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特集3:見える言葉で、もっと近くに。【令和7年9月号】

徳島県手話言語条例が制定されました

手や指の動き、表情、体の動きなどで意思を視覚的に表現する「手話」は、大切な言語の一つです。県では、ろう者とろう者以外の方が互いに理解し、尊重し合いながら安心して暮らせる共生社会の実現に向け、今年3月に「徳島県手話言語条例」を施行しました。この機会に、それぞれの立場で 「手話」という言語にふれ、より豊かに暮らすための一助につなげてください。

※ろう者…聴覚障がい者のうち、主に手話を使用して生活している人

よろしくおねがいします
1. 右手のこぶしを鼻先に当てる
2. 右手のこぶしを開きながら前に出し、軽く頭を下げる(お願い)

条例の主な内容

「徳島県手話言語条例」の概要をまとめました。それぞれの立場で、できることからはじめてください。

それぞれの役割及び責務

 
県の役割 手話に対する理解の促進や普及のための施策を推進し、手話を必要とする方が使いやすい環境を整備する
県民の役割 手話に対する理解を深めるよう努める
事業者の役割 手話に対する理解や普及のための県の施策に協力するよう努める
ろう者等の役割 県民の理解を増進するため、言語としての手話の普及・啓発を行うよう努める

手話を学ぶ機会の確保

  • 県民が手話を学ぶ機会の確保を図る
  • 県の職員が手話を学ぶ機会を確保する

学校における取組

  • ろう児等が通学する学校の、教職員の手話に関する知識・技能の向上に努める
  • ろう児等やその保護者等が手話を学ぶ機会の提供や、教育に関する相談体制の整備等の必要な支援を講ずるように努める
  • 学校教育で使用することができる手話に関する資料の提供等、必要な支援を行う

事業者への支援

  • 手話の使用に配慮したサービスの提供や、手話を使用しやすい職場環境の整備に関する取組を行う事業者に対し、情報の提供や助言等の必要な支援を行う

聴覚障がいについて知ってほしいこと

耳が聞こえない、聞こえにくい人のことを「聴覚障がい者」と言います。「まったく聞こえない人」や「小さな音が聞こえない人」、「音は聞こえても何の音か分からない人」など、程度や聞こえ方は人それぞれです。

外見から障がいが分からない

困っていても気づいてもらえなかったり、「無視された」と誤解されたりすることがあります。

音の情報が分からない

自転車や車の音、非常時のサイレンや警報など、日常生活に必要な音が聞こえないことがあります。

周囲とのコミュニケーションが難しい

地域や家庭、職場など、日常生活や社会生活で孤立しやすい状況になることがあります。

コミュニケーションをとるには?

聞こえなくなった年齢や状態によって、聞こえ方の程度やコミュニケーション方法は異なります。その人に合った方法で話しかけることが大切です。

手話

手指の形・位置・動きや顔の表情などで伝えます。

筆談

紙や手のひらに文字を書いて伝えます。

空書

空中に文字を書いて伝えます。

口語・読話

分かりやすい口の動きで伝えます。


鳴門高校サインランゲージ部の皆さんと、手話をわかりやすく伝えるための動画を作成中!

鳴門高校サインランゲージ部の皆さんとすだちくんの集合写真

徳島が舞台となる小説『音のない理髪店』

●一色さゆりさん(撮影:森 清) 出版:講談社

日本で最初の聾学校の理髪科を卒業し、「ろう理容師」をしていた著者・一色さゆり(いっしき さゆり)さんの祖父をモデルにした物語。時を超えて人の思いがつながっていく、感動の一作です。