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令和4年度第1回試験研究評価委員会評価結果(事前評価2)

令和4年度第1回徳島県立保健製薬環境センター試験研究評価委員会

事前評価結果2

〈課題名〉徳島県における窒素沈着量について

評価結果1
総合評価
採点結果(出席全委員の総合評価点の平均点)
3.9点(5点満点)
評価結果2
評価項目ごとの採点結果。点数は、出席全委員の平均点。
評価項目 必要性 目標 研究内容 手法
採点結果(5点満点) 4.3点 3.9点 3.6点 3.7点
試験研究評価シート
主なコメント

○・県内における大気中および降水中の窒素化合物濃度の実態把握は、窒素化合物が環境に与える影響を評価するうえで必要不可欠であり、ニーズを踏まえた研究内容である。
・アンモニアの大気中濃度についての先行調査研究結果もふまえ、わかりやすい情報提供をお願いしたい。

○令和3―4年度に調査研究された大気中のアンモニア濃度調査結果に関連して、今回大気中のみならず、降水・水域中濃度に与える影響を調べる研究で、有意義なものである。本調査結果に基づき、どのようにその量を減少させることができるのか、今後の「持続可能な窒素管理」の方針・展望についても提言していただきたい。

○継続することに意義があるテーマであると思います。ぜひ着実に進めていただいて、基礎資料の作成やアンモニア濃度の高い地域の特徴や対策(必要であれば)に繋がる研究となることを期待しております。

○・県内だけでなく、地球環境にとっても大事なテーマである。
・サンプリング方法が、簡便かつ安価である点も評価できる。

○・カーボンニュートラル宣言については弊社でも現在検討課題である。本研究により徳島県内の実態を調査していただき、窒素廃棄物の減少に役立てていただきたい。
・研究内容、手法には問題ないと判断する。

○県内の窒素の物質循環を明らかにすることを目的としている。大都市圏では雨水由来の窒素負荷が内湾への負荷量の一定の割合を担っているとの報告もあり、ニーズのある研究であると思われる。沢水の窒素量の測定結果をどのように解釈するかは注意が必要(生物、化学的な作用があるのではないか?)。沢水の流量は気にしなくていいのか? 広域な発生源が想定できるため、風況との対比は必ず必要。県民の安全安心との関わりについてはわかりにくいので、具体的な例を踏まえた見せ方を工夫してみてください。

○窒素は、大気汚染、富栄養化による赤潮の発生など環境への影響が懸念される。高度経済成長期の日本の大気汚染に比べ現在は窒素の排出量は低いと考えられるが、環境中の窒素沈着量についてデータが少ないのであれば、この機に県内における窒素化合物の沈着量について実態把握することは重要である。また、2022年3月に第5回国連環境総会の「持続可能な窒素管理」において窒素廃棄物を2030年までに顕著に減らすための行動が奨励されており、県内における大気中・降水中の窒素化合物濃度、窒素沈着量について実態把握する目標は、その足掛かりになると期待する。研究内容については、県内の窒素化合物濃度の季節間及び地域間比較を行うことで問題ない。手法については、パッシブサンプリング、バルクサンプリングを用いることにより簡易に測定が可能である。またサンプリング地点として眉山周辺に4か所の設置を行い、分析方法としてイオンクロマト装置、吸光光度計を用いて測定する。データの評価方法について、天気や風向きなど気象条件によって大きく解析結果が変わってくると想定される。気象データ、一般環境大気測定局のデータを用いて評価するとあるが多角的な分析を期待したい。