荒川遺跡
あらかわいせき
所在地
徳島県美馬市美馬町字荒川
遺跡の概要
荒川遺跡は南に向かって緩やかに傾斜する、標高92~100mの台地上に位置する。また、調査地のほぼ中央を嫁坂谷川と呼ばれる小河川が北から南側に向かって流れる。1995年(平成7年)~1997年(平成9年)、高速道路建設に伴って発掘調査が行われた縄文時代から中世にかけての複合遺跡である。
荒川遺跡(縄文時代)
キーワード
多量の縄文土器の出土
概要
発掘調査で確認できた縄文時代の遺構は少いが、嫁坂谷川に面した斜面から60,000点にも及ぶ縄文中期~晩期の土器が出土した。
この斜面に堆積した土は現地表面から最大約2mもの厚みになり、この場所に意図的に捨てられた可能性が考えられる。縄文時代後期前葉(縁帯文成立期)の土器の出土量が多い。
近年、徳島県内で縄文時代の遺構・土器の検出数は増加しているが、これほど多くの量が出土した例は少ないため、県内における縄文土器を検討する上で貴重な資料である。
問い合わせ先
徳島県立埋蔵文化財総合センター
参考文献
徳島県埋蔵文化財調査報告書第61集「荒川遺跡」2005年