文字サイズ

やさしいブラウザ・クラウド版はこちらからご利用下さい

とくしま歴史文化総合学習館(徳島県立埋蔵文化財総合センター)

レキシルとくしま

前山古墳群

まえやまこふんぐん

所在地

徳島県名西郡石井町清成2936番地

キーワード

古墳時代前期の前方後円墳

概要

気延山から西に約6km離れた標高160mの尾根上に位置し、2基の前方後円墳からなる。北に延びる尾根の先端には曽我氏神社古墳群、清成古墳が存在する。1996年(平成8年)~2001年(平成13年)に徳島県立博物館によって分布調査、測量調査、1号墳の発掘調査が行われた。

1号墳は全長約18mで後円部中央西よりに1基の竪穴式石槨をもつ。墳丘の形は前方部と後円部の長さの比がおよそ1:1となり、前方部が短く未発達。副葬品などは出土していないが、墳丘上で出土した土師器片から3世紀末~4世紀初頭頃に築かれたと考えられる。

2号墳は測量調査のみが行われている。全長は約18mで後円部中央に2基の竪穴式石槨をもつ。墳丘は前方部と後円部の長さの比が1:2になり、宮谷古墳と類似する形態。古墳の立地からみて、1号墳に続いて築かれたと考えられる。

吉野川下流南岸の前期古墳を考える上で貴重な遺跡である。

問い合わせ先

石井町教育委員会

参考文献

高島芳弘「石井町前山古墳群の調査成果」『第9回中国四国前方後円墳研究会発表要旨集』2004年

© 2001-2019とくしま歴史文化総合学習館「レキシル とくしま」(徳島県立埋蔵文化財総合センター)