文字サイズ

やさしいブラウザ・クラウド版はこちらからご利用下さい

とくしま歴史文化総合学習館(徳島県立埋蔵文化財総合センター)

レキシルとくしま

矢野の古墳 (県指定史跡)

やののこふん(けんしていしせき)

所在地

徳島県徳島市国府町矢野

キーワード

複室構造をもつ横穴式石室、県指定史跡

概要

徳島市から名西郡石井町にかけての通称「気延山」から東へ派生する尾根上に位置する横穴式石室をもつ古墳。

以前から開口していたが、2003年(平成15年)に発掘調査が行われた。その結果、墳形は径12mに復元される円墳で、玄室の床面は円礫を敷き詰め、羨道の途中に間仕切りを設ける複室構造をもつことが新しく判明した。複室構造は北部九州で流行する形態で、瀬戸内海を通じて広まる。出土遺物には、須恵器・土師器・鉄製品・金環などがある。出土した土器の年代から7世紀の築造であることも新たに分かった。

古墳のすぐ北西には、阿波国府推定地の観音寺遺跡が広がっている。阿波国府が置かれる直前の有力豪族の墓として重要な古墳。

見学は徳島市立考古資料館から西へ100m。

矢野の古墳の石室入り口
矢野の古墳の奥壁

問い合わせ先

徳島市教育委員会

参考文献

参考文献を入力天羽利夫「徳島県下における横穴式石室の一様相」『徳島県博物館紀要』第4集 1973年

© 2001-2019とくしま歴史文化総合学習館「レキシル とくしま」(徳島県立埋蔵文化財総合センター)