〒770-8570
徳島県徳島市万代町1丁目1番地
- 電話番号:
- 088-621-2500(代表)
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- 4000020360007
(知事)
本日より徳島県知事として初登庁させていただき、今日をもって新知事としてスタートいたしました後藤田正純でございます。よろしくお願いいたします。
今日は第1回目の庁議をさせていただきまして、私の、これからの県政への思いをまず県庁の幹部の皆様方にお話させていただき、共有させていただきました。もちろん、これから県庁の隅々までその思いをご理解いただきたい。現場主義を唱えて選挙を戦って参りました。「県民の皆さんの声を、知事の顔色ではなくて県民の顔色を見て、県民の皆さんのため息を聞き漏らさないように」、こんなお話をさせていただき、県庁の皆さんには、広く隅々まで伝わるよう、今日、秘書課の方に、早速今日中に県庁のスタッフが全て見られるように、YouTube等、そしてまた、私の一文、一字一句、これを共有できるように指示をさせていただきました。もちろん、折りに触れて、県西部、南部、東部と、私自身、県民の皆さんの現場に足を運ぶことのみならず、各県民局の出先の方々とも情報交換を行って参りたいと思います。そして、今日は県議会臨時会という日でございましたが、正副議長、または各委員会の正副委員長、関西広域連合の議員の方の選任を議会でされたわけであります。その他も議案があったわけでございますが、その機会をいただきまして、6月議会に先立って就任のご挨拶をさせていただきました。もちろん、所信表明はじめ、6月の肉付け予算、また、個々のさまざまな方針、これについては正式に、6月にさせていただくわけでありますけれども、本日、議会の皆様方にも、この度の当選のご報告と、また今後、二元代表制の中で、これからの地方創生戦国時代に向け、そして全国大会に向け、お互い切磋琢磨して、徳島が勝ち抜いていくために、ともに建設的な議論をしていきましょうと、こういうご挨拶をさせていただいたところでございます。
先ほどは、前知事の飯泉氏と引継書の交換をさせていただきました。その際にも「20年、大変お疲れ様です」という言葉をお伝えさせていただきました。もちろん今までの20年もそうでありますが、地方創生というのは本当に誰がやっても大変な、多くの課題がございます。これからの10年は今まで以上に大変ではございますけれども、私も徳島新時代に向けてしっかり頑張って参りたいと、こんなお話をさせていただいたところでございます。
これから6月議会に向けて、各部門から現場の声をしっかり吸い上げていただいて、そして、その中で優先順位を見極めながら、そして熟議を重ねながら、補正予算編成に当たって参りたいと、このように思います。加えて、日々のさまざまな徳島の情報発信、徳島県のPR、そういったものはもう毎日、そのチャンス、そしてまたその挑戦というものは、日々、我々の課題でございます。明日も大杉漣さんの息子さんに県庁に来ていただいて、徳島県のPRを買って出ていただいておりまして、今まさに、NHKでも報道されたとおり、徳島県の写真というものを作品として発信していただいているわけでございますが、明日は県産材の大手外資系ホテルへのPR、こんなお話もしていただいておりまして、それは一つの例でありますけれども。さまざまな、例えばBリーグの合宿誘致のお話だとか、また企業誘致のお話、また学校誘致の話。さまざま、私のところに大変ありがたいご提案をいただいております。これを実現するためにも、今日、そしてまた明日以降、毎日充実した県政をしっかり担って参りたいと思います。直近では、また(5月)22日にはとんぼ帰りでありますけれども、全日空の系列のANAのPeachという、LCCの要望、それに上京する予定でございますが、また午後、徳島に帰って参ります。週末は防災訓練等々、またこれもいろいろと予定が入っておりますが、精力的に、今日から充実した4年間をしっかり全うして参りたいと、このように思います。
(幹事社・四国放送)
幹事社、四国放送ですけれども。今日は朝からいろいろばたばたと忙しかったと思うんですけれども、今の率直なお気持ちをちょっとお聞かせいただけますか。
(知事)
私自身がわくわくしております。あれもやりたい、これもやりたい、あれもやれる、これもやれる。そして、これは県民の皆さんとともに作る作品であると思っておりまして、いかに与えられた任期の中で県民の皆さんとともに喜び合える作品作り、これができるかという、非常にわくわくした、楽しい、今、瞬間を、県知事という立場で感じております。
(幹事社・四国放送)
今日、初議会に臨まれました。初議会の中で、ご挨拶の中で、これまで議会の議員の方にちょっと行き過ぎた発言があったというようなことをおっしゃっていましたけども、それはどういったお気持ちで発言されたんでしょうか。
(知事)
いや、これは素直に、私は誰にも隠し事をすることはしない。そして、透明に、そしてまた、これはもう県庁の皆様方にもそうしていただきたいと思いますが、「公平、忠実、透明、思ったことを言ってください」と申し上げております。私も思ったことをよく言ってしまう方なものですから、それに対して受け取る側は、必ずしもよく思わない場合もあります。これはやはり私自身、そこは振り返って、ただ、徳島を思う気持ちが強くあり過ぎたゆえにそういった発言、過ぎた発言があったかなと、これを振り返って、今日、県議会の皆様方にはそのことを、正直に気持ちを申し上げたと、こういうことであります。ただ、そこは今までのことであります。これからについては建設的な、真剣な議論を。これはもう全国大会ですから、これからは。今までは地方大会のようなものでありますが、全国大会に二元代表制の県と議会が一緒に臨んでいくということが、県民の皆さんにとっては一番望まれることだと思いますので、そちらの方がこれからは大事だと思っておりますが、まずは一つ、過去の言動を反省し、それを陳謝した次第であります。
(幹事社・四国放送)
さまざまな公約を掲げられて当選されて、知事に就任されました。早速、ANAの方に行かれるということですけれども、一番、まず取り組みたいなと思っているような公約、まずこれはやりますというようなものはありますでしょうか。
(知事)
中長期的なものというのは、今おっしゃられたインバウンドだとか、成田便の開設だとか、これはもう明日、「はい、できました」というわけにはいきません。こういったものはしっかり地に足を着けてやっていきたいと思いますが、やはりすぐできること、すぐやらなくてはいけないことというのは、やはりコロナ禍の影響、後遺症を受けた経済や、また暮らし、そして今、ウクライナの情勢も含めた物価高対策。物価高によって、本来、例えば子ども、子育て、教育に費やせなくなっているようなご家庭、暮らしに対して、もちろん国がしっかり支援する部分もあるわけでありますが、県単独でもそういった方々の声を聞く、もしくはため息を聞き漏らさない。こういった形で、先ほども申し上げましたとおり、6月補正に向けては、各部局には「自ら現場に行って声を聞いてきていただきたい」と。私のところにはもう今、SNSという、ごくごく当たり前のツールで、例えば教育再生についてもたくさんの意見が来ております。足を運ばずともそういう情報というか、声を聞くツールはございます。デジタル民主主義。こういったことも、もちろん制約された時間の中で、県庁職員の方々には、それを実行していただきたい。隗より始めよではありませんが、私自身がそれをもう既にやっているわけでありますので、現場主義、そして現場の声を聞くさまざまな手段を駆使して、今まさに、明日まさに生活が大変だと、不安があると、こういった方々に補正予算の準備をして参りたいと、こう思っております。
(幹事社・四国放送)
次に、知事は今後、官舎というのがあると思うんですけども、知事公舎というかですね。そちらには、お住まいになるご予定はあるんでしょうか。
(知事)
住む予定はありません。
(幹事社・四国放送)
ない。
(知事)
はい。これについても、他県の事例を参考にしながらどうしていくかと。石川県の例を参考にしますと、今、第三者委員会に官舎の在り方をどうするかと。こういうものを、いわゆる付託しているというか、諮問している、諮問をお願いしているということも聞いておりますので、そのやり方については、また考えながらやりたいと思います。これは県警さんも、県警本部長の社宅も立派なものがありますが、これをどうされるのかなと。こういったことも合わせて、また警備上の問題、また合理的な形での行政改革も含めて何が適切なのか、こういったものを、第三者を含めて一度、協議していただきたいなと、こういう思いを持っております。
(幹事社・四国放送)
住まないという理由というか、一番大きな理由というのはどういう点でしょうか。
(知事)
今住んでいるところがより便利であるから。それは県政運営においても一番便利であるというか、いろんな方にご迷惑をかけない。スモールアクティブというか、そうですね。
(幹事社・四国放送)
その官舎は、今後、何らかの再利用をするであるとか、そういったことを考えているという。
(知事)
そこはまた、だからさっき言ったように、第三者の方にも意見をいただきながら考えていきたいし、県民の皆さんも、どうしても住めというような人はなかなかいないと思うんですね。私自身も、どうやってあんな大きな家で住むのかなと、想像もつきません。また、いろんな方々に維持管理をしていただく、これも税金ですからね。こういった問題はやっぱり県民の税金を使う立場として、隗より始めよで、そこの在り方について、昔はそういうのが当たり前だったと思うんですが、もう今、こういう時代ですから、安全上、防犯上の問題も、実はマンションの方が簡単ではないかというのは、これは誰が考えてもわかる話だと思いますので。また官舎もございますよね。国から来た方々の官舎もございますから、そういったものの利用をするというのも、一つありだと思っています。
(幹事社・四国放送)
公約で挙げられた中で、新ホールの話ってよく話題になるんですけれども、新ホールの問題についてはどのように、今、まだ就任されたばかりですけれども、今のところどのようにお考えでしょうか。
(知事)
さまざまな公約は、もうその方向で進めたいというのはそうなんですけれども、やはり、さっき申し上げた現場主義、現場の声を聞くという意味では、それはやはり県庁も現場であります。そして今まで関係してきた方々も現場の方々でありますので、まず、その現場の声を1回聞いてみたいなと、このように思っております。その上で、その説明が果たして県民の皆様に伝わっていたのかと、こういったところから始めなくてはいけませんし、例えば、これは議会でも議論されて、私、議事録を全部熟読しましたが、なかなか、それが報道に至っていないところがありました。例えば200億(円)で収めるという話もある中で、物価スライド分は、それは外数なんだと、こういう答弁をしているんですね。ですから、それは報道されないんですよ。つまり2、3割上がるということは250億(円)を超えますよねみたいな話なのに、それが県民の皆様に伝わっていないというところが、これは報道も含めていかがなものかなと思います。それで、大事なのは工期の問題だと思います。これについても、議事録を拝見いたしますと令和8年度中って書いてあるんですね、早くて。令和8年度中という言い方は、それは令和9年3月31日も入るわけですから、ちょっと言い方としてどうなのかなと思います。現場はじめ、国交省の方と情報交換を、この1か月の間でする中で、やはり2025年の万博、そして関西のIR、これを考えた時に、果たして工期がそこまで、今の設計で大丈夫なのかと。つまりは令和9年いっぱいいっぱい、もしくは令和10年まで掛かってしまうんじゃないかと、こういうことも報道されておりません。私も選挙中、「早くしてください」とよく言われましたが、今の計画についての工期についてすら正確に報道されていないんですね、今。県庁に対して、私は、それをしっかり、一体いくらの金額で、最終できるのか。いつまでにできるのか。これをしっかり明確にしてもらいたいと思います。じゃあ、200億(円)に収めますという中でも、機能を落としてそれに収めようとしてないかとか、そういったこともやはり、ちゃんと検証しなきゃいけないと思います。県も外部コンサルを入れてやっているようでございますが、その方々の意見もしっかり、もちろん伺っていきたいと思いますが、何よりもファクト、事実が県民の皆様に伝わらない中で選挙報道がされたのが非常に残念だと思います。事実は一つしかありません。いくらになるのか、最終。いつ頃できるのかと。ここからやっぱりスタートしていかなければいけないんだと思います。
(幹事社・毎日新聞社)
幹事社の毎日新聞です。当選翌日に記者会見された時にもちょっとおっしゃっていたと思うんですけど、今現在、副知事とか特別職がかなり空席になっているんですが、この1か月余りの間にその副知事人事、いろんな方に打診するなりして、何か進展した部分というのはありますでしょうか。
(知事)
空席になっているというのは、これは4年に1回、同じように徳島は起こる選挙制度なんですね。今回も6月議会の終盤に決まるという。空席になっているのは私がなったからであることではなくて、今までもそれは慣行として、これもたくさんの県民の方もいらっしゃるから、それは事実としてお伝えしておきたいと思います。その中で決められた日時までに、大体の日程を目指して提案していくということはもちろんやっておりますし、さまざまな方々の意見を伺いながら、今、精査している段階です。
(幹事社・毎日新聞社)
投開票の翌日にちょっと中央官僚の方というのをちょっと挙げられていた、イメージとして挙げられたと思うんですけど、その方向性って今もなおお持ちでしょうか。
(知事)
いや、まだそこは、中央官僚うんぬんの話は、県幹部の中で「中央の方々の力も借りたい」と、こう申し上げたその流れの一環だと思っていますので。副知事という立場がどれだけ重要かということになりますと、もちろん県議会といろいろしっかりと、胸襟を開いて、もちろん私もそのつもりでありますが、橋渡しができる人というのは大事だと思いますし、やはり国としっかりつながった中で、私の政策課題を実現していく人。これは国であろうが、県のプロパーであろうが重要だと思っておりますので、それは変わりません。ご質問があったので、国も含めてという話を申し上げましたけれども、それはもう、県のプロパーの方もたくさん優秀な方がございますし、かといって、やはり国とのいろんな人間関係、人脈、経験、こういったものも県のプロパーの方にないものも活用していかなければ、私の掲げる新時代のさまざまな政策が実現できないと考えておりますので、そういった方の力を、その副知事という立場に限らず活用できたらいいなと思っています。もう現に国の方々、霞ヶ関からはもう何人も徳島に来ていただいて活躍されておりますので、そこは総力戦でいい人事ができればいいなと思っております。
(幹事社・毎日新聞社)
スケジュールとしては、従来と同じようにやはり6月議会中にというくらいでお考えという理解でいいでしょうか。
(知事)
もちろんであります。従来どおり、その予定にしております。
(幹事社・毎日新聞社)
もう1点、交付税の問題で、徳島県は今現在、三つの町とちょっと訴訟状態にありますけど、これについて選挙戦、もしくは選挙前に「当選、知事に就任した場合は解決する」。「そもそも配分基準を含めて全て公開したうえで三つの町に対して裁判を終わらせる」というようなことをおっしゃっていたと思うんですけど、その辺のお考えをもう一度、お聞かせいただけますか。
(知事)
これにつきましても先ほど申し上げましたが、現場の声を改めてしっかり聞きながら、もちろん方針としては、そもそも県民に情報を隠す、黒塗りにするということは、私の政治家としての考え方には存在しない行為なので、民主主義というのは国民が主役、県民が主役であります。我が国は、我が県は民主的な政治が行われておりますし、行われるのが当たり前だと思いますので、県民主役という考え方をすれば情報開示は当然のことだと思っております。
(朝日新聞社)
朝日新聞です。よろしくお願いいたします。念のため確認なんですけれども、先ほど新ホールの話がありましたけれども、以前の取材というか、囲みの時は有識者会議の設置というようなアイデアも出されていたかと思うんですけれども、それも含めて、まずは県庁職員の現場の声を聞いたうえで判断をするという理解でよろしいでしょうか。
(知事)
今、先ほども申し上げましたが、県側のコンサルティングをされている業者があるようです。いわゆるDBO、デザイン、ビルド、オペレーションを含めて、まあ、DBまでですよね、今回の件は。それが果たして可能なのかどうかというものは県に、もちろん知見があればいいんですけれども、それは知見があまり、不安だという中で、それで県側のコンサルを雇っているように聞いております。そこが、しっかりとした精査をされているのであれば、それはそれで、まずそこに聞くのが筋であろうと、こう思っております。加えて、やはりさっき言った工期と最終的な総額、これについてはもちろん県議会のご意見も賜りながら、また、県民の声を、感性をしっかり感じながら、さらに専門性のある精査が必要であればそういったものを活用することはあり得るとは思いますが。まずは県民の皆さんが、曖昧なままで、そして今までの報道も、やるの、やらないのというそういう話じゃなくて、いやいや、もう今の計画はこれだけのお金になってしまいますよと。そして、5年先ぐらいになってしまう可能性がありますよと。これが本来、報道していただくべきものだし、県もそれを伝える必要が今まであったのではないかと、こう思っております。お家を買う時に「じゃあ、3,000万(円)ですよ」と。「消費税は別です」、これはわかります。しかし「物価高騰分は、3割は別にいただきます」って、こんな契約、皆さん方しますかという話なんですよ。今、それを、「物価高騰分は別です」という話を県側は答弁してきたわけですから、そこは明確に、これだけの金額が上乗せされるということは、県民の皆さんに解禁すべきだと、私は思います。情報公開すべきだと思います。
(朝日新聞社)
もう就任前から早速トップセールスで各地を回られて、オリエンタルランド、ジェットスター、あと、タイエアアジアですかね。報道レベルでしか私は知りませんけれども、いろいろ回られているというふうにお聞きしております。実際、どこを回られて、今、どれぐらい、何か見えてきているものがあるか、教えていただければと思います。
(知事)
どこを回られているかは、それは報道を見ていただいたらおわかりのとおりだし、次の回り先も先ほど申し上げたところであります。これは相手がいることでありますし、また、そんな明日、明後日、来月できるという話でもございませんが、例えばタイエアアジアとは、もう去年の9月に向こうの社長さんとお話をし、そして先日は、行きと帰りは機中泊で2泊4日の弾丸でございましたが、タイエアアジアの方はもう事務レベルの人たちが全部出てきてくださって、資料も、徳島の研究をされたうえでの資料も提示していただいて、離発着料の問題だとか、また、仮にタイの方に来ていただいた時のカウンターのいろんな補助だとか、これはもう既に国交省と私はもう話をして、タイ大使館の人間とも打ち合わせをしながら、こちら側でできることはこういうことだと、こういうことを申し上げました。先方からも「距離的な問題を考えれば、物理的にエアバス(A)330でなければいけない」。「エアバス(A)330であれば377人搭乗だ」と。この人数をタイから徳島、徳島からタイで、これを満席にすることが今の段階でどうなのかということを考えた時に、まだ徳島の知名度はなかなか足りません。それはゴールデンルートである東京、大阪、京都、奈良、北海道、沖縄とは違うわけでありますし、現に日本における観光宿泊者数も全国最下位であると。この現状を鑑みた時に、事前に、まさにプロモーション。向こうの言葉を借りれば「観光者のエデュケーションが大事ですね」と、こういう話を現地でもいただいたところでありまして、それについて、もう私自身、向こうとも話をしておりますし。向こうからは最近、日本の旅行代理店といいますか、「エージェントはどんなものがあるか」と、こんな話も来ておりまして、いろんな課題をお互いに詰めていると、こういう状況であります。
(朝日新聞社)
バンコク、徳島間での便が、実現に向けて具体的なやり取りを、もう既にしていると。ただ、時期というのはまだわからないという理解でよろしいでしょうか。
(知事)
いや、今、具体的に申し上げましたよね。ですから、具体的に今、申し上げたことであって、ご承知のとおり、タイというのは雨季が9、10、11(月)でございます。ですので、雨季にイベントということになるとなかなか大変だなと考えておりますので、私としてはその前に、もう時間も限られておりますが、早めにタイへのPR活動に行けたらなと、このように思っております。先方からはやっぱり、「やりましょう」ということになった時に、その後、3か月はやっぱり要るんですね、物理的な準備期間が。これは向こうから言われています。それはいろんな物理的準備が要るんだと思います、それは。それで逆算して、私は早くて春と、こう申し上げたわけです。アジアの方は、もうご自身のお国が暑いものですから、そしてそれよりもと言いますか、同じくらい暑い日本には、夏には来ません。これはもう大前提です。ですから春か秋なんですね。ですから、ターゲットとしてはもちろん春か秋に、春の桜、そして秋の紅葉、こういったものに阿波おどりだとか、例えばアニメだとか、食だとか、こういったものをどう織り交ぜていくかというところが我々の課題ではないかなと、このように思っております。
(徳島新聞社)
徳島新聞です。ホールについてお伺いしたいんですけれども、先ほど検証されるということだったんですが、この進捗というのは一旦止めるということになるんでしょうか。
(知事)
いや、進捗というのは、いくらお金がかかるか。工期がいつになるかっていうのも、これも進捗でございますよね。県民に説明するのが進捗だと思っておりますので、それは同じような進捗を進めていくということです。今、現在の金額がどれだけかかるのか、いつできるのか。これを県民に明確にお知らせするということは、これも進捗ですよね。それなしにして進捗というのは、僕はあり得ないと思います。
(徳島新聞社)
その検証から始められるということですか。
(知事)
はい。県民の税金を使うわけですから、それを説明するのがまさに進捗だと思っています。
(徳島新聞社)
そこの工期なり金額なりをはっきりさせたうえで、どのように見直していきたいとお考えでしょうか。
(知事)
もちろん、やはり高過ぎるということであったり、工期が長過ぎるということであれば、やはり本来、そこは朝令暮改していくというのは、これはもう他の県でも当然の如く行われております。私自身は国会議員時代、新国立競技場、これについて非常に、機能美ではなくて景観美を重視したザハ・ハディドの案があって、「これはやっぱりおかしいだろう」と。「このお金を使うぐらいだったら、他にハード、ソフト、全国に使うべきではないか」と、こう話をして、当時の菅官房長官をはじめ、文科大臣にもそれは話をして、各議員の皆さんが私に賛同してくださって、最後は政府が「それはやめる」と、そして「機能美を重視する」と、そして、約1,000億(円)ぐらい値段が下がりました。当時も違約金がどうだの何だのという、そういう後ろ向きなというか、できない理由をいろいろ述べる方がおられましたけれども、実際的な削減額に比べれば些細なものでございまして、それはやってよかったと思っておりますし。ただ、私はさらに、7万人のスタジアムではなくて3万人の本設、4万人仮設、終わったあとに仮設を取っ払うというのが、これはもう世界の潮流なんですね。7万人のスタジアムを稼働させるということは、もう世界でも、それはもう至難の技なんですよ。そこもちゃんと情報として伝えながら。例えば「アトランタオリンピック」の時ですら楕円形の、たった2か月しか使いませんのよね、「オリンピック・パラリンピック」の開催日数ですね。「アトランタオリンピック」の時ですら、一つの角が、その後、アトランタ・ブレーブスのスタジアムに使われるように、ホームベースの形をしているんですよ。これはもう皆、普通にネットを見たらわかります。すぐ出てきます。こういったことを私は、もうずっと10年前から、スポーツとか文化とかの施設の在り方、いわゆる景観美ではなくて機能美が大事ですよと、こういったことを勉強してきたものですから、そこにやっぱりヒントを得ながら、やはり県民の税金でありますから、これはやはり本当にその規模が必要なのかというところと、早くお求めになっている方々にお応えするためには規模を縮小するというのも、一つの案だと私は思っています。それは、今の段階での案でありますが、そこは、もう今、理事者でありますから、そこは専門家の皆さんと、また、さっき言ったように現場の皆さん、今までやってきた方々のお話をよく聞いて参りたいと思います。
(徳島新聞社)
先ほどおっしゃった違約金の問題も、仮に今後、発生するとすれば、ある程度、現在進んでいる計画の見直し方針とかをどこかで、早い段階で決断も必要かとも思うんですがいかがでしょうか。
(知事)
いや、そこは、私よりお詳しいのかよくわかりませんが、私は全く、それは時間が足りないなんていうことは聞いたことがありません。どこからそんなお話を聞かれました。
(徳島新聞社)
いや、足りないと言いますか、違約金。
(知事)
急がなきゃいけないという話はどこか出ているんですか、逆に。
(徳島新聞社)
判断をどのタイミングでされるのかということと。
(知事)
いや、今、急がないと違約金がというお話があったので、今、ちょっと逆に質問をさせていただきましたが、私は、これ県民の税金ですから、当然、精査して金額を下げる。違約金があるから下げないんだという選択肢はありません。下げられる金額と違約金は、それはもう話になりません。これは私の経験からわかっております。その心配はしておりません。「大阪パビリオン」も、皆さん、もうすぐ情報が出てきますけれども、当時、80億(円)ぐらいだったものが、実際にやろうとしたら150億(円)ぐらいになってしまうと。そこで設計変更して、それでも90億(円)ぐらいになっているんですよね。こういうデータの方が、多分、皆さん、参考にされた方がいいと思います。これが直近の物価高騰対策に対する行政の在り方ですから。違約金があるから早くしろっていう声は、多分、どこを探してもございません、全国中。県民民主主義ですから。
(徳島新聞社)
ホールに関連してなんですけれども、今、現計画では8月末に実施設計が完了予定ということで、まずは、この契約は有効だと思うんですね。その実施設計の作業というのは、これは一旦、止められるんですか。
(知事)
いや、それはさっき言ったような金額をしっかり積み上げて、結局これはもう、お金に対しては、議会も含めて県民の了解をやっぱり超えてしまう場合は、これは変えていかなきゃいけないですよね。「決まったものだからやるんだ」と、「物価高騰分なんかもう知らない」と、これは県民に、私は説明できないですね。現に他の県も、さっきも、何度も言っているように、それによって設計が変わり、削減されているわけですね。削減しても、なおかつ高くなっているんですよ。これが実態でありますので。そういった、やっぱり先進事例を、やはり我々は参考にすべきであって、あまり今の徳島のことに、そればかり見ていると、私は県政の長としては違うと思っております。
(徳島新聞社)
今の、現計画での整備費と工期のリアルな数字を確定して、それを公表して、見直すべきかどうかというのをそこから、それをもとに考えていくという。
(知事)
そういうことです。
(徳島新聞社)
見直すかどうかもわからないし、見直しの具体的な方向性というのも、今の段階ではわからない。
(知事)
数字をしっかり精査するということです。
(徳島新聞社)
まずはそこから始めるという。
(知事)
やはり、物価高騰分というものが、県民の皆様の頭にないわけですよ。これは是非、皆さん方もそこを踏まえた報道を、是非お願いしたいと思います。
(NHK)
NHKです。お願いします。先ほどのホールの話に関連してなんですけど、正しい費用と工期を算出したうえで考えるということなんですが、正しい費用と工期というのをどのように県民に伝えて、どのように県民の意見を聞くのかという、その具体的なその方向性は考えていらっしゃいますか。
(知事)
これは、ホールを担当する部局と、実際、その構造物を造るうえでの費用計算等々は、これはやっぱり違うんですね。どっちかと言うと、県土整備側がやっぱり専門的知見をもっておられます、これは。これは私も、さっき言った新国立競技場の時に、造る側は文科省だったんですね。これはやっぱり、「いやいや、それじゃ高過ぎるよね」っていう話は国交省だったわけですよ。ですから、それは普通に考えれば、そういった国交省をはじめとした技術的な専門家の方々に考えていただくという話でありますし、同時に、さっき言ったように県側のコンサルの方々の意見も改めて聞いてみたいと。確かに県設計の関係の、確かコンサルだったと思いますけれども、そういった方の意見も聞きながら。そして、私自身が選挙で申し上げていたのは、やはり今、申し上げた方向で、金額も相当張ってしまうだろうと、工期も長くなりますねと。だから、私は昔の、じゃあ、「例えば遠藤さん市長時代の隈研吾さんは1,500席で85億円だったよね」と。そこから比較しても、これがやっぱり県民の皆さん、「どうお考えになりますか」と。もちろん隈さんであっても物価高騰分が、それは2割、3割プラスになるでしょう。そうすると、じゃあ、「例えば120(億円)、130億(円)で1,500人のホールと、2,000人と400(人)ですか、それで300億(円)近いものとどっちがいいですか」と。これは、やはり、私自身を選んでくださったということも一つの指標だとは思いますけれども、何かしらの形でヒアリングもしてみたいと思いますし、アンケートも以前、やられたようなんですね、県の方で造る際に。こんなことも一つの手段じゃないなかと、このように思っております。
(NHK)
もう一つ、選挙戦でよく争点に上がっていたのが新駅、JRの新駅、こちらについてはどのようにお考えでしょうか。
(知事)
これも、さっき言ったように、方向としては、私は公約で申し上げたとおりでありますが、しっかりまた現場の意見を聞いて、また当事者の方々の意見も一度はお伺いしたいと思います。そのうえで、方向としてはもちろん、選挙の結果を受けて、私の公約どおりやらせていただきたいと、このように思っておりますが、ただ、先ほど来、ちょっとネガティブなご質問が多いんですけれども、私はポジティブな話として、やはり駅裏の開発も含めて、そっちの方にお金を使っていくというのがやっぱり一つ考えられるのではないかと思っています。鉄道高架にしても、これは皆さんも、何十年とずっと高架、高架って言ってきて、JR四国も含めて、徳島県も含めて本当にやる気があったのかなと思いますよ。でも、まだ何かそれが生きているかのような話なんだけれども。実はこの前も、ちょっとJRの関係者ともお会いしました。やっぱり鉄道高架という考え方も、これはどうなのかなと。費用対効果から考えた時にですね。やっぱり九州新幹線やJR九州、僕はずっと、これは国会議員時代も現場を見に行って国会議員の皆さんと勉強して参りましたけれども、やはり不動産の価値を上げていくだとか、新幹線を導入するだとか、こういったことをやらないと、年間100億円の赤字のJR四国は今後、徳島のみならず、四国のJRを必要とする足として、これは大変なことになっているんですね。もう本当に、これは国有化してもいいぐらいの話になりかねない。だから、これは国会の方でも、鉄道調査会の方で、いつも私も議論、発言もさせていただきましたが、やはり鉄道事業法ではしっかり、国民の、いわゆるナショナルミニマムの一つとして、鉄道を守るということは一つ、掲げておりますので、やはりこれは国も関係してやっていくことだと思っています。ですから、JRの在り方という視点になると、本当にそこら辺、難しい問題もはらんできますので、もちろん今回は請願駅ですから、別にお金は県が出すという話だったんだと思いますが、やはり今、やるべきことはそういうことではないというのは、私の考え方です。
(NHK)
確認ですが、公約どおりにやりたいと言うのは白紙撤回をするということでよろしいでしょうか。
(知事)
僕、その白紙撤回うんぬんの質問で何か痛い目に遭っているので、あえて白紙撤回という言葉を皆さん、すごく単純化するためにお使いになるんですけど、今の、ちょっと反省して私は申し上げますが、今、申し上げて説明したとおりです。
(NHK)
ちょっと具体的に。
(知事)
いや、今、言ったとおりです、新駅については。散々、ずっと説明して、最後に白紙撤回かどうかって、いつも最後に聞いてこられるんですけど、説明したとおりです。
(NHK)
なので、建設はやめて、その分、駅裏の開発に使うという。
(知事)
説明したとおりです。
(読売新聞社)
読売新聞です。一応、確認なんですけど、もう今日の時点で予算執行を一部止める指示を出したとか、そんなことはないですよね。
(知事)
そんなニュース、誰が言っているんですか。
(読売新聞社)
違いますけど、奈良とか、そういうことをされている場合もあるので。
(知事)
いやいや、全く。私、これもさっき申し上げましたが、すみません、何度も申し上げているんですが、現場の話を聞くと申し上げましたですよね。
(読売新聞社)
一応、確認で。あと、細かい話なんですけど、最初にSNSで意見を募られていたのを私も見たんですけど、県民の声を聞くという中で、結構、友達しか書き込まないのかなという、設定になっているのかなと思って。Twitterも多分、フォロワーじゃないと多分、書き込めないか、何かそんな設定になっていて、多分、後藤田さんとつながりがある人しか書き込めないのかなと思ったんですけど。
(知事)
いえいえ、どんどん、そうじゃない人もたくさんおられますし。実はメッセンジャーでたくさんいただいています。あと、インスタもたくさん意見をいただいています。Twitterはもちろんでありますけれども。ただ、SNSが万能であるというわけではございません。ただ、SNSですらやっていない人たちもおられる中で、私にとっては非常に参考になる意見がたくさんございます。そして、これは選挙中でも申し上げましたが、どういう形でやるかはこれから検討しますが、いわゆる目安箱的なものですね。SNSももちろんでありますが、SNSをお使いにならない方、また、なれない方、そういった方々にも何かしら手段を考えながら、目安箱的なものを設置するということも考えております。
(NHK)
NHKです。知事に就任されて改めてお聞きしたいんですけれども、今、徳島県の喫緊の課題は何だととらえていて、そして取組みたいことがあれば教えてください。ちょっと答えがかぶるかもしれないんですけど。
(知事)
先ほども申し上げましたが、やはりコロナ後のさまざまな影響、そして物価高にあえぐ方々に対して、これはしっかりと対応、国と一緒になって県も率先して対応していくことだと思っております。
(毎日新聞社)
毎日新聞です。徳島市との関係なんですけれども、知事と、県と市長って、時に二人三脚で一緒にいろいろやったりしなきゃいけないと思うんですけれども、御承知のとおり、徳島市はずっといろんな政治的な問題、リコール問題とかでもうずっともめ続けて、揺れ続けてきたと。それに、そういうその政治状況に対するご意見、評価と、それを踏まえて、やはり注意したり、配慮したり、気遣いがあったりしないといけないんじゃないかなと、いろんな不安もおありだと思うんですが、そこら辺のところを、ちょっと率直にご意見を伺いたいんですけど。
(知事)
都道府県というのは、そもそも地方自治法で何て書かれているかといいますと、広域、補完、総合調整なんですね。住民と一番近いのはやはり基礎自治体であります。ですから、基礎自治体の考え方というのは、それは大きいものであり、尊重しなくてはいけないことだと思っています。私どもはやっぱり、総合調整、広域、補完という立場の中で何ができるかということを、これから各市町村の皆様方と協議をしていきたいと思います。
(毎日新聞社)
もう一つ、政治姿勢の問題なんですけれども。長年、ずっと国会議員をやっていらっしゃって、国会議員にできることと、知事として、首長としてできることはまた大きく違うと思うんですけれども、知事として、国会議員にできなかった、何かこういうことがやれるのではないかという、そういう可能性をちょっと教えてください。
(知事)
これは、やはり県民の皆さんの中で、本当にため息を漏らしている方、ため息すら発せられない。いわゆる、声を発することができない、そういう困った方々に対して、県知事という立場ですぐに手を差し伸べることができるのが、やはり知事をはじめ首長の、いい意味での権限だと思ってて。例えば、補正予算でもこれからまた協議していくつもりでありますが、これも公約で申し上げました、子育て、そして今、先ほど来ご質問が出ている、すぐにやらなくてはいけないというテーマの中での物価対策の影響を受けた時の子育て、教育のこういった支援ですね。ここについても、「こども食堂」をはじめ、学童、こういったものにできるだけ支援ができないかと、こういうことを考えております。選挙中も、選挙前もそうでありますが、「こども食堂」をやられている方々から現場の声を聞いて参りました。たちまち、ある所では「7月にもう閉めなきゃいけないんだ」と、「ただ、ニーズはもうどんどん増えているんだ」と、こういう声を聞いて、もう私は「当選したらこれは閉めさせませんから」と、「是非頑張っていただきたい」と。それは大学生がボランティアでやっている「こども食堂」でした。こういったものを、やはり現場の皆さんと、県庁の職員の方々としっかり共有しながら、こういった方々をしっかり支えていく、助けていく。これは国会議員というよりも知事の、知事が付託された権限、これは弱者を救うという権限を行使できるということは、国会議員とは大きく違うことだと思っています。
(共同通信社)
共同通信です。ちょっと知事としての会見というのとちょっと逸れるかもしれないんですけれども、衆院選の徳島1区が今、ちょっと後藤田さんが知事選に出馬されて空席になっていると思うんですけれども、そこの後任についてはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
(知事)
私がもうその国政について何かを言う立場にはございませんので、ひたすらに県政に邁進して行きたいと思っています。
(読売新聞社)
読売(新聞社)なんですけど。あと、アリーナの整備、ちょっと思うんですけど。適切な場所を考えますということだと思うんですが、また、この期間で何か新たな案が出てきたのか、あるいはこういうふうに今後やっていくというような。
(知事)
これも、先ほど申し上げましたが、やっぱり市町村、基礎自治体と県というのはいい意味で連携していかなくてはいけない。アリーナ、さっきの音楽ホールもそうでありますが、これは県民全てが使うことになると思うんですね。なおかつ、誘客で県外の人を呼ぶのがアリーナなんですよ。そもそもアリーナというのはそういう考え方なんですね。県民向けのアリーナだったら体育館で終わっちゃうんですよね。じゃなくて、アリーナというのはやっぱり学会だとか、展示会だとか、コンサートだとか、スポーツ大会だとかができて、全国大会、そしてプロを見に来るための観客、これがアリーナです、最先端の。これを、じゃあ、どこにするかということについて言えば、私はどこに造るにしてもさまざまなハードルがあると思います。やはり移動がしやすい場所、ホテルが近い場所というのが誘客を中心とするアリーナでは基本であります。例えばZoom-Zoomスタジアム、これはアリーナではありませんから、広島球場からより広島駅に近づけて、何と100億(円)以下であのスタジアムを造りました。こういういろんな知見、沖縄市の1万人アリーナも、これも私も、当時、上田さんという副市長、もともと徳島の、市の財政部長をやられていた方ですけれども。沖縄市の桑江市長の最初の選挙の時に私が、当時、琉球(ゴールデン)キングスの木村社長、私とアンダーマンの社長でシンポジウムに行って、「アリーナをやるべきだ」と。そこで公約に、逆に押し込んでしまった立場なんですけれども。そこであそこも完成しました、無事に。当時「1万人だと大丈夫か」なんて意見があったんですけれども、あそこは、沖縄は鉄軌道がなくて高速道路が充実しているということもあって、あと、観光でたくさん来られるということもあって、それはそれで、地域によって違うと思います。それと同じように、徳島において、じゃあ、駅前がそりゃあ、いいに決まっているかもしれませんが、さまざまな課題があるとしたら、じゃあ、他の地域、市町村で「こういう環境を整えました」と、「だからうちに来てください」と、こういう話があれば、それはそれでありだと思っています。先ほど来のご質問にも関係しますが、やはりまちづくりというのは基本的に市町村、基礎自治体が本来やるべきなんですよ。中心市街地活性化計画も、聞くところによると、47都道府県でやっと徳島市が数年前に始めたと聞いております。それじゃあ、困るんだと思います。ですから、さっきのアリーナの話や新駅の話やホールの話は、実は徳島市もしっかりとコミットしていただかなきゃいけない話であって、徳島市の考え方も、機会を見つけて聞いてみたいと思いますし。徳島がもう万歳して、「いや、うちはもう結構です」ということであれば他を探すということも考えておりますし、現に最近、いろんな市町村長から「うちでやりたい」っていう、そんな人もたくさん出てきておりますので。そこは選択肢を幅広く持っていきたいと思います。
(徳島新聞社)
「うちでやりたい」というのは、アリーナの整備をうちの市町村でという。
(知事)
はい。というところも出てきています。
(徳島新聞社)
複数。
(知事)
はい。皆やっぱり地方創生、市町村も頑張っていますから、「だったらうちでやってくださいよ」という、こういう積極的な市町村がいるということはすごくいいことだと思います。
(徳島新聞社)
どこですか。
(知事)
いやいや、それはあえて言いませんが。
(徳島新聞社)
あと、市町村との関係で、当選後の会見で、徳島市の脱退で壊れてしまった広域ごみ処理施設の計画があったと思うんですけど、それの再調整に向けて、「再調整を試みたい」というようなご発言があったかと思うんですけれども、これは、お考えは変わらないですか。
(知事)
そうですね。これは我が県としても、今ある部局でいうと、危機管理と環境が一つになった部局が県にはございます。もちろん、それは広域的なものですよね、相当。国の方針も、私、国会議員時代は、ずっとそれは環境省から聞かされていましたが、やはり「広域でやるべきだ」と、こういう話が基本にあります。そして、やっぱり市町村の方、つまり県民の負担が上がってしまうようなことであれば、これはやはり、県がしっかりそこは調整に入るべき問題なのかと思います。加えて、やはり津波の心配です。これは東南海、南海地震、もう最近、地震も頻発しておりますが、これについても、実は幹部には「近いうちに、いわゆる有事対応のステークホルダー、関係者と1回、協議したい」という話も、今、しているところでございますが、20年の間で起こるという、南海トラフ地震が起こる確率が6割と、こういう中で、最近、また地震が頻発しているということを考えた時に、危機管理として、また早急にそういう会を立ち上げたいと思いますが。その一環として、じゃあ、今、想定されている場所に造ることが本当に津波に耐え得るのか。また、その津波に耐え得るために相当な金額の予算、税金が使われるということになると、これも市民が、これに納得しているのか。こういったことも大きな争点になると思います。でも、近々に私がやりたいと思っているのは、やはり今一度、環境省、そして内閣府防災担当にあの場所、そして広域を脱退したことに対して、国としてこれは補助できるのかどうか、こういったことも確認していきたいなと思っております。
(徳島新聞社)
ホールなんですけれども、先ほど、数字を精査して公表したいとおっしゃった部分なんですが、いつ頃までに数字を精査して、いつ頃までに公表したいというスケジュールについてのお考えは、現時点でありますでしょうか。
(知事)
それは速やかにやっていただくようにこれから指示したいと思います。今日がスタートでございますので。
(徳島新聞社)
例えば年内とかそういう、まだ期限みたいなことはお考えではないでしょうか。
(知事)
はい、今日がスタートなので、指示を、できるだけ早く、わかりやすい、県民の皆様に説明をする資料を作っていただくように指示したいと思います。
(朝日新聞社)
選挙運動でチノパンにTシャツとか、非常にわかりやすい形で「変えるよ」というメッセージを送られたと思うんですけど、今日はネクタイ。どうなんでしょう。すぐに、何かすごく変わっちゃうんじゃないかというのは、県民の、不安を感じる県民とかのことも考えながら、安全運転というか、そういう滑り出しなんでしょうか。どういう心持で今日は。
(知事)
今日のネクタイは、やっぱり県議会でご挨拶をさせていただく機会をいただいたということで、それはやはり相手のいるもの、そしてその場、その場は正装するというのは常識的な範囲でやっていきたいと思います。ただ今後、もちろん議会はネクタイをしたいと思いますし、またそれは議会の議員の方々とも、やっぱり国会ではもうクールビズが当たり前だったものですから、そこもどうしていくかというのは、それはやっぱり議会の方々に合意を得ながらやっていくべきだと思いますし、この部屋も含めて、結構、やっぱり暑いという人が多いんですよね。県の職員の方も、これから夏に向けて、じゃあ、もう、もちろんそれは環境、「カーボンニュートラル」でいろいろな考え方でやっていると思うんですけれども、そこもちょっと環境部局、担当部局に確認しながら、それで生産性が落ちてしまったらあまり意味ないことでありますし、本当にそうしなきゃいけないのであればもう、それこそ本当にポロシャツとチノパンぐらいで、職員の方も全然問題ないと僕は思いますよ、それは。
(朝日新聞社)
もうスタイルも含めて、今後、周りと話をしたり、調整しながら考えていくということですね。
(知事)
というか、そのスタイルというのは、私がやっている行動って合理的かどうかで判断しているんですね。なぜ、例えばスーツじゃないといけないのかとか。合理的に説明できないことがたくさんあって、それがなかなか変わっていないのが県民のストレスになっているんですよ。幸福度の高い国、政治家というのは皆、有権者の幸福度を高めようっていうのは当たり前ですが、北欧がいつも高いんですけれども、それは何かというと、ストレスを感じさせない。これを、まずモットーにしているらしいんですね。私は、それをなるほどと思いました。ストレスというのはやっぱり合理的じゃないことに対して、皆、ストレスを感じるわけですよ。例えばブラック校則。これについても、私、選挙中も、選挙が終わったあとも、例えば城南高校の靴下のマークが半径何ミリって決められているとか。そしてまた、ほかの高校の生徒から私にインスタのメールで来ましたよ。「私の高校は、あるところでしか買っちゃいけない。そこのソックスしかはいちゃいけないという校則がいまだにある」というんですよ。ここらは、もうこれはメディアの皆さんも1回、四国放送さんにも「僕出ますから番組をやりましょうよ」と言って、私とはせちゃんと高校生と出て、そういう議論したら、皆、関心を持ちますよ。もちろん、教育委員会の独立性は十分承知しております。私はやっぱり「今あるルールをもう1回、生徒たちに考えさせたらどうですか」と。今のルールで正しいのか、合理的なのか。こういう意思を自分たちの頭で考えなきゃ、イノベーションというか、新しい発想なんて生まれないですよね。僕は教育の中でそれも一番大事だと思っていて、僕が「ブラック校則廃止」と言うと、いきなり、皆、わって驚いちゃうし、それも一つのメッセージだけれども、やっぱり考えてほしいんですよね、皆で。高校生が自分で考えましょうと、親御さんも考えましょうと。その考える機会も与えられていないというのはおかしいじゃないですかというのは、私は今後、教育再生において言っていきたいし。高校生がもう呆れているような校則は、もういい加減にやめていただきたいというのは思います。もちろん、それをやめるプロセスについては権限を逸脱しないようにとは思っておりますが。
(徳島新聞社)
徳島新聞です。よろしくお願いします。少し新駅について確認させていただきたいんですけれども、今、県の方が実施設計をJR四国に委託していて、作業が進んでいる状況だと思います。これについて、今、ストップをかけるとか、JR側に何か申し入れたということはまだないんでしょうか。
(知事)
これも、先ほども申し上げましたが、今一度、現場の話をしっかり聞かせていただいて、判断したいと思います。
(徳島新聞社)
もう1点、県の職員の方に現場主義というのを、県民目線というのをより求めていくということなんですけれども、県の方で今、出先機関、県民局とかありますけれども、そこらの人員をちょっと手厚くしてみたりとか、そこらでも、より、本庁だけじゃなくてこっちとより行き来して働いてもらったりというような考えとかというのは、今、持っているんでしょうか。
(知事)
人事というのは、知事の権限であり、同時に重要な責任の一つだと思っています。今までも人事交流という名のもとにいろんな方が現役で出向されていたり、例えば東京事務所に当時14人いたり、何かソウル支店まであったんですか。びっくりしましたけど、3月で終わったらしいですが。本来、やっぱりこれも合理的に、どういう人事交流が県民にとってプラスか。これが、やっぱり僕は根本だと思っているんですよ。県民の力を最大化するための県庁じゃなきゃいけない。じゃあ、その県庁職員の力も最大化するための人事交流じゃなきゃいけない。こういう考え方に基づいて、今までしてきた。例えば現役出向、これ、今後発表しますけれども、聞くところによると相当、他県と比べると多くの現役出向がなされているように聞いています。東京事務所も他県、我が県より人口の多い県と比べて相当多くの人が行っておられるということも聞いています。また、各種団体、市町村にも、必要であればそれはお応えいたしますが、そこの信頼関係もなかなか崩れつつある的な交流もあるように聞いています。そこは、それこそ現場の意見を精査して、今おっしゃられたこの本庁と外局、また、やっぱり、さっき言ったように基礎自治体と広域行政の関係って、僕はフラットじゃなきゃいけないと思っています。県が上で、県がちょっとでも偉そうな顔をしちゃだめだと思っていますね。だから、私は8市16町村に全て挨拶に行きました。市町村長というよりは、もう現場の職員さんに向けて、「もうこれからはフラットですから」と、「別に県が偉いとかそんなことは全くないですからね」と、「基礎自治体が一番現場を知っているはずだから、どんどん県にその声を挙げてください」と、こういう声を張り上げて、各役所の部署を、僕は回っていたのが実態なんですね。ですから、やっぱり基礎自治体にも大変な苦労がある。もちろん県にも大変な、総合調整という苦労がある。そこを交流していく。本庁の苦労もある、外局の苦労もある。ここは本当に大事だと思っています。これは合理的かつ戦略を持って、これからやっていきたいと思います。
(徳島新聞社)
徳島新聞ですけれども。県議会との関係で、以前から批判していらっしゃる馴れ合い解消に向けた具体策というか、そういうお考えは何かありますでしょうか。
(知事)
もう私は知事になった瞬間に、もうその県議会うんぬんとか、皆さんがご心配されていることは、私に対してはございません。ですから、先ほど来申し上げているように、また、今日御挨拶させていただいたように、建設的かつ具体的な議論を、全国大会ですから、もう全国大会が始まっておりますので、これはもう皆さん、県庁の記者クラブを含めてですよ。地元の新聞も含めて、徳島をいかに全国大会で勝つ県にしていくか。これに協力を、徳島新聞さんにもお願いしたいと思いますし。議会もこれ、地方創生待ったなしですから。そんな中で批判のための批判とか、そんなことはあり得ないと思っていますし、私はどんどん、現場の声を県議会の議員の方もたくさん聞いて来られると思いますので、その中で具体的な提案をお伺いするのが楽しみであります。前向きにやっていきたいと思います。
(毎日新聞社)
毎日です。選挙期間中の公約として、退職金を受け取らないということをお話されたと思うんですけれども、ちょっと、まだまだ先で、4年先のことではあるんですが、二つお伺いしたいのは、まずは、そのお考えは今も有効なのかというのが一つと、もし有効でしたら、例えば具体的にどうされるのか。一般的に考えれば条例の改正案を、直近でいうと6月議会とかに提案されるということになると思うんですが、いかがお考えですか。
(知事)
結論的に言えば、考えに変わりは全くありません。受け取るつもりはございません。今、おっしゃられたように急ぐ話ではないので、それは折を見てそういったもの、条例改正も含めてそこは準備はしていきたいと思いますが。ただ、4年後の話でありますから、そこを急ぐよりほかに急ぐ課題をしっかりやっていきたいと思います。考え方は全く変わっておりません。よろしいですか。
(幹事社・四国放送)
せっかくなので。これから4年間、後藤田さんが知事になったことによってこんな徳島になるよっていうところをちょっとおっしゃっていただけたら。
(知事)
まずは県民の皆さんには、いよいよ全国大会が始まりましたと。高校野球でも、バレーでもサッカーでも、やはり県代表を皆で応援すると、こういう気持ちになりますが、是非、政治におきましても、県民の皆さんの代表として頑張って参りたいと思います。そして、二元代表制の県議会も県民の代表であります。一緒になって全国大会を戦って参りたいと思っております。そして、徳島がより全国に開けた徳島になるように、持ち前の発信力で徳島の存在感を高めて参りたいと思います。そして、徳島は世界ともつながるんだと、こういうことでわくわくしていただきたい。そんな徳島にもして参りたいと思います。何も都会に憧れる必要はありません。我々は都会が逆立ちしても敵わない自然だとか、文化だとか、歴史だとか、そして、県民の皆様の力があります。これをいかに最大化していくか。これは私の仕事でもあり、県民の皆様とこれから作っていく作品の、さまざまな作品を作るうえでの力として、一緒に一つ一つ作品を作っていきたいなと、このように思っております。政治は作品だと思っています。政策は作品だと思っていますので、それをいかに作れるか。これを是非、見ていてください。そしてまた、ご協力を賜りたいと思います。それが徳島新時代であります。よろしくお願いいたします。
(幹事社・四国放送)
ありがとうございました。
(知事)
ありがとうございました。