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令和4年9月8日 臨時記者会見2 フルテキスト版

ローカル5Gインフラシェアリング共同記者会見(説明)

(司会)
 それではこれより、徳島県における全国初の「ローカル5Gインフラシェアリング」実施に関して発表をさせていただきます。本日は、本県の共同事業者といたしまして、株式会社JTOWER、代表取締役社長、田中敦史様。

(田中氏)
 お願いします。

(司会)
 NTTコミュニケーションズ株式会社四国支社長、堀野卓様。

(堀野氏)
 よろしくお願いします。

(司会)
 ケーブルテレビ徳島株式会社、代表取締役社長、梅田真司様。

(梅田氏)
 お願いします。

(司会)
 日本電気株式会社四国支社副支社長、廣山久志様。皆様に御同席を賜っております。どうぞよろしくお願いいたします。それでは最初に、知事より発表をお願いいたします。

(知事)
 それでは、本県の「ローカル5G」と携帯電話会社の「キャリア5G」との間で、アンテナなどの通信設備の共有をいたします、全国初の「ローカル5Gインフラシェアリング」の実施につきまして、以下、発表をさせていただきます。本県では、全国屈指の光ブロードバンド環境の大きなアドバンテージ、こちらを活かしまして、医師の偏在、また、専門医の不足といった地域間格差解消を図る「スマート医療」を徳島から実現するため、株式会社NTTドコモ様の協力によりまして令和2年1月、全国に先駆け、人間の目の解析力と同じである「4K」、その高画質映像によります「5G」の遠隔医療をスタートいたしました。少し、事例的に申し上げますと、海部病院の方に主治医と糖尿病の患者さんが、そして、県立中央病院の方に糖尿病の専門医、これを「4K」動画、「キャリア5G」で結ばせていただきまして、県立中央病院にいる専門医が「これは十分に診断可能である」。例えば、皮膚の病変など、こうしたものが、実際「4K」ですから、人間の目と同じということで、「これは十分、対応可能」ということが、全国初、実証されました。さらに令和2年3月、今度は徳島県が自治体としては全国初となります「ローカル5G」予備免許の取得を行いまして、これを皮切りに、これまで、今申し上げた「医療」、「防災」、「スマート農業」、そして産業支援、例えば「i-Construction」などといったさまざまな分野に「ローカル5G」の展開を行っているところであります。現在は県立3病院を「ローカル5G」ネットワークで結び、海部病院の患者さんを県立中央病院の専門医が診療する遠隔医療の実装はもとよりのこと、人の目の解析度を超える「8K」、「スーパーハイビジョン」で、三好病院の手術映像を中央病院で共有する全国初の実証実験を行うなど、先進的な取組みを鋭意、推進いたしているところであります。さて、こうした取組みを踏まえまして、さらに新たな一歩となります「ローカル5Gインフラシェアリング」を、本日、同席していただいております株式会社JTOWER様、NTTコミュニケーションズ株式会社四国支社様、ケーブルテレビ徳島株式会社様、そして日本電気株式会社四国支社様の御協力のもと、全国で初めて本県が導入する運びとなったところであります。そこでまずは、こちらの画像の方をご覧いただきたいと思います。
 
(「説明用スライド」画面表示)
 
 この「インフラシェアリング」どういったものかにつきましては、詳細は後ほど、専門で携わっておりますJTOWER様より御説明をいただきたいと思いますが、まずは私の方から概要を説明させていただきます。画面、もう一度ご覧いただきますが、右上にもありますように、本県が整備している「ローカル5G」と、皆様方がお持ちのスマートフォンなどで利用されているNTTドコモ様の、いわゆる「キャリア5G」とで、アンテナなどの屋内通信設備を共有する。つまり、通信設備というインフラを県とNTTドコモ様とでシェアリングすることで、それにより、異なる特徴を持つ二つの「5G」を一つの設備で利用可能とするものであります。事業の実施施設といたしましては、現在、ER棟建設中の県立中央病院と、県の万代庁舎に導入をすることといたしております。そして、これにより何ができるのか。ここがポイントとなりますが、医療と防災における活用イメージを示させていただいております。もう一度、画面をご覧いただきますが、画面の赤枠で囲っているところは、広域性を持ち、屋外の幅広い場所で扱える「キャリア5G」を使って通信を行います。また、青枠で囲っているところは、使える場所は限られておりますが、超高速かつ安定した通信が可能となる「ローカル5G」を使って通信を行います。では、一つ目の「医療での活用」につきましては、「キャリア5G」を使って走行中の救急車と病院を結び、「ローカル5G」を使ってさらに病院と病院間、こちらを結ぶといった利用が可能となります。現在、救急車と病院間の通信手段は、主に携帯電話による通話でありまして、正確な情報伝達が課題となりますが、「キャリア5G」の通信により、救急車内で患者さんを映した「4K」画像、映像や心電図などのデータを、リアルタイムで病院と共有することが可能となります。これにより、医師が即座に患者さんの容態を把握し、病院に到着する前に必要な準備、例えば手術を行うのであればその術式、こうしたものを準備し、救急救命士への的確な指示が可能となり、病院到着後には「ローカル5G」を活用し、病院間で「4K」、「8K」の高精細画像を共有して遠隔医療による支援を行うことも可能となる、非常に革新的な取組みになるものと考えております。本年度は、遠隔医療の中核となる県立中央病院及びER棟での活用と、徳島赤十字病院などとの連携を進めて参ります。これについては後ほど、NTTコミュニケーションズ様より詳細を御説明いただくことといたしております。そして、もう一つは「防災での活用」として、「キャリア5G」で被災地と万代庁舎の災害対策本部を結び、「ローカル5G」で災害対策本部と各支部を結ぶことで、県域間を高速でつなぐ「災害対策ネットワーク」を構築いたします。災害発生時、被災地付近にいる職員が、安全に配慮をしながらスマホやドローンなどで被災地の現場を撮影し、その映像を「キャリア5G」により災害対策本部に生中継をいたします。災害対策本部では、災害時も安定して高速通信することのできる「ローカル5G」、こちらを活用して、高画質映像を含む正確な情報を速やかに支部と共有し、本部と支部が一丸となって災害対応にあたることができ、「南海トラフ巨大地震」をはじめとする災害への備えを「DX」、「デジタルトランスフォーメーション」によりまして加速させるものと考えております。今、医療と防災、両分野、申し上げたところでありますが、これらをはじめとする地域の課題解決に向けまして、本県が「インフラシェアリング」を推進することで、携帯電話事業者の皆様方の「5G」基地局整備を牽引し、県民の皆様方がお使いになるスマートフォンで「5G」を利用できる地域の拡大につながることから、国が目指す「デジタル田園都市国家構想」を、本県がまさに先導する取組みになるものと考えております。県といたしましては、「キャリア5G」と「ローカル5G」を組み合わせたハイブリットな「5G」利活用モデルを実現するため、関係事業者の皆様方とともに、積極果敢に取組んで参る所存であります。私からは以上となりますが、ここで本日、お越しをいただいている各社様から御発言を賜りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

(司会)
 それでは株式会社JTOWER様より、発表をお願いいたします。

(田中氏)
 株式会社JTOWER、田中敦史と申します。どうぞよろしくお願いいたします。今、飯泉知事からもお話のありました「インフラシェアリング」についての御説明と、あとはちょっと冒頭、このJTOWERという会社自体、まだ御存知ない方々もいらっしゃると思いますので、会社概要についても少し御説明したいと思います。よろしくお願いいたします。まずJTOWERですが、ちょうど10年前に設立、創業をいたしました。当時は各携帯キャリアさんがインフラを、ネットワークを各々が構築するといったところで、例えばこの建物内、外からの電波がなかなか浸透しないので、つながりにくくするエリアをなくすということで、各社さん、基地局を、通信の設備を建物内に設置して、そこからケーブルを這わせて、中にアンテナを設置してよくつながる携帯環境を構築する、ということをやられた。ただ、これがバラバラだったんです。これを何とか一本化できないかということでスタートしたのが、このJTOWER。これを「インフラシェアリング」と呼んでいます。次のページ、お願いできますか。まさに今、御説明したのが、ちょっと小さいですが、左側ですね。外からの電波ではなかなか建物内の電波環境を改善できないので、建物の中に通信設備を置くと。実際、この天井の裏にも各社のアンテナが設置されているというふうに認識しています。これを、右側ですね。ちょっと青い箱があると思うんですが、この供用設備というものを当社の方で開発しまして、建物内のネットワークは当社が全て一本化して敷設すると。で、NTTドコモさんをはじめ、各キャリアさんのネットワークを接続してシェアリングを実現すると、こういったモデルになります。これを屋内の「インフラシェアリング」と呼んでいます。これまではずっと「4G」を手がけていまして、今現在ですと、日本全国の導入物件数で約300件を超える導入件数となっています。物件の種別としては、庁舎だったり、病院、ショッピングモール、物流施設等々に導入の方を行っております。次のページをお願いいたします。これまでは、今、ちょっと御説明した、各キャリアさんがバラバラでネットワークを構築していた。これは「キャリア5G」なんです。このシェアリングを実現してきました。これは「4G」でも「5G」でも行って参りました。さらに今、知事からのお話がありましたこの「ローカル5G」も一緒にシェアリングをしようということで、われわれの方はもう2年間ぐらいかけてこの装置の開発の準備を行って、ちょうど今年の2月に、この「キャリア5G」と「ローカル5G」が一体化したこの供用設備というものを開発しました。この供用装置を今回、日本で初めて導入するのが今回の徳島県様との取組みになります。次、お願いします。このあとにNTTコミュニケーションズ様からソリューションのお話があると思うんですが、当社は本当にインフラの部分、「インフラシェアリング」の部分を本プロジェクトでは担います。建物内のこの「キャリア5G」、「ローカル5G」、このハイブリッドなインフラを構築すると、そういった役割を担うことになっております。次お願いします。最後になるんですが、この「インフラシェアリング」、これはどういったメリットをもたらすのか。一つは、携帯キャリアさん、各社の設備投資を下げるとか、あとはバラバラでネットワークを構築するよりも、実際に設備全体の数が減りますので、その分、省スペース化につながるとかあるんですが、やはり今、昨今はエネルギーの問題とか半導体の問題もあります。われわれは「インフラシェアリング」を通じて、まずは全体の装置数を削減していく。そうすることによって、装置には、通信の設備には各々にこの電気が必要になってきますので、装置数を減らすことによってこの消費電力というものを下げていきたいということと、あとは、装置が減りますのでその分、部材の数も減ります。そういったことで、われわれとしては持続的な社会の実現に向けて、この「インフラシェアリング」というものをどんどん推進していこうと。この「ハイブリッドな5G」、「インフラシェアリング」の方も、われわれとしてはどんどん推進していこうと考えております。私の説明は以上になります。

(司会)
 ありがとうございました。次にNTTコミュニケーションズ株式会社四国支社様より御発表をお願いいたします。

(堀野様)
 ただ今、御紹介に預かりました、NTTコミュニケーションズ四国支社、堀野でございます。よろしくお願いいたします。徳島県様とNTTドコモは、2000年6月に、「とくしまSociety5.0」の実装に向けた連携協定を締結させていただきました。その協定に基づきまして、これまでに医療機関への「5G」基地局の設置でございますとか、遠隔医療システムの導入、こういったことを進めさせていただいて参りました。今年7月に、NTTドコモの法人部門、企業様向け、自治体様向けの部門をNTTコミュニケーションズに統合いたしまして、私ども、新しいドコモグループの「ドコモビジネス」として始動をさせていただきました。モバイルを得意とするNTTドコモと、ネットワーク、クラウドを得意とするNTTコミュニケーションズ、それぞれの強みを活かして、一層、取組みを強化していきたいと考えているところでございます。今回、ローカルとキャリアのネットワーク、ドコモのネットワークをハイブリットで活用する「5G」ネットワークの環境の実現に向けては、まずドコモとして「インフラシェアリング」への参加。あと、低遅延、高セキュリティを実現する「docomo MEC」という、エッジコンピュータと、クラウドのシステム、こちらの提供をさせていただきます。併せて、NTTコミュニケーションズは、それらのインフラのうえでしっかりそれを組み合わせて、先ほど御紹介させていただいたようなソリューションの提供ですね、こういったものをしっかり進めて参りたいと考えております。今回のインフラのしっかりとした整備によりまして、災害時においても安定した医療ですとか、災害支援の対応というのが可能になると考えてございます。また、新しいドコモグループの「ドコモビジネス」として、その強みをさらに活かして、救急患者の「4K」映像の伝送、データ連携、こういった課題実証にも、この度、参加させていただくこととなりました。この救急医療の取組みに関しまして、少し簡単ではございますが動画をまとめさせてございますので、そちらをご覧いただければと思います。
 
(「説明用動画」画面表示)
 
 ありがとうございます。こういったソリューションをしっかり実現していくこと、堅牢なインフラのうえで実現していくことで、病院の医師の方が、救命救急士の方に迅速かつ的確に指示を行うことができたり、病院の到着前に適切な準備を行う、そういったことが可能になるというように考えてございます。このような取組みによって、県内の医療のリソースの有効活用や品質向上につなげていける、寄与できるというように考えてございます。その有用性を、まずはしっかり確認させていただいて、実現して参りたいというように考えているところでございます。今後も、ドコモグループの「ドコモビジネス」として、徳島の医療及び防災・減災対策など、幅広い分野で御提案を行い、実装を進めることで、地域への貢献をしっかり果たして参りたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。私どもからは以上となります。

(司会)
 ありがとうございました。続きまして、ケーブルテレビ徳島株式会社様より御発表をお願いいたします。

(梅田氏)
 ケーブルテレビ徳島の梅田でございます。よろしくお願いいたします。私どもは、徳島県様が推進されております「ローカル5G」プロジェクトにつきましては、令和元年から関わらせていただいておりまして、これは新しい技術ということもありまして、いろいろな技術の変遷もありましたけれども、徳島県様、NEC様と協議をさせていただきながら、それに応じた設備の対応、それからネットワークの構築を進めさせていただきました。今回、全国初のハイブリッドな「5G」ネットワークの構築にも関われますこと、大変ありがたく思っております。本日、私からは「ローカル5G」設備の設置状況とネットワークの構成について、改めて、ごく簡単に御説明をさせていただきます。
 
(「説明用スライド」画面表示)
 
 まず、映っていますように、設備の設置状況ですけれども、現在は県庁、中央病院をはじめ、西は三好病院、南は海部病院、それから南部総合県民局など、県下11か所に無線基地局を設置させていただいております。今後は中央病院ER棟、鳴門病院、(徳島)赤十字病院に設置の予定でございます。また、これらのネットワークの構築におきましては、県内のケーブルテレビ業者にも協力をいただいておりまして、右下に赤字で書いてございますけれども、池田ケーブルテレビネットワーク様、はじめ、5事業者様にそれぞれ御協力をいただいております。次、お願いします。ネットワークの基本的な構成でございますが、通信データの制御を行いますコア制御装置というものを弊社のビルに設置をしております。これと、各無線基地局とを光ファイバーで連携する構成となっております。これは制御信号とかユーザデータ、共に県内で完結しますクローズなネットワークということで、安定で安心な、いわゆるセキュアな構成となっております。その事例では、先ほど知事からもありましたけれども、中央病院と海部病院で行われました遠隔診療の写真を添付させていただいております。次に「インフラシェアリング」での構成でございますが、先ほどJTOWER様からも御説明のとおり、「ローカル5G」と「キャリア5G」が同じ装置、同じアンテナを供用することによりまして、効率的にサービスを提供できるようになるということでございます。以上でございますが、私ども、ケーブルテレビ事業者は地域に密着したインフラ企業でございます。今後とも、徳島県様はじめ、自治体様、それから関係各社様との連携をさらに強化させていただきまして、地域のさまざまな課題解決に向けて、「5G」の活用など、いわゆる「地域DX」の推進に、少しでもお役に立てるように努めて参りたいというように考えております。今後ともよろしくお願いいたします。私からは以上でございます。

(司会)
 ありがとうございました。次に、日本電気株式会社四国支社様より御発表をお願いいたします。

(廣山氏)
 私、日本電気四国支社、廣山といいます。本日は「ローカル5G」の実際の展開部隊として、われわれのグループ会社であるNECネッツエスアイの織田統括にも同席していただいております。よろしくお願いします。われわれNECグループとしましては、今回のような高度な通信システムはもとより、IT領域においても、数多くの御客様に対して業務系システムと開発実績を保有しております。まさに通信とIT、この二つの領域にワンストップで強みを発揮できる数少ないメーカーである、ベンダーであるというふうに捉えております。そして今回は、徳島県さんが推進する「インフラシェアリング」については、「ローカル5G」をバックボーンとして活用いただいております。特に今回、県庁さん及びケーブルテレビ徳島さんの知見と展開力を賜り、徳島県さんの主要な施設に「ローカル5G」を展開しておりますので、是非ともそれを活用しながら、徳島県さんの進める「DX」の推進や「ワーケーション」のさらなる展開に貢献したいというふうに考えております。さらには、今回の「インフラシェアリング」の活用とともに、徳島県さんが目指す次なるステージにつながるよう、ここに同席している皆様と、NECグループとして積極的に取組んでいく所存でございますので、是非、その地域貢献、ますます貢献していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。

(司会)
 皆様、ありがとうございました。

ローカル5Gインフラシェアリング共同記者会見(質疑)

(司会)
 それでは、ただ今の発表に関しまして、記者の皆様より御質問をお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。

(幹事社・徳島新聞社)
 JTOWERの田中社長にお伺いしたいんですが、徳島新聞と申します。今回、国内初の取組みだということなんですが、「5G」の「インフラシェアリング」自体はよくお話になってきていると思うので、今回はローカルとキャリアの「5G」による「インフラシェアリング」が国内初というようなことでいいのかどうかと、この価値がどれほどのものなのかというところ、今後の広がりというか、その辺も含めてお伺いできますでしょうか。

(田中氏)
 御指摘のとおりでして、「5G」のこのキャリア間のシェアリングというのは、もう実現できています。ただ、この「ローカル5G」は、これまでは、完全に対策する時は別々に行われていました。というと、もちろん先ほどいった電気もそうですし、あとは工事も2回発生するんですね。この筐体を開発して、もう一緒に導入してしまうと。これを、まずは装置の開発を、これをまさにもう日本で初めて、この徳島県様と一緒に取組ませていただくものです。今後の広がりは、まさにこのプロジェクトにもかかっているかなとも思っていまして、まずは徳島県様と、また、ここにいらっしゃる皆さんと協力をして、これを成功させると。成功したものをほかのところに、もちろん県内もありますし、そういった施設にどんどん広げていく。そういった意味では、もう日本初めてのこの取組みをしっかり成功させることが重要じゃないかなというふうに考えています。

(NHK)
 NHKです。知事に伺いたいんですけど、改めて、画期的な、全国初めての取組みということで、率直な受け止めと、こんなことを期待したいというところも、ちょっと幅広いと思うんですけれども、改めて特にこれをというところ。

(知事)
 まずは、どうしてこんな取組みになったのかといったところになるんですね。これはまず、令和2年1月、これはNTTドコモの皆さん方に協力をいただきまして、この「5G」、この時は「キャリア5G」、これを活用した遠隔診断、これをやろうと。今、地方では専門医の皆さん方がなかなかいない。でも、県立中央病院にさえいればできる。その診断を可能にするということで、人間の目の解析と同じ「4K」、その動画を「キャリア5G」で、海部病院と県立中央病院の間でやったと。これが実は「5G」を用いた、いわゆる遠隔診断が可能となる日本初の事例なんですね。そしてさらに、その同じ3月、徳島県が、実は「5G」をやっていくにあたって政策提言したんですね。つまり「キャリア5G」だけでいくと、いわゆる通信密度の高いところ、つまり業者の皆さんとしたらもうかるところから進む。となると、地方部はどんどん遅れていっちゃうんですね。ということで、この「5G」、超高速、超低遅延、多数同時接続という、「3種の神器」と呼んでいるんですがね。これこそ「遠隔医療」、「スマート農林水産業」、さらには「i-Construction」、地域のさまざまな課題を解決する、まさに処方箋なんですね。だからこれを、密度の高いもうかるところからいくという従来の手法じゃなくて、課題のあるところからやっていこうということで、総務省に、全国知事会での決議を通じて、実は「キャリア5G」だけじゃなくて「ローカル5G」の制度、これを政策提言したんですね。「それはそうだ」ということで、総務省がこの制度を認めた。そこで、われわれは令和2年3月に「ローカル5G」第1号免許を、地方公共団体として取らせていただいたと。ただ、免許を取っただけじゃ、これ、意味がないわけでして。じゃあ、まずは遠隔医療ということで、県立3病院、この中にまずは入れ込んだということなんですね。そして今度は、先ほども少し申し上げた三好病院。今度は人間の目を超える、それこそNHKさんが開発をされている「8K」、その動画で手術の様子、これを県立中央病院に今度は「ローカル5G」で送ったと。先ほどから説明があるように、「キャリア5G」の場合は広範囲を一気に「5G」でこなすわけなので、例えば通信状況、台風が来るとかいうと途切れることがあると。ところが、「ローカル5G」というのはまさに専用回線的な「5G」になるわけですから切れないという、非常に強みがある。手術の途中で切れるというわけにいかないんですよね。ということで、この実証、これができあがったということで。じゃあ、次にこれをどう発展させるかというのを、われわれもNTTドコモさんたちと考えていた。そこに、実は国が乗ってきた。これが何かというと「デジタル田園都市国家構想」、岸田内閣の誕生なんですね。実はこれによって、今年の6月、「デジタル田園都市国家構想」の基本方針、これが閣議決定をされ、この中に実は、今日やった新たな「インフラシェアリング」、これが位置づけられたんですね。ということで、その第1号をわれわれが。恐らく国も、今年の6月閣議決定して、もう今すぐに、その実際の事例ができあがるとは思っていなかったと思うんですが、実はそこなんですね。ということで、異なる「5G」、汎用性を主にする、いわゆる「キャリア5G」と、いわゆる専用回線的に使う、密度の高い「ローカル5G」、これを、しかも地方が作った設備、ER棟のところなんですけどね、あるいは万代庁舎。これを民間事業所の皆さん方にシェアリング、開放させていただいて、そしてより、それを広げていく。つまり「ローカル5G」と「キャリア5G」の両方の特性、これを併せ持つことができる。恐らく、国が考えている以上の結果を、今、出せていこうとしているのではないか、このように思っておりますので、是非、この「デジタル田園都市国家構想」、これが絵に書いた餅ではなく、恐らく国が考えた以上のものを、われわれ都道府県と、そしてキャリアの皆さん方が組むことによってこれを可能にしていくと。ここが、非常に意義が大きいと、こう考えています。

(司会)
 ほか、ございませんでしょうか。

(時事通信社)
 時事通信社と申します。先ほど御説明が、ケーブルテレビ徳島様の、梅田様から説明がございましたが、「ローカル5G」の、その基地局が13局、これからできていくということなんですが、この「キャリア5G」のエリア拡大については、大体、これからどれくらいの数の、例えば、正確にですが、電波塔が立つとか、基地が設置されるだとか、そういった見込みが数字などがあれば教えていただきたいです。

(堀野様)
 御質問、ありがとうございます。正式な数は申し上げにくいのですが、大体、2022年3月にできていたエリア、基地局の数に対して、大体、まずこの1年間で1.5倍くらいにしていこう。大体、徳島の今、市内などでもだいぶ「5G」、御利用いただけるようになってきたかなというふうな感覚お持ちだと思うんですけれども、全体的にいうとその、また1.5倍ぐらいに広げていくというような形で、今、まず本年度、進めさせていただいているというところでございます。そういう形でどんどん、エリアの方は本年度、来年度と、この2年間でより幅広くしていこうというふうに考えているところでございます。以上でよろしいでしょうか。

(知事)
 国家的な話で、いわゆる全国の「5G」のカバー率ということでいきますと、まずスタート時点、2020年、その末では、全国の「5G」人口カバー率は30パーセント台、これはファクトだったんですね。今、「デジタル田園都市国家構想」ができあがって、インフラ整備計画、総務省の方がこれを発表しています。そしてまずは、令和5年度末、全国の「5G」人口カバー率は95パーセント。まずはここを当面の到達にしていくと。もちろん、その先の話もあるんですけど、まずは95パーセントですね。ここが当面の目標ということになります。

(司会)
 ほか、御質問、ございませんでしょうか。

(読売新聞社)
 読売新聞です。おっしゃっているように万代庁舎と中央病院のER棟に置くというのは、基地局を置くという、そういうことなんですか。

(知事)
 もう基地局ができているので、それをシェアリングするということになります。

(読売新聞社)
 そこの二つの基地局を、民間とシェアリングというのが、この話の。

(知事)
 ポイントということですね。

(司会)
 ほか、御質問、よろしいでしょうか。それでは、本日の共同記者会見をこれで終了させていただきます。皆さん、どうもありがとうございます。

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