〒770-8570
徳島県徳島市万代町1丁目1番地
- 電話番号:
- 088-621-2500(代表)
- 法人番号:
- 4000020360007
(司会)
皆様、ご案内の定刻となりましたので、ただいまより、陸上養殖で国内初の「有機藻類JAS認証」を取得した徳島県産「あおさのり」、「あかねそう」に関する産学官の取組発表会を開式いたします。本日は、多くの方にお集まりいただきありがとうございます。私は、本日の司会を務めさせていただきます、イオントップバリュ株式会社ブランド&コミュニケーション本部の渡邉でございます。よろしくお願いいたします。はじめに、本日の出席者をご紹介させていただきます。徳島県知事、後藤田正純様。
(知事)
今日はよろしくお願いします。ありがとうございます。
(司会)
徳島文理大学生薬学研究教授兼薬学部薬学科教授、山本博文様。
(山本教授)
山本でございます。よろしくお願いいたします。
(司会)
国立大学法人徳島大学バイオイノベーション研究所准教授、岡直宏様。
(岡准教授)
岡と申します。よろしくお願い致します。
(司会)
海藻ラボ株式会社代表取締役社長、田中智樹様。
(田中社長)
田中でございます。よろしくお願いします。
(司会)
イオンリテール株式会社執行役員中四国カンパニー支社長、松本信男。
(松本支社長)
松本でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
(司会)
イオントップバリュ株式会社取締役ブランド&コミュニケーション本部長、森真紀。
(森副社長)
森でございます。よろしくお願いいたします。
(司会)
続きまして、本日の流れをお伝えいたします。まず、後藤田知事、山本先生、岡先生から、先ほど徳島県が発表した陸上養殖で国内初の有機藻類JAS認証を取得した「あおさのり」と「あかねそう」に関する産学官の取組について、ご説明いただいた後、海藻ラボの田中社長およびイオントップバリュ株式会社の森から、この度発売する商品について、ご説明させていただきます。その後、今回の商品を用いた「あおさのりの味噌汁」と「あかねそうのおにぎり」を知事にご試食いただき、感想を頂戴いたします。また、その後、登壇者全員の集合写真を撮影して、最後に質疑応答の時間を設け、11時30分終了予定でございます。なお、発表会終了後、引き続き、この会場でお集まりいただいた記者の皆様向けの試食会と、イオン関係者への囲み取材の場を設けさせていただきますので、ぜひ、そちらもご参加ください。では、まず後藤田知事より、陸上養殖で国内初の有機藻類JAS認証を取得した「あおさのり」と「あかねそう」に関する産学官の取組についてご説明いただきます。後藤田知事、どうぞよろしくお願いいたします。
(知事)
どうも皆様こんにちは。この度、本県水産分野での取組として、「あおさのり」と「あかねそう」の2つの藻類を陸上養殖する技術の確立、国内初となる「有機藻類のJAS認証」を取得した商品の開発に成功いたしました。関係者の皆様、本当にありがとうございます。また、本商品が、今日も来ていただいております「イオングループ」の「プライベートブランド」として、県内を含みます中四国地方、そして東京の「イオン」、「イオンスタイル」におきまして、販売される運びとなったため、併せて感謝とともに、御礼を申し上げたいと思っております。本県におきましては、農林水産業の成長産業化、また関連産業の振興を図るべく、高度な技術力や開発力を持つ、今日もお越しの文理さん、徳大さん、そしてまた民間企業の皆様と連携して研究開発に取り組んでいるところでございます。こういった中、このたびの新たな商品開発というものに対しては、今日来ていただいている文理大学の山本先生、そしてまた「あかねそう」につきましては岡先生、それぞれ陸上で安定生産できる養殖技術ということで、これも国、世界が、水産関係というのは、資源管理型に大きく政策転換をしているところです。これはSDGs、サステナビリティという観点からもそうでございます。昔は乱獲、取り過ぎ、こういったことがあったわけでございますが、そういった点におきましても、時代にマッチしたものであると思います。我が県としてもいろいろな予算がございますが、やはり、養殖の新しい技術、また加工、いわゆる付加価値を高めていくものにどんどん支援をしていこうという方針でございますので、そういったものが今回結実されたということであります。いわゆる実装フィールドにつきましては、海陽町にございます、我が県の種苗生産施設を活用していただいたということでございまして、そういう中でも、今日お越しいただいておりますが、この度、海藻ラボさんに、我々の商品開発のエンジンとなっていただいたことにも改めて感謝を申し上げたいと思います。さらには、この商品が、多様なオーガニックシリーズを展開するイオングループさんの目に止まり、トップバリュ、グリーンアイオーガニックのラインナップに加えていただいたこと、そしてこれは海藻類の商品として初となるといったことも伺っております。この度、徳島初の産官学で素晴らしい作品ができたこと、そしてまた日本、そして世界を代表するイオングループさん、またトップバリュさんにおいて販売をしていただけるということに大変光栄に存じておりますし、ありがたく思っております。この会場に入った瞬間、海藻の香りがしておりまして、嬉しく思っております。この看板、背景にございますとおり、本当にチームプレーで、素晴らしい作品が発表できることに、心から感謝を申し上げまして、改めて産官学、大変お力添えをいただいた皆様に心から感謝を申し上げまして、私からの報告とさせていただきたいと思います。皆さん本当にありがとうございました。
(司会)
後藤田知事、ありがとうございました。続きまして、徳島文理大学山本先生から、「あおさのり」に関する有機藻類JAS認証に至る、具体的な研究内容や技術についてお話しいただきます。山本先生、よろしくお願いいたします。
(山本教授)
徳島文理大学の山本でございます。本学徳島文理大学と徳島大学は、マリンサイエンスゾーン協定に基づいて、徳島県のご協力を得ながら、陸上養殖として今回、国内初の有機藻類「あおさのり」、「あかねそう」の生産に成功いたしました。まず、有機藻類について簡単に紹介させていただきたいと思いますけれども、有機藻類という規格は、2021年7月に新しく制定された日本農林水産規格の一つでございまして、化学合成された農薬や肥料を一切使わずに作られた藻類、海藻について、農林水産省の認証機構が審査を実施して証明するものでございます。従いまして、有機認証の取得というのは、国内海藻、国産の海藻としての安全性と自然環境に調和した生産方法としての信頼性を保障する最も有用な手段の一つと考えられます。しかしながら、昨今、激しく変化していく海洋、気候環境の変化の中で、生産物の安定生産と量産化を両立することは、非常にハードルが高くなると考えられます。そうした中、本学はこれまでの陸上養殖の経験に基づいた研究知見をもとに、かつての豊かな海に近い環境を、陸上養殖というもので再現することに取り組んできたわけでございます。そして今回、室内培養に用いる培養液から改めて開発を進めました。そして今回、初めて陸上養殖として、国内初となる有機JAS認証を取得することに成功した。この培養液につきましては、今スライドにありますけれども、食品として、本来無機養であった天然由来の食品原料を活用して基本的には調整いたします。従いまして、ここに使う培養液の開発を起点にして、この新しい養殖サイクルは、国内でも例を見ない先導的なフードテックの技術だろうと私どもは考えております。以上です。
(司会)
山本先生、ありがとうございます。続きまして、徳島大学岡先生から、「あかねそう」に関する有機藻類JAS認証に至る、具体的な研究内容や技術についてお話しいただきます。岡先生、よろしくお願いいたします。
(岡准教授)
徳島大学の岡と申します。よろしくお願いいたします。我々徳島大学は、夏場に強い海藻である「あかねそう」という海藻の有機陸上養殖を主に担当いたしました。この「あかねそう」と「ヒトエグサ」という2種類の海藻を一つの場所で養殖する、いわゆる「二毛作」を今、進めております。この養殖というのは、通年的に持続可能な海藻の陸上養殖技術のシステムとして、すごく画期的な技術が確立できたと考えています。「あかねそう」という海藻は、夏場に強いと言いましたけれども、有機JAS認証に関しましては、先ほど山本先生がおっしゃられたような特別な培養液とか、そういう開発、そういった苦労を実はしておりません。簡単なんです。申し訳ないんですけれども。なぜそれが簡単だったかと言いますと、使った海水。「地下海水」という海水を利用しております。この「地下海水」とは何ぞやと言いますと、海辺の近くでボーリングをしますと、地下から海水が浸透してきます。この海水を「地下海水」と言うんですけれども。今回の養殖場の「地下海水」というのは、地層を通っていますので、自然にろ過されて、異物が少なくきれいな水であるということと、窒素とかリン、鉄分といった海藻にとって必要なミネラル、そういったものが豊富に含まれるということがわかりました。この「地下海水」を使って、「あかねそう」という海藻の研究をしたんですけれども、相性が地下海水とよく合って、量産できるということで、今回「あかねそう」は種苗生産から最終的な水槽での養殖まで一貫して「地下海水」を用いることで、今回有機JASの認定を受けることができました。私の方からは以上です。
(司会)
岡先生、ありがとうございました。ここまでにご説明いただいた研究、技術成果を活かして商品化された「あおさ」「あかねそう」について、海藻ラボの田中社長とイオントップバリュ株式会社取締役の森真紀がご紹介いたします。では、まず田中社長、よろしくお願いいたします。
(田中社長)
海藻ラボの田中でございます。周知のように、日本の漁業生産量は1980年をピークに減少を続けています。今回の「あおさのり」も、ピーク時から3分の1程度に減少しております。このような環境の中で、この産学官の連携の取組が始まりました。徳島県の沿岸部に位置する施設の一部をお借りして、山本先生、岡先生の知見、技術を実用化するという目的で、2018年にスタートいたしました。海藻ラボの陸上養殖は、まず屋内で海藻の種苗を育てます。その成長に合わせて、屋外の養殖槽に移して生産をしていきます。その際、自然の恵みである太陽光であったり、栄養豊富な海水を可能な限り最大限活用して養殖をする、自然と共生したやり方で進めております。陸上養殖の課題は、品質向上と、生産性、安定性というものをどう両立させていくか、ここが課題になってまいります。通常の海面養殖においては、1年のうち数ヶ月しか生産することができません。その問題を解決するために、生育水温の異なる2種類の海藻、この「あおさのり」、「あかねそう」を組み合わせて、同一施設による通年の二毛作養殖システムを確立いたしました。ビタミン、ミネラルが非常に豊富だと言われている「あおさのり」と、先ほどもありましたが、鉄分たっぷりと言われている「あかねそう」。この2種類の海藻で、昨年末、有機藻類認証を取得しまして、海藻本来の持つ香りを活かした低温乾燥法で、この度、商品化をいたしました。この商品をイオンさんで今回ご販売いただきます。ありがとうございます。この持続可能な循環型の養殖技術で育てた日本初の有機海藻「あかねそう」「あおさのり」を、日本全国の沢山の方に召し上がっていただきたいというのが我々の願いでございます。ありがとうございます。
(司会)
田中社長ありがとうございました。続きまして、トップバリュ株式会社取締役ブランドコミュニケーション本部長、森真紀がご説明いたします。森本部長、よろしくお願いいたします。
(森本部長)
よろしくお願いいたします。イオンバリュ株式会社の森でございます。よろしくお願いいたします。なぜ、私たちがこのブランドで、というところを少しだけお話させていただこうと思います。今回発売に至った商品は、この2種類の商品で、今までも散々ご説明いただきましたので、私の方からは詳細を省かせていただきます。私たちは、実は、このようなブランドを持っているプライベートブランドの会社でございます。メインの商品でありますメインブランドというところが、真ん中の赤っぽいマークなんですけれども、その商品がありつつ、皆様から向かって右側、「ベストプライス」という黄色の商品があります。こちらはどちらかというと、価格に優しいというところを私たちは考えております。皆様から向かって左手のところが、今回発売させていただく「グリーンアイ」というシリーズになりまして、こちらの中の「オーガニック」というシリーズで今回は発売をさせていただきます。では、私たちがプライベートブランドとして持っている「グリーンアイオーガニック」というところが、どういうふうな考えをもとに商品を開発しているかというと、私たちは「もっと安心、もっとやさしく」ということをコンセプトともって、この商品の発売、開発しています。毎日食べるもの、使うものというところは、できる限り自然や環境に優しく、そして安全なものを選びたいというお客様のニーズにお答えをさせていただこうという思いを込めております。環境に対するお客様の変化というものは、年々変化をしておりまして、オーガニックに関するポジティブなイメージは年々高くなってきております。特に若い世代、20代の世代というのは、どちらかというと私もそうですけれども、オーガニックとかは「体に優しいんじゃないか」と、「健康にいいんじゃないか」というイメージを持っているのですが、若い人たちはそうではなくて、「地球に優しい」というイメージを非常に多く持っておられます。こういった意味も込めて、陸上養殖というところで、私たちがなかなか挑戦できなかったところで、今回お声掛けいただいたというところもありますので、改めて今回この商品を発売させていただくという運びになりました。私たちはこれ以外にも、グリーンアイオーガニックのシリーズの積極的な商品開発を進めております。そういった意味で、食で持続可能な社会を実現していこうという思いを込めて、この商品を私たちも開発しております。先ほど来からもご説明がありましたとおり、徳島県、海藻ラボさん、そして徳島文理大学、徳島大学さんと協力させていただきながら、今回この商品の開発にこぎつけることができました。私たちだけではなくて、皆さんの力があってこその、今回の発売だったと思っておりますので、この商品を大事に育てていきたいと思っております。ここから、今回この商品を販売させていただく小売りのお店を代表しまして、我々イオングループの総合スーパー事業の中核を担うイオンリテール株式会社の執行役員であり、徳島県を含む中四国エリアのカンパニー支社長を務めております松本より一言ご挨拶をさせていただきます。 それでは松本支社長、よろしくお願いします。
(松本支社長)
イオンリテールの松本でございます。この度、日本初の陸上養殖オーガニックとして、トップバリュグリーンアイオーガニックの「あおさのり」、「あかねそう」の開発、供給にご尽力いただきました皆様方に、イオングループを代表いたしまして、厚く御礼申し上げます。どうもありがとうございます。近年、消費者の方々の健康意識、また環境意識への取組、意識が向上している中で、私たちが販売しておりますトップバリュに関しましても、そういった商品開発並びに販売を増やしてほしいというお声をたくさん頂戴いたしております。そういった中で今回も積極的に、そのことに対応しているわけなんですけども、この2品がラインナップとして加わることで、東京都と中四国の約50店舗のイオン、並びにイオンスタイル店舗で、8月29日から販売を開始させていただきます。また、本日8月19日より、イオンスタイル徳島におきまして、全国で先行しまして販売させていただきます。先ほどから、この商品のいろいろな開発の背景とか、特徴、商品の価値というものをいろいろご説明いただいたんですけれども、その価値をいかに、たくさんのお客様に知っていただいて、この商品の良さをとにかく知っていただけるよう、私どもは販売を通じて、日々ご来店いただいているお客様に伝えていきたいと思います。引き続き販売に注力していきますので、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。どうもありがとうございます。
(司会)
ありがとうございました。今回の商品のさまざまな魅力をまとめた動画を、お手元に配布させていただいているニュースリリースのQRコードから、ご覧いただくことも可能になっております。なお、この会が終了した後も、この会場にて動画の方は放映させていただきます。また、この動画をご利用されたいというメディアの皆様は、近くにおりますイオンの担当者に申し付けていただければ動画をご提供させていただくことも可能でございますので、ぜひご活用いただければなと思っております。では、皆様ありがとうございました。それでは試食とフォトセッションに移らせていただきます。会場のレイアウトを若干変更しますので、少々お待ちください。では、試食の方お願いいたします。
(知事)
いただきます。記者さんたちもあるんですよね。
(司会)
最後に試食が残っております。
(知事)
記者さんたちの前に、すみません。いただきます。国内初陸上養殖、そして有機藻類のJAS認定、本当に誇らしく思います。徳島県の県民として、一番近くで、いつも食べられる幸せを感じながらいただきます。まずは、いただきます。まずは、お味噌汁から。香りが、海の香り、磯の香りということで、先ほどもお話しあったとおり、ビタミン、ミネラル、また鉄。僕、この前家で半田そうめん、納豆、梅干しというのをやったんですけど、この海藻を加えると、よりネバネバ感があって、この夏場も乗り切れると思いますので、みなさん、サステナブルな。先ほども森さんからもあったように、若い人たちの方がサステナブルとか、インクルーシブ教育がすごく進んでいて、若者にも、また高齢者の方におすすめです。では、今度はおにぎりの方をいただきます。先ほどもお話しあったとおり、ろ過された地下水の、非常に良いもので作られたということで。これまた香りも歯ごたえもありますし、食感がいいですね。これは徳島空港で早速売らせていただければありがたい。出張行く時の時間で、結構バラバラですけど。これ、イオンさんカップ麺系で乾燥させたり、技術的にどうなんですか。乾燥するとちょっと鮮度落ちちゃう。
(岡准教授)
可能だと思います。
(知事)
ですよね。僕もいつも乾燥わかめを家でやって量、間違えるともう、うわーみたいになっちゃう。ぜひ記者さんも。朝ごはん食べてきた。
(幹事社・時事通信社)
まだなんですよ。楽しみにしていて。
(司会)
この後はたくさんご用意しておりますので。召し上がりいただければと。
(知事)
うちの県の食堂もあれですかね。食堂では出すんだよね。
(県担当者)
確認します。
(知事)
当然今日から。ありがとうございました。今まで食べたことがない食感と香りと、あとその背景ですね。先ほども皆さん、先生方からも、イオングループさんからも、また海藻ラボ社長さんからもあったとおり、作り方がサステナブルであるという。地球に優しい。我々は来年、実は食育全国大会を、食育基本法成立20周年。私も手前味噌ですけど、あの法律を作った張本人。議員立法で私答弁までしたんですけども、先ほども発酵の話もございました。我々いろんなイベントしたいと思っていて、発酵対決でイタリアと韓国と日本で、チーズ、キムチ、味噌汁みたいな、こういうイベントも考えていますし、僕はさっきのイオングループさんの一番サステナブルな商品開発、これもちゃんとブースを作りますので、ぜひお待ちしております。
(森本部長)
ありがとうございます。
(司会)
ありがとうございました。では、フォトセッションに移らせていただきますので、登壇者の皆さん、一度ご起立いただけるとお幸いでございます。よろしくお願いいたします。
(知事)
お茶を飲む感じ。本当においしい。これ食べたいので、残しておいてくれる。行儀悪いんで、たぶんガッツリ食べると。
(司会)
では、ご登壇者の皆さん、前の方にお集まりいただいてよろしいでしょうか。皆様お願いいたします。よろしいでしょうか。よろしくお願いいたします。では、まず目線中央でお願いいたします。続いて、目線左でお願いいたします。続いて、右側の目線をお願いいたします。
(知事)
はい、ありがとうございます。
(司会)
ここから質疑応答に入らせていただきます。ご質問のある方は挙手をお願いいたします。私の方がご指名させていただきますので、社名をおっしゃっていただいた後に、ご質問をお願いいたします。では、どうぞよろしくお願いします。
(NHK)
NHKです。後藤田知事と研究者お二人にご質問なんですけど、はじめに後藤田知事に、今回この商品化されたことによって、今後、徳島をどう盛り上げていきたいかということと、どういったことにつながるのかということを教えていただくとともに、研究者のお二人の方にも、今回の商品化、また産学官の取組によって、今後、ご自身の研究はどのような発展が期待されるのか。特に温暖化とか、そういった地球環境の影響を受けての研究への影響について教えていただきたいと思います。
(知事)
ありがとうございます。この度の発表というのは大変重要な、日本全体のみならず、世界的にも非常に重要な発表だと思っております。その中に徳島県が参画できたということに大変光栄に思っております。私どもの県は、「サステナブルアイランド」ということで、生活様式で言えば、ゴミを出さないゼロウェイストの上勝町があったり、そしてまた、先ほどフードテクノロジーの話、この後もお話しあろうかと思いますが、青色ダイオードをはじめとしたブルーテクノロジーがありますね。これもまさにサステナブル、持続可能な自然環境にも貢献している。さらには、私も今日着ていますが、「ナチュラルダイニング」、つまり自然の染料。皆さん着ていらっしゃる洋服は化学染料ですよね。我々はそういうものを大事にする。そしてこれなんかも、いつもハンカチ持っているんですけど、まさか皆さん、化学繊維のハンカチいまだに持っていませんよね。これ木でできているんですね。「KINOF」って言って、これは上勝町。イオングループの役員さんはみんな持ってらっしゃると思いますけれども、そういう意味で「サステナブルアイランド」にふさわしい、そしてなおかつ地方創生、海陽町の方で、海藻ラボさんをはじめとした地域の人たちが誇りを持って、陸上養殖、最先端のフードテクノロジーに関与するという意味での「シビックプライド」にも関係してくる。そしてまた、お二人の先生方が、これからも日本のフードセキュリティ、食料安全保障や、またフードセーフティ、食品安全、そしてまたフードダイバーシティ、多様性の問題、そしてまたフードロスの問題、先ほど循環、サーキュレーションエコノミーの話も先生からのお話でありましたとおり、そういったものからまた新しい生産を生んでいくという、この循環型ですね。それがまた最終的に健康につながるという。本当にさまざまな価値を抱合した今回の作品であり、そしてそれを日本、そして世界を代表するイオングループさんが率先して販売を協力いただけるという、本当に全てが揃った素晴らしい発表ができたと思っております。
(山本教授)
今回、有機藻類のJAS認証を目指そうじゃないかということで、お話を伺った時に、もともと目指してきたわけなんですけれども、じゃあなぜ有機藻類になるのかということを考える時に、やっぱり環境に調和した技術開発というところが大前提にあって、私自身も非常に積極的に取り組んできたわけなんですよね。やはり有機JASの技術開発というものを通じて痛感したことは、非常によくわかったことが、僕たちが想像している以上に自然環境というのは、本当に微妙なバランスの中で成立している。正直、これまでの技術を持ってすれば、知見を持ってすれば、この有機JASの技術開発は結構安易にできるだろうと考えていたんですね。そんなことないですね。自然のものだけを使って再現性を確保しながら、量を確保しながらということを実際に、人工的にとは言いませんけれども、自然技術を用いて、それを再現性よく達成していくということは、想像を超える以上に難しかったんです。そういった中で、その活動を通じてわかることは、やはり自然環境というのは非常に脆いもので、ある意味、ちゃんと保全していかないと、簡単に崩れていってしまうものなんだなということを、非常に私自身痛感しました。ですので、今後は、今崩れかけている環境変化を、いかに食い止めるような活動に貢献できるかというところにもつなげていきたいと思いますし、陸上養殖を通じて、ブルーカーボンの問題を解決する有効な手段にできたらなと考えています。
(岡准教授)
ほぼほぼ山本先生に言われたところもあるんですけども、私は今、海藻自体が、資源が世界的に減ってきているという部分。日本でいうと昆布であったり、わかめであったり、そういったものが減少していく中で、いかにこういう陸上養殖の技術というものを確立して、そういった不足している部分を補うであったりとか、新しい技術で作れるようにするとか、そういった技術的な改善というところを研究で少しでも進めているので、この「あおさのり」、「あかねそう」に限らず、次に何かいろいろできたらいいなとか、そういったことを考えているところです。
(NHK)
ありがとうございます。
(司会)
では、そのほか質問ございませんでしょうか。
(幹事社・時事通信社)
時事通信社です。ちょっと細かい質問になってしまうんですけれども、まず、岡先生に質問したいと思います。地下水を利用して今回育てられるということなんですけれども、この地下水に含まれているミネラルとか栄養分とかは、やはり徳島県独自性があったりとかするんですかね。
(岡准教授)
これは本当に場所によるということで、徳島に限った話ではなくて、その地層であったりとかそういったところで、逆にマンガンが多すぎたりとか、いろいろいろんな問題があるんですけれども、今回本当にこの浅川という栽培漁業センターの中の海水がとても素晴らしく、海水にはとても合っていたというところになります。なので、いろんな場所で掘って同じような水が出る場合もあったりはするということですね。
(幹事社・時事通信社)
ありがとうございます。先生、もしわかれば教えていただきたいのですが、味とかというのも、水質によって大きく変わってくるものなのでしょうか。
(岡准教授)
そうですね。それはミネラルバランスとか、窒素とかリンとか、そういう栄養配合具合で、いろいろ変わってきますし、味も変わってきます。
(幹事社・時事通信社)
それがもう本当にベストだったと。
(岡准教授)
バッチリです。
(幹事社・時事通信社)
ありがとうございます。あと、山本先生にお伺いしたいのですが、最後のプレゼン資料のモニターのところに、未利用の海産物を利用して発酵させて肥料を作るという話だったのですが、この未利用の海産物というのは、具体的にどんなものを使われるのか教えていただけますか。
(山本教授)
基本的には、どうなんでしょう、どこまでお話していいのか、怒られちゃうやつですかね。わからないですけれども。基本的には使わない、捨てる食材であれば、今さまざまな技術開発しているんですけど、基本的に野菜であったり、まさに廃海藻であったり、そういったものをうまく、使えない、捨ててしまうようなところを再発酵させるということを実際に行いながら、肥料として利用していく。今現在最先端でやっているのが、世の中には有用藻類だけじゃなくて、海洋汚染などを引き起こす藻類なんかも実際には世の中にいますので、そういったものを回収して、それを特殊な発酵をかけた上で有用藻類を育てるための肥料に使っていくというところも、現在最先端で実際には取り込んでいるということでございます。常にブラッシュアップはかけているという状態ですね。
(幹事社・時事通信社)
どうもありがとうございました。私からは以上です。
(日経新聞社)
日経新聞です。海藻ラボさんに伺いたいんですけれども、2年前に商品化の発表、記者発表されていますよね、両先生と一緒に。その2年前の記事をもう一度見直した時、その時点からの変化について伺いたいんですけれども、2年前の発表ですと、海陽町の施設を使って直径4メートル程度の水槽を約80基、それぞれの海藻を年間5トンずつ程度、初年度は収穫を目指すというお話でした。今回のイオンさんとの契約も含めて、今の体制と、それから例えば増産というか、水槽をさらに増やすとか、そういった計画があるのか。そのあたりを伺います。
(田中社長)
前回2年前に発表させていただいたのは、陸上養殖の技術を確立しましたという内容だったと思います。その時点でもお話していたとは思うんですけれども、我々は研究とその実用化というのを、現在もですけれども、常に並行して走らせている状況です。その時点でベストだと思っていたやり方というのも、今現状、先ほど変形層の話がありましたけれども、そういうものも、かなり現状を見直して、新たな生産システムというのを、その時点から構築していっております。その後、有機藻類という規格が、2022年の年明けから施行されたので、それを目指していこうという流れで現状を進めてまいりました。今現在、新たな養殖システム、その以前から開発していたもののさらなるブラッシュアップ。発表の中でもお話しましたけれども、やはり品質の向上と生産性、安定性というのをどう向上させていくかということが、今後陸上養殖の肝になってくると思いますので、その辺を現在進めております。それに伴って生産設備の増強等も順次行っている現状でございます。
(日経新聞社)
現在もこの商品は海陽町で陸上養殖をされている。
(田中社長)
そうです。同じ施設でございます。
(日経新聞社)
同じ施設。
(田中社長)
はい。
(日経新聞社)
この水槽の数や生産量、何トンとかいう数字を出すことはできますか。
(田中社長)
現状では、その辺りも研究と並行して進めているところでございますので、ご容赦いただければと思います。
(司会)
ほか、ご質問のある方いらっしゃいますでしょうか。
(知事)
食べたいんじゃないですかね。いまだに僕、味が残っています。
(司会)
では、以上をもちまして、一旦、取組発表会としては終了させていただきます。この後、袖の撮影であったりとか、メディアの皆様への試食もご用意させていただいておりますので、たくさんお召し上がりいただければなと思っております。では、本日お集まりいただき、ありがとうございました。
(知事)
どうもありがとうございました。