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令和6年11月20日 臨時記者会見 フルテキスト版

「『いじめ』ゆるさんけん!~徳島行動宣言~」合同発表会見

(司会)
 本日はお忙しい中、ご出席いただきありがとうございます。ただいまより、後藤田知事、元木県議会議長、堺警察本部長、中川教育長によるいじめ防止メッセージ「『いじめ』ゆるさんけん!~徳島行動宣言~」の合同発表会見を行います。令和5年度、全国のいじめ認知件数が過去最多を更新、いじめ重大事態も増加する中、いじめ問題は重大な社会問題となっています。いじめを防止するためには、学校教育のみならず、社会全体で子どもたちを見守り、いじめのない社会を作っていくことが必要であることから、県をあげていじめ問題に取り組んでいくメッセージを4者による共同宣言として、発表させていただきます。それでは、宣言の内容について発表をしていただきます。まず始めに、後藤田知事より宣言の趣旨について発表をお願いいたします。

(知事)
 皆さんおはようございます。ただいまありましたとおり、現在いじめの認知件数は減少する方向ではありません。もちろん、いじめの顕在化で増えているという見方もございます。学校現場、社会、そして家庭、この3つの場所で子どもたちが日頃生活している中で、子どもたちが人権を守られ、お互いを尊重し合う、そういう当たり前の「こどもまんなか社会」を我々築いていきたいという思いで、この度、県議会議長の元木さん、そしてまた県警本部長の堺さん、そしてまた教育長の中川さんとともに、子どもたち当事者はもとより、保護者の皆様、そして地域社会の皆様方に、子どもたちの人権をしっかりと守っていただくという意識を高めていただきたいということで、この度、この皆様方と共同で、「『いじめ』ゆるさんけん!~徳島行動宣言~」をさせていただくことに至りましたので、何卒よろしくお願いします。

(司会)
 ありがとうございました。続きまして、宣言の内容の3項目を発表して参ります。まず1項目目を堺本部長、お願いいたします。

(堺本部長)
 私たちは、いじめを決して許しません。どんな小さないじめも決して見逃さず、強い姿勢で臨みます。

(司会)
 続きまして2項目目を中川教育長、お願いいたします。

(中川教育長)
 私たちは、いじめから子どもたちを守り通します。いじめの早期発見・早期解決を図りすべての子どもに寄り添い続けます。

(司会)
 最後に3項目目を元木議長、お願いいたします。

(元木議長)
 私たちは、いじめのない社会をつくります。地域が一丸となって、子どもたちを見守り、育んでいきます。

(司会)
 それでは、最後に4名で宣言名の発表をお願いします。ポーズもよろしくお願いいたします。それでは発表をしていただきます、どうぞ。

(知事・元木議長・堺本部長・中川教育長)
 「『いじめ』ゆるさんけん!~徳島行動宣言~」

(司会)
 ありがとうございます。ただいま、後藤田知事、元木議長、堺本部長、中川教育長より、いじめのない新しい未来に向けて、力強くメッセージの発表をいただきました。続きまして、メッセージの発表に対して一言ずつお願いしたいと考えております。始めに中川教育長より、お願いいたします。

(中川教育長)
 本日、知事、議長、本部長とともに、子どもたちが互いに思いやり、心身ともに健やかに成長できる社会の実現に向けて、「『いじめ』ゆるさんけん!~徳島行動宣言~」を発表することができましたことに、深く感謝を申し上げます。県教育委員会といたしましては、宣言の内容を推進するため、「徳島県児童生徒6万5千人のいじめ防止一斉学習2024」を実施いたします。配布した資料をご覧いただきたいと思います。県内の公立学校全ての児童生徒が同じ日に、いじめ問題について考え、県全体でいじめ問題に取り組んでいく機運を高め、児童生徒が主体的にいじめ防止に取り組む態度と実践力を養っていきます。実施日は12月17日火曜日とし、内容については、学級単位を基本にいじめ防止に関する授業を行います。今後とも、いじめの未然防止や早期発見、早期対応のさらなる徹底を図り、いじめを「しない、させない、見過ごさない」学校づくりにしっかりと取り組んで参ります。以上です。

(司会)
 ありがとうございました。続きまして、堺本部長、よろしくお願いいたします。

(堺本部長)
 社会からいじめを根絶するためには、教育委員会や警察、県などオール徳島で取り組むことが重要であると考えております。その取組の一つとして、12月17日、県内の公立学校で実施されるいじめ防止一斉学習の授業におきまして、警察から、児童生徒に対するいじめ防止のビデオメッセージを届けます。学校におけるいじめ問題について、この宣言を契機に一層の情報共有が図られることで、いじめ事案の早期発見が期待できると考えております。県警察といたしましては、宣言にあったとおり、いじめを決して許さないという強い姿勢で臨みまして、引き続き、犯罪行為がある場合には、被害児童等や保護者のご意向、学校における対応状況等を踏まえまして、警察として捜査等を推進し、検挙・補導等の必要な措置を講じるなど、関係機関としっかりと連携した取組を推進して参りたいと考えております。

(司会)
 ありがとうございました。次に元木議長、お願いいたします。

(元木議長)
 本日は、いじめのない社会を地域が一丸となって実現するため、県議会議長として、一緒に宣言をさせていただきました。子どもは家庭だけでも、学校だけでも育つものではなく、両者の連携に加えて地域の力が不可欠です。国のいじめの基本方針においても、いじめ防止について、「より多くの大人が子どもの悩みや相談を受け止めることができるようにするため、学校と家庭、地域が組織的に連携・共同する体制を構築する」ことの重要性が指摘されています。県議会といたしましても、家庭で多様な人間関係を経験することが難しい子どもたちが、地域の大人と関わる体験を通じて、地域に見守られているという安心感を抱けるように、地域ぐるみのいじめ防止の取組を推進し、社会総がかりで、いじめのない温かな社会を構築して参ります。

(司会)
 ありがとうございました。最後に後藤田知事、よろしくお願いいたします。

(知事)
 この度は、いじめを許さないという形で、教育委員会、県警本部、県議会、そして私ども県行政の立場で、こういう宣言に至ったという事態に、県民の皆様、お子さん、そして保護者、おじいちゃん、おばあちゃん、地域の方々に改めて認識を持っていただきたいと思います。「いじめ」という言葉で表現すると、ひらがな3文字でありますが、これは立派な人権侵害であります。先ほど県警本部長からもあったように、犯罪行為とみなす場合もあるということで、今まで以上に強い姿勢で臨むということを県民の皆様、ご家族、地域社会の皆様もご認識をいただきたいと思います。決して軽い気持ちで、人の個性や人の違いを言われた方の気持ちになって考えた行動をしていただきたい。そういったいじめ行為で、どれだけ辛い思い、悲しい思いをしているか、人の気持ちに寄り添えるお子さんたちを育んでいきたいという思いでございます。フランスの法律では、あまりにひどいいじめがあれば、その地域の首長と学校の校長が同意すれば、いわゆるイエローカード2枚、3枚で転校を指示できる。これぐらい強い姿勢で臨んでいる国もございます。この度も児童生徒、保護者の皆様方におかれましては、あまりにひどいものがあれば、厳正な運用を今まで以上にさせていただくということをご認識いただきたいと思います。加えて、犯罪行為と取り扱われる場合、また今言った転校という措置を受けた場合、その子どもたちの将来や未来が大変心配になるということでございます。また、内申書にも響いてくる可能性があるということを、改めて保護者の皆様にはご認識いただいて、お子様の指導に当たっていただきたいと思います。同時に学校現場におきましても、教職員の皆様方も、小さな端緒も決して見逃さないようにしていただきたいと思います。教職員の皆様に対しても、その点において不作為や見逃すことがあれば、それはそれなりに厳正な対応を取らざるを得ないということも含んでおります。この度の「『いじめ』ゆるさんけん!~徳島行動宣言~」の裏には、今まで以上に強い姿勢で臨んでいるということを、今日ご覧になっている皆様方には改めてご認識いただきたいということを重ねて申し上げさせていただきます。

(司会)
 ありがとうございました。続きまして写真撮影を行いたいと思います。そのままお立ちいただきまして、パネルを中心にしていただきまして、発表の時と同じように、よろしいですか。それでは写真撮影を、この時間によろしくお願いいたします。ありがとうございました。それでは質疑応答を、よろしくお願いいたします。

質疑

(幹事社・NHK)
 幹事社のNHKです。教育長に伺いたいんですけども、いじめを学校別でみると、小学校が多くて8割近くというところで、小学校におけるいじめの特徴、その対策について教えてください。

(中川教育長)
 件数で言うと、数もあるんですけども、ちょっとしたこともいじめというのをまずは認知するという。一番多かったのは、冷やかしやからかいです。特に小学校の場合、自分は全然そんなつもりなくても、「これって相手の子はすごく傷ついているんだな」みたいなことを教える場でもあるわけですよね。そういうところを積み重ねていくというところがありますので、当然認知数は増えていくと思います。それは喜ばしいというか大事なことでありまして、隠すわけじゃなくて、気づかないわけじゃなくて、そうやって認知数を上げていき、基本中の基本ですから、集団生活ですから、その中で一人の子が辛い思いをするということないように、そういったことが、小学校のいじめをカウントしたところの特徴かなと思います。対策ですけど、今みたいな話というのは、担任だけではなく学校全体で共有をしながら、ちょっとした変化も見逃さないと組織力、学校全体として。そのほかにも、学校においてはスクールカウンセラーの配置やスクールソーシャルワーカーとか外部の相談機関というような支援体制も取っております。それから学校の中では「ポジティブ行動支援」といって、望ましい姿はどうなんだというのを子どもたちに先生方が積極的に言っているわけですよね。こういう姿が望ましいと。ですから、以前のように叱って叱ってじゃなくて、望ましい行動がどうなのかというのを教師が示していく。これは「ポジティブ行動支援」というので、徳島県内すべての学校で行っていますけれども、そういう何でも言えるような学級づくりというのを基本にしながらやっていくというところでございます。

(徳島新聞社)
 徳島新聞です。まず、知事にお伺いしたいのですが、先ほど、フランスではあまりにもいじめの程度がひどければ、首長さんの判断で転校を指示できるということをおっしゃって、徳島でもあまりにもいじめがひどければ厳正な適用をするということだったのですけれども、これは転校も含めたそういう指示をお考えになっているということでしょうか。

(知事)
 改めて申し上げますが、教育委員会と県行政の関係はご存知ですよね。ですので、私が指示することではございません。現に、今までも進路変更の勧告、いわゆる転学、また出席停止とか懲戒等の措置は教育委員会さんの方で取られておりますので、そういったものが今回の行動宣言でさらに強化されるという、今日は我々一体として申し上げているところでございます。その執行や運用については教育委員会さんでございますし、方針等については、もちろん我々も一緒に危機感を持って相談しながら今日に至ったわけでございます。

(徳島新聞社)
 今おっしゃったように具体的な取組としては、まずはこちらにありますように12月17日に一斉学習を行うということと、警察の方ではビデオメッセージを発出するということですけれども、それ以外に何か考えられていることはありますでしょうか。取組が具体的にあれば。

(中川教育長)
 お知らせのチラシのとおりでございまして、まずは何よりも、同じ日に県内全ての小中高の子どもたちが一斉に学習をするということに大きな意味があると思っております。もちろん、小学校も低中高ありますし、中高もそれぞれ発達段階ございますし、どういう授業をするかというのは、県としてはある程度こういう教材でということは用意しておりますので、それを使いながら、それぞれの学校の実情に応じて行ってもらうというのが一つあると思います。

(知事)
 あと、いじめ見逃しをゼロにする、いわゆるいじめ解消率100%に向けて、今回我々ステークホルダーがまとまったわけでございます。ご承知のとおり、現在、全国77.5%の解消率の中、私ども89.3%ということで、教育現場の皆様や教育委員会さんは大変頑張っていただいていると思います。そういう中でも、教育長からお話があったことも含めて、例えばポジティブ行動支援のさらなる推進とか、いじめ防止子ども委員会の活動の推進、そして一人一台端末等によるSNS相談の拡充、また先ほどもお話しありましたが、スクールカウンセラー等の配置の拡充。さらには弁護士会の方々が大変頑張っていただいていまして、当事者意識も持たれております。そういう意味でスクールロイヤー、弁護士さん等の派遣事業の拡充。こういったものをさらにやっていくということと、先ほど本部長からもありましたとおり、犯罪行為として取り扱われる場合には、非常に厳しい措置も今後は考えられるという話でございますので、社会がこういう形で、だめなものはだめなんだということをやっていきたいと思っています。

(堺本部長)
 私からも補足を申し上げますと、教職員の方々には、警察がどういう対応するとか、あるいは「いじめ」をどう取り扱えるのかというのは、やはりまだ浸透していないところがございます。したがって、まずは今後開かれる小中高の校長会に県警本部の所属長を派遣いたしまして、警察の対応とか、いじめ事案に対する取組をご説明させていただいて、ご理解した上での連携という形を一層深めて参りたいと考えているところです。

(朝日新聞社)
 朝日新聞です。今回、4者で連携しての宣言ですが、こういった宣言は過去にもあったんでしょうか。

(知事)
 これどうなんですか。

(中川教育長)
 ないですね。

(朝日新聞社)
 このタイミングというのは、何か理由があるのでしょうか。

(中川教育長)
 毎年10月末に文科の方から昨年度の調査の報告があるわけですよね。その数字も踏まえてというタイミングでございます。

(朝日新聞社)
 徳島県内は、いじめ件数は若干減っていたんですよね。

(中川教育長)
 少し減っていますけど、認知件数はね。

(朝日新聞社)
 その件数が過去最多だからとか、そういう理由ではなくて。

(中川教育長)
 数字がというわけではなくて、これは大事なことですので。

(知事)
 100%を目指すということです。

(朝日新聞社)
 例えば市町村とも連携して何か取組をするような感じなんでしょうか。学校の授業以外では。

(知事)
 高校は県ですよね。小中学校は市町村、基礎自治体ですよね。ですから、教育委員会を中心に連携するというのは、日頃の連携をさらに密にするということで、県警本部長からもあったとおり、学校現場のいろんなお悩みも今後はしっかりとお伝えをしていくということでありますので、高校、小中学校、 市町村、全部含めての話です。

(中川教育長)
 いじめ防止子ども委員会は小中高全てに設置していますので、その内容も踏まえてということになります。

(司会)
 ありがとうございます。それでは、以上をもちまして発表会見を終了したいと思います。大変お世話になりました。ありがとうございました。

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