一宮出土銭
いちのみやしゅつどせん
所在地
徳島県徳島市一宮町
キーワード
中世の埋納銭
概要
1959(昭和34)年に県道沿いの竹藪を開墾していた際、素焼きの壺が出土し、中から17,178枚の古銭が発見された。
銭の内訳は前漢から元までの古銭62種類で、ほとんどが中国からの輸入銭であるが、皇朝十二銭である萬年通寶など国内の銭もわずかに含まれる。最古のものは前漢の四銖半両(前175年)、最新のものは元の至大通寶(1310年)であった。この四銖半両は、県内の出土銭の中でも最古のものである。埋納された時期は、鎌倉末期から南北朝時代と考えられている。
問い合わせ先
徳島市教育委員会
参考文献
吉見哲夫「一宮町出土古銭の全貌」『ふるさと阿波 22号』 阿波郷土会 1959年
「阿南市史」第一巻 1987年
海南町教育委員会「阿波海南大里出土銭」1994年