〒770-8570
徳島県徳島市万代町1丁目1番地
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(知事)
定例記者会見に先立ちまして、定期人事異動のご報告をさせていただきたいと思います。お手元のスライドにもございますが、来年度に向けての人事は、かねてから申し上げておりますとおり、ここ数年が勝負であると。地方創生戦国時代において、スピード感を持ってやらなければいけない。さらには鷹の目、俯瞰的な視野で、やるべきことを各部局に、徹底してやっていかなければいけない。例えば人材確保についてもそうですし、行政改革についてもそうです。加えて、我々が弱い分野、特に観光、さらにはこれから大きな課題になる人材確保について、こういった点も含めて、より専門化した担当部長を設置するというのが大きな方向でございます。その上で、結果として、2人の「政策監」を置かせていただいて、鷹の目、いわゆる俯瞰的に各部局の力を最大化する仕事をしていただきたいと思います。その中身としては、行政改革、働き方改革、人材確保、DXを中心に上田政策監。そして、県土強靱化並びに危機管理、南海トラフに備える上で各部局にまたがって連携することもあると思いますし、それぞれの進捗のスピード感を早める仕事をしていただく政策監に現県土整備部長の朝田を起用させていただきたいと思います。そして先ほども申し上げましたが、より特化したテーマ、政策を深掘りする、そしてスピード感を持って結果を出していくために「担当部長」を企画総務部、生活環境部、経済産業部、県土整備部の計4つの部署に配置することにいたしました。加えて「担当課長」でありますけれども、労働雇用政策課、観光誘客課に計4名の担当課長を新たに設置することになりました。次に組織の執行体制の合理化にも着手させていただきました。現在ある知事戦略公室の中身を充実させるために、それぞれ「秘書室長」、そして「広報室長」、さらには「外事室長」。国際化に向けては、今まで国際室というものが部の下にあったわけでありますが、外交は極めて知事部局と直結してやらなければいけない。一昨日もベトナム大使館、並びにインド大使館で、大使との信頼関係のもとに徳島フェアを開催していただきました。地域商社や国際化支援機構をはじめとする海外展開につきましても、トップ外交が重要であると考えた時に、外事室長という立場を知事直轄の組織に置く。これは海外や州、ドイツもプロトコルは知事室がやっているわけでありますので、そういった点においてもその3つの室を知事直轄にして、さらに強化する。特に広報室につきましても、それぞれの部局やそれぞれの外郭団体がバラバラに広報をやっている現状。さらには各部局には広報の専門家がおりません。それに対して一元的に知事戦略局における広報室長がその一端を担う。全ての部局の広報戦略は広報室、いわゆる知事部局と戦略的に議論して執行していくという意味がございます。続いて、職員の働き方改革と行政改革を一体的に推進するということで、令和8年度の体制整備に向けて総合県民局のあり方についても抜本的な見直しを進める予定であります。県民局ができて20年の節目になるわけでございます。いわゆる本庁と外局的な言い方をしていますが、こういった考え方や整理の仕方も改めて見直す。部局においては、屋上屋になっている部局が県民局にあるといった意見もございます。一方、やはり現場に近いということで、部局によっては大変忙しい部局もございます。そういったところを改めて整理して、人員の配置を見直していくという考えでございます。最後に、この度の人事異動につきましても、人事評価及び能力等に基づく適材適所の人材登用を行ったところでございます。私も公約でも申し上げていたとおり能力主義であるということでありますが、中でもこの度、「こども未来部長」には、こどもや女性の現場の事情を熟知する中央こども女性相談センターの原内所長をこども未来部長に起用することにいたしました。さらには生活環境部における「交通・生活安全担当部長」には国際定期便就航で大変汗を流していただいた佐藤理事を担当部長に起用させていただきます。さらには「人事委員会事務局長」も部長級でありますけれども、人事雇用行政に造詣が深い現在のこども未来部の阿部副部長を起用するということでございます。もちろん能力主義に基づいての人事でありますが、結果として過去最多の3名の正部長級の女性職員を配置することになりました。その他各担当部長の所管概要や災害対応力の強化、観光立県の推進、バッテリーバレイ構想の取組強化をはじめとした課や室の再編の概要を掲載しておりますので、お手元の資料をご確認ください。またこの際、人事に関して新たな取組を実施いたします。参考資料5をご覧いただきたいと思います。ノーカラー、ノーネクタイ、ノー上着について、私が着任して以来推進してまいりましたけれども、軽装勤務の通年化として広く実施することといたします。もちろんスーツが着たいという自由を奪うわけではございません。加えまして、人事異動について、4月に異動が集中するということで、引越等々でいろいろ、これは民間の方もそうだと思います。4月に引越が集中しますね。こういった点にも配慮いたしまして、同時にいわゆる「2024年問題」でドライバーが不足しているということもあって、引越費用がかかるとか、引越に遅れが出るといった現状に鑑みまして、特に県をまたぐ引越に配慮した対応を行っていきたいと思います。例えば、辞令が4月1日である場合、その日から東京本部と近傍の県事務所に出勤や挨拶周りも含めてやることとなります。テレワークや有休取得等を可能として、物理的に徳島に来る時期は翌週等でも差し支えないこととするということで、実際の現場主義に基づいて柔軟に対応していきたいと思います。これを通じて職員の皆さんの負担が少なく移動ができるように、こういった点においても新次元でやってまいりたいと思います。また、機動的な人事運営を行う観点から、これも前例踏襲で言うと、4月1日に定期人事異動ということで民族大移動が行われるわけですが、お客様や民間の相手は待ってくれません。4月1日を待たずとも採用もしくは人事異動というものも機動的にやっていきましょうという考え方も新たに打ち出しておりまして、既に観光の部局におきましては、組織を強化する上で4月からじゃなくて3月の時点で組織を改革させていただいております。なぜなら、海外やインバウンドも含めてこれから桜の時期で季節が良くなる。こういった点においては、直行便が就航した香港や韓国、また世界から万博の周遊観光。この2月、3月、まさに現在が大事でございまして、4月を待ってやるというのは本末転倒であるということでございまして、機動的な人事異動もさせていただいております。また、カスタマーハラスメントの問題は、民間企業のみならず我々行政においても例外ではございません。そこに向けた名札の表記の見直しをはじめとした県庁における職場環境づくりにも取り組んでまいりたいと思っております。私からは以上であります。
(幹事社・時事通信社)
ありがとうございました。では、幹事社の時事通信から何点か質問させていただきます。まず1点目なんですけれども、2名の政策監を設置されたということなんですが、お二人ともキャリアの方が就任されていると思います。そういったことの狙いとかがあれば教えていただきたいです。
(知事)
キャリアという言葉は、私はあまり使いたくありませんが、経験、そして能力のある方に国から出向していただいているということであります。それぞれ担当部を今までは持っていただきましたが、先ほども申し上げましたとおり、私ども県政運営においての最優先課題について、やはり担当部局においては縦割りということがどうしても起こってしまうし、また、この部署によっては取組に濃淡が出てしまう場合もある。その点において、各担当部局をつなげる役割、さらには全体を俯瞰的に見て、取組が進んでいる部局とそうじゃない部局を把握した上で、いわゆる護送船団、下に合わせるんじゃなくて、進んでいる部局に合わせて、全ての部局のレベルをアップしていくという役割が大事だなと思います。今までは私含めて副知事がその役割であったと思うんですけれども、さらに重要課題について、先ほど申し上げました安心度アップにおける県土の強靭化や災害対策、危機管理に1人、さらには働き方改革、行政改革、人材確保、そしてDXに1人。DXにつきましても、県庁内におけるDXという狭い意味でのDXだけじゃなくて、例えば県と国の関係、県と市町村との関係、また県と民間、さらにはそれをつなげる士業の皆様、行政書士さんはじめ土地家屋調査士さん、そういった方々から改めて我々の仕事において、これって意味のある書類なんだろうか、仕事なんだろうか、こういったものも改革していくべきだと思います。例えば私が就任して、条例の署名をDXで承認するんですけど、その後私にサインをさせられるんですね。これはどういうことなんですかって言ったら、これは総務省が決めてますと言うわけですね。じゃあ総務省に文句言いましょうと言って、総務省はDXと署名、どっちを優先するんですかって話。これはおかしいから、私どもの方から法律改正してくれって言ったら直近に改革されることになりました。今までは国が言うから仕方ないとか、前例踏襲だから仕方ないとかいう考え方はもうよそうと。これは就任以来、口を酸っぱくして言ってきました。例えば県人会の開催にしましても、徳島で生まれた人、そして場所は同じところ、そういうのではなくて、徳島にちょっとでも関わった人、関心のある人を呼ぼうじゃないかということで、昨年来、県人会の拡大をしています。これも前例踏襲から脱却して、常に進化した形で関係人口を増やすという目的に合わせた方法を改革していこうと。これは全ての部局に関係するところでございます。方法論が優先しちゃう、前はこうだったから、方法論を優先するのは本末転倒な仕事のやり方です。関係人口を増やすという目的に応じた方法を考えましょう。これは一つの事例でございますが、そういった組織に、これからも不断の改革努力をしてまいりたいと思います。
(幹事社・時事通信社)
ありがとうございます。あともう1点ですが、就任以来働き方改革にすごく力を入れて来られたと思うんですけれども、今回女性が3名正部長級ということもありまして、今後女性の働きやすさについてどのような改革を行っていきたいか、現時点でお考えがあれば教えてください。
(知事)
改めて申し上げますが、能力主義での人事であるという前提をまず申し上げたいと思います。男性、女性だからというんじゃなくて、まず能力主義で登用させていただいています。その中でも現場主義、並びに今までの能力主義、成果主義、その結果を出した方が女性であったということでございます。その中でも、僕の考えは基本原則に基づいてやっております。結果として、今まで女性の正部長がいなかったということ自体が、これも前例踏襲というか、そういうふうに考えております。結果としてこういう形で、日本社会というのは男社会みたいに言われ続けてきましたが、そういうものではないということで、これから中堅、若手、これから徳島県庁を目指そうという人たちにとっては、開かれた県庁という思いを本当に持ってくださるのではないかなと思います。加えて、私どもの審議会は、女性参加率が日本で一番高いということでございます。何事も政策を作る上では、当然のことながら半分以上いる女性の皆様の考え方、また女性としての生活様式や暮らし、さらには感性、こういったものは官民問わず本当に必要なことだと思っています。そういう意見をいただくということは当然であります。例えばいろんなイベントをやっても、マラソンイベントにしてもそうですが、音楽イベントにしても、皆さんもご承知のとおり、お手洗いに行く時に女性のトイレは非常に並んでますよね。それは男性と女性の違いでありますが、海外など行くと男性の3倍のお手洗いを用意しています。こういった配慮というのは男の人だとわからないわけですね。こういった一つの例を含めて、女性の視点というのは大事だと思っておりますので、その点も踏まえて活躍していただきたいと思います。
(幹事社・時事通信社)
ありがとうございます。各社質問のある方はいらっしゃいますでしょうか。では、一度ここで締めたいと思います。ありがとうございました。
(知事)
はい。ありがとうございました。