ウエノ遺跡
うえのいせき
所在地
徳島県三好市池田町字ウエノ
キーワード
弥生時代後期 鋸歯文 「ウエノ式土器」の指標遺跡
概要
標高135m前後の吉野川南岸のウエノ台地とよばれる河岸段丘上に立地している。1921年(大正10年)に旧制池田中学校(現 池田高校)の校舎建設の際に、弥生時代後期の土器等が出土しており、その一部が池田高校で保管されている。1995年(平成7年)に警察署建設に伴う発掘調査が隣接地で実施され、弥生時代後期の竪穴住居跡が合計8棟確認されている。
出土した土器の中には鋸歯文で飾られた壺が多く確認され、この文様の特徴から吉備(岡山県)や瀬戸内地方と関連のある集団が営んでいたムラであったことが考えられている。
1921年に出土した土器は、「ウエノ式土器」として永く吉野川上流域における編年の指標(年代を決める基準)になり、学術的にも貴重な遺跡および遺物であるといえる。
問い合わせ先
徳島県立埋蔵文化財総合センター
参考文献
徳島県埋蔵文化財センター調査報告書第22集 『ウエノ遺跡』 1998年