寺山遺跡
てらやまいせき
所在地
徳島県徳島市八万町寺山
徳島市八万町寺山の園瀬川右岸にある弥生時代から室町時代の遺跡。平安時代に創建された金剛光寺の寺域と伝えられ、周辺には「寺山」のほか寺に関係のある地名も多い。
2002年(平成14年)から2003年(平成15年)の園瀬川河川改修に伴う発掘調査では、寺の存在を直接的に示す資料は得られなかったが、遺構の検出状況から考えて集落が金剛光寺を核として大きく発展していた様子がうかがえる。

寺山遺跡(古墳時代)
キーワード
問い合わせ先
徳島県立埋蔵文化財総合センター
参考文献
徳島県埋蔵文化財センター年報Vol.14 2002年
徳島県埋蔵文化財センター年報Vol.15 2003年
寺山遺跡(中世)
キーワード
中世の埋納銭
概要
中世(鎌倉~室町)では、一括大量出土銭(埋納銭)をはじめ、掘立柱建物跡・柱穴・溝・結晶片岩の板石を敷き並べた石組遺構・大量の土師質土器が捨てられた土器だまりなど、多くの遺構が出土した。
寺山遺跡の一括大量出土銭は53種・3,699枚あり、総重量は約13にも及ぶ。最古銭は五銖(後漢初鋳年24年)、最新銭は至大通寶(元初鋳年1310年)で、莚(むしろ)状のもので包み丁寧に埋められていたと考えられる。
一括大量出土銭のほか、土師質土器杯・瓦器椀・須恵器碗・輸入磁器・石製品など大量の遺物が出土した。
古代に建てられた金剛光寺を核として、中世段階に大きく発展した集落と考えられる。
一括大量出土銭の出土状態のレプリカが、徳島県立埋蔵文化財総合センターで展示されている。

問い合わせ先
徳島県立埋蔵文化財総合センター
参考文献
徳島県埋蔵文化財センター年報Vol.14 2002年
徳島県埋蔵文化財センター年報Vol.15 2003年