要
調査地全体には奈良~平安時代の遺構が多数検出されているが、舌洗(したあらい)川の旧河道から出土した多量の木簡の記述内容により、近隣に国府および国衙が存在することががほぼ確定した。
国府の中心的な役所(政庁)の遺構は確認されていないが、これまでの調査成果から各施設が散在して確認されている。こうした施設は南北方向に分布していることから、阿波国府では方形の区画に整然と配置されていたのではなく、南北に広く展開していたと考える説が有力となっている。
また遺跡の南側と西側には国分寺・国分尼寺が造営されており、この地域一帯が奈良時代以降平安時代まで阿波国における政治・経済の中心地であったことがうかがえる。
なお、平成27年9月4日に、木簡や木製品など922点が重要文化財「徳島県観音寺・敷地遺跡出土品」として指定され、特別企画展等でレキシルとくしまで展示された。



問い合わせ先
徳島県立埋蔵文化財総合センター
参考文献
徳島県埋蔵文化財センター調査報告第40集「観音寺遺跡1」2002年