〒770-8570
徳島県徳島市万代町1丁目1番地
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(知事)
皆さん、おはようございます。徳島県知事の後藤田でございます。県民の皆様、ありがとうございます。いつもご視聴いただきましてありがとうございます。また、報道の皆様、よろしくお願いいたします。
本日はまず、冒頭、コロナウイルスの感染状況、そしてまたインフルエンザにつきまして、皆様方に警戒のお願いをさせていただきたいと思います。まず、新型コロナウイルス感染症でありますが、いつもやっております定点当たりの報告者数が15.22という数字になりまして、8週連続の増加。そして、2週連続で本県独自の注意喚起メッセージの「警戒」と、こういう基準になっております。また、インフルエンザにつきましても6週ぶりに増加しております。これにつきましても県下全域で警報を継続中でございます。いずれにいたしましても、本当に寒い時期でありますし、また、子どもたちは受験シーズン、そしてまた高齢者の皆様方にも改めて注意をお願いしたいと、このように思っております。ご家族の皆様にはくれぐれも高齢者、そして子どもたちの健康管理、これをお願い申し上げたいと思います。
続きまして、ご報告事項2番目でございますが、去年から誘致活動をさせていただいておりました「食育推進全国大会」、この誘致活動をして参りましたが、この度、第20回、令和7年、来年の大会誘致が徳島県に決定いたしました。これは、四国では初ということでございます。今年は大阪でやる予定でございますが、来年、徳島県と。まさに私どもの「エシカル消費」、そしてまた「フードロス」の問題はもちろんのこと、「フードテクノロジー」、また「ゼロウェイスト」、さまざまな点でいろんなシナジー効果が見られると思います。具体的な開催日につきましては、令和7年の6月7日、8日の2日間、「アスティとくしま」を会場といたします。これは農林水産省と徳島県との共催と、こういうことになっております。これに関しましては今後、大会実行委員会を組織いたしまして、具体的な内容を、農林水産省さんをはじめ、関係機関、官民を挙げてすばらしいものにして参りたいと、このように思っております。私自身も食育基本法を作った当時の議員立法提案者の1人として、非常に熱意を持って誘致活動をして参りましたが、知事としてこういう開催にこぎつけたことは大変ありがたく、感慨深いと、このように思っております。2025年はそういうことで、「大阪・関西万博」、そして「国際宇宙博(ISTS)」、そしてまた「食育推進全国大会」と、これはまた県も忙しくはなりますが、いろんな意味で徳島に注目していただく、関係人口を増やしていく大変いい機会だと、このように思っております。
続きまして、観光戦略の一つとしてJR四国さんの方で「サイクルトレイン」、いわゆる列車の中に自転車を持ち運べると、こういった混乗試験、混乗というのは一緒に混ざって乗るという、この試験の実施をすると、こういうことでございまして、詳細についてはまた担当から、質問があればお答えさせていただきますが。まず概要といたしましては、JR四国の路線、これは地域に密着しておりますが、まずは高校生の通学という日常的な自転車の乗り入れと、そしてまた、高齢者の方々の通院だとか、こういった必要不可欠な役割になっているJRに自転車を持ち込めるということ。加えまして、観光戦略としまして、今回は牟岐線でありますので、南の方に改めて、そういう形で観光に行かれる方、自転車を列車の中に載せて、向こうで、自転車でサイクリングができると、こういう観光面での効果もあると、こういうことでございます。この度、JR四国さんの協力のもと、その実証運行、これを実施させていただきたいと思います。実施日につきましては2月23日、これは祝日ですね。3連休、23日、24日の土曜日、そして3月2日土曜日の3日間、こういったことにさせていただいております。実施区間につきましては阿南駅から阿波海南駅までの区間と、こういうことでございまして、朝昼の上下2便で運行をします。1編成当たり10名、1日当たり延べ40名の枠を確保と、こういうことでございます。これは、県内路線ではまた、これも初めての試みでございますので、新時代には新次元の挑戦と、こういうことでございます。これはまた、上手くいけばというか、いろんな課題を見つけながらやれば、また徳島駅から南へ、また徳島から鳴門へ、また徳島から、にし阿波へと、こういったものにつながっていけば、いろんな意味で、また車両ごと「サイクルトレイン」というのも、これは全国でもいくつかございますよね。千葉の房総の汽車なんかも、そういったものも、電車ですか、あっちは、ございますので、いろんな挑戦をさせていただきたいし、教育関係、高齢者関係のみならず、今申し上げたように観光、県内の自転車関係者にも、またいろいろ相談をしながら、いろんな取組をさせていただきたいと、このように思っております。
続きまして能登半島地震、北陸地方のこの支援の状況につきましては、逐次、皆さんも我々から情報発信、共有いただいて報道をしていただいていると思いますが、直近、また明日、石川県輪島市にリエゾン派遣第10陣ということで出発していただくことになっております。その点についてはまた、詳細は担当も来ておりますので、ご質問があればいただければと思います。今まで、本当に県の職員さんをはじめ、また保健師さん、そして医療機関の皆様、看護、またこれからは長期化する中で、生活支援のみならず介護、こういったことのニーズも現場からも聞かれております。またリエゾンがそういう現場のニーズをしっかり聞いてきていただいております。引き続きプッシュ型、プル型、両面で支援を継続していきたいと。その上で、うれしいのは市町村の方からも職員さんを一緒に派遣するということ。まず海陽町を皮切りに、今、小松島、板野、上板、そして、またその他、詳細はまた皆さんにも逐一報告をしておりますが、そういった意味で、県が一つになって、県と市町村が一緒になって応援体制を築けていることは非常にうれしいことだと、このように思っております。現場でも本当に、支援の皆様は避難場所で、寝袋で寝ているとか、本当にそういう過酷な環境の中で頑張っていただいている職員をはじめ、皆さんに心から敬意と感謝を申し上げたいと、このように思っております。また、皆さん方もいろんな形で報道していただいていることも本当にありがたく、皆の励みになると、このように思っております。ありがたいと思っております。
そして、観光プロモーションということで、この(1月)29日から1泊で韓国の方に行って参ります。これは関西広域連合、三日月連合長とともに、いわゆる「大阪・関西万博」のPR、そしてまた、その前後における周遊ですね、関西地方における周遊観光、こういったもののPR、いわゆる近い、まずは韓国の皆様方にそのPRをさせていただく。もちろん個別の案件、徳島県と韓国のいろんな観光、外交、経済、さまざまな意見交換も予定させていただいているところでございますので、そのこともご報告を申し上げさせていただきたいと思います。
ホールだとかまちづくりだとかアリーナだとか、そういった問題についても一応ご報告いたしますと、新ホールにつきましては今、施設規模だとか機能の調査に関するコンサルティング、これのプロポーザルを昨年末から開始しております。いわゆる当該地区の地質調査、いわゆるボーリング調査についても1月12日から入札手続き等を開始したところでございます。また、アリーナ整備につきましても、これも目指すべきアリーナ像というものを具体化するために必要な先進事例調査研究、こういったものを行うべく、その委託事業者の選定、こういったものも昨年末に公募を開始して、現在、選定の手続き中であると、こういった状況でございます。それと、徳島駅の駅北口設置に係る車両基地移設の検討について、これにつきましては、去る11月議会においてご承認いただきましたその検討事業について、1月9日から入札公告を行っております。今後、順調に手続きが進めば2月中の契約となる、こういった見込みでございますので、そういったまちづくりの政策につきましても、着々と具現化に向けて準備を進めさせていただいております。
私からは以上で、また個々、本件ご報告事項、またその他のことがあればご質問を承りたいと思います。
(幹事社・徳島新聞社)
報告事項について、幹事社、徳島新聞から質問させていただきます。食育の全国大会に関してなんですけれども、全国大会を誘致することで、県内でもそういった食育の高まり、食育への関心の高まりとかも期待されると思う一方で、全国からたくさん人が来られると思うんですけど、これは規模とか参加人数、どんな方が来られるかというのは。
(知事)
これは、過去の事例を参考にしますと、今年は大阪で、まだこれからなんですが、2023年、昨年は富山県でやられまして、約2万3,000人超の方が2日間で来られた。その前は愛知県、コロナ中はちょっと中断していましたが、過去の大体の感じでいくと2万人を超える形の、そういったイベントになっております。
(幹事社・徳島新聞社)
かなりの波及効果も期待されるということですね。
(知事)
そうですね。ですから、こういったものもあるし、「大阪(・関西)万博」というものもあるし、「国際宇宙博(ISTS)」も予定しております。その他、通常のいろんな、「秋の阿波おどり」、「春の阿波おどり」、また、いろんな学会もいろんな形でやる予定であります、医療関係ね。ですから本当に、通常より多くの方が徳島に来ていただいて、宿泊していただいて、なかなか宿泊者数の低位脱却はもうあれですが、これからまさに離陸をしてどんどん増やしていきたいと、このように思っています。やっぱり1回来ていただかないと良さは分からない。我々のすばらしい資源、自然、食、そして県民の皆様とふれ合っていただいて、まずは来ていただいて「よかったよ」と言って、「行った方がいいよ」と、こういうことが大事だなと、このように思っておりますので。もちろん観光の関係人口増のみならず、我が県としても食、もしくは食文化、またフードロス、環境問題、また食において「健康」、「環境」、「観光」、三つの「K」ですね、こういったものを私どもの大きな戦略としてやっていきたいなと、このように思っております。
(幹事社・徳島新聞社)
もう1点なんですけど、先ほど、少しまちづくりのことについてふれられましたけど、徳島市とのワーキンググループの開催というのはどういった状況になっているでしょうか。
(知事)
これは事務方で鋭意、調整していると、このように聞いておりますので、それを待ちたいと、このように思っています。
(幹事社・日本経済新聞社)
幹事、日経からも伺います。ちょっと細かい話になりますが、「サイクルトレイン」について伺います。まずこれは、県内では初めての試みになるのかどうかという点と、あと、実証実験自体は、これを見ますと祝日、土曜ですので、例えば通勤、通学と言うよりは、通院も含めたというよりは、観光がメインに、利用がメインになろうかと思います。とはいえ、一方で本格的な観光シーズンではないので、急にどかっと来ることはないのかなと思いつつも伺います。事前予約不要ということですけれども、仮にどどっと、グループで自転車好きの方が来られた時の対応をどうされるのかということと、あと、自転車の持ち込む場所、自転車が倒れたりしないように、そこで何かトラブルがあると、事故があるとまずいと思うんですけれども、その対応というのはどうなっているのか、長くなりましたが、3点お願いします。
(知事)
いやいや、非常にいい指摘だと思います。私からは、これはまさに実証実験ですので、まずスタートするということが大事で、今、おっしゃったようなさまざまな課題も吸収していくためのまずは挑戦、スタートでございます。その点をしっかりやっていきたいと思います。また、詳細については担当も来ていますので、お答えさせていただきます。
(県担当者)
まず土日については、一つは高校生の、まずは部活の利用というのを想定しています。それは事前に、教育委員会さんを通じていろいろ高校に聞くと、やっぱり土日の、高校生は部活があるということで、それを。なぜ土日かというと、今回、朝夕を考えていまして、朝はやっぱり通勤、通学で非常にお客さんが多いということで、まだ実証的にやるということでそこを避けている部分が、まず土日祝日やるというのはその意味合いがあります。それから載せ方ですけれども、今回はこういう、例えばベンチシートのところにお客さんが座って、自転車は自分でこう持ってもらう、そういうことを考えております。いわゆる自転車をどこか別に置いておくということではなくて、全国的にも「サイクルトレイン」をやっているのはそういう場合が、日常使いを考えた時にはそういうのが非常に。今回、完全に日常使いを考えておりますので、そういう利用というのを考えております。あと、オーバー対応につきましては、JRさんと事前の、いろいろ人数を考えた時には10名程度だったらいけるかなという想定はしていますけれども、いろんな今回の反響も見て、オーバーについては、JRさんと今後、対応を検討して参りたいと考えています。以上です。
(幹事社・日本経済新聞社)
追加で確認です。これは、こういう取組はこれまでもなさってきた、初めてのもの。
(県担当者)
これまでは自転車のイベントごととしてやっている時に、例えば徳島県南でやるとか、西の、自転車のイベントごとでは平成の終わりから令和の元年ぐらいにやっていたんですが、先ほどから申すように今回は日常使い、いわゆる混乗ということをわざとに書いていますけれども、それは県内では完全に初めてという形でございます。
(幹事社・日本経済新聞社)
もう1点、伺います。先ほどおっしゃった、自転車が倒れないように自分の席でおさえてということをお願いするということですが、一方でこの、多分、牟岐駅から先って無人駅ですね。それをどう告知するのか。高校生の場合であれば学校でそういうことを先生から伝えるようなやり方があるでしょうし、あるいは駅にポスターなりを掲示するとか、電車内に何か掲示するとか、そういう対応を取られるということでしょうか。
(県担当者)
そうですね。JRさんとそこは、周知の仕方については、今JRも、最終の周知の仕方も含めて最終調整をしているところでございまして、現場での対応を、周知の仕方も最終、JRさんと詰めて、例えば今言っていただいたように、ホームにいろいろ掲示をするであるとか、そういった周知の仕方をやっていきたいと考えております。
(知事)
やっぱり今、これから人口減少の中で、これは全国的にそうですけれども、やっぱり改めて、いわゆる環境にも優しい、健康にも優しい、観光にも利すると、こういった形で、先ほど私からも申し上げましたが、やっぱり徳島駅から行けるとか、来られるとか。僕もよく言われますね、サイクリストの方に。「池田の方まで行って、吉野川のなだらかな道を自転車でゆっくり走るというのもやりたいんだよね」という、こういったこともできれば。また、こうなると、またJRさんのいろんな意味での経営改善だとか、こんなものにつながっていくし、また駅の再開発というものが、またそこで、いろんな形で県民全体に活きてくると、こういう、やっぱりコンテンツというものが大事ですから。一つの取組でどんどん、これをスタートに延長、拡大していければなと、このように思っております。
(徳島新聞社)
「サイクルトレイン」について。この取組は県からJRに働きかけて、実証を今回することになったんでしょうか。
(知事)
詳細はあれですけれども、私自身、いろんな場面でいろんなことを言って、「もう列車に自転車を載せて通勤、観光すべきだ」と、こんなことも発信していましたので、そこらを受けて、いろんなことでやっていただいたんだと思いますが、詳細についてはまた担当の方から。
(県担当者)
愛媛県ではJRさんがやられています。そういうのもあって、今回は我々も、今回は牟岐線でやりますけれども、JRの経営改善、それから利便性の向上、そういったところを図る、我々も、県としてはそういった取組をやっていますし、JRさん自身も当然、そういう取組がある。そういった方向性が一緒に合った形で、JRと一緒に取り組んでいくという形で、今回まずは実証実験をやりましょうという形になっているところでございます。
(徳島新聞社)
あと1点。対象になっている区間なんですけど、これは存廃を議論する区間としてJRから提示されている区間だと思うんですけど、今回、最初の実証運行の対象としてこの区間を選んだというのはそういうことも影響していると。
(県担当者)
存廃の議論とは、これ、実はたまたま、JRさんとこれを打ち合わせする中において、やはり徳島駅周辺はいくらお客さんの量が少ないとはいえ、この混乗、いわゆる一般お客さんがいる中で自転車を載せるわけなので、やっぱり輸送密度を低いところを選んだのは間違いありません。その中において、まずは土日で、阿南以南であれば、実証実験としてはまずはやりやすいだろうということで阿南以南を選んだのであって、たまたまそれが今回の、対象の議論のところではありましたけれども、それとは別に、たまたま一緒になったということであって、そういったことでございます。
(知事)
JR四国の経営改善といっても、御承知のとおり、毎年百数十億円、国から支援を受けているわけですよ。ですから、そういう意味では一つの、今、担当から申し上げたように、実証実験で、いずれはやっぱり県全体、また四国全体に広げていこうと、こういうことに県も一緒に協力していきましょうと、こういうことで。私は「四国88か所ツールド自転車レースをやりたい」ってずっと昔から言っていて、愛媛の中村時広知事、先輩ですが、あそこはしまなみ海道で自転車をやっている。今度、我々も鳴門と淡路島でやる。そういったものとJRと、そしてまた四国の全体、また観光客、世界からと、こんな夢も私自身持っていまして、まさに「健康」と「観光」と「環境」、こういったものを訴えるイベントにいずれしたいなと思っていまして。そこの序曲だと思ってください。
(四国放送)
「食育推進全国大会」ですけれども、先ほど、知事もおっしゃられていたように、国会議員時代に食育の法律のあれにも関わられていたということで、改めてその食育の重要性であるとか、食育に対する思いをちょっと教えてもらえますか。
(知事)
ありがとうございます。食育基本法を作った当時も、18年ぐらい前ですかね。国会議員になって初めての議員立法でありましたが、当時は食生活の乱れ、またその子どもたちに、いろんな家庭環境の中で、朝ご飯から始まって、ちゃんと栄養を子どもに与えられているのかだとか。また、昔は栄養失調だという時代が栄養過多になっているだとか、また食文化、箸の持ち方ができる子どもが減ってきただとか、そして過食、飽食の時代で「フードロス」の問題、また過剰包装の問題、そして賞味期限と消費期限の問題。さまざまな問題を私自身、ずっと国会議員時代から取り組んで参りまして、そういった法律を作ったと、こういうことであります。アメリカの場合なんかは癌学会が最初に提唱して作って、アメリカの場合は朝食もあるんですね。朝食もちゃんと行政が提供するという、そういった体制も、その州によって整っていると、こういうことでございます。加えまして、栄養教諭の方々をたくさん作っていきましょうということも取り組ませていただきました、当時。いわゆる「知育」、「体育」、「徳育」という、そういった三大教育がありましたけど、実は昔、明治時代は五育あったと。そこに「食育」と「才育」という、こういったものがあったんですよという、こういったことも勉強させていただいたことが今、頭に思い浮かびます。そういう意味で今、この徳島、日本のみならず、アジアにおいても、先般、「国際消費者フォーラム」をやらせていただいた際、「エシカル消費」のみならず、食の問題、「フードロス」の問題も当然議論になりました。そういった点でも、我が県から先頭に立って「フードロス」の問題、そしてまた新しい、今、食料不足という、世界中の人口増、日本は減っていますが、世界中の人たちが、じゃあ、肉食になった場合に、大豆をはじめさまざまな穀物が不足する、高くなる。そうなった時に、じゃあ、今もう既に開発されていますが、たんぱく質を摂るための新たな「フードテクノロジー」、こういったものも進んでいるようでございます。そういったものを発信するイベントなんかにもしていきたいなと、このように思っておりまして、すばらしい大会、そしてすばらしい発信になるように頑張って参りたいと思います。
(NHK)
NHKです。よろしくお願いします。私からは二つ、教えていただきたいんです。まず一つ目が、ちょっと私の、いつものスタイルとは違う質問なんですけれども、今月の23日に、県の監査委員からイベントに関する指摘がございまして、知事にも「厳正に対処する」というコメントをいただいたんですが、改めてその件について、ご就任前のことだとは思うんですけれども、県民の皆様にご説明いただけますでしょうか。
(知事)
就任前の事案であったとはいえ、当時の担当職員が不適切な物品の購入をしたと、こういう事案につきましては大変恥ずかしく思うし、言語道断だと思っています。とんでもない話だと思っています。これにつきましては厳正に対応させていただきたいと、このように思っております。もちろん当時の意思決定、政策決定がどのようになされたか。こういったものも、当時を検証しながら厳正に対応させていただきたいと、このように思います。
(NHK)
私から二つ目、先ほどもちょっとお話でもあったんですけれども、(1月)29日から韓国の方に向かわれるということで。関西広域連合と一緒の行動にもなると思うんですけれども、今回の韓国出張で知事が一番期待されていることとか、言える範囲で構いませんが、展望とか、今後の、ちょっと未来像とか教えていただけないでしょうか。
(知事)
隣国である韓国、近くて遠い国のような、そういった時代もあったりするわけですよね。ただ、私が就任以来、さまざまな国の大使、もうどうでしょうか。鳴門に12か国の大使をお招きして、それにプラスアルファですから20か国以上の皆様方ともお会いしていますが、やはり、まずは徳島県が、いわゆる開かれた国際的なローカルであるという、こういったものが大事だということで、就任以来、そういう活動をさせていただきました。もちろん先人の皆様方も、モラエスさんを中心とするポルトガルとの関係をいまだにしっかり築いていただいている。また、ドイツにおける俘虜収容所の板東という名前ですね。先般もヴルフさんというドイツの元大統領が来県しまして、私も面談をさせていただいています。そういった、インターナショナルという国と国、between nation and nationの場合というのはなかなか、関係が悪化する場合もありますが、いわゆる草の根という中で、やっぱりローカルがしっかりつながっているということが外交的にも大事でありますし。また今回、被災地支援を見てもお分かりのとおり、私も国会議員から知事になって改めて思いますが、行政の実動部隊というのはやっぱり地方ですよ。そしてまた、私ども県は総合調整ですが、市町村が、基礎自治体が一番、住民サービスの最前線に立たれている。それを我々は補完、総合調整、そして広域的にお手伝いをすると、こういうことでありますので、やはり草の根、地域。今回、韓国のあとはタイにもプロモーションに行きますが、単に交流するだけじゃなくて、今回、タイの特徴は、阿波おどりのプロモーションは高校生、大学生35人が選抜されて、まだ未来も見据えた外交、そしてまた国際性という教育。こういったものも初めての取組だと思いますが、目論んでおります。そういう意味で韓国という国も非常に民主的であり、また、法の下の平等、法の支配、こういったものでは私ども日本と本当に共通する先進国であり、また、最低賃金も日本よりも高いだとか。この前、ドイツの大使に会ったら、ドイツの最低賃金は11ユーロだと聞いて僕はびっくりした。1,800円、1,900円ぐらいですよ。日本の最低賃金の2倍以上ですよね。だから、こういったことも含めて、いろんな形で、政策的なことも含めた関係を築いていきたいと、こういうふうに思っております。
(NHK)
タイのことを聞きたかったので助かりました。
(幹事社・徳島新聞社)
それでは、その他の質問に移らせていただきます。徳島新聞ですけれども、昨日、ちょっと国政の方なんですけれども、政治資金パーティーを巡る裏金の問題に関して、自民党の政治刷新本部が中間取りまとめを出したと思うんですけれども、派閥を政策集団として残していくといったような内容であったりとか、人事とお金を切り離すといったような内容だったと思うんですけど、知事、国会議員を務められたこともあるので、これをどういうふうに受け止められているでしょうか。
(知事)
もう私が何か述べる立場にはおりませんが、国政も経験した立場で言えば、じゃあ、今までは派閥で人事を決めていたんですかと、政策じゃなかったんですかというちょっと残念な気持ちがいたしますね。それをまず、じゃあ、今までは政策、適材適所じゃなかったんですということをご説明されるのかなという気がいたしますし。私は、今回の裏金というんですか、こういった問題は、これはやっぱり脱税とかそういった税制の問題、国会が作っている法律、これが根本的な問題だと思っていまして、何も派閥がどうのということはまた別の議論。人事だとかそういったものの話は派閥かもしれませんけれども、脱税と派閥解消とはまた、裏金の問題は違うと、私は一国民として思います。やっぱりどんな組織だって、だって大学でも、いわゆる部活動と同好会ができるわけですよ。じゃあ、部活は廃止したけど同好会はできますよという話に恐らくなっていくんだと思いますね、多分、国の方も。ですから、マスコミの皆様も、何か派閥をなくすという議論ばっかり、それを評論家がいろんな形でおっしゃっているけれども、そういう問題とはちょっと、実は次元が違うような気がいたしております。一国民として見るうえで、ですね。まずはやはり裏金、脱税という問題をしっかり、国民の皆様に説明責任、またそういった立場の人たちは果たすということが大事なんじゃないかなと、こう思っております。
(四国放送)
私が取材をしている中で、動物の遺棄というのが去年から、柴犬であったり、ちょっと昨日、猟犬の遺棄という問題も取材したんですけれども、ちょっと徳島県内の動物愛護に関する意識がどうも低いのかなというぐらい、そういう問題が多いんですけれども、それについて知事はどのようにお考えでしょうか。
(知事)
私も、その問題については大きな問題意識を持っております。県としても、またいろんな市町村長さんともいろんな形で談話する中でも、「動物殺処分ゼロ」に向けて、ゼロというその定義もまたいろいろあるんだけれども、もちろん病気のある動物だとか、そういったものは仕方なくしなきゃいけない場合もありますが、できる限り、そういった方向を目指す、県として何かできないかというのは、実は今、動物環境部局双方、検討するように、実は指示をさせていただいております。昨日も三好病院にお邪魔したあと、ふらっとというか、もう何も言わずに三好の保健所にもちょっと伺ったんですが、これはまた古いんですよね、非常に。いろんな移設も含めて現場の声を、担当の人たちは連れて行かずに、私が行かないと真実がなかなか見えないなと思ったもんですから行ったんですね。保健所はやっぱり動物も扱っていますよね。そういった問題も、現場の方からも伺って、いわゆる犬の種類もそうですが、今の猟犬という、人間生活とコラボレーションしているという、そういった意味で。今回も被災地の避難においてもペットをどうするかと、こういった問題が大変大きく取り上げられております。こういったことを考えた時に。また、あと、里親をどうやって探していくかという、これは私ども含め、うちはいつも現場にハッパをかけているのが、「やっていますという形はだめなんだ」と、「やっているか、結果が出ているかが大事なんだ」と、こういうことで。やっぱり、じゃあ、里親を探すための、「これが必要だ」と言うだけじゃなくて、じゃあ、その場所をどう作るか、どこに作るか、誰が運営するか。こういったことも含めて、我々「ワンヘルス」ということも、この前、アース製薬さんと提携したわけですよ。まさに動物の健康が、尊厳があって、私ども人間の健康、尊厳があるんだと、「こういうことにも矛盾するじゃないか」と。ですから、それについてはしっかり結果というか、対策を作っていきたいと、このように思っています。
(幹事社・徳島新聞社)
徳島新聞です。ちょっと話が変わりますけれども、ちょっとスポーツ施設関係の整備について。県外で、広島で新しいサッカースタジアムができたり、石川ですかね、金沢にもできたり、秋にはアリーナと一緒ですが、長崎にも整備がされるということなんですけれども、順次いろんな、多分、施設を整備していく中で、なかなかすぐには難しいと思うんですけれども、サッカースタジアムというのはどういうふうに、知事の中でビジョンってあるんでしょうか。
(知事)
私はもうずっと、国会議員時代から、十数年前から、もうプロジェクタを使って、徳島駅前のホテルで、互礼会や国政報告会でいかにスポーツを通じて社会を豊かにする、スポーツによって地方創生していくということを口酸っぱく、10年ぐらい言って参りました。なかなか進まないものですから、やっぱりこういう知事という立場になって、自分、自ら旗を振らないといけないと、こういうことで今、やっています。もちろん、例えばサッカー場も、やっぱりピッチと観客の近さというのが大事なんですね。私、ドイツのデュッセルドルフにも現場を見に行っています。その時も、それだけじゃなくて、日本のスタジアムとか体育館というのは客席も勾配がゆるくて、やっぱり距離、人数は入れるんだけれども敷地面積も必要で、後ろの方になっちゃうんだよね、見えなくなるんですよ。だけど、海外の先進的なところはすり鉢状になっているんですよ、こうやって、勾配が急になっている。ですから、それだけ臨場感がある、ライブ感がある、近さがある。こういった最先端の情報も私は普通に、こんなものはネットで情報は収集できるんですよ。どこかに委託するとか、頼むとかということでなく。もちろんちゃんとした政策を作るうえでは大事ですよ、そういった人たちは。ですので、今、サッカー場の話をされましたが、私はやっぱり、例えば皆さん、音楽ホールの話ばっかりだったけど、申し訳ないけど、スポーツをやる人もいっぱいいるわけですよ。ですから、私ども県の立場としては、あらゆる方に目配りをしなければいけないと思っております。ですので、じゃあ、今ある、例えば鳴門の球場をどうしていくか。あそこにはまた、サブグラウンド的にありますよね。だから、もう1個、じゃあ、どこかに造るのかというのは、なかなかそういうわけにはいかないと。ただ、小松島の赤石の方で、あれも私が国会議員時代、赤石の港湾整備の時の周辺整備で、ああいう形でやっていますが、あそこをどのように上手く改良していくかと、こういうことも検討しなきゃいけないなと。私はこれを公約としていろんなところで言っていましたので、そこも今、検討したいし。今度、鳴門のスタジアム、野球、あそこも今度、改修に入りますが、これは、いろんな意味で防災拠点にもつながるということも含めて早急にやらなきゃいけない。ただ、やっぱり、それは3、4年、4、5年かかっちゃうかもしれない。そうした場合に、じゃあ、蔵本をどうするんですかとか、また今、さっき言った赤石のサッカー場の隣に野球場があるんだけど、これも、じゃあ、硬式、ちゃんと使えるんですかとか、こういったことにどんどん、玉突きのようにいろんな形でやるべきことが生まれてくると、こう思っておりますので。いずれにしましても文化、スポーツというものをバランスよく、そしてまた、地域も含めて、どこかに何かが集中してしまわないようにやっていきたいと、このように思います。
(幹事社・徳島新聞社)
いろんな状況を見ながら判断していくという。分かりました、ありがとうございます。ほかにないでしょうか。では、ありがとうございました。
(知事)
ありがとうございました。