〒770-8570
徳島県徳島市万代町1丁目1番地
- 電話番号:
- 088-621-2500(代表)
- 法人番号:
- 4000020360007
(幹事社)
それでは、発表事項の方をお願いします。
(知事)
それでは、今日は私の方から1点、発表させていただきます。
「徳島県立男女共同参画総合支援センターときわプラザ」の開設についてであります。
県では、性別に関わりなく、個性や能力を発揮することのできる男女共同参画に関する交流・活動の拠点施設といたしまして、平成18年11月、アスティとくしまに男女共同参画交流センターを設置し、これまで延べ70万人の皆様方にご利用をいただいてきたところでありまして、開設から15年目、節目を迎えることとなる今年、これからの「持続可能な社会」や「ダイバーシティ社会」の実現、こちらに向けまして、さらなる女性活躍や男女共同参画の加速化、こちらを図るためにも、アスティとくしま2階にワンフロア化するとともに、新たな機能を付加いたしまして、県民の皆様方の多様なニーズに対応する「(徳島県立)男女共同参画総合支援センターときわプラザ」として、来る4月1日、グランドオープンする運びとなりました。
少し具体的に、以下、申し上げて参ります。
まず、新たに追加する機能、こちらを紹介させていただきます。
相談機能につきましては、電話相談時間を午後5時までということで、1時間延長させていただくほか、就業相談として「(徳島県)すだちくんハローワーク」とのオンライン相談ができる「(徳島県)すだちくんハローワーク分室」の新設、「(公益財団法人)とくしま産業振興機構」と連携した創業相談や電話、対面ともに可能な専門人材によります子育て相談を行って参ります。
また、これまで併設しておりました「(徳島県)子育て総合支援センターみらい」に加えまして、新たに「子ども・若者総合相談センター」としての機能も担いまして、様々な相談にワンストップで対応させていただきます。
次に、人材育成機能といたしましては、新たにデジタル人材の育成や意識改革を図るための「アンコンシャスバイアス」、少し分かりづらいですね。「無意識の偏見」と呼ばれておりますが、この「アンコンシャスバイアス」、「無意識の偏見」を克服する講座をオンラインを積極的に活用しながら実施いたして参ります。
加えて、活動支援機能としては「(徳島県立男女共同参画総合支援センター)ときわプラザ」のホームページに「AI・FAQシステム」を導入するとともに、施設においてはWi-Fi環境の整備、学習室、子ども室の拡張、授乳室の増設を行い、さらなる利便性の向上を図ったところであります。
なお、この新たなセンターのオープニングイベントを、女性参画権行使からちょうど75年目となります4月10日土曜日、午前10時より、ブライダルコアときわホールにおいて行います。
当日は、男女共同参画社会の実現に向けた取組みの功績をたたえる「男女共同参画立県とくしまづくり表彰」のほか、SDGsの目標年次でもあります2,030年「誰もが輝く徳島に向けて」をテーマといたしまして、トークセッションを行わせていただきます。
このオープニングイベントの模様につきましては、「四国大学」のご協力のもと、ライブ配信を行いますので、会場にお越しいただけない方につきましても、ご家庭などから、是非ご覧いただければと思います。
今後とも、新しい「(徳島県立男女共同参画総合支援センター)ときわプラザ」、こちらを拠点といたしまして、女性活躍を一層推進し、「誰もが輝く徳島」の実現に向け、しっかりと取組みを進めて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
私の方からは以上です。どうぞよろしくお願いいたします。
(幹事社:時事通信社)
時事通信です。これは、もともとの「(男女共同)参画交流センター」をリニューアルしたという(ことでしょうか)。
(知事)
そういうことです。今までは、1階と2階にばらばらに分かれていた、非常に使い勝手が悪いということもありましたので、これを2階にワンフロア化するとともに、ただ単に1階のものを2階に上げていくというのでは少し芸がないということで、今、申し上げたような、様々な機能強化であったり、新たな機能を付加する。
そして今は「WITHコロナ時代」、何でもリアルで解決をするのは難しくなってまいりましたので、リアルとオンライン、これをうまく活用しながら、ここに例えば、具体的なハード施設がないとしても、オンラインを活用することによって、例えば先ほどのハローワーク、こちらの分室を設けるとか、まさに「WITHコロナ時代」、そうしたものを背景として、ニューノーマル、新しい形でもってリニューアルオープンをすると。パワーアップオープンといってもいいのかもしれません。以上です。
(時事通信社)
職員を増やしたりとか、そういうこともあるんでしょうか。
(知事)
こちらについては、組織としてということではありませんので、拠点ということでありますので、どちらかというと機能、そしてオンラインを活用しての、という形にさせていただいています。
(時事通信社)
4月10日のセレモニーのトークセッションは無料で参加できる(ということでしょうか)。
(知事)
そうです。
(時事通信社)
各社さん、発表事項について質問をお願いします。
(徳島新聞社)
徳島新聞です。施設そのものではなくて関連してなんですけども、日本の「ジェンダーギャップ指数」が121位と、大変、世界から後れを取っているような状況なんですが、徳島県において男女共同参画、「ジェンダーギャップ」の解消に向けて、知事はどのくらい進んでいるとお考えになるのか。もっと推進するためにはどういうことが必要とお考えなのか、2点、お願いします。
(知事)
今、ご質問のように、確かにこの「ジェンダーギャップ」といった点では、日本は世界から非常に後れを取っている。また、その象徴のように起こったのが、先の「東京オリ(ンピック)・パラ(リンピック)」、この組織委員会のさまざまな課題、こうしたものがそこに出たものと、このようにも思うところでありまして、やはり、日本全体としても大きな、今、過渡期にあるのではないのかな、このように思っております。
しかし、徳島においては、逆に女性活躍、日本の中でも、そこは有名な県でもありますので、徳島の特色として、やはり女性の皆様方が非常に社会進出が進んでいる。これは、特に民間の世界において顕著なんですね。
ただ、行政が遅れている。例えば、行政機関における女性管理職の比率、あるいは役職員の比率。また、政策決定の場である審議会における女性委員の割合、こうしたものも、私がちょうど知事を引き受けさせていただいた平成15年の5月までは全国第28位など、非常に低い、真ん中よりも下ですよね、28位ですから。にあったわけでありますが、これを1位に、トップクラスにもっていこうという形で、今では審議会、もう10年近く第1位と(いうことです)。
また、なかなか難しいという防災面、こちらについても、公募委員の制度であったり、法律で定められている、いわゆる充て職委員、ここも、各機関の皆さん方と粘り強く対応させていただき、やはり、女性で活躍されている皆様方、特に災害は女性目線、視線といったものが非常に重要になって参りますので、新たな改革をどんどん進めてきたと。
そうした意味で、女性団体の皆様方から、やはり活動の拠点が要るではないか、ということで作り上げたのが、この男女共同参画、かつては「(徳島県立男女共同参画)交流センター」、そしてネーミングライツで「(徳島県立男女共同参画総合支援センター)ときわプラザ」、このようにいわれたところでありますが、こうした動きといったものを着々とさせていただいて、今では女性の審議会委員に占める割合は50パーセントをはるかに超える。
ただ、このままいってしまいますと60パーセントを超えそうな勢いなんですよね。ただ、男女共同参画ですから、女性の委員の割合が6割を超えてしまうと、今度、男性が4割をいかないということになると、男女共同参画にならなくなってくるということにもなりますので、逆に今、徳島としても今後、この辺り、どう男性の皆さん方にも意識を持っていただけるのか。
男女共同参画、これは女性の皆さん方の社会進出意識の向上はもとよりのこと、男性の皆さん方の、やはり社会進出意識の向上、これらが今後は切磋琢磨しながら、さあ、自分たちがしっかりと担っていくんだよ。
これからの、まさに「WITHコロナ」から「アフターコロナ」へ向けての大きな、ここはテーマになってくるのではないか。
その意味では、今のご質問にあるように、日本全体の、この「ジェンダーギャップ」、その意識改革、こうしたものを、やはり徳島から推進していく。
もちろん、徳島だけでは足りないわけでありますが、そうしたものの、徳島の様々な施策を全国、横展開をしていく。
また、それ以外の都道府県のおいてのすばらしい施策といったもの、こうしたものについても徳島方式という形で咀嚼をしていく。そうした、今、場面に差し掛かっているのではないのかな、このようにも思うところです。以上です。
(徳島新聞社)
先ほど、「東京オリ(ンピック)・パラ(リンピック)」の話も出てきたんですけれども、知事ご自身は、大きな問題になった、前森会長の発言について、どういうふうに受け止められましたか。
(知事)
それぞれの皆さん方、森さんにしてみても、長い、さまざまなご貢献があられたわけでありますし、また、世代、世代のそれぞれの意識といったものが、これあるし、また、これもいろいろな報道のされ方を見ていますと、全体的な話として、本当に女性蔑視という形にくくられてしまうのか。それとも、単なるファクトをいわれたのか。あるいは、これまでの経験を述べられたのか。
そうした点で、なかなかこれは難しい問題もあるのかな、このようにも思っているところであります。
しかし、形として、先般、福島の「聖火リレー」スタート式、これを見ますと、壇上に上られた4名の方々、実は女性が3人、そして男性がお一人ということで、結果として、女性の皆様方の進出といいますか、そういった中核を担われるという一つのきっかけを作ることになったのではないのかなと。
つまり「(東京)オリンピック(・パラリンピック競技大会)組織委員会」の会長さん、橋本さん、あるいは(東京オリンピック・パラリンピック)担当大臣、これは橋本大臣から丸川大臣。そして東京都知事、こちらが小池さんと、この3人が女性と。あとは、地元福島の内堀知事、男性ということになりますので、やはりさまざまな点、先ほど「ジェンダーギャップ」121位といった点も、なかなか変えることができない。
それをやはり変えていく、変わる。そうした時には、生みの苦しみといったものもあるのではないのかな。こうした印象も持った一連の流れというふうに思っています。以上です。
(徳島新聞社)
今のお話ですと、森さんの全体の発言を通して見てみたら、女性蔑視ではないのではないかということでしょうか。
(知事)
いや、蔑視というよりも、森さんの意識を言われたということで、ことさらに女性を蔑視するということではなくて、ご自分の経験、ファクト、事実ですよね。
つまり、審議会というか。そういう会議の中で女性の委員さんがおられると時間が長くなる。これも捉えようによると、女性がいるからおかしいと捉えるのか、積極的に発言をされて、逆にそうした審議会とか議会といったものが活性化をしていると捉えるのか。
ただ、ここについての森さんからのコメントはなかったわけでありますので、これはどちらにでも捉えられてしまうということにはなるのではないかと。
つまり、事実としての点を、まずは述べられた。そこに、どういうコメントをつけられるかっていったところが意識、ということになりますので、その意識がなかったっていうことが、いわゆるネガティブに捉えるのか、積極的に、例えば「いや、活性化してよかったよ」、こういわれると、これは女性の皆さん方に対して高く評価をされている。
逆に、それに対してネガティブに「いや、あんなにたくさんいわなくてもいいのに」といわれると、何となく女性蔑視に捉えられると。
ただ、そこまでいかない、ファクトの部分だけで、いい悪いという形になってしまったっていう、また、そのあとで、よく「取り消すのか」とか、「いや、その真意は何なのか」とか、こういったところに課題があったのかなというふうに思っているんですけどね。
(徳島新聞社)
発言自体については取りようであるということでしょうか。
(知事)
というか、事実を述べられたということですよね。だから、悪いとか良いとかいうことは言われなかった。
(徳島新聞社)
そういうふうに女性と一つにくくって、ファクトというふうにしてしまうことが問題であるというような、恐らく論点だと思うんですが。
(知事)
だから、そこについて積極的に、例えば今、総理大臣もされている方でもありますので、日本のおかれた状況を考えると、そこで積極的なメッセージを発しないとネガティブに捉えられてしまうと、こういうふうに捉える必要があったのではないかという、森さんのお立場、経歴、こうした点からあのような形での導きがなされたのではないのかな、そういうふうに考えていますけどね。
(時事通信社)
それでは、発表事項以外も含めて、各社さん、お願いします。
(NHK)
NHKの荻原です。一昨日、知事が東京に向かわれて、厚(生)労(働)省の方に、地域医療体制、医療、連携の推進についてということで提言をなさったと思うのですけれども、全国で(新型)コロナ(ウイルス感染症)の専門医が各市町村にいないと、そういった問題もあると思うんですけれども、徳島県ではどういった課題があるかっていうのを伺ってもいいですか。
(知事)
今回、田村厚生労働大臣に政策提言をさせていただいたのは、全国知事会長というよりは徳島県知事として、全国で初の「医療コンソーシアム」、これを作り上げ、これをより機能的に進めていき、それを日本のモデルとして横展開していく。そのために、ネックとなっているもの二つ、これのいわゆる解決といいますか、改善を求めたと。
そもそも、この「医療コンソーシアム」とは何ぞやということなんですが、今は、例えば、国立病院であるとか、何とか機構と呼んでいますね。あるいは大学病院であるとか、我々いわゆる地方公共団体が運営をする県立だとか、市町村立、いわゆる公立病院。
またJA厚生連であるとか、あるいは赤十字病院という公的病院。それから、いわゆる私立の病院。さまざまな形の病院があるんですね。
ただ、今回、新型コロナウイルス感染症、これを見ていると、例えば、入院受入医療機関、うちの12病院、全てこれは公的公立病院、これが中心となっている。
そうした点で、全国でも特に病床数が足りないという中で、もう公立公的病院というものが6割から8割を占めてきている。その一方で、民間病院が2割から4割だと。もっと民間病院に引き受けてもらう必要があるんじゃないだろうかというのが、例えば、政府の中でも議論がされるということになっている。
しかし、ここについても、正面から入院受入医療機関になっていただかなくても、例えば、その方が退院したあとのケアということで引き受けていただける、退院後の、これも非常に重要な役割と。こうした点を、逆に民間病院としてやっていっていただく。
というのは、やはり、まず(新型)コロナ(ウイルス感染症)に感染、その症状がまだ取れていない、完全に治っていないといった場合には、感染対策を万全にしなければいけない。
そうした点からいくと、民間病院として、なかなかその点、風評の点も含めて厳しいと、これもよく分かる話でありますので、そうしたそれぞれの役割分担をしっかりしながらチームとしてやっていく。
そうしたものの一歩手前の段階として、公的公立病院を一体化で、そしてさまざまな人材の相互融通。例えば、専門医が足りないところに専門医をどのように配置をしていくのか。
あるいは、診療科偏在。あるいはその病院の建っている地域が過疎地であるということになったら、その過疎地に対して、やはり診療科が少ない、お医者さんが少ないという地域偏在。こうしたものを解消するために、この「医療コンソーシアム」という組織、これを「総合メディカルゾーン」、全国初の「徳島大学病院」と「(徳島)県立中央病院」が隣同士にあると。これを一体化にし、そして1,200を超える高度急性期、高度医療の拠点を作り、ここを核として県南、県西、ここを結んでいくと。
この「総合メディカルゾーン構想」をさらにパワーアップしたものが、この「医療コンソーシアム」(となります)。実は、岡山で取組みを進めたんですがうまくいかなかった。われわれは二番手でいく予定だったんですが、結果として、これが一番手。
ということで、既に13病院との間で連携協定、これを結んだと。であれば、この「(医療)コンソーシアム」が何をするんだっていうことに、次、つながっていく。
先般、日本初のいわゆる5Gを活用した遠隔医療、これを4Kの動画を用い、そして「(徳島県立)海部病院」に患者さんと主治医が、そして「(徳島)県立中央病院」に専門医がおられて、これを映像でつないでいく。これによって十分に遠隔医療、これで診断が可能である。
では、専門医が必ずしも中山間地域の病院におられなくても、十分にその診断が可能になってくると。では、これを「医療コンソーシアム」全体に5Gを入れていこうと。
もちろん、より強力につないでいくローカル5Gというもの、あるいは、(NTT)ドコモさんが提供されるキャリア5Gといったもの、それぞれの特色を活用しながら、コストパフォーマンスも考える中で、しかし、この13病院の間でしっかりとした遠隔医療、5Gを活用してね。こうしたものを、まず整備、展開しようと。
こうした中で、やはり診療科偏在、あるいは地域偏在、これは厳然としてあるんですよね。これを解消するために、今回、提言をさせていただく。
そして、なぜそれが必要かということで、「医療コンソーシアム」の点も田村大臣にご理解いただくと、こうした形でまず望みました。
そしてポイントは二つ(あります)。
一つは、今、「労働者派遣法」によって、ドクター以外の医療従事者、こちらについては派遣することができないということになっている。
ドクターは中山間地域に派遣可能(です)。医師不足対応と、いいんですね。ただし、都市間は無理と(なっています)。ただ、これも100パーセント無理ではないのですが、厚生労働省のいわゆる大臣告示を受けると可能と(なります)。
ただ、さあ、今といった時に「半年後です」と、こう言われてしまうとね、機運もなえてしまうということがあって、スムーズに、もっと言うとダイナミックに、ドクター(を)はじめとして医療従事者が、「(医療)コンソーシアム」を、提携を結んだ、協定を結んだ場合には、相互融通が可能な、そうした新たな形といったものを「労働者派遣法」の例外として作ってもらいたいと、こうしたことをまず1点申し上げた。
それからもう一つは、診療科偏在、地域偏在としての、いわゆるドクター派遣。これを「徳島大学」の方から行っていただこうということで、今、徳島県から始めた寄附口座、つまり県が「徳島大学」にお金を出し、口座を作り、そこに教授、あるいは講師、助教、こうした人たちがチームで、例えばER、あるいは産婦人科、外科、こうしたところをそれぞれの地域の状況に応じて対応させていただくという形を取っているんですね。
ただ、これについても、国の基金、国が2、そして県が1出す「地域医療介護総合確保基金」、これを活用して行える。
しかし今、全国が、では、徳島のようにやっていこうではないかという形で、この基金の補助金に集中してしまい、それでその上限を超えてしまうと、当然0.8掛けるとか、0.7掛けるとなると。
ただ、全体の枠としては、ハードの部分もあるんですね。例えば、病床数を減らすことによって、新たに建て替える場合に支援をしてもらえる。これも使えると。例えば「(JA徳島厚生連)阿南医療センター」がその典型ということなんですけどね。
こうしたものが、実は今、少し余りつつある。こちら側が補助金が余って、こちら側の寄附口座の分については補助金が足りない。だったらそこを相互融通(してはどうかと)。
もっというと、この寄附口座がそれだけ全国で人気があるのであれば、独立したものに、そして、ニーズにあった形の額を確保していただきたいと、切り分け、これをお願いしたんですね。
この2点に対しての、田村大臣からの回答ということなんですが、まず前段の、ダイナミックに医療従事者、お医者さんをはじめ、相互融通をするといった点については、これはいわゆる派遣という形で、身分を例えば「徳島大学」に置きながら、そしてまちの病院に行くとか、こうした形で何とかクリアできるのではないでしょうかと。
ただ、これ派遣という形ですからね。なかなかお互いで調整が取れないと、また組織の任命主体同士の話にもなってくるということで、なかなかタイムリーにというのは難しい部分はあるんですが、確かに、ただここについては一つの前進ということが言えます。
そして、もう一つの「地域医療介護総合確保基金」、そこを別枠にということは、これは前向きに考えましょうと。既に、大臣のところにも、全国から寄附口座についての要請といったものがたくさん来ているというのは上がっているようでしたのでね。
これも、途中で切れるというわけにいきませんので。そしたら今度は、われわれが足しまいを、今国が2、県が1といったものを、さらに足しまいをしないといけないということになってきますので。ここは前向きにお答えをいただいたのではないかと、このように捉えています。
(NHK)
この提言が実現すれば、徳島県として、医療体制というのはどういうふうなものになるというお考えでしょうか。
(知事)
つまり、今、大きな地方での課題、これは東京都においてでさえそうなんですが、いわゆる診療科偏在、あるいは地域偏在、こうしたものが起こっている。
そして、さらにはその先、今回の(新型)コロナ(ウイルス感染症)における公的公立病院と民間病院との役割分担、あるいは相互連携をもっともっと深めていく必要があると。こうしたものについての解決策の一つになってくるのではないかと。
つまり「医療コンソーシアム」、今は公的公立病院ばかりとなっていますが、ここに、例えばその地域の中核を担っていただいている私立の病院にも加わっていただくということはあり得るわけですのでね。
やはり、そのメリットといったもの、つまり「医療コンソーシアム」に入るとこんなメリットがあるよ。さっきの5Gはその一つ、分かりやすい例だと思うんですけどね。
これに、例えば寄附口座の点であるとか、あるいは、医療従事者の皆様方がダイナミックに異動がタッタ、タッタできると。ここ(が)足りないから、では行きましょう、応援しましょうと。
現に今、(新型)コロナ(ウイルス感染症)の場合には、都道府県域を超えて応援していますよね、看護師さんも、ドクターも、保健師さんも。
だから、せっかくコロナ禍でそうした機運が高まっているわけなので、これはやはり制度の中に入れ込んでいくということが、やはり今後重要(であると考えます)。
というのは、今回、この「パンデミック」、これだけで終わらないであろうということも、世界中からもう既に、その先の話、これは地球温暖化が成せる業と、新たな感染症がまたまた出てくる可能性が、地球温暖化、このままいくと起こり得ると。
こうしたことが指摘されておりますので、当然、そうしたことも考えて、この機会に医療体制をダイナミックに変えていく。そして、今ある医療資源を有効に活用していく。これが一番重要な点ではないか。
その先人を徳島から、そしてそのモデルを徳島から打ち出していくと、国とともにということになります。
(徳島新聞社)
愛媛県の新型コロナ(ウイルス感染症)感染拡大の件なんですが、昨日は59人の感染者が発表されて、県独自の警戒レベルを事実上の「緊急事態宣言」に当たる段階に引き上げたわけなんですが、徳島県として、徳島県民に対して、愛媛県への往来の自粛を求めたりとか、何か対応を考えているようなことはありますか。
(知事)
今、ご質問がありましたように、ここ数日でありますが、愛媛県がいわゆる「夜の街クラスター」、接待を伴う飲食店、ここを原発とする、いわゆる最初は20人単位、そして昨日は59人という形で、中村知事さんの方がいわゆる独自の「緊急事態宣言」、これを発せられるという形になりました。
これまで、徳島県としては、例えば「緊急事態宣言」、法律に基づく、発動された、例えば、記憶に新しいのは1都3県、こうしたところについては不要不急の往来を自粛してくださいと、こういうご要請をさせていただいています。
それともう一つ、この「緊急事態宣言」を解除した場合、今、ちょうど11(都府県を)対象としているんですけどね。二度目の「緊急事態宣言」を出した栃木から始まって福岡までと。
そこについては、それぞれの知事たちが、あるいは保健所などから出されている情報を、行かれる場合には事前に確認していただいて、その指示に従っていただきたいと、このように申し上げておりますので、そうした意味では、今回、愛媛県は独自の「緊急事態宣言」、それをいうと宮城県もそうなるんですけどね。
そういったところについても、やはりこちら側から呼びかけるというよりも、やはりそういったエリアに行かれる場合には、知事さん方が出されている点については、やはり知っておいていただいた上で、そしてその対応をしていただくと、行動変容をお願いするということになるかと思いますので、こうした点についてはお願いをしたいかなと。
ただ、全体的にこれだ、という国の「緊急事態宣言」とは少し様相が違う。しかし、そこに行って、その知事さん方の発しているメッセージに従っていただくということは、そこの県に対しての協力をするということにもつながる。もちろん、ご自分の身を守るというのはあるんですけどね。その点もありますので。
どこに行かれる場合でも、どんな状況になってるのかなと、最大の関心は持っていただきたいと、このように思っています。
(徳島新聞社)
今、コロナ禍で「生理の貧困」というのが注目されてきておりまして、つまり、必需品である生理用品を困窮によって買えない人がいるということが可視化されてきたんですけれども、それで全国の自治体が補助をしたり、無償配布したりっていうような動きもあるんですが、徳島県として、実態を調べたり、これから少し支援していくような今後の予定があるのかどうかというのをお願いします。
(知事)
今、お話がありましたように、今、コロナ禍において、特に女性の皆さん方、ここに対してこの生理用品、こうした点がなかなか大変だと、こうしたお話が出ているということで、こうした社会的な現象を受けて、先日、閣議決定がなされたところでありまして、いわゆるこの新型コロナウイルス(感染症)の影響で社会経済的に困窮する、特に女性の皆さん方への支援という形で「地域女性活躍推進交付金」、この中に生理用品の提供についても補助対象に加えるという決定がなされ、また、これが報道でも報じられましたので、承知しているところであります。
その進め方、少し、県民の皆さん方にもお知らせといった意味で申し上げますと、孤立、あるいは孤独対策といったものも、総理が打ち上げられているところでありますが、そのためのNPOなどが行う相談であったり、あるいは居場所づくり、そこへの支援を行うために、この交付金事業があるわけですが、今回の特に女性の皆さん方、お困りであるということで、生活困窮、その支援という一環で、生理用品の提供、これがなされるということになったところでありまして、ただこれ、方針が決定になったということで、具体的なスキーム、まだ我々にも知らされていないところでありますので、当然そうしたもの、知らされた場合、またこうしたものをやはり多くの皆さん方に、せっかく制度があるわけで、また困っているという現状があるわけですから、その解消のために使っていただきたい、とこのように考えておりますので、ここはスピード感を持って対応していきたい、とこのように考えています。
(徳島新聞社)
国の制度を活用するということで、現時点では、特に県独自でというのは、現時点では予定していないということでしょうか。
(知事)
そうですね。やはり、ここは国として統一的な方向を出していただいているので、まずはそれを活用すると。
ただ、それを活用して、もし例えばこんな点がまだまだ足りないとか、こんな点に不具合があるとかということが、もしあるんであれば、その改善をまずは国に求める。場合によって、県で独自に対応する。これは、あらゆる施策はそうですけどね。別にこの対策に特化したものではない。そうした形で進めていきたい(と考えています)。
まずはこの制度、国が示していただいた基準に則る形で、スピード感を持って進めていきたいと、このように考えています。
(NHK)
お花見についてなんですけど。
(知事)
この間、ご質問があった。それで、お花見を、さあというメッセージを県民の皆さん方へといった点について、ちょうど3月20日、これが近かったもんですから、「全国知事会でメッセージを発しますので」ということで(した)。
この中の文章、既にご覧をいただいたと思うんですが、ここには大きく二つ書いてありまして、年度末、年度初めという民族大移動、これを迎えるということでのご注意と、当然それに伴う形でのさまざまな会合、例えば送別会であるとか、あるいは歓迎会であるとか、卒業コンパであるとか、あるいは時期的にお花見、こうしたものもあるので、ここについては、既に国の方からも出されている5つの注意をしなければいけない場面、こうしたものをもう一度書かせていただいておりますし、特に神奈川県の黒岩知事さんから、食事にあたっての注意、3点ということで、代表的なのが黙食ですよね。
本当は、食べている時に楽しく、マスクも外して話したいと。まずは、食べるときは、当然マスクを外すわけですが、楽しく話す際には、マスクをやはりつけて話しましょうと、そして、飛沫感染を防ぐと。
こうした注意も、あえて書かせていただいておりました。やはり、それぞれ行動変容といいますか、「新しい生活様式」に則る形で対応していただきたい、とこのように思っています。
(NHK)
昨日、徳島県内でも開花したということなんですけれども、改めて、県民への呼びかけをお願いしてもいいですか。
(知事)
昨日、(新規感染者数が)19名ということで、久方ぶりの二桁ということになったわけで、徳島の皆さん方ももとよりでしょうし、全国の皆さん方からも驚きの声、「徳島で19(名)か」というような声が聞かれるということなんですが、やはり、ここは二つの「クラスター」、「会社関連クラスター」と病院、二つの飛び火を一つはしたわけですが、「クラスター」ということになりましたので、一度「クラスター」が起こると、やはり二桁は覚悟しなければいけないと。
もちろん今は、宮城県のように(新規感染者)100(名)をはるかに超える、山形もそれに近くなる。そして、先ほどご質問のあった愛媛県も(新規感染者数)59(名)と。
もちろん、大阪は(新規感染者数)200(名)をはるかに突破するなど、全国がやはり増えてきていると。
様々なやはり年度末、年度初め、これはもう入ってきてますので、人の移動がやはり起こるとなると、どうしても感染拡大をする。
これはもう必至のことですので、そうした意味で、年度末、年度初め、移動については、まず「緊急事態宣言」が明けた11都府県、こうしたところについては、その知事さん方が発しているメッセージをしっかりと事前に確認して、対応していただくと同時に、先ほどご質問があったような、愛媛県、あるいは宮城県のように、独自に知事さん方が、いわゆる法律などに基づく形での「緊急事態宣言」でなく、注意喚起をしている。
こうした点についても、最大の関心を持って対応していただく。
また、どうしても、やはり会食など、楽しい場面、大いに楽しんでいただきたい、そう思うわけなんですが、そうした点についても、様々な諸注意をさせていただいておりますので、基本的な感染防止対策、これはもとより、食事のときにおける、黙食をはじめとするさまざまな注意、こうした点も、是非参考にしていただいて、感染することなく、そして食事を楽しんでいただければな、とこのように考えています。
(時事通信社)
それでは会見を終わります。ありがとうございました。
(知事)
それでは、ありがとうございました。