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結核について

■結核とはどんな病気?■

明治時代から昭和20年代までの長い間,「国民病」と恐れられた結核。

現在は医療や生活水準の向上により,薬を飲めば完治できる時代になりましたが,

今でも年間約1万人が結核患者として登録される,日本の重大な感染症です。

■結核の症状は?■

主な症状は,せきが2週間以上続く,たんが出る,急に体重が減る,体がだるいなど,

風邪にも似た症状です。

「風邪かな?」と思った場合でも,症状が長期化する場合には医療機関を受診しましょう。

■結核はどう感染するの?■

結核とは,結核菌によって主に肺に炎症を起こす病気です。

結核を発病して排菌している人がせきやくしゃみをしたときに,空気中に結核菌が飛び散り,周りの人がその結核菌を吸いこむことにより感染します。

結核菌に感染した人のうち,結核を発症する人は1割から2割程度で,感染してから6ヵ月から2年後までの発症が多いです。

なお,結核菌に感染していても,多くの人は結核を発症しません。

しかし,発症せずに数年から数十年の長い冬眠状態であった結核菌が,何らかの都合で身体の抵抗力が落ちると,潜んでいた菌が活動を始め,結核を発症することもあります。

■結核の予防■

結核の予防には,普段から健康的な生活を心がけ,免疫力を高めておくことが重要です。

睡眠不足や偏食はやめましょう。また,抵抗力の弱い赤ちゃんは,結核に感染すると重症になりやすく,重症の場合,命を落とすこともあります。

予防するためには,BCG接種が有効です。お住まいの市町村からの案内に従って,遅くとも1歳までに接種を受けてください。

■もし結核に感染したら?■

標準的な治療は6~9ヵ月間で、毎日きちんと薬を服薬すれば治ります。

しかし,症状が消えたからといって,治療の途中で服薬をやめてしまえば治りません。

それどころか,菌は耐性菌となり,時には薬が全く効かない多剤耐性結核菌になることもあります。

治療を確実にするために,医療機関や地域の保健所で,患者の服薬を支援しています。

■治療費って高いの?■

結核の治療費用については,感染症法による公費負担制度があります。

なお,公費負担額については,世帯の所得税額や入院,外来の違い等によって異なりますので,詳しくは最寄りの保健所にお問い合わせください。

●入院患者の医療(感染症法第37条)

たんの中に菌が出ており,結核を他者に感染させるおそれがある場合は,入院する必要があります。その場合は保健所から入院勧告が出され,法律に定められている医療費については公費等により原則,全額が負担されます。

ただし,所得税額によっては自己負担が生じる場合もあります。

●一般の結核患者の医療(感染症法第37条の2)

結核を他者に感染させるおそれがない方で,通院治療を受ける場合の公費負担制度です。

原則として,結核医療に必要な費用の95%について公費等で負担しますので,残り5%が自己負担となります。

なお,公費負担の対象となる医療は,結核指定医療機関で受けた医療であって,法律で認められた適正医療の範囲に限られます。

※平成28年1月1日からの番号法(マイナンバー)制度運用に伴い,申請書の様式を変更しました。

申請書様式については,下記「医療機関の方へ」をご覧ください。

医療機関の方へ

■届出の義務■

●結核発生届

 感染症法第12条により,結核を診断した医師はただちに保健所へ届出をしなければなりません。

 

●結核患者入退院届

感染症法第53条の11に基づき,病院管理者は,結核患者が入院したとき,又は入院している結核患者が退院したときは,7日以内に保健所長あてに届け出なければならないことになっています。

●医療機関向け結核パンフレット

 

※平成28年1月1日からの番号法(マイナンバー)制度運用に伴い,申請書の様式を変更しました。

結核感染症患者医療費公費負担申請について

国が,入院患者及び結核患者の医療に係る費用負担の申請書に記載すべき事項として個人番号を追加する等の規定の整備を行ったことを受け,本県が実施する公費負担(感染症法に基づくもの)について,平成28年1月1日から様式を変更します。

平成31年7月から,個人番号利用による関係機関の情報連携に伴い,添付書類の省略が可能です。

個人番号利用をしない場合は,世帯全員の住民票,市町村発行の所得課税証明書(非課税証明書)等の添付書類を提出していただく必要があります。

添付書類については,最寄りの保健所にお問い合わせください。

【参考】

■結核指定医療機関とは■

結核指定医療機関は,感染症法による公費負担患者の医療を担当する機関です。

結核指定医療機関の指定を受けなければ,原則として,結核に係る公費負担医療は行えません。

●指定について

結核指定医療機関としての指定を受けようとする場合,医療機関所在地を管轄する保健所へ申請書を提出してください。

●指定後の辞退や変更について

指定を辞退する場合や申請内容に変更があった場合も忘れずに保健所へ必要書類を提出してください。

開設者が法人の場合,法人代表者の変更については,変更の届出は不要です。

※辞退については,辞退する日の30日前までに届け出ることとなっています。

高齢者施設の方へ

■高齢者施設における結核早期発見のためのチェックリスト■

高齢者施設において結核の早期発見は,施設内での集団感染防止からも重要となってきます。

チェックリストをご利用いただき,結核対策にご協力をお願いします。

 

各保健所の連絡先

各種届出等でご不明な点がありましたら,最寄りの保健所にお問い合わせください。

各保健所の連絡先
各保健所の管轄・所在地・電話番号
保健所名 管轄区域 所在地 電話番号
徳島保健所 徳島市,鳴門市,小松島市,勝浦郡, 名東郡,名西郡,板野郡 徳島市新蔵町3丁目80 088-602-8907
吉野川保健所 吉野川市,阿波市 吉野川市鴨島町鴨島106-2 0883-36-9019
阿南保健所 阿南市,那賀郡 阿南市領家町野神319 0884-28-9874
美波保健所 海部郡 海部郡美波町奥河内字弁才天17-1 0884-74-7374
美馬保健所 美馬市,美馬郡 美馬市穴吹町穴吹字明連23 0883-52-1018
三好保健所 三好市,三好郡 三好市池田町マチ2542-4 0883-72-1123

【関連記事】

・厚生労働省ホームページ http://www.mhlw.go.jp/

・公益財団法人結核予防会結核研究所 http://www.jata.or.jp/