金蔵~上井遺跡
こんぞう・うわえいせき
所在地
徳島県阿波市土成町浦池字金蔵・上井
キーワード
珪岩を使った石器製作
概要
金蔵~上井遺跡は九頭宇谷(くずうだに)川の右岸、標高約65mの河岸段丘上から発見された約25,000~20,000年ほど前の旧石器時代の集落である。1989年(平成元年)に高速道路建設に伴う発掘調査が行われ、多くの石器が出土している。出土した石器は小形の剥片類を主体としているが、注目されるのは、石器の原料となった石材が珪岩が多いことである。珪岩は吉野川より南の地域から産出する岩石であるため、旧石器人の移動生活を考える上で重要な資料である。


北東の緩斜面部の水田土壌直下から単独で出土したもので、周辺には遺構の痕跡は確認することはできなかった。石棒は長さ39cm、胴部の最大径11cm、緑色片岩製で敲打痕が残されている。実物は、「レキシルとくしま」の常設展示室で見ることができる。

問い合わせ先
徳島県立埋蔵文化財総合センター
参考文献
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徳島県埋蔵文化財センター調査報告書第1集「金蔵~上井遺跡」 (PDF:61 MB)