石井廃寺跡(県指定史跡)
いしいはいじあと(けんしていしせき)
所在地
徳島県名西郡石井町城の内
キーワード
国造家との関連が推定される古代寺院 県指定史跡
概要
石井廃寺は、南に緩く傾斜する段丘面上にある古代寺院である。古くから瓦の出土などにより寺院の存在が推定されていた。1957年(昭和32年)~1959年(昭和34年)発掘調査が行われ、東に塔、西に金堂が並ぶ法起寺式の伽藍配置であることが分かった。また、明瞭な遺構は確認されないものの、二つの伽藍の北に講堂、南に中門が存在したと推定されている。出土遺物には瓦・土師器・須恵器の他に瓦塔などがある。瓦の文様などから奈良時代前半に建立されたと考えられる。「阿波国造墓碑」に記された、国造家の粟氏との関連も推定される。
国道192号から県道石井神山線を南下、県営曽我団地から南西へ約1。金堂と塔の礎石が見学できる。また、同廃寺跡からの出土遺物の一部は同町所在の童学寺に保管されている。


問い合わせ先
石井町教育委員会
参考文献
徳島県文化財調査報告書第5集『石井』徳島県教育委員会 1962年