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令和7年10月10日 定例記者会見 フルテキスト版

発表事項

(知事)
 ただいまから定例記者会見を始めさせていただきます。まず、スポーツの秋ということで、先週末、我が県出身の堀琴音さんが日本女子の優勝、本当に心からお喜びを申し上げたいし、我が県民としても大変嬉しく思います。またプロチームも、バスケットの徳島ガンバロウズが好発進。そして徳島インディゴソックスも前期は優勝したんですけど、後期優勝は残念な結果ですが、非常に調子がいいという状況であります。四国アイランドリーグplusの中でも、NPBのプロ野球選手の輩出が最も多いチームとして頑張っていただいていることも大変県民の誇りであります。加えて徳島ガンバロウズも先週末の勝利を経て、これから最終節まで目が離せない状況でございます。そして同時に、先日県庁にお越しいただきましたが、我が県に立地していただいている実業団のジェイテクトさんが、ソフトボールで過去最高成績の準優勝ということで、これも素晴らしい結果であって大変嬉しく思っております。また、滋賀で行われていた国スポでございますが、個人成績でもライフル射撃とか陸上競技、棒高跳びですかね、またウエイトリフティングでそれぞれ1位ということで、入賞者につきましても38種目の個人と団体が頑張っていただいたということでございます。一方、総合成績については、少し成績が思わしくなかったわけでありますけれども、しかしそれぞれあと一歩というところで、そういったこともあっての数字であって、数字以上に、私どもは国スポで頑張ってくれた県代表の選手たちに心から敬意と賞賛を送りたいと思っております。また同時に、やはり競技力向上というのは一朝一夕にいくものではございませんので、中長期的な目で見ながら、教育委員会やスポーツといったところで一緒に協力していければいいなと思っておりますので、改めて、滋賀国スポに参加いただいた選手の皆様に心より賞賛とお疲れ様というふうに申し上げたいと思います。続きまして、現在行われておりますビジネスチャレンジメッセにつきまして申し上げます。これにつきましては、毎年グレードアップした内容になっておりまして、今年はベトナムの大手企業の参加もあり、また、タイの企業も参加をいただいて、タイからはタイのいわゆる保健省ですね、厚生労働省にあたる保健省の副局長もお見えになって大変素晴らしいイベントが開かれております。県民の皆様におかれましては、明日、土曜日までアスティとくしまで開催しておりますので、ぜひ子どもさんから大人の皆さんまでご参加いただければありがたいと思います。非常にワクワクする内容になっておりますので、よろしくお願いしたいと思います。加えて、ビジネスチャレンジメッセと万博も最終盤になりましたけれども、今日10日まで開かれている「SDGs+Beyond」Tokushima SPACEということで、宇宙関係の話とかフードテックとか、さらには電池のエネルギー教育イベントなど徳島と繋いだ発信、こういったこともやっているところでございますので、この点につきましてもご報告させていただきたいと思います。続きまして、とくしまマラソン。とくしまマラソンは、来年3月22日に開催いたします。9月30日から、来年の大会の参加者の募集を開始したところでございます。募集期間は11月30日までで、先着順で定員に達した時点で締切りということです。フルマラソンの定員は8,500人。参加料は1万1000円。参加賞のTシャツは別途2,000円の選択制になっております。チャレンジランは、1.5kmと3kmの2部門を開催いたしまして、定員はそれぞれ1.5kmが400名、3kmが200名となっています。チャレンジランについては、今回は参加料無料ということでございます。なかなかフルマラソンは難しいなと思われている方々もおられたら、ぜひ1.5km、3kmの2部門に挑戦していただきたいと思います。大会ゲストにつきましては、先月の「東京2025世界陸上」の男子マラソンに出場されしました小山直城さんに来ていただくことになっています。さらには、元1,500mの日本記録保持者であります、2008年北京オリンピック5,000m代表の小林祐梨子さんを予定しております。再来年からは新しいコースになるわけでありまして、来年の大会が今のコースを走る最後の大会になるということでございますので、奮ってご参加いただきたいと思います。続きまして、これもご報告です。「鳥人間プロジェクト」というものを徳島大学の若い皆様に頑張っていただいておりまして、コンテストにも参加されました。大変夢のあるプロジェクトだと思います。その時に使用された機体を県庁で展示させていただいております。今月末まで展示させていただきます。そしてまた来月には阿波おどり空港で、まさに飛行機と鳥人間の機体ということで、そういった展示も予定させていただいております。こういった若者の挑戦というものに対して、今後も県民の皆様に知っていただきたいし、また同時に、支援いただけるとありがたいと思っております。次に、若者の関係でもう1つ。これは若者の留学の支援ということで、トビタテ!留学JAPAN新・日本代表プログラムということで、文科省がやっております「拠点形成支援事業」2025年度の採択地域の決定についてでございます。これは、いわゆる官民共同の海外留学支援制度でございまして、この度、徳島県が採択されました。これは全国で9番目ということでございます。私自身もいつも申し上げているように、徳島の開国であると。そして、これから人口が3割減る、市場が3割減り、供給量も3割減る中で、先を見越してより国際的な人材を育成していくということ。そしてまた、世界を見ることによって学ぶこと、同時に日本の素晴らしさ、徳島の素晴らしさを再認識していただくという思いを持って支援させていただきました。これは文科省さん、そして民間の企業さん、特に徳島県出身のメディアドゥの藤田社長さん中心に本当に汗をかいていただいて、各企業をご本人にお回りいただいて、本当に情熱的に若者育成ということに対して私も大変感銘を受けまして、今回こういった運びとなりました。本日、この後午前11時15分から県庁11階の講堂におきまして共同記者会見をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。続きまして報告事項、農林水産物の輸出実績でございます。このグラフでご覧のとおり、我々は今申し上げたような輸出をしていかなければいけない。そして、地域商社の活動が徐々に結実をしているとこです。もちろんこれも一朝一夕にできることではございませんが、おかげ様で令和6年度の農林水産物の輸出は、前年度の41.5億円から8億4,000万増加して過去最高の49億9,000万円となったところです。主な牽引の理由といたしましては、東南アジア、また中東向けのハラール認証牛肉等が大きく伸びたことです。ハラールというのは、イスラム圏においての、いわゆる戒律に基づいた生産方式を取り入れたものでございます。特に畜産物が前年度の約2倍の23億円となったことが大きく寄与しております。中でも、いわゆるアラブ首長国連邦、UAE向けの牛肉を中心に、輸出額が令和5年度の約11倍と大きく伸びているほか、現在19億人以上と言われる巨大なハラール市場への玄関口としても期待しているとこでございます。先日も、UAEの大統領府の農業担当の責任者が県庁にお越しになりまして、またさらに、来年1月に行われます「Gulfood2026」という、いわゆる湾岸のフードイベントって中東最大のイベントがあるわけですが、そういったところにも積極的に参加をさせていただきたいと思います。中身としては、日本食のレストランは中東やUAEにもございますので、水産物やかんきつ加工品等をプロモーションしていきたいと思っております。続きまして、外交関係でいきますと、先日MOU、いわゆる覚書を交わした済州特別自治道、いわゆる済州の件です。そこと結んで以来、徳島少年少女合唱団が済州フォーラムにお招きいただいたり、若者や文化芸術の交流がスタートしております。その中でも我々、経済、政治、行政でお互いに学ぶべきところがあるということで、この度、済州とのチャーター便を就航することになりまして、これが11月1日と4日ということで、阿波おどり空港と済州国際空港を直接結ぶチャーター便でございます。本県からは経済分野や、世界的にも進んでおります済州の環境政策、さらにはスポーツ、そして教育、特にインターナショナルスクールが非常に素晴らしいものがあります。こういったものを関係者の皆様方にも学んでいただく機会ということで、計画をさせていただいております。先方の済州のオ・ヨンフン知事からは、「この機会に、両県道の関係を、友好交流都市に格上げしたい」と。いわゆるMOUから友好交流都市に格上げといった提案をいただいておりますので、今回の済州ミッションの中で、11月3日、現地におきまして「友好交流提携」を結ぶこととしたいと思っております。内容につきましては、現在、済州道の行政と我が県の行政と調整を進めておりますが、MOUに掲げた分野にとどまらず、より幅広い分野の友好・交流関係へと発展させていきたいと思っております。続きまして、健康づくりの分野についてご報告いたします。10月は、臓器移植医療に関する知識の普及、そして啓発の目的といたしました「臓器移植普及推進月間」であります。臓器移植は、臓器の提供者の方々はもとより、広く社会の理解と支援があって初めて成り立つ医療であります。平成9年に「臓器の移植に関する法律」が施行されてから、今年で28年を迎えますが、依然として多くの方が臓器移植を受けられる日を心待ちにされております。そのため、10月14日から17日の夕方18時半から22時まで、徳島県庁万代庁舎を移植医療のシンボルカラーであります「グリーン」にライトアップさせていただきます。また、10月26日の午前10時から正午まで、徳島県運転免許センターにおきまして、(公財)とくしま移植医療推進財団、徳島県腎臓病協議会と合同で、広報グッズの配布、すだちくんによる啓発活動を行うイベントを実施するなど、県内各地で臓器提供の意思表示啓発活動を行って参ります。ぜひこの機会に、移植医療、また臓器提供の意思表示について考えるきっかけにしていただきたいと思います。いわゆるドナー登録ということですね。これはもちろん本人のご意思というものが最優先でもございます。困っている方を助けるといったことについて考えるきっかけにしていただければありがたいと思っております。続きましては、健康づくりのためのウォーキングですね。四国4県の健康づくりへの意識向上ということで、四国4県対抗ウォーキングイベント「四国対抗戦」を開催いたします。これは徳島の健康ポイントアプリ「テクとく」を活用したものでありまして、具体的には11月1日から15日までの15日間の平均歩数を四国各県で競い合うということでございます。車社会ですよね、地方は。そういう中でもぜひ歩いて汗をかいて健康になっていただこうということです。また、15日間の平均歩数が5,000歩以上の方の中から抽選で50名の方に賞品が当たると。なお、昨日10月9日から四国対抗戦への事前登録を開始しております。事前登録につきましては、テクとくのアプリの中で10月31日までに済ませておく必要がございますので、ぜひお願いしたい。まだテクとくを使ったことのない方は、この機会にぜひ、テクとくのアプリをダウンロードして四国対抗戦にご参加いただいて、ウォーキングを通じて楽しく健康づくりに取り組んでいただきたいと思います。テクとくにつきましては、報道関係者の方もぜひ発信に協力いただきたいし、我々もOUR徳島や県公式LINE等でさらに発信をして参りたいと思っております。続きまして、国土強靱化に移ります。国土強靱化の中でも社会基盤整備、その中でもいわゆる道路につきましてでございます。先日も阿南で決起大会もございました。阿南安芸自動車道の中でも美波町と牟岐町の間の道路計画検討に関する、いわゆる意見聴取を実施するということ。四国の中でも、美波と牟岐の間の道路は、四国8の字ネットワークの中で唯一の未事業化区間であると。これは、国土強靱化に地域差があってはならないということで今まで要請活動しておりましたところ、今年の2月から国において事業化に向けたステップとなります計画段階評価が進められているというとこでございます。まさにこの中で道路計画を検討していくにあたりまして、地域の課題、また、必要とされる道路等について把握するために、本日から11月25日までの間、住民の皆様や道路を利用されている方を対象にアンケート調査及びヒアリング調査が行われるということでございまして、まさに前進し始めたということでございますので、ぜひ調査にご回答いただけるよう、またご協力いただけるようにお願いを申し上げたいと思います。県としましても、国及び海部郡3町と連携させていただいて、期間中のイベントでの配布、回収、ホームページやSNSによる周知等々やっていきたいと思っておりまして、機運醸成につなげていきたいと思っております。続きまして、労働関係の定期的な指標でございます。まず、県が先月30日に発表いたしました「毎月勤労統計調査・地方調査」令和7年7月の結果によりますと、前年同期比の実質賃金について、常用労働者5人以上の事業所ではマイナス1.4%でありまして、最低賃金引き上げにも関わらず実質賃金が11か月連続を記録しておりますが、一旦途切れることとなりました。これは所定内給与、主に基本給は引き続きプラスでありますけれども、6月、7月につきましては、企業によってはボーナスを支給する月でありまして、こうした特別給与が前年度比マイナスとなったことなどが影響していると考えております。全国では7月はマイナス0.2%、8月はマイナス1.4%と8か月連続マイナスでありまして、四国におきましては、7月まで香川県はプラス0.6%、4ヶ月連続プラスであるものの、愛媛県ではマイナス10.9%、7ヶ月連続マイナス、高知県ではマイナス5.6%、4か月連続のマイナスで、なかなかプラスが維持できない、継続できない中におきまして、我が徳島県におきましては11か月連続プラスとなったことは、一定の賃上げ効果、そして企業側のご努力、労働側のご努力の賜物だと思いまして、改めて感謝申し上げたいと思います。また、我が県におきましては、引き続き賃上げ、そして企業の生産性向上についての支援を県としても、また国の労働機関である労働局と共に支援して参りたいと思っています。一方、単月でのプラス、マイナスの動きではなくて、物価上昇を安定的に上回る賃金上昇を実現して、継続・定着させることが重要であるといったことでございますので、引き続き、環境整備に取り組んで参りたいと思います。ちなみに有効求人倍率につきましては、労働局が1日に発表いたしました令和7年8月の「有効求人倍率・季節調整値」におきましては1.18倍となって、前月からは横ばいとなっています。全国の1.20倍よりは低いですが、県内でも人手不足感が続いているという状況です。香川県においても1.44倍、愛媛においても1.45倍、高知県においても1.04倍という状況でございます。有効求人数と有効求職者数の差につきましては2,372人であり、前月と同水準で推移しているという状況です。このグラフでお示ししたとおりになっております。引き続き、人材確保と生産性向上をしっかり両立させていきたいと考えております。私からは以上です。

質疑

(幹事社・朝日新聞社)
 では、まず幹事社からお伺いします。発表項目で済州との友好交流提携なんですけれども、MOUから格上げされるということなんですが、具体的にどういうような違いがあるんでしょうか。

(知事)
 これは先ほどもご説明したように、MOUで掲げる時はスタートですから、中身について大まかなということだったんですけど、それをさらに掘り下げていくということであります。

(幹事社・朝日新聞社)
 友好交流都市として提携を結んだ場合、これは何例目になるんでしょうか。

(知事)
 これはどうですかね。担当から答えて。

(県担当者)
 徳島県の友好交流都市につきましては、ブラジルのサンパウロ州、ドイツのニーダーザクセン州、中国湖南省に次いで、今度で4か所目ということになります。

(知事)
 姉妹都市という整理でよろしいんですね。

(県担当者)
 はい。

(幹事社・朝日新聞社)
 ありがとうございます。

(幹事社・NHK)
 続いて幹事社NHKからお伺いいたします。農林水産物の輸出実績を発表いただんですけれども、過去最高で、前年と比べても20%と大幅に上がっていますが、この今回の結果をどのように受け止めてらっしゃいますか。

(知事)
 これは基本的には事業者さんのご努力の賜物だと思っておりますし、やはり国際化に向けての対応、これも簡単に単純にできるものではありません。やはり今までのご努力の成果だと思いますので、それには我々も県としてさらに支援をしていくということだと思っております。輸出の場合は、特に県のサーティフィケーションというか県の認証、例えば三つ星ビーフというブランドもございますけれども、こういったものが非常に信用が得られるというか高いということも私自身実感しております。先日もラスベガスの世界的に有名なホテルの料理長さんたちが来日された時も、県がそうやって認証しているものは非常に説明がしやすいと、こんな話もいただいておりますので、そういった点でもお手伝いもさせていただきながら、民間の方々のご努力というものを、今後もしっかり側面的に支援して参りたいと思います。先ほど申し上げました済州とのもう1段階上がる友好関係、そしてまたプーケットともMOU結んでおりますが、なぜあそこと結んだかと言うと、世界有数の観光地の済州とプーケットで、我々にはなかなか遠い存在ですが、観光戦略を学んでいくと同時に、1,000万人以上の観光客が世界から来られる済州、そしてプーケットに輸出していくということも念頭に置いておりますので、先ほど申し上げました中東のドバイのGulfood2026、こういったものも引き続き県がしっかりとサポートしますということで、さらに輸出拡大につなげていきたいと思います。

(徳島新聞社)
 徳島新聞です。済州のチャーター便のくだりで、経済分野、環境、教育の関係者で学んでもらう計画を立てているという発言がありましたが、それは人を派遣するということでしょうか。

(知事)
 これは基本的には民間の皆様方、済州は例えばリサイクル率が全県通じて非常に高いとか、先ほど申し上げましたように、インターナショナルスクールが多くて、あともう1つ観光戦略ですよね。さらにはいわゆるかんきつ果汁、こういったものも非常に得意であるということでありますので、皆さん一緒に学びませんかという話でお声がけをさせていただいているところでございます。これは旅行会社がやられているんで、この場では差し控えますが、そういった分野の方々が行かれるという計画でほぼ埋まりつつあるというふうに聞いてます。

(幹事社・NHK)
 では幹事社のNHKから。新総裁が選出されましたが、地方自治体の長として、どのように受け止めてらっしゃいますか。

(知事)
 私はずっと申し上げていますが、国会議員を20数年やった経験からしますと、やはり政治、暮らし、さまざまな本当に困った方々、そしてまた災害対応、これは1番現場に近い地方行政にあるということを改めて認識をしておりますので、国においては、現場で起きていることをしっかりと受け止めて、党利党略ではなくてスピード感を持って、早く仕事をしていただきたいというふうに思っています。本来ならばこの時期というのは補正予算の議論が進んでいるところだと思います。しかし、その姿がなかなか見えないというのは我々地方行政からすると非常に不安であります。また、物価高騰の中で負担を下げるという政策がございますが、これにつきましても、各党等で単独下半数がない中でどのように決まるのか。県民や国民の暮らしにおいて負担が軽減されることは歓迎しますが、それに伴って、財源がどうなるんですかと。我県におきましても、ガソリン減税につきましても、消費税減税につきましても、それをやった場合には税収が減少します。これについてもしっかり担保していただけるんですねといったことも含めて、議論が未だに煮詰まっていないという状況は大変危惧をしておりますので、速やかに総理大臣を選出して昇格して、とにかく仕事をしていただきたい、このように思います。

(幹事社・NHK)
 ありがとうございます。関連してなんですが、まだ高市総裁、総理大臣に選出はされてはおりませんが、徳島県としてこんな政策をしてほしいとか何か求めることはありますか。

(知事)
 私も県としても、また議員の皆さんと一緒に度々国にはいろんな要請をさせていただいております。その要請というのは常に具体的なものであります。いわゆるイデオロギーとか観念的なものじゃなくて、我々は、事件は現場で起きているわけですね。ですからそういったものに対しての対応、例えば、公的病院が全国的に経営が非常に悪化していて赤字が多い。我が県においても例外ではありません。ただ、公的医療というのはいわゆる地域支援、医療、地域の病院、クリニックの支援をさらに高度な徳島大学、そしてまた徳島大学病院でしっかり支えていくことが大事。大学の病院も経営的に大変だということでございます。やはり医療崩壊というのは日本全体、そしてまた地方創生においてもあってはならないので、早急に対応していただきたいということを、石破総理がお辞めになる前に総理官邸に8人の知事がお招きいただきましたが、その時に私から直接申し上げさせていただいた。また同時に、東京一極集中問題につきましても、やはり新次元にやらないと何も変わらないですねと。この問題はずっと古くて新しい議論で、問題だ問題だって。例えば、中央部に上場企業がたくさん集中していて、税収につきましてもものすごい税収があって、しかし我が県や地方にはそういったことがないということ。もちろん地方交付税ということで地方にも還元はされておりますけれども、職員さんとか人口、こういったものも日本全体にバランスよくしていくことが大事だと思っております。そのために何をするか。1つはやはり税制で調整していくことも大事だし、同時に賃上げと言うんであれば、労働分配率を高める。そして、それを促す税制。こういったものを早急にやっていただきたい。もうやるかやらないかなんですね。もうやらなきゃやらなきゃって、毎回それをするべきだって言うんだけれども、それで何年経ってるんだということです。私も大変お世話になってる小野寺前政調会長が、今度税調会長になられるといったお話でありますので、来週お会いすることになっておりますので、そういったことも含めてしっかりお話させていただきたいなと思っています。また、新しく政調会長になられた小林鷹之さんとも連絡を早速取らせていただきまして、先ほども申し上げたように、政策というのは現場に最も近い地方にあるんだと。そのことをしっかり踏まえてよろしくお願いしますという話をしたら、しっかりやりますという話でありました。

(徳島新聞社)
 徳島新聞です。定例会閉会後のぶらさがりの取材の時に、ホール関係の質問に関して、知事が答弁を求められたのに答弁しなかったという質疑の中で、知事の方から、それは議会との取り決め、慣習によるものだというふうな発言があって、その後議会の方に確認したところ、そういった取り決めはないという回答だったんですけれども、改めて答弁しなかった理由について見解を教えてください。

(知事)
 その問題は単純な話で、答弁者につきましては、私の就任以前も含めて、担当部局において議員さんから質問聴取して、その趣旨を踏まえた上で理事者において決定しますよということを議会の皆様に認識いただいているという、ただそれだけであります。それを皆様方が誇張に拡大的に解釈されたんだと思うけれども、それは議長もそういう皆さんの質問がよくわからないのでそう答えたのかもしれませんが、うちの方で決めさせていただきますよということを申し上げたに過ぎません。加えて、政治的なものは私が答える。そして政策的なことは今申し上げたように、その趣旨を踏まえて、我々理事者において決定させていただきますということで、これを議会にもご理解いただいているということであります。単純な話です。

(徳島新聞社)
 あの場で知事がおっしゃった「取り決め」というのは、理事者側で答弁を取り決めるということを指しておっしゃったと。

(知事)
 そうです。それに加えて、さっき言ったように政治的なものは私が答えなきゃいけませんよねということ。皆さんあえて、徳島新聞さんは油を注ごうとするよね。別に火でも何でもないんで。そこは単純な話です。

(徳島新聞社)
 すみません、もう1点。あすたむらんどの魅力向上に関してなんですけれども、定例会の代表質問の中で、魅力度向上に向けて今後検討会を立ち上げて、県民のアンケートもやって考えていくというような副知事の答弁があったかと思うんですけれども、一方で、県庁の内定式の時に知事から、あすたむらんどにキッザニアのような施設を作りたいと。具体的に会社の名前とか個人の方のお名前も出して説明されるということもあったんですが、この発言の真意を教えていただきますか。

(知事)
 夢を語るのってそんなにいけないことですかね。新しく県を支える、県を背負っていく方々に、こんなふうにやりませんかと夢を語ることに、なんで地元の新聞はいつも批判的に言うのか、それ自体が私は信じられない。以上です。そしてまた、1つの事例を示したわけでありまして、わかりやすいですよね、県民にとっても。それを皆さん報道していただいたことは、それはそれで結構ですけれども。やはり政治家というのは、行政マンと私の違いは公に選ばれているということであり、夢を語らなきゃいけないんですよ。そして、その夢に向けて、行政の皆さんと一緒に努力するということ。これをしなければ徳島は発展しませんし、子どもたちに夢を与えなければ、徳島の未来を作る子どもたちが出ていってしまいますよね。そして、子育てをしている方々にとっても、子どもを連れていく場所が我が県にはあるけれども、ほかの県の方が魅力的であるというふうに思われたくない。ですので、いろんな挑戦をしていくということで、なぜそれが皆さんに否定的に捉えられるのか不思議でしょうがありませんので、私どもはそれに向けて少しでも近づけていきたいという思いを引き続き申し上げていきたいと思います。何か言葉尻を捕らえて、皆さん地元紙なのだからもうちょっと、夢のある我々の事業を応援していただきたいと改めてそう思います。

(徳島新聞社)
 関連してですが、その発言のあったのはちょうど議会の会期中で、あすたむらんどの議論が代表質問の中でもあって、その中で、今後改めてそういう会を上げて、魅力度向上について有識者の会も作っていくというような議会での答弁があった中で、先ほどの夢をという話もあったんですけれども、もちろん答弁した方は知事ではありませんでしたけれども、議会の答弁もあった中での発言だったので、タイミングというか、違いがあったところでちょっと困惑したんですけど。

(知事)
 だから今申し上げたように、事務レベルでこれからですというのは、それは当然ですよ。私は政治家として責任ある立場で申し上げた。そして夢を語らなきゃいけないわけですよ。そしてまた目標を語らなきゃいけないんですよ。それは県民に対しても、また県の職員に対しても、なるほど、こういうふうに知事は考えているのか、じゃあみんなで応援していこうと。そして行政も頑張ろうと思うわけですよ。それを徳島新聞さんはなんで、「県民とともに」というキャッチフレーズですよね。ぜひ応援してください。

(徳島新聞社)
 今おっしゃったような考えを県議会で言うという選択はなかったんでしょうか。

(知事)
 それはあなたが今おっしゃったとおり事務レベルで答弁しているわけですよね。これからそういうものをお示しする上で、これからそういったものいいものを作っていきたいと思います。それでまた同時に、非常に人気のあるテーマパークというのは、やはり常に進化しているんですよね。ディズニーランドさんだって、全部を改修しようとかいう話じゃなくて、毎年何十億も投資をして新しいアトラクションを作ったりして、それが何十年も人気がある。そういうことしなかったらお客さん来なくなっちゃうんですよ。だから、あすたむらんどについてもそういう挑戦が今までなかったんじゃないですかということで、その挑戦の1つ2つ事例を申し上げたわけでありますので、私は県議会の皆様にももちろん、県民の皆様にもわかりやすく、そしてまた、これから徳島県を担う県の職員の皆様にもイメージしていただきたいということで申し上げたわけです。ぜひ県民とともに徳島新聞さんも県の行政を応援してください。ありがとうございます。

(日本経済新聞社)
 日本経済新聞です。よろしくお願いします。万博に関連して質問があります。万博も最終盤になっておりまして、これまでの徳島についての魅力発信に対する、知事が感じてる手応えについてお伺いしたいのと、あと今後大きなイベントが終わることによって、引き続き徳島への誘客とか魅力発信において、どういう点が大事になっていくとお考えなのかについてお聞かせください。

(知事)
 ありがとうございます。いよいよ残り本日を含め4日となりましたが、徳島県ゾーンの来場者も目標の42万人を大きく超えているということでございます。海外からもたくさんの来賓、そういうことでありまして、またワンコインキャンペーンというのも想定の7,500人をはるかに超える約1万人の方にご利用いただいているということで、やはり話題になるってことが大事だと思うんですね。今おっしゃったように、やって終わりじゃなくてレガシーが大事だと思います。私もやってて思うのは、徳島県というのはプロモーションがやはりできてない。世界にも全国にも。それでみんなだめだみたいなことを自分で自虐的に言う。足を引っ張ったり。こういうのは良くないですよ。徳島県は改めて自信を持つこと。さっき冒頭申し上げたように、スポーツから何から本当に頑張って活躍している人いるわけですから。それと同時に、今観光大使とか、我々の発信にお手伝いいただいてる有名な方々もたくさんおられて、じゃあその人たち観光大使とかアンバサダーになってもらった時に、今まではそれで終わっちゃっているんですよ。その人たちにどう協力してもらうかでしょうと。私が知事になる前、今まさに輸出も頑張ってくれていますけれども、ふるさと納税は高知は約150~160億かな。それに対してうちは30億程度で、これはなんとかしなきゃいけませんよと。高知は「高知家」という、よくあるでしょう。ああいうブランディングとかも、ここ数年我々もいろいろな準備もしている。先日も、例えば東京でタクシーに乗ったら画面が出てくるけど、そういったところにPRしたら、いろんな人から僕も連絡もらいました。ですので、我々はやはり内向きじゃなくて外向きのプロモーション。先ほどの済州の話もそうです。トビタテの話もそうです。やはりそこが1番だと思う。いわゆるプロダクトとプロモーションという2つのPがあるとしたらプロダクション、つまりこれは我々の素晴らしい伝統や芸術や工業製品やさまざまな歴史も含めてもっと磨き上げて、もう1つのPであるプロモーションでどんどん発信していく。今回の大阪・関西万博でああいうブースを作って、その成功体験が味わえたと思うんですね。約12人のスタッフが万博で頑張ってくれました。彼らには大変敬意を表したいと思います。その彼らが今度うちに戻ってきますから、そういった経験を踏まえてプロモーションも含め頑張ってもらいたいというふうに期待しております。

(幹事社・朝日新聞社)
 よろしいでしょうか。ではこれで定例会見を終わります。ありがとうございました。

(知事)
 ありがとうございました。

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徳島県 知事戦略局
電話番号:088-621-2015
FAX番号:088-621-2820
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