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被災時こそお口のケア~口腔保健支援センターより~

災害がおこると避難物資等が届くのに3日以上かかることもあります。

避難生活では、水の不足等により、歯・口・入れ歯の清掃がおろそかになり、食生活の偏り、水分補給の不足、ストレスなども重なって、むし歯、歯周病、口臭などが生じやすくなります。

特に高齢者では、体力低下も重なり、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)などの呼吸器感染症を引きおこしやすくなります。

(※「誤嚥性肺炎」とは、口の中の細菌などが誤って気管に入り肺炎を引き起こす病気です。)

できるだけ歯みがきを行い、歯みがきができない場合でも、少量の水でできるうがい(ぶくぶくうがい)を行いましょう。

また、支援物資には菓子パンやお菓子も多いですが、食べる時間を決めるなどして、頻回な飲食を避けるようにしましょう。

特に、高齢の方、子どもさん、糖尿病を患っている方、体調が優れない方は

歯みがきに加えて、次のことにも注意してください。

高齢者

口の中の汚れと免疫力低下が原因で、誤嚥性肺炎やインフルエンザ等をおこしやすくなります。

♦うがいは、くちびるをしっかり閉じてぶくぶくとしましょう。

♦入れ歯も磨くようにしましょう。(入れ歯用義歯洗浄剤も有効です。)

♦お口の体操やマッサージをしてだ液の分泌を促しましょう。

子ども

支援物資には菓子パンやお菓子などのものが多いため、むし歯などの歯の病気がおこりやすくなります。

♦食事はきめられた時間にとり、早寝・早起きを心がけましょう。

♦お菓子のだらだら食べはやめましょう。

糖尿病を患っている方・体調が優れない方

糖尿病と歯周病は密接な関係があります。口腔ケア不足から歯周病が悪化し、糖尿病のコントロールがしにくくなります。

また、糖尿病の方は免疫力が低いため、日頃の口の中のトラブルが悪化しやすくなります。

呼吸器感染症が増える危険性があるため、被災時などの体力が落ちる時こそ口の中を清潔に保つことが重要です。

♦洗口液を口に含みぶくぶくうがいをしましょう。歯ブラシがあれば、歯ブラシに洗口液をつけて磨く方法もあります。

災害時のオーラルケアの方法

歯ブラシがないときのオーラルケア

歯ブラシがない場合は、食後に水やお茶でしっかりうがいをしましょう。

だ液には口内の汚れを洗い流す働きがあります。頬のマッサージや舌のストレッチ、ガムを噛むことなどでだ液の分泌を促しましょう。

デンタルリンスはお口のケアのために作られている洗口液です。

口の中の汚れを洗い流したり、口腔内に潤いを与える効果も期待できます。

水が少ないときの歯磨き

  1. コップに少量の水を入れ、歯ブラシをぬらして歯をみがきます。
  2. 歯ブラシが汚れたらその都度汚れをティッシュやウエットティッシュで拭き取ります。これを繰り返して歯全体をみがきます。
  3. 最後にコップの水で2~3回すすぎます。

オーラルケア用品も非常用避難袋に入れましょう

  • 歯ブラシや歯間ブラシ等
  • デンタルリンス等
  • 歯磨きシート等
  • 入れ歯の方は必要に応じて入れ歯洗浄剤や入れ歯ケース等

徳島県口腔保健支援センターでは、被災時におけるオーラルケアに関するリーフレットを作成しています。

ぜひ、ご覧ください。