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令和5年度定期監察の結果について

令和5年度定期監察の結果について

当局において、次のとおり定期監察を実施しました。

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1定期監察の趣旨

 定期監察は、「職員の不祥事の未然防止」と「より良い職場づくり」に繋げるため、職員の倫理観や職場環境等に関するテーマを設け、年1回、調査を実施する。

 なお、特定個人の非違行為等の有無について、個別に監察するものではない。

2定期監察テーマ

「働き方改革」の取組状況について

3監察の視点

  1. 職員一人ひとりのコンプライアンス意識の向上が図られているか
  2. 「働き方改革」の取組が推進されているか

4監察手順

アンケート調査(調査対象者数:231人)及びヒアリング調査

5監察結果

1.コンプライアンス意識の向上

〔コンプライアンス意識向上に向けて、どのように取り組んでいるか。〕

・「倫理条例、規則」及び「コンプライアンス基本方針」を読んだことがある割合は、低下傾向にあり、昨年度と比較して低い回答率となった。
・コンプライアンス意識に関する質問についても、「県(組織)を守るために必要不可欠のもの」の項目を除き、各項目で低下している。
・各職員が「倫理条例・規則」や「基本方針」に繰り返し目を通すことができる、研修やeーラーニング等の機会づくりなど、全庁的な取組が求められる。
・コンプライアンス向上に向けた取組については、所属長等職員の「個人情報の適正な取扱いに関する研修」では、必要とする職員への研修が実施できていた一方で、一般職員の「服務の根本原則に関する研修」では、実際に参加した取組の割合が低くなっており、研修機会の充実が求められている。

〔服務規律の確保やハラスメント防止に向けて、どのように取り組んでいるか。〕

・「利害関係者との間における禁止行為」及び「倫理条例、規則に基づく報告、届け出のルール」について知っている割合は、どちらも90%以上であった。
・セクハラについては、担当リーダーを除く職位から「受けたことがある」との回答があり、昨年度よりも高い回答率となった。また、パワハラについては、今年度も全ての職位で経験したことがあるという結果となった。
・セクハラ・パワハラを「指摘し合うことができない」との回答率は、増加傾向にあり、特にパワハラは、所属長等職員以外の職位で30%を超える職員が、「指摘し合うことができない」と感じているという結果となった。
・指摘し合うことができない理由では、「セクハラ・パワハラとの判断が難しいから」という理由が最も多かったことから、研修などにより、各職員に対しハラスメントの概念や基本知識の浸透を図る必要がある。

2.「働き方改革」の取組

〔長時間労働の是正や職員の健康増進に向けて、どのように取り組んでいるか。〕

・「働きやすく改善されたか」との質問に対し、「変わらない」若しくは「悪くなった」との回答率の合計は、全ての職位で70%を超える結果となったことから、「働き方改革」の効果をより多くの職員が感じられるよう、実効性のある取組が必要である。
・超過勤務時間について、半数を超える職員が「多い」と認識していないという結果となった一方で、70%以上の所属長等職員が、所属職員の超過勤務が「多い」と認識しており、また、超過勤務の原因は、「業務量が多いから」が全ての職位で70%以上と最も多く、さらなる業務の見直しが望まれる。
・「業務の見直しをしたことがある」との回答は、半数を超える職員が業務改善を行っているという結果となった。今後とも、見直しの好事例の紹介等、より多くの職員に見直しの取組を広げていくことが求められる。
・「身体的な不安がある」との回答は、職位が上がるにつれて、回答率が高く、「精神的な不安がある」との回答は、担当リーダーが最も高い回答率となった。また、健康維持のためには、「所属における個別面談」や「外部の健康相談窓口」など、相談体制のより一層の充実が求められている。

〔ワークライフバランスなど、多様で柔軟な働き方の実現に向けて、どのように取り組んでいるか。〕

・ワークライフバランスの「希望」について、全ての職位において、「仕事と生活ともに優先」との回答が最も多くなった一方で、「現実」については、全ての職位において、「やや仕事優先」との回答が最も多いという結果となった。
・休暇の取得状況について、全ての職位で休暇を取得できないと感じている職員が一定数存在し、特に、職位が上がるにつれて、休暇がとれないと感じていることが分かった。
・テレワークを実施できない理由としては、「テレワークに適した業務がないから」との回答が、全ての職位で60%以上と最も多く、また、所属長等職員では、「コミュニケーション面で不安があるから」との回答が50.0%と多かったことから、テレワークの活用に向けては、さらなる環境整備が求められる。