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ダニが媒介する感染症に注意しましょう

1 ダニ媒介感染症について

ダニ媒介感染症とは、病原体を保有するダニに刺されることによって起こる感染症のことです。

人が野外作業や農作業、レジャー等で、これらのダニの生息場所に立ち入ると、ダニに刺されることがあります。

ダニがウイルスや細菌などを保有している場合、刺された人が病気を発症することがあります。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、ウイルスを保有するマダニに刺されることにより感染します。

また、ウイルスに感染した犬や猫に咬まれたり、血液などの体液に直接触れたりすることで感染することも報告されています。

これまでは、西日本を中心に報告されていたところですが、今後は西日本に限らず他の地域においても患者が報告される可能性があります。

また、SFTSに感染した場合には重症化することもあることから、発症後速やかに診断する必要があります。

SFTSリーフレット1

日本紅斑熱

日本紅斑熱は、病原体を保有するダニに刺されることで感染します。発熱、発疹、刺し口が主要な三徴候であり、ほとんどの症例にみられます。

2 マダニに刺されないように注意しましょう

マダニの活動が盛んな春から秋にかけては、マダニに刺される危険性が高まります。

草むらや藪などマダニが多く生息する場所に入る場合には、長袖・長ズボン、足を完全に覆う靴、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等、肌の露出を少なくすることが大切です。

服は、明るい色のもの(マダニを目視で確認しやすい)がおすすめです。

虫除け剤の中には服の上から用いるタイプがあり、補助的な効果があると言われています。

また、屋外活動後は入浴し、マダニに刺されていないか確認してください。特に、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏、胸の下、頭部(髪の毛の中)などがポイントです。

「ダニ」にご注意ください

3 マダニに刺された場合

マダニ類の多くは、ヒトや動物に取り付くと、皮膚にしっかりと口器を突き刺し、長時間(数日から、長いものは10日間以上)吸血しますが、刺されたことに気がつかない場合も多いと言われています。

吸血中のマダニに気がついた際、無理に引き抜こうとするとマダニの一部が皮膚内に残って化膿したり、マダニの体液を逆流させてしまったりするおそれがあります。

医療機関(皮膚科)で処置(マダニの除去、洗浄など)をしてもらってください。

また、マダニに刺された後、数週間程度は体調の変化に注意をし、発熱などの症状が認められた場合は医療機関で診察を受けてください。