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令和2年3月13日 定例記者会見 フルテキスト版

新型コロナウイルス感染症への対応について(説明)

(幹事社)
 それでは知事よろしくお願いいたします。

(知事)
 それでは私からの発表事項に入る前に1点まずご報告を申し上げたいと思います。「新型コロナウイルス感染症への対応について」ということであります。
 新型コロナウイルス感染症につきましては、今、日本各地へと感染が広まる中、11日、世界保健機関いわゆるWHOは世界的な大流行を意味する「パンデミック」との認識を示す等、刻一刻と状況が変化をしてきているところであります。
 そこでまず、全国知事会としての対応について、以下申し上げていきたいと思います。
 全国知事会では国の「新型コロナウイルス感染症対策本部」の設置と同日の1月30日、私、会長トップといたします「新型コロナウイルス緊急対策会議」こちらを設置をいたしまして、2月5日そして21日には、政府に対し「院内感染対策」への支援をはじめ医療体制そちらの強化、また、風評被害やプライバシー保護に配慮をした感染者の情報公開に係る統一的な対応方針の提示など、感染拡大の抑制や国民の皆様方の不安解消に向けた緊急提言を国政の与野党問わず実施をさせていただいたところであります。
 これを受け、政府におきましては、2月14日、「厳格な上陸審査実施や検査体制の強化」や「中小企業、小規模事業者等に対する資金繰り支援」をはじめといたします緊急対応策」が閣議決定されるとともに、2月25日には「感染拡大の防止策」や「医療提供体制の整備」を柱といたします「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」こちらが示されたところであります。
 こうした状況を踏まえ、2月25日には「緊急対策会議」こちらのレベルを上げ、全知事を加え、そして総務省、厚生労働省、また全国市長会、全国町村会からなる「緊急対策本部」の設置をさせていただきました。
 そして、3月5日には、総務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省の事務次官また長官をはじめ、全国都道府県議会議長会からは会長がまた全国市長会また全国町村会の代表にもご出席をいただき、感染拡大を防ぐ「医療体制の強化」、 また学校の臨時休業に関する教育及び放課後児童クラブへの配慮及び支援、中小企業また小規模事業者、農林漁業者への支援など本県をはじめ各都道府県の「現場の声」をしっかりと盛り込みました対策案を取りまとめ、早速、同5日また翌6日に、関係省庁また政府与党に対し、私をはじめそれぞれのメンバーで政策提言を実施したところであります。
 併せて、3月6日には「新型インフルエンザ等対策特別措置法」におきまして、「伝家の宝刀」ともいわれている「緊急事態宣言」が発動された際、国民生活や事業者活動に与える影響に鑑み、菅官房長官に対し、法律の必要性あるいはその内容について丁寧に国民の皆様方に説明をしていただきたいということ、また、緊急事態宣言を発動する際の判断基準、また「区域設定の明確化」など、緊急提言を実施させていただいたところであります。
 その結果、国におきましては、3月10日、全国知事会からの提言を数多く盛り込まれました総額4,308億円の「緊急対応策ー第2弾ー」が決定をされるとともに、同日、総理官邸で開催されました「国と地方の協議の場」におきまして、私の方からは、地方六団体を代表して、安倍総理はじめ関係閣僚に対し、ウイルス検査の保険適用をより効果的にするためには、やはり簡易検査キットなどの迅速な「検査方法の確立」、また特効薬、ワクチンなど「治療方法の早期開発」を、またリーマン・ショックを超える深刻な影響が生じている地域経済、その業を何としても守るんだという強いアピールを総理自ら示していただきたいと一歩踏み込んだ対応策として「一時支給金」の創設、また、緊急事態宣言が発動となりますと知事が「強力な私権の制限」これを国をもとに行うこととなりますから、知事が「法律の定めによる措置」を適切に遂行することができるよう特段の配慮など、「地域の現状と生の声」を直接申し入れをさせていただいたところであります。これに対し安倍総理の方からは、何としても雇用を守り抜きあらゆる政策を総動員させる、地方の声に耳を傾け、丁寧でわかりやすい情報発信に心がける、また、国と地方が心を一つにしてしっかりと対応していくとの決意表明がなされたところであります。今後とも、国・地方六団体が心を一つ、一致結束して、この新たな国難、地方挙げて対応して参りたいと考えております。
 次に、徳島県としての状況について、以下申し上げてまいります。
 まずは、「医療提供体制」についてであります。2月25日には県内で初の感染者が確認され、翌26日には「徳島県医療提供体制整備チーム」を設置するとともに、3月6日には、県はじめ市町会や町村会、医療機関などからなる「新型コロナウイルス感染症対策協議会」を設置をいたしまして、今後爆発的感染が万が一発生した場合の医療提供体制の崩壊を防ぐため、本日第1回の会議を開催させていただくことといたしております。関係機関の一致結束のもと、刻一刻と変化するこのフェーズにしっかりと対応した適切な医療提供体制の強化に取り組んで参りたいと考えております。さらに「現場の声」に即応すべく、県内全地域で実施いたしました各種団体に対する出張型の「ニーズ調査」の結果を踏まえまして、検査や医療提供体制の強化、児童養護施設等における感染防止対策や子どもの居場所確保対策の推進、中小企業者、農林漁業者に対する「資金繰り」や「一時金」の支給支援等、業の継続をしっかりと支える制度の拡充、危機事象への即応体制の強化といった四本柱からなる「総額30億円の補正予算」を県議会においてご可決いただいたところであり、既に発動されている「危機管理調整費」、また「予備費」の活用と合わせまして、この補正予算を活用し、「市中感染の拡大防止」はもとよりのこと、県民生活や県内経済への影響に対する中小・小規模事業者また、農林漁業者はじめ、県民の皆様の不安払拭に対し、全力で取り組んで参る決意であります。
 また、「ウイルス検査体制」につきましても、現在一日最大で72件、徳島県は検査可能であるなど、検査依頼にしっかりと対応できる体制を確保しているところであり、検査拒否することなく、スムーズに検査を実施しているところであります。
 なお、イベントの自粛につきましては、3月9日「政府の専門家会議」による「これまでの対策の効果を3月19日を目処に公表する」との声明に、安倍総理が「今後さらに10日間程度自粛を要請する」と表明されたところであります。これを受け、本県におきましても、国と歩調を合わせ、19日までは「大規模なイベント」の中止や延期、また縮小の方針を継続をさせていただきまして、その後は「専門家会議の見解」や「政府の方針」などを参考に判断をいたしてまいります。県民の皆様方には、新型コロナウイルス感染症につきまして、極度に恐れていただく必要はないかとは思いますが、高齢の方、また妊婦の方、基礎疾患をお持ちの方などにおきましては、引き続き、ご注意をいただきますとともに、特に換気の悪い閉鎖空間が密閉なところですよね、また多くの人々が密集をするような状況を極力避けていただきまして、不要不急の外出を控えていただき、マスクの着用や咳エチケット、よくね、咳が出ますとこうやったり、こうやって押さえるんですけど、こうこういう形で完全に防御していただくと、咳エチケット、また手洗い、うがいの徹底に努めていただきますようお願いをいたしたいと思います。
 加えて、不確かな情報、よくネットで様々な情報があります。徳島におきましてもある病院から、コロナウィルスに感染したその患者さんが救急車で運ばれて、どこどこの病院に行った、こうしたことが情報としてネットで流れると。すぐ県の方としては検証してこれは違うということを出させていただいたところでありますが、こうした点については全国で横行しているところであり、もっというと世界でもということになりますので、こうした不確かな情報に惑わされることなく、また我々県としても、しっかりとそうしたものに対してはリサーチをし対応する、もちろんこのことについては、全国知事会からの度重なる政府に対しての提言、この中にも盛り込まさせていただいているところでありました。これは国、地方を挙げてまたネット社会ということがありますので、こうした点については是非各個々人の皆様方にもしっかりと価値基準、判断基準こうしたものを確立をいただきまして、惑わされないようによろしくお願いを申し上げたいと思います。

徳島県「小学生向け消費者教育教材」「“あわっ子”みんなではじめる消費者教育」の作成について(説明)

(知事)
 では私の方から1点発表をさせていただきます。
 徳島県「小学生向け消費者教育教材」「“あわっ子”みんなではじめる消費者教育」の作成についてであります。
 令和4年4月から、「成年年齢の引下げ」が迫る中で、若年者が消費者被害に遭わないために、学校における「消費者教育の充実」がいま強く求められているところであります。
 本県では、全国に先駆けまして、平成29年度から、県内全ての高校におきまして、消費者庁が作成をした教材「社会への扉」こちらを活用した授業、でもこの授業っていうのは、ただ県内の皆さん方に対してだけやるということではなく、消費者庁の皆さん方というのは、県庁の10階にね「新未来創造オフィス」を展開をし、国家的な事業を展開しているわけでありますが、公開授業ということで、全国からの教員の皆様方を受け入れてさせていただいたところでありました。こうした本県の取り組みこれを踏まえ、今ではこうした教材を活用した実践的な消費者教育が、まさに全国で進められているところであります。
 一方、現在の中学生は、この「社会への扉」でやるのは高校生だったわけですから、現在の中学生は、令和4年4月以降、18歳となった時点で、成年を迎える、今までは未成年ということで契約に対しても様々な保護をされるそうした制度があったわけでありますが、成年になるということは大人と同じ、大人になるということになりますのでそうした保護が適用にならないということになりますことから、昨年度、徳島ならではの「中学生向け消費者教育教材」の作成をし、「自立した消費者」の育成に、取り組んでいるところであります。
 こうした、教育段階に応じた「切れ目のない消費者教育」の「徳島モデル」として、さらに一歩踏み込んだものとするため、この度、「消費者としての素地」の形成が望まれる今度は「小学生」を対象に、消費者の役割、また契約の基礎、さらにはキャッシュレス化に伴う物や金銭の大切さや、計画的な使い方、様々な情報の比較や、環境に配慮した生活の工夫などを盛り込んだ、徳島ならではの「小学生向け消費者教育教材」を新たに作成をいたしたところであります。
 作成にあたりましては、「消費者庁」や「全国消費生活相談員協会」をはじめ、「鳴門教育大学」や 子どもさん達の様々な金銭教育これを担当していただいております「金融広報アドバイザー」などの検討会における専門的かつ幅広い見地からのご意見や、県内小学校6校で「試験授業」を行わせていただき、児童や教員向けに実施したアンケート結果など反映をさせていただいているところであります。私も授業を拝見をさせていただいたところでもあります。
 また、新たな教材の内容には来年度から小学校で始まる新しい「学習指導要領」に準拠することはもとよりのこと、「中学生向け消費者教育教材」との系統性こちらを図り、小中高、連続して学習を深めることができる構成としているところであります。
 少し具体的な工夫を申し上げてまいりますと、「児童用」と「教師用」の冊子をそれぞれ作成し、記者の皆様方にお配りをさせていただいてるのは、実は「教師用」であります。この「教師用」は授業の流れを示し、そして「手引き」としてご活用をいただくほか、教員の皆様方が自由にカスタマイズし、「多様な授業」を展開できるよう、授業用教材となる「児童用ワークシート」や「教師用手引き」をデータ化し提供するとともに、買い物やお金のことで困った時に相談することのできる「消費生活センター」の活動内容や役割についてわかりやすく学べる啓発動画の作成など学校現場でしっかりと活用できるものとしているところであります。今後、製本の上、県内の全ての小学校そして特別支援学校にお届けをさせていただき、まずは 来年度、令和2年度「家庭科」の学習が必修となる「新5年生」全員にお配りをしたいと考えております。
 これを契機といたしまして、県内はもとより全国での活用が図られますよう、積極的に発信をいたしてまいりたいと考えております。
私の方からは以上です。よろしくお願いをいたします。


(幹事社)
 それでは、各社から発表事項に関しての質問がある方はお願いします。

徳島県「小学生向け消費者教育教材」「“あわっ子”みんなではじめる消費者教育」の作成について(質疑)

(共同通信社)
「小学生向けの消費者教育教材」は全国的にどうなのか。

(知事)
 もちろん初めてです。っていうのは、全国はあくまでもこの消費者庁が作ったいわゆる「社会への扉」、これで高校をまずやっていこうと。そして、令和4年4月からの「成年年齢18歳引下げ」これに対応しようと。こちらは実は、国の4省庁によるアクションプログラムあるいは全国知事会でまだ私当時は会長ではありませんでしたが、徳島から提言をさせていただき、全会一致で、2020年度中、つまり次年度中、令和2年度中には全47都道府県の高校でね、「社会への扉」で授業をしようと。実はここが標準となっていると。そういった形で広がっていったということであれば、徳島としては一つダウンサイズして、中学生の皆さん方にしっかりと学んでいただく、そのためには教材がなかっただけですので、その教材をしっかりと「現場目線」という形で作らさせていただき、もうすでにこれができ使っているということで、今後はさらにこの中学生教材をまた全国で消費者庁の皆さん方が推奨して使っていただきたいと思います。今度は小学生へフェーズを移していくということで行わさせていただく。これもこの机の上だけで作ると意味がなくて、先ほども少し具体的な工夫の部分、やはり現場で教えていただいている先生方が、子どもさん達の発達段階、その状況に応じてカスタマイズ、ご自分たちで工夫してそのものを変えることができるようにということで単なる「印刷媒体」ということではなくて、「電子媒体」でお渡しをする。こうすることに、じゃあここを変えてみようと。その成果を逆に教育委員会の方に結集していただくと「現場目線」で実際に授業を行ったことからの様々な改良点、これが集められてそして最終的には「現場目線」、そしてそれぞれの発達段階に応じたそうした教材が出来上がる。
 私もその授業に、公開授業に参加させていただいて中学生の皆さん方がそういうシートにこういった中で、わーっと言ってるところをのぞかせていただいたんですけど、意識高いです、やっぱり徳島県の中学生の皆さん方、立派だなと。逆にその中で優れたお子さんには消費者教育の先生になってもらいたいなと。そういう形で取組みをさせていただいてこれを取りまとめました。
 実は私金融広報の委員長もやっているところで、特に先ほど少し発表でも申し上げた金銭教育。これをやはり小学校の低学年のうちからっていうことで、夏休みに保護者の皆さん方と一緒に参加していただいて、日銀あるいは金融機関の皆さん方と楽しく学べる、「金銭講座」こうしたものを毎年テーマを決めてやっていっているんですね。
 こうした観点からもこうした「小学生向けの教材」というのは非常に助かるなと。しかも「現場目線」、そして各先生方が、実際に授業していただいたその成果をさらにフィードバックして反映をしたものと。これはなかなか得がたいものだと。というのは高校生も中学生も3年なんですよね。でも小学生は6年。つまり倍あるんです。しかも発達段階として一番伸び盛り。小学校の1年から3年までの低学年。4年から6年の高学年ということがあるので非常に幅広い。そうした意味ではやはり「現場目線」実際に教えていただいて、カスタマイズをしていく。そうしたもののいわゆる最小公倍数、最大公約数ではなくてね、最小公倍数を取りまとめることによって本当に幅広いそうした教材が出来上がるんじゃないのかなと。こういうことで大変期待もしてるところでありまして、まさにチャレンジということになります。

(読売新聞社)
 来年度、県内全ての小学校で実際これを使った授業を基本的に行われると理解してよろしいでしょうか。先ほど小学生は6年間ということでしたが、基本的には5年生の家庭科の授業で始めるということですか。

(知事)
 ていうのは、指導要領がそうなってくるということですから、やはり国の指導要領が今後新しくなりまずは国のその先陣を切ってそして教育指導要領の対象となっている5年生、こういう風に教えるっていうモデルを、これは消費者庁、今度令和2年度からはいわゆる恒常的な消費者庁の組織「新未来創造戦略本部」
として今度はこの県庁におられることになりますんでね。当然、教育となると文科省と連携をしっかりとする形で対応していこうということになります。

(読売新聞社)
 先ほど実際「試験授業」で子どもの意識が高いと感じられたということですけど、子どもが学べるという授業の中身的にはわかりやすいだとか中身については何か感想はおわりになりますか。

(知事)
 やはり高校生、「社会への扉」は高校生をターゲットにしていますから、いわば準大人の感じなんですよね。この教材をもし中学生、小学生で使うとするとおそらく(内容が難しくて)退屈しちゃう、わかんない。
 ところが、中学生向けを作った。でもこの中学生もおそらく小学校6年生のお子さんだったら適用可能なだと思うんですが、やはり低学年はこれ難しいですし、それから今度新指導要領対象となる家庭科の対象となってくその5年生が、消費者教育の分岐点になるかなということもありますので、そういった意味ではちょうど今回のものはその分岐点をまあ5年生とするのか、いやいや高学年の4年とするのか。いやいやオールマイティに使えるとするのか、まさにそうしたものを今度は文科省とも共にやっていければと思います。

(読売新聞社)
 知事先ほど小学校6年間使えるみたいな話だったと思うんですけど、「電子媒体」で現場でカスタマイズできるということでしたが、たとえば希望があればやる気があれば1年生からこれをカスタマイズして使おうみたいな形もどんどんやっていただきたいなという希望があるんですか。

(知事)
 そうですね。やはりターゲット5年生、それから高学年っていうのは当然あるわけなんですけど。当然小学校っていうのは6年間あって、そして低学年の皆さん方もいる。この皆さん方もいずれ、たとえば3年生の人って翌年4年生になって。つまり面々とこうくる。実は徳島県は消費者庁をこちらへ誘致する前から実は幼稚園の段階からあるいは小学校、中学校、高校と面々とその発達段階に応じて消費者教育取り組んできたんですね。
 私も19年前には担当部長やっていましたけど、そうした時から非常に消費者団体の皆さん方、熱心に取り組んでいただいてましたし、また知事になってから金融広報委員会というね、そのトップでもありますので楽しくお金を学んでいただいて、そしてお金っていうのはどういう流れてくるのか。どういう必要性があるのか。当然これにあわせて次に少し難しいんで高学年なるんですけど税金。税金っているのっていう税教育、こうしたところもさせていただいたりした寸劇なんかもやったりするんすけどね。楽しく学んでいただくっていうことがありますので、やはり「現場目線」これが大変重要と。ってことで今回は、少し工夫があるっていうのは、「教師用」と「児童用」とに分けているっていうとこなんですね。やっぱりその発達段階に応じて、それぞれに対応するというと多種多様な対応ということが求められる。それでそれぞれの先生の「気づき」ここに頼るというかお願いをするということでカスタマイズ化に入るということになります。

(時事通信社)
 これで小中高と全てそろったということなんですが、来年度から小学生になる、5年生になる方はこれから消費者教育の英才教育をどんどん受けるということなんですが、どういった制度になることを期待していきますか。

(知事)
 やはり18歳でもう確実に大人になるということですから、この消費者教育、金銭教育から始まってですね、税教育もそうですしやはり社会人として一番基礎的必要となる事項ということになりますからそうした点を5年生の段階から学んでいくということは、やはり発達段階に応じてそれぞれしっかりと様々な社会的な事象を吸収できる、関心とその素地を作ることができる。つまり「気づき」がないことには自分の目の前に様々なことが起きていても無関心になっちゃうと、結局自分の防御を弱めてしまうということになるんですね。だからそうしたものについてピピっと反応する、あっこれはあのことなんだ、これはこうしなければいけないんだな。こういう人がいたらこう言ってあげようと。
 まさに今英才教育という言葉を使われたわけなんですが、その消費者教育の英才教育を受けるということはやはり社会人として一年でも早く、そうした「気づき」と「素地」を持つと。こうすることは成年になった、成人になった時にもちろん18歳から100歳を超える方まで、成人であるわけですが、早い段階から様々なものを関心を持ち吸収することができるとあらゆる分野で活用できる、そうした人材育成ということにもつながっていくんではないのかな。やはりあらゆる教育の根本、実践教育といったものはこの消費者教育ではないかな、このように思っています。

新型コロナウイルス感染症への対応について(質疑)(その1)

(時事通信社)
 11日パンデミックの宣言があったと思うんですが、全国知事会としては今後更なる提言の予定はありますか。

(知事)
 3月11日WHO世界保健機関の方から、今回の新型コロナウイルス感染症は、パンデミックである大流行。こうした言葉が出ましたし、このことは世界中を見た場合に、まさにその言葉通り。最初は中国、そして日本がダイヤモンドプリンセスの関係で注目を浴び、その後、韓国をはじめ世界中に広がっていくと。最初は冷ややかに見ていたヨーロッパ。今ではイタリアが全土でまさに緊急事態宣言となり、医薬製品の世界最高峰とも言われるドイツ。こうしたところでもなかなか抑えが効かない。人口一人当たりで見ると患者の数はスイスと日本を比べるとスイスの方が多いということですね。様々な点で今大きな課題になっている。
 そして、トランプ大統領が突然イギリスを除くEU諸国ヨーロッパからの入国を30日間停止をすると。これに対してEU全体が突然あまりにもひどいじゃないかと。反発をすることによってアメリカの株が9日、そして12日と。今では、1987年、あの、もう思い返したくもないブラックマンデー、これを超えたと、史上最悪の下げで。そしてとてもじゃないですけど、市場を維持できないということでね、そこでストップをさせる、2回ということで。実はその影響を受けて今日、日本の株も大変なことになる。まさに世界大恐慌。これが現実になるということもなかなか想像に難くないと。
 こうした状況にあり、実は3月10日総理官邸におきまして、先ほどもご報告を申し上げたように、安倍総理をはじめとする関係閣僚と知事会長である私をトップとして地方六団体そのトップ。国地方協議の場が行われ、そうした中でも今後の対応っていう形で刻一刻とフェーズが変わっていく。お互いに国と地方が心を一つにして一致結束をして、この難局を乗り越えていこうということで、お互い申し合わせしているところでありますので。国においても今回の緊急対応策第2弾。その本文中各個別の施策の入る一番最後。本文中最後の所にこれからも、とにかく果敢に色々な対策を打ってくる、ということが書かれているわけですから、今回の第2弾で終わりということでは全然なくて。これからは日本は国内の状況。これをしっかりと把握するのはもちろんのこと、世界的な経済情勢。あるいは、封じ込めの状況。こうしたものをしっかりと見る中で当然のことながら次の第3弾の対策。 つまりこれからは、令和2年度にフェーズが移ってきますのでね。当然そうした段階で補正予算ということも、緊急に打たれる可能性はありうるわけで。そうしたものに対しての玉込。何が現場で今求められて、何が必要なのか、どんな対策を具体的に打たなければならないのか。こうした点については全国知事会はもとよりのこと、全国知事会こちらの方で2月25日から既に作っているこの新型コロナウイルス感染症の「緊急対策本部」、こちらには総務省、厚労省、あるいは全国市長会、町村会。そのメンバーも入り、全知事メンバーとなっておりますので、こうした中で、あるいはしっかりと現場のニーズを汲み取り、地方六団体の総意という形でも対策を作って、そしてこれを国の方にも提言をしていきたい。もちろん我々としても様々なリーディングケース、これを行っていく。というのは総理に、あるいは全国知事会でも提言の中にあったように、今回皆リーマンショック以上、これだけを言われるんですね。リーマンの時を思い返してみると、これは金融システムが破綻をしてしまう。だから、金融システムをしっかりと補完をすればいい。例えば、貸出に対して今までは要注意貸し出し先だっていう形でね。当時は、建設業の方には金融機関はお金を貸すと金融庁の方から同じお金を引当をさせられてきた。
 しかし、様々な災害対応っていうことからいくと、建設業の皆さん方にはしっかりと頑張ってもらわないといけない。自衛隊、警察消防が道を開けようという前に、地域の建設業の皆さん方が地域の中から道を開けてくれるから自衛隊、警察、消防が活動できる。
 ということで、この時には国の方から、特別保証融資ということで100%国がリスクを負ってくれると。そしてこれまでの金融庁の様々な取り決めが一時ストップ。あるいは条件変更ということで、来月返さなければいけない、それを繰延をする。様々な対策、こうしたものをさして頂き、徳島でも建設業の皆さん方にこの時、潤沢にお金がいっている。他の所では、かなり建設業が潰れた中で、しっかりと建設業の皆さん方がその後、事業継続をしていただくことが出来た。これがその時のリーマンの状況だったんですね。
 つまり、金融システムの破綻。だから様々な資金提供、あるいはそうしたものの条件変更。これをしっかりやって業の継続につなげていくと。決してそれぞれの業が傷んでいたわけではないですよね。しかし、今回のこの新型コロナウイルス感染症。この状況は金融システムの破綻、そうしたものだけではなくて、業そのものが傷んでしまう。例えば、観光関連産業、非常に裾野が広い。飲食、宿泊、物販、運送、様々な分野にあるわけですが、今では全国でも言われるように、インバウンドにかなり日本としては依存をしてきた。また、国内移動の自粛。こうなってくるともう9割以上減。例えばテレビでも老舗旅館の皆さん方が、もうとてもとても売り上げが全くないですと。ここでもう閉めます。あるいはバス会社の皆さん方が8人運転手さんがいたものが、見てください、この1ヶ月間全く仕事がない。なんと臨時の人を入れて7名解雇。つまり、金融システムであるとか学校の一斉休業によって家に働き手の皆さん方が戻られる。そのための休業補償だけではもう足りない。
 つまり災害と一緒。東日本大震災は、あくまでもエリアが限られていたものが、今や日本全体、世界へと。こうなると業自体が傷んでしまう。ここに対してとにかく強いアナウンス。徳島県は、日本は、ちゃんと業を守るぞと。このアナウンスがいるということで、10日安倍総理に直接申し上げたのがこの点。確かに雇用調整交付金。正規非正規、あるいはパートの皆さん方、あるいはフリーランス。こうした皆さん方に特別の、そうした社会保険かけてない皆さん方でも救っていこうではないか。
 でも、業自体が終わってしまえば、そもそもこれ雇用保険ベースにしている部分でもありますんでね。終わってしまうのね。だからこれはリーマンと東日本大震災その拡大版、これを合わせた危機なんだ。だから第3弾の国難なんだと、私は言わせていただいて、今では国でも国難と。つまりこうした点では業を守るという一歩踏み越えた。ということで徳島県では、全国知事会の提言、これを先んじようということで、例えばセーフティネット4号保証という国の制度があるんですけどね。これは対前年で本来3ヶ月見て売り上げが20%以上落ちた場合に、これをお金を借り信用保証協会が裏打ちをした場合、国が100%保証していきますよ。非常に借りやすい、銀行も貸しやすい。
 しかしあくまでも返さなきゃいけない。つまりこれからも業がちゃんと続けれるんだと。それを国が県がしっかりとバックアップしてくれるんだ。そうしたアナウンスを出さないことには借り手がなくなっちゃうんですね。もう業やめると、この機会に。ということでと徳島では50%以上、しかも3ヶ月ではなく2か月、1月2月。2か月で売上げが落ちたという形で、50%以上売り上げが落ちた場合には、その、例えば1千万円借りました。いったらその10%、100万を、こちらは「一時支給金」としてお出しをして、そしてしっかりと乗り越えていただきたいと。まさに災害と同じなんだと。しっかり業を守るぞ。こうした形を取らせていただいています。
 ということで、これはあくまでも徳島の事例ということですから、やはり、これが国家としてやれば、例えば、徳島の場合には借りたお金の10%、一時支給金はね。しかも100万円限度とさせて頂いているわけですけど。国がやるんであれば、この希望をもう少し増やすこともできるわけだし。とにかく今業を守らなければ、そして先行き一体どこまで行くんだっていう不安も付きまとってるんで。やはりこの国を守っていくことは難しい。本当に今大変な時期。決してこれは不安を煽ってるわけではなくて、そうした状況を踏まえて、国も我々地方。しっかりと心を一つに結束をして、あらゆる英知を集める。そして今までに前例がないんだ。前例のない今回は、国難が襲ってきたわけですんでね、それはしっかりと対応しなければいけないと。すでに10日総理はじめ関係閣僚には直接私の方から申し上げたところでもありますので、こうした点をこれからもしっかりと国に提言をしていきたいと。このように考えています。

(幹事社)
 他にこれまでのところで質問のある方いらっしゃいますか。

(幹事社)
 それでは、発表事項以外について、質問事項がある社はお願いします。

新型コロナウイルス感染症への対応について(質疑)(その2)

(徳島新聞社)
 新型コロナの関連で続きなんですけども。先般の県議会で2月補正で特に中小企業に最大100万円の一時金支給といった支援策を打ち出した。先ほどの知事のお話にあったようにあくまでも金融機関から融資を受けた、つまりお金を借りて負債を抱えてその中で事業者さんに応援をしていくという制度と思うんですけれど。現状まだ先行きが見通せない中でそもそも最初の融資に踏み切るところで躊躇する事業者さんがいらっしゃると思うし、徳島県独自の先んじて実施したというところで、要件のところで1月2月、現状そこの実績は、今ほどの影響は出ていなかったので適用が難しいところがある中で、来月4月5月の売り上げの見込みが立たない中でどうやって金融機関にお金を借りるのか。さらなる踏み込んだ支援を求める声があると思う。そういったところを踏まえて今回の補正の対策が十分であると考えているのか、あるいは今後さらに何か考えていることがあるのか。

(知事)
 はい。いいポイントですよね。まさにおっしゃる通りだと思います。ですから1月2月、3月の見込みといった点も当然入れ込むという形で条件を少し弾力的にさせていただく。それから、融資を受けたその10%という形を取らせていただいたのは、業を続けていく、努力をするんだ、やるんだと。そうした意欲を我々としては後押しをしたい。もうここでやめてしまう。売り上げが減った分を今回の一時金で少しでも、そういうことではないですね。あくまでも業続けるんだ。その意欲に対してエールを送りたい、後押しをしたい。だから融資を受けた、これを一つの基準として対応させていただく。当然のことながら、これだけで足りるとは全然思っていません。というのはこれはあくまでもこれから頑張るぞという、そうした意欲の後押しをしようということですので、これからだんだん実態が見えてくる。
 おっしゃるように3月おそらく1月2月よりも3月が一番厳しいわけですし、これがこのまま続けば4月5月もっと絶望的になってきてしまう。当然それを見て、まず国に対してもしっかりと。少なくとも徳島はまず頑張っていただきたいと言うね、そうした部分に対して後押しをするよ、アナウンスは出した。だからこれを国も絶対見習ってもらいたい。しかも全国知事会からの提言ですよ。今度はそれでもし仮に国から何が出る。それはそれも一つだし。今度はそれを咀嚼する中でそれでまだ救えない部分。こうした点を今度は徳島として考える。その意味であらゆる業界に出前型のリサーチに行かせて頂いて取りまとめ、そして公表もさせていただいたんですけどね。やはり実態を知る。これが一番重要ということですから、そうしたものの中から、国にまだここが足りない。そうした点を当然のことながら、全国知事会あるいは地方六団体の提言として打ち出して。当然打ち出すだけではなくて、徳島ではすでにこれをやってこんな効果が出たと、効果測定。こうした点も合わせて行うことによって、国としてもこれならばやって効果が出るな、これも重要なんですね。
 我々地方の方から、まずは徳島県なり、各県の色んなニーズ、それを全国知事会の提言として取りまとめて、そしてこれを国に政策提言する。その中でどんどん各県で一番困ったところやっていく。そしてそういったものの検証。これらも合わせて国は見て、今度は国の対策として打ち上げる、全国一律に。今度は救われない部分、足りない部分、こうしたところをまた我々はリサーチして、これを政策にまとめて提言をしていく。
 そして今度はそのうちやれるものからやっていく。当然今お話しがあるように令和2年度に入って、今ある予算だけで。今回の補正は令和2年度に入っても使えますね。そうしたものをしっかりと。足りないんであれば当然令和2年度の最初の補正ということが打つことが出来るし。これが6月ということの定例会でお願いをする、これもできるし。過去にもありましたけど、臨時会開いて頂くということもこれあります。そうした意味では、先般、3月5日全国知事会の緊急対策本部。ここに従来メンバーではない、全国市長会と町村会はメンバーなんですけど、全国都道府県議会議長会の田中会長も是非出席したいということでお越しになられて、発言をされた。全国にネットで配信もしました。という形でいわゆる都道府県議会議長会。
 この点についてはもう一致結束してやりたい。協力させてくれ。こうしたこともおっしゃっていただいてるので、当然、徳島県議会の皆さん方も非常にその中でもトップクラスで前向きに対応していただいておりますので、ご相談をさせていただいて間髪入れずこれは対応したい。その意味でも先ほど中小企業、小規模事業者の話。あわせてやっぱり農林漁業者の皆さん、ここに出させていただいてるように、学校給食あんな状況になりましたんでね。とにかくいろいろなイベント、宴会、こうしたものが。しかも卒業式、送別会、歓迎会、入学式。こうした一連の時期でのキャンセルは様々出ているわけでしてね。そうした意味ではこの食材といったもの。これを取り寄せてもらえなくなるということがあるので、是非ここは県民の皆さん、今ご質問を受けてる話したんですけど。県民の皆様方にもご理解をいただいて、とにかく農林水産品、ぜひお買い求めを頂きたい。様々の点でご活用いただきたいと。これは切なる私からのお願いでもありますので、農林漁業者の皆さん方に対しての対策も。確かに収入保険というものがあって、青色申告をされている。こうした皆さん方が11月の段階で国から加入の要請があるんですけどね。入られた場合には選べる、収入の9割あるいは収入の8割を固定してもらえる保険制度があるんですが。これなかなか青色申告ということもありますのでハードルが高いということがあって、なかなか多くの農林漁業者が入っておられる状態ではないですね。ここは江藤農林水産大臣に直接6日に提言をさせていただいて、こうしたものの条件緩和。
 例えば白色申告でも対処してもらえないか、11月で閉めてしまったではなくて、今でも受け付ける。そうすることによって多くの農林漁業者の皆さん方がこの保険に加入するということができると。農家の皆さんが中心ですけど。収入保険制度を拡充する。やっぱ保険はパイが大きくないと保険になりませんので。そうした逆にピンチをなんとか良い方向に向けてことはできないんだろうかと。そしたらあらゆる対策を打ちたい、ということも大臣自ら言われたところでもありましたしね。そうした形で農林漁業者の皆様方にも仮にこの収入保険に入っておられなくても、県として独自の融資制度を作らさせていただいて、そして借りた部分について先ほどの中小企業、あるいは小規模事業者と同じ一時支給金。これ県鍵として新たに制度として今回あわせて作らせていただいた。でもそれだけでは、やはり、農林漁業者の皆さん方にとってみると、県民の皆さんに食べていただいて、愛でていただかないことには、その先の意欲というものがわかないことになりますので、ここは是非マスコミの皆さん方も色々報道していただいてますけどね。さらに報道。またさらに報道。またそうした取り組みをしているところを取り上げていただくとありがたいな。こう考えています。

(徳島新聞社)
 そうすると、今後の状況次第では、年度変わって令和2年度6月定例会待たずに、例えば臨時会を開いて何か予算措置をとったりということも選択肢としてはあり得ると。

(知事)
 当然です。

新型コロナウイルス感染症への対応について(質疑)(その3)

(徳島新聞社)
 2月25日、初めて県内で感染が確認された会見について。会見の中で自治体名の公表について、本人の了承が得られていないと思うんですけども。女性本人も下船者が6人と少ない中での公表について拒否をされていたということですが。本人が拒否される中での公表ですが、公表判断になった基準を教えてください。

(知事)
 まずは、そうした基準がない、ということが一番の今全国で問題になっている。ということで。2月5日この時には全国知事会は私を会長トップとする緊急対策会議っていう段階だったんですね。そして全国知事会長である私が会議の座長。そしてメンバーとしては、これは医療の関係でもあるので、社会保障常任委員会委員長の鳥取の平井知事。そして全体をまとめる総務委員会、総務常任委員長の京都の西脇知事。そして、危機事象と捉えると危機管理防災特別委員会の委員長である神奈川の黒岩知事。この4名で構成をする会議。そして各都道府県の皆さん方から様々な要請。こんなんどうだろうか、といったものを取りまとめて、提言を2月5日、そして2月21日と2回に分けて行なっているんですが、ともに入れている重要な項目が、今ご質問いただいた、例えば患者さんが出て、どういう公表していくのか。その公表基準、この全国統一的なものを是非作ってもらいたい。このように提言をしたんですね。
 じゃあ全くないのかというと、いわゆる一類の感染症、一般的な場合、国の方からの基準というのは、じゃあどこで起きました、患者さんが出ました、都道府県と書いてある。じゃあ徳島県だったら今回は、徳島県で出ました。じゃあこれで持つのか、ということなんですね。確かに2月25日の会見でも、臨時緊急会見で私も申し上げたように、ここは大きな二つの比較考量すべきものがある。一つは公衆衛生上、個人をしっかりと守るということがありまして、プライバシーの保護。もう一つが不評被害、これの防止。これはやはりまずいくんですね。
 ですからそういった点から言うと、じゃあ患者さんが出ました、陽性です、徳島県で出ました。もしあの会見でそう申し上げて、日にちや何か分かりますよね、何日に出た、何日に下船をしたと、20日です。恐らく徳島県内で多くの皆さん方がパニックに。
 また、マスコミの皆さん方もおそらく持たない、質問攻め。この洗礼が北海道でありましたよね。北海道の鈴木知事が最初会見をして、患者が出ました、陽性です、どこですか、北海道です。全く持たなかったですね。そこで結局最後に、札幌市です。こういうことになる。ということで、あの時には徳島でいう水際から国内感染。つまりどこで移ったのかわからない。そうしたもの、次のフェーズにはあの当時入ってなかった。国内感染がそう広くなってきた中になると、もう一つの守るべき物が出てくる。これは県民の皆さん方、国民の皆さん方の安全安心という保護防疫。これが次のフェーズでは出てくると。
 そして、徳島2月25日には、そのフェーズにあたっての陽性患者が出た、ということになりましたので、確かにご本人は徳島保健所管内というだけでも。最初我々の方からは、町までどうでしょうかと、町とんでもない。徳島保健所これだって、ということでね。しかし、何とかそこだけならば。ただ徳島保健所管内といったら、徳島市はもとよりのこと、非常に広い保健所管内の一番広いところなんですよね。というと結局は北海道と同様のこと以上に厳しく、そして感染経路がわからない国内感染拡大という次のフェーズに入った以上、これをしっかりと押さえ込まなきゃならない。となると少なくとも市町村名、ここは最低言わざるを得ないであろう、ということで会見の時にも、ご本人は徳島保健所管内せめてそこにしてほしい、というご要請はいただいたんですが、ここは新しいフェーズ、つまり国内感染ということを考えると、県民の皆様方の安全安心をしっかり守らなければいけないという保護・防疫を考えると、やはり町、町村名は言わしていただきたいということで、発表させていただくとともに、さらにはもう一つ。当然、公共交通機関を使ってダイヤモンドプリンセスから徳島にお戻りになられ、そのルート、これはしっかりと言わざるを得ない。
 そして下船をしてからは、これは厚労省が用意したバスで移動されたと。その時にはまだデータとしてこちらも、私が会見の時つかめてなく、その途中で入ってきたんですけどね。その電車でっていう事をまず申し上げた。最終的にはこれが京急ということを後付で言わせていただいてましたけどね。そして次に飛行機で羽田から徳島阿波おどり空港へ、ということで便名を言わしていただきました。そして羽田、阿波おどり空港の発着時間合わせて。そしてその後は阿波おどり空港から自家用車でお帰りになられた、ということでしたので、これによっていわゆる濃厚接触者。こうしたものを限定をすることができる。あるいはその前後の例えば飛行機に乗っていた。皆さん方も自分たちは少なくともこの方との関係では大丈夫だということの安心が持てる。そして逆に同じ便に乗っていた皆さん方にとってみると、どうだろうか、体調が。あるいは場合によってはお医者さんに相談をしてお医者さんがすすめるのであれば当然検査を受けるということも選択肢としてあり得る。ここは安全と安心。その両方の部分をしっかりと、やはり県としては提供せざるを得ない。こういう形で申し上げたと。確かにご本人には大変お気の毒なこと。決してご本人がダイヤモンドプリンセスに乗られたということが決して悪いことでは全然ないわけですけど。今回のような新たな国難となり、しかも今ではパンデミック世界的流行と。そうしたものの中での徳島初の、また中四国初の陽性患者となられたということがありましたので、そのような対応を取らせていただいた。

(徳島新聞社)
 その女性に対して公表するに当たって何か説明を県がされていたのでしょうか。

(知事)
 そこのところについては、町の名前を。すでに北海道が札幌市と言う。そういう形で全国でも市町村名を出すというのがこれまでもずっと出ていたということがありますので、そうしたご要請はさせて頂いた。

(徳島新聞社)
 県側が説明していたという理解でいいでしょうか。県とか他の自治体の中には感染された方の本人の意向を汲んで一定の情報を伏せて公表するという事例もあるが、そういう対応は検討されていないのか。

(知事)
 もちろん我々としても、そうした点は考える必要がある。ただし、フェーズが水際作戦から新たなフェーズに入って保護・防疫が新たに県民の皆さん方の安全安心、この両方を守らなければいけない、ということになってきた場合に、やはり従来の対応とは変えざるを得ない、ということになる。しかも中四国初。ここも大きいということになってますね。

(徳島新聞社)
 今回の自治体名の公表であったり、検討されている部分の公表といったところは、県として正しかった判断だというお考えでしょうか。

(知事)
 正しいというよりもやむを得ない。決してこれを正当化をしようなどということを考えてるわけではなくて。そうした段階としてここは最終的にはやらざるをえない。決して積極的にやるということではなくて。そこでもっとその前の段階2月5日、2月21日の段階から国に対して統一的な基準これを出してほしい。そうするとこれは国で定められたことですからと。ご本人達も私も納得することができる。そこがやはり大きなポイントだと。もう既にそれまでの間、全国の知事達からもすでにその声が寄せられる。つまりその患者さんに対してのプライバシーの保護、あるいは風評被害。それと都道府県民、国民の皆さん方を守るという安全安心とこの比較考慮これが大変。そして国が基準を作っていない。踏み込んだね。一定の基準はある。今回の例えば緊急事態宣言。これも今や場合によっては出される可能性を否定はできなくって。今はそうではないということをね菅官房長官も言われてはいますけどね。
 例えばこうしたものについてもやはり、国民の皆さん方にもっともっとこの法律の必要性であるとか、あるいはその中身どういうことなのか。こうしたものをわかりやすく、これを言わしていただいてるのもそういったことに。そして一番重要なのは、これを発動する場合のまずは基本的な考え方ですね。発動基準。あるいはどういった形で区域を定めるのか。例えば徳島県だけなのか。徳島県といわれたらその隣接地域も含む、という考えもありますよね。だからそうしたものについても明確な考え方これを示していただきたい。あるいはさらにこれに加えて、いざその権限を行使しなければいけない。例えば、緊急に今感染症病棟。その数が足りなくなったんで隣に敷地があります、空き地があります。そこに急遽建てなければいけない、となった場合はこれがある方の土地であってもたちどころ用地買収とか交渉ではなく摂取することができる。そしてそこに病院を建てる。こうしたことは当然あり得る。あるいは今学校の一斉休業は島根県は唯一やっていないところ。患者を出してないということ。
 しかしこうしたものも一斉にこれは強制的にやっぱり休業してほしいという事を言わざる得なくなってくる。でもこうした強力な私権の制限というのは、当然県民の皆さん方から猛烈な反発がくる。だからそういったものについて執行をちゃんと法に従って知事がすることができるような、例えば補償の点であるとか。あるいは全面的な国のバックアップ、これが必要だと。この点も入れさせていただき、直接安倍総理3月10日の国と地方の協議の場では私から申し上げたところでもあるんですね。

(徳島新聞社)
 情報開示に関連してですが、今後感染者が出た場合の開示方針ですが。例えば勤務先の施設名を公表する考えはありますか。

(知事)
 はい。もうこれはすでに他県の事例としてたくさん出ていて。例えばその方が医療従事者であるとか。あるいは福祉施設の従事者であるとか。つまり医療従事者の場合には当然のことながら患者さんにも。しかも患者さんの中には基礎疾患をお持ちの方、あるいは高齢者の方は当然おられるわけですから。こうした方がもし罹患をすると重篤な状況になり得る。死に至る可能性があるということがありますから、当然こうしたところについては公表していくということがあり得るということですね。あるいは勤務先の中で不特定多数多くの皆さん方を相手にするといった場合に、その会社の中の営業店これを出すと。
 例えば愛媛県で出た時に具体的な銀行名とその支店名、こういったものが公表された事例があるわけでして。今でも全国で様々な事例。もちろん出さないところもあれば出すところもあるというね。こうした意味では本当は全国的に統一的な基準そしてフェーズが変わるごとに。例えば恐らく緊急事態宣言を出した場合と出さない場合と全然違うと思いますんでね。だからそうした点を国がしっかりと統一的な基準を出さないと、今ご質問をいただいたように徳島はどうするんですかと。そもそも徳島はどうするということ自体の質問が成り立つという状況がおかしい話。国家的な今や対応を求められる国難だということであれば、やはり統一的な基準。どういった例えば施設であればそれは公表すべき。あるいはその対象ではないんだけどたまたまイベントが行われたとか。そういうところであればそれは出さないといけないとかですね。現に大阪がそういった形で。でも時間を取ってしまった。お店を説得するのに時間がかかったということで今では大きな拡大。まさにクラスターに次ぐクラスターが続々と出て。しかもライブハウスをはしごした人がいたのね。そしたら隣のライブはまたクラスターになった。さらにもう一つということで。今やこのクラスター連鎖が止まらないんですよね。
 そして兵庫県でも今死者が出る。兵庫県はうちが発症した時にはまだゼロだった兵庫県が急激に。死者まで出る。昨日の段階でも大阪、兵庫、京都、発表されてました。止まらないんですよ。だからそうした点もやはり過去のタラレバですけどね。もっと早い段階でそうしたものが公表できていたらもっと止められた。しかもその皆さん方がどんどん拡散して意識がないまま、そうした陽性患者でいたなんて知らないまんま、どんどんいろんなところで活動されてしまっている。止められないんですよね。だからこれが恐ろしい。だからなんとしてもクラスターこれを封じ込める。クラスターの連鎖だけは、ということで、いよいよ新型名前がちょっとね古い名前なんですけど。新型インフルエンザ等対応特別措置法の改正と。おそらく今日中には成立をする見込みと言われてますけどね。そうなると先ほど申し上げた緊急事態宣言が現実味を。今北海道がやってるのはあくまでも北海道が任意でやっている緊急事態宣言ですから、鈴木知事が毎回会見をして今週末はこうしてくれ、言われてるんですよね。そうではなくてビシッとした基準で強制的に行うということになってきます。そういった事態にまずは陥らない。なんとしても封じ込めるんだ。でもこの言葉がね、むなしくならないということだけを我々はね。とにかくしっかりと対応していきたいと。こう考えています。

(徳島新聞社)
 緊急宣言が出た場合、徳島県として規制の制限というのを行う考えがあるのか。

(知事)
 これはやらざるを得ないですね。というのは、法の趣旨に則って、日本は法治国家。我々はその法に知事が、と書いてある以上は当然その権限でもって何としてもその拡大を。もう今後は封じ込めるんではなくて爆発的になった場合ということですんでね。それをとにかくそれ以上に増やすこと最小限にして。
 つまり拡大基調から縮小基調にもっていく。例えば一番良い事例が武漢の閉鎖ですよね。1,100万の都市を中国は閉鎖をした。それはもう市民の皆さん方の声っというのはね、突然ですからね。しかも1,100万ですよ。東京都全域を封鎖したと同じこと。それをやりこむ。中国だからできたということあるかもしれませんけど。
 しかし今回の緊急事態。これをやると特措法。こうしたものについてはそれに似たものということになりますので。ただ先ほども申し上げたようにまだその対象範囲であるとか、どういった場合に発動するのかと。確かに二つ発動条件があるんですけど、まだばくっとしているんですよね。
 また、これについては附帯決議。こうしたものの中で国会の事前報告といったものが付いたりしてくる中でいろいろ出てくる。ただそこによってタイミングがずれるということもまた課題が出てくることだと思いますね。そうした点についてやるとなれば間髪入れずやる。そして間髪入れずその非常事態を行う。これによって爆発的なそうした患者の発生といったものを一気に押さえ込むのが難しいとしても、なんとしても減少傾向です。なかなか難しい。大変な時代が今や我々の目の前にあると。まさに未知の世界ということになった。

(徳島新聞社)
 制限をする上で、特段の配慮。補償の点、バックアップ、具体的に教えて下さい。

(知事)
 例えば先ほど事例で申し上げた、ある感染症病棟であるとか。あるいは帰国者・接触者外来。こうしたところが一定の対応ができるわけですので、ただ患者さんが一気に増えるということになると収容数が足りなくて。整備のできていない他の病院に頼んだと。これは危ないですよね。だからそうなった場合には軽症者の人はもう家にいてくれ、という対応になってくるわけですが、しかしそうはいってもそうした病院に入らざる得ない、という人はたくさん出てくる。となるとその病院の隣に、例えば空き地があるのであれば、それをすぐさま収用してそこに急遽病棟を建てる。
 しかし摂取された人にとってみると場合によってはその賃料で収益を上げてた、生活をしてた場合に生活できなくなる。これは国家的な危機だからやむを得ないでしょ、では済まない部分がある。だからそうしたボールについて後でちゃんと補償しますということであれば、どうぞ国家的な危機だからお使いください、いうことはあり。だからそうした点について本当に理解を得る緊急事態だからしょうがないんだ。確かに中国のように市民に何も知らせず一発バーンと1,100万を武漢を封鎖する。確かに効果的だ。習近平さんがそれをね言われてますよね。他の国はそれはできないだろう、成功したんだ。でもなかなか日本でそれをやりきれるか。それは難しい部分が。難しいと知事会長がそんなこと言っちゃいけない。それをやりきると言わざるを得ないんですけどね。
 しかし県民国民の皆さん方にそれを理解してもらうことは我々としても最大限、自分達もしなければいけないし、国にも求めないといけない。ということで既に菅さんには3月5日。それから総理に対しては3月10日申し上げたところです。3月6日かな。

(徳島新聞社)
 厚生労働省が9日患者が爆発的に増えた場合の推計式を示して対応を求めていた。これに対しては先ほど今日対策の協議会が・・・でしたが、感染症指定医療機関以外の一般病院での受け入れを考えるかどうか。知事としてのお考えは。

(知事)
 まずは爆発的にということになれば当然重篤な皆さん方はこの感染症指定病院。こちらの方で収容すると。その病床数をなるべく増やすという形で。例えば県立病院にある結核病棟。こちらも十分対応できるもんですからこちらを解放してそれを東徳島医療センターですね、こちらは結核のメインとなるわけですので、そちらへ全部移ってもらう。そしてこちらをと。でもこれだけではとても病床数が足りるわけではありませんので。次に考えられるのが今2次医療圏に一つ以上ということで整備をしている帰国者・接触者外来。つまり帰国者・接触者相談センター、保健所の方に相談、各医療機関から出されてそしてPCR検査。あるいはそれで外来に行くと。こういう形になるんですけどね。そうした所をいかに増やしていくのか。
 つまり次はここの部分になるかと思います。いきなり一般の病院に行くということではなくて、ここをどれだけ今ある以上に増やせるのか。ここはポイント。そしてさらにこれでダメな場合に民間病院の中で例えばきっちりルートを分けることができる、そうした対策。あるいは院内感染をとにかく防ぐことができる施設が今あるのか。あるいは少し手を加えればできる。そうしたところには協力要請をする、という事になってきます。ですからたちどころに一般の普段かかりつけされてるかかりつけ医のところにそれをやるという事は、今の段階ですぐそこに行くということにはならない。重要なのは院内感染を何としてもそこは防がなきゃならない。

香港季節定期便について(新型コロナウイルス感染症関連)(質疑)

(徳島新聞社)
 コロナの関係で香港線の件です。3月7日に運休をした。このことについての所感と、この判断時期どのようにお考えでしょうか。

(知事)
 昨年度同様に香港との季節定期便。こちらがキャセイドラゴン航空で今季も冬ダイヤということでされていました。スタート時点昨年度よりは長い期間。つまり冬ダイヤ全体で対応と。そしてこれを通年化へということで、大いに期待がされたところではありますが。飛ぶ前にまず香港でのあのデモ。こちらが非常に厳しくなってきた、ということで様子を見ようと。これはエアラインというだけではなくて、送客側ですね、向こうの香港の。この皆さん方とも相談の上で、そこを見送って、そしてさあそろそろ大丈夫じゃないかという形でスタートを切った。ところが年を明けて、まさに日本で本格化したのは1月8日からなんすけどね。この新型コロナウイルス感染症、こうしたことになってなかなかインバウンド厳しいと。特に中国ということになりますと香港も当然離れてるんですけどね。香港は中国本土そことの間は全部封鎖をしていたわけなんですが、しかし香港でも当然のことながら患者さんが。中国本土から、あるいは豪華客船乗ってた人がいるとか。ということで出るということになりました。ということで当然香港においても日本に行くということについてもということで双方向でこれはなかなか厳しいと。どこまで飛ばしていくのかということはあったんですがね。
 そういう中で2月24日香港政府の方から事実上の日本への渡航自粛。こちらが提案されてしまった。ということで2月29日になるわけですが日本側でもそれから2週間。不特定多数の人が接触するおそれのある高い活動の自粛がなされたと。そして香港の皆さん方にとっては出と入り両方でなかなか日本に行くその訪日旅行のハードルが高くなったということがありました。そして3月3日の夜でしたが、現地旅行社送客を担っていただいてるところでありますけどね。やはりなかなか新たな集客ができないと。そうした中でありもう3月中旬以降の予約について実際にキャンセルが相次いでいると。こうしたことからこれまでとは違う全く厳しい状況が生の声が伝えられたところでもあります。3月4日今度はエアラインこちらの方に今後の運航計画。こちらを状況確認をしたところキャセイパシフィックこちらの方から新型コロナウイルスその感染拡大の影響に伴いましてネットワークその全体40%お客減らしちゃってるということがありまして、3月7日をもって徳島香港便の運航を中止をしたいと。こうした話がきたということになります。
 ということで12月11日の初便から3月7日まで述べ26往復52便運航されたわけでありますが、全体のインアウト合わせた搭乗率58.0%ということでね。前回の数字が80.8ということでしたから、大変厳しい結果になった。しかもデモの影響がスタート時点であって、そして今回がこのまさにパンデミックに今なって行こうとしている新型コロナウイルスの影響。今後しかしこうした点についてもしっかりと咀嚼をする中でエアラインまた向こう側の送客の皆さん方。
 また日本側からこちらはアウトバウンドとしてね皆さん方ともこうしたものを一つのテーマというよりも一つの大きな教材として今後どうしていくのか。こうした点を、今なかなか先が見通せない時ではありますけどね。しっかりと考えてきたいと。こう考えています。

(徳島新聞社)
 他県便も順次運休していったが、3月7日この時期というのはどのようにお考えでしょうか。

(知事)
 我々としては、お互いがなるべく道が開けているということについてはなるべく長い道のりであればあったほどいいんではないかといった点はこれあるわけなんですが。そうした意味では送客側もキャセイも頑張って頂けたんではないのかなと。あるいはこちら側から香港に送る皆さん方も頑張って頂けたんではないのかなと。よその所では逆に採算がっていうことでバシッと切られたというところがたくさんある中で、そうした意味ではご尽力頂けたんではないかと。それも今までの関係と、徳島香港この路線に対しての今後の期待。つまり季節これが2年続いたわけなんですが、季節定期から通年化へと。そうした期待が高かったんではないのかなと。そうした意味ではこうしたこと大きな教訓と同時に次へつなげていく。こうしたことが求められる。これからもキャセイの皆さんあるいは送客側の皆さん方。そしてこちらが対応する皆さん方と。ここはしっかりと厳しい時ですんでね。スクラムを組んで今後の展開しっかりと構築をしていきたいと。こう考えています。

(徳島新聞社)
 このコロナのリスクを最小限に抑えるという側面では香港便ではコロナの発症者確認はされていないが、リスクを下げるという意味ではもう少し早い段階での運休の判断の選択肢があったのでは。県の方からそういう協議や要望は考えなかったのか。

(知事)
 これは県の方からこれを取りやめるとか、いうことではなくてエアラインあるいは送客側。こうした皆さん方。送客側はインアウトありますけどね。やはりみんなで状況を見極めてお互いの持ってる情報をお互いで共有をしながらそして判断をすると。つまりここはお互いwin-winの関係でないと。
 それともう一つは信頼関係、これが一番重要と。確かに香港で感染した人がゼロではないわけですから。そうした面を防疫という観点からやめる。こちら側から言って、選択肢としてはあるかとは思うわけですが。しかしその当時の徳島の状況確かに2月25日陽性患者がお一人出たわけですけど、この方というのはダイヤモンドプリンセスに乗っておられた方ということですから、徳島でそうしたものがまん延をしていると、そしてご質問をいただきましたけどね。そういう状況とはなかなか考えづらいと。
 また香港もそうした状況になってるかというとそれも考えづらい。ということがあった場合には、やはり一方的にどちらか側から打ち切る、ということではなくて、お互いに対策を協議をして、ただその時に重要なのはお互いが持てる情報をお互いで出し合ってその中で判断をする。でみんなで決める、ということが今後に結びついてくる。
 例えば大きな教訓として今回トランプ大統領がヨーロッパいきなりバシッと切った。これに対してEUから強烈な反発とアメリカの市場ブラックマンデーを超えた。結局こうしたことにつながってくるんですよね。だからこうしたことにならず皆が努力をし皆が判断し一致結束して対応する。この成果が次につながる。また現状を打開をするについても大変重要。お互いが話し合うことによって例えば我々の持っていない情報。こうしたものをいただくこともできる。やはりお互いの信頼関係ができないと本当の重要な情報を頂けるっていうのは難しい。だからアメリカの今回の対応っていうのは果たしてどうなるか。今度このパンデミックから次に起こってくるのが世界恐慌というね。このトリガーを引いたのが後世歴史がそうなるかどうかってのもあるんですけどね。誰だと、いうことにもなり得るということでそこのとこについてはやはり信頼関係、これをしっかりと。そして生な正確な情報をいかに得るか。これが重要だと。こう考えています。

(徳島新聞社)
 今後、新年度の見通しは。現時点での状況をお伺いできますか。

(知事)
 これまでもそうした点について今後どうしていくんだ、といった点はその意味でお互いが顔の見える関係と信頼関係をきっちりと、こういった時だから築いていくという形を取らせていただいておりますし。在香港の日本の総領事館こちらともしっかりと情報を共有をさせていただいて、今後に向けてと。ただ今の段階では今後いつ何時これを再開をするとかそしたことではなくて、まずこの状況をお互いが情報共有をしあって、日本の状況はあるいは香港の状況はそれぞれのマインドは政府は、こうしたものをしっかりと情報共有をしてそして判断材料にしている、というのが重要だと。こう考えています。

(NHK放送局)
 前回のリーマンショックと東日本大震災を合わせたような打撃があると。県内に関してもそのような認識であるのか、というのが一点。もう一つ、消費の落ち込みに関して。今の支援は企業支援が中心。消費を刺激するような支援策は今後何かやられる可能性はあるのか。

(知事)
 まず一番目の今回の話っていうのはもうまさにリーマンブラザーズ。あるいは東日本大震災。これを超えると。まさに経済あるいは全体の業として、大変な今状況であると。先ほどから申し上げているとおりでありますので。こうした認識をより、全国知事会はもとよりのことなんですが、やはり政府に持っていたら。今ともするといろんなアナリストの皆さん方が、あるいは閣僚の皆さん方もリーマンブラザーズショック並に。あるいはそうしたものに対してそれを場合によっては踏み込んだ対応ということで、どちらかというと融資、こちらが中心なんですよね。
 もう一つは学校の一斉休業、休校とも言いますけどね。これに伴って保護者の皆さん方が家に帰られる。その時の休業補償ということで雇用調整交付金、助成金ですね。こちらを普通は正規だけなんですがそれに非正規あるいはパート。そして国会で様々な課題となったフリーランスどうしていく。一人事業者ですよね。そうした点についても8,330円ではないんですが4,100円という新しい制度。いわば休業補償、こうした点を打ち出して踏み込んでますと。しかし業自体が今傷んでしまってますね。
 先ほどの観光業の話、観光の場合は裾野が広いので、今本当に厳しいのは実は旅館、ホテル、あるいは、物販だけではなくて運送業ですね。先ほど観光バス会社の話で申し上げたところでもありますけどね。それからさらにはこちら。学校給食の話、あるいは様々なイベントの自粛、こうした点がこれありましたんで。そうした意味ではこの農林漁業者の皆さん方。こうした皆さん方もとよりのこと、3月って実は卒業式、あるいは送別会の時期ですので、例えばお饅頭、紅白饅頭こうした需要ですね。これも多く出るんですけど、卒業式仮にあった、でも卒業生だけ、保護者がいない、あるいは在校生がいないということでこうしたところにも非常に大きな、材料仕入れちゃったんですよね。でもそれ売れない。でも期限来てしまっている。ということであらゆる業界に対してしっかりと目配り、これをして。まさにアナウンスとしてはリーマンブラザーズショック、それから、東日本大震災。これを超える経済的、あるいは災害にも匹敵する。まさに災害と言っていいのかもしれないと思いますね。つまりこれ生物が行うものですから。まさに地球が生み出した生物なわけですから。災害と言って過言ではない。この両方をしっかりと踏まえて対策を打ってく必要がある。ということで我々としても認識をするとともにしっかりと国に理解を求めて、そしてもっともっとアナリストの皆さん方、あらゆる皆さん方にそうした実態を理解した上で提言をしてもらいたいと。こう考えています。
 それから2番目のこの消費の落ち込み。おっしゃるとですね。ということで今もう一つ課題になってるのが消費を喚起しなければならない。じゃあ消費税が昨年10%に上がった。これを一時的に例えば5%にするとか。そうした税制対策ですね。それによっての消費喚起。これは麻生大臣も触れられておられましたが、当然あり得ると思ってます。つまりあらゆる点を考えてこの消費を喚起、落ち込みこれを支えていく。
 ただ県として辛いところは一点ありまして、その大きな消費の落ち込みの要因っていうのは様々なイベントの自粛なんですよね。今日も冒頭の会見の時に申し上げたように専門家会議これが19日に結論をこれまでの状況についての分析結果を出す、とこのように。総理がそれまでの自粛が追加で出たということで徳島県では3月15日まで自粛をしていただきたいと。ちょうど2月25日陽性鑑定が出て、会見の時に申し上げたところなんですがね。そこを今日3月19日まで延ばすということをお願いした。つまり県の要請が何を招くかというと、当然消費の落ち込み、これを招いてしまっている、トリガーを引いてるわけなんですよね。確かに今は封じ込めをしなければいけない。これ以上出したらいけない。そういうフェーズではあるわけなんですが、消費の落ち込み、これを逆に加担している徳島県ということも言えないわけですから。こうした点について様々な点ここは工夫を。一方で自粛はお願いをする。なんとかということでこう即効性があるわけではないかもしれないですけど、お願いをこういう形で県民の皆さんにしていくということもあり。ということでこうした点については是非多くの団体企業の皆さん方も加わっていただいて様々な消費喚起のこんな手があるよ、うちはこうやってるよ。それを是非マスコミの皆さん方が取り上げていただくことによって一つがやってる物が10に、20に、100に広がる輪を是非お願いをしたい。ということになります。

徳島市新ホールについて(質疑)

(徳島新聞社)
 徳島市の新ホールの関係です。市の方が大学教授の意見をまとめられたということですがこれについてどのようにお考えでしょうか。県としてどういう対応を考えられているのか。

(知事)
 はい。県としてその対応どうというのはね、すでに県議会の中でももう方向性は出ているところですので。今回取得時効の話を今度は出してこられた。これは元から市の土地だって言ってたかと思ったらね、当初無償で貸してもらうべきだと言って、次は交換に同意をして。そして今度はいやいや元々は市の土地だったんだ。いや今度はそうじゃなくて取得時効だ。取得時効ということになったら、元々それはよそのものだったものが自分が占有の意思を持ってやったからっていうことになると、その前に言われてた実はこれは市の土地だったということと相反しちゃうね。だから単純に言うとこれだけよくこう主張を変えてこられるんだ。しかも前言ったことをまだ言っていたのにそれを否定する新たな話を持って来られるな、っていうのは驚きを禁じ得ないというかね。しかも行政主体ですからね。様々な法律をしっかりと遵守して、あるいは様々な皆さんとの信頼関係。こうしたものをきっちりと構築をしてその信頼の上に成り立って行政を展開をしていく。こうしたものが我々地方公共団体というもので様々な権限が法律などで与えられていると。そうしたものがこれだけ変わってくると驚きを禁じ得ないっていうのがまず最初の点。
 では少し今回の点について話をしていきたいと思います。市が大学の先生准教授の方からの話っていうことで、その所有権、取得時効というのがあって、これは民法の162条の第1項に規定してるんですね。20年間所有の意思をもって平穏かつ公然と他人の物を占有したる者はその所有権を取得すると法律には書いてあるんですね。ではこの所有の意思とはどういうことなのか。これは本人の意思。例えば徳島市さんが自分だ、っていうことではなくて、あくまでも外形的、あるいは客観的に判断される、ということになっていまして。 例えば、一番分かりやすいのは売買。目的物を取得した場合には確かに所有の意思がある占有と。これに対して他人のもの、その貸借。例えば無償で借りるとかね。あるいは賃料を払って借りる。これは占有と呼ぶ訳で。所有の意思がない占有。このように呼ばれているんですね。ではこれまでの経緯を振り返ってみたいと思います。
 当該の土地については、昭和35年寺島川こちらを埋め立てた当時から、これまで県が正当に所有をしてきたものと。まず、県としてはこのように認識をしているところであって。今回の一連の話があるまでは市から異論があったと、そうした記録は無い。市は昭和37年市の文化センターこちらを建設をされ、そして無償で使用されていた土地。このように我々は認識をしています。例えば、昭和44年10月に県が協定対象となる埋め立て地。その所有権保存登記これを行ってその1ヶ月後の昭和44年11月市が、今文化センターの土地になってる、市の公園敷地。これを今192号になっている国道敷地として分筆したんですね。市が主張するこの協定の締結などの部分、前提になるんですが、当然そうした時にも、この所有権移転の登記。こうしたものの依頼があった。でもそうしたものも一切何も動きがない、ということなんですよね。
 つまり県から土地を借りていると。こうしたしたまま。そして平成17年。つきましても国道北側の土地。国史跡これは県議会でも申し上げたところですけどね。指定をする際に県市で協議。これを行って市が県有地と認識をして史跡の範囲から外した。そういうことから言うとこれは県の土地だということを市自らが認めてくれているわけでしてね。そしてものをこう占有して自分達のものとしてそれを占有してるんだ。ということにはこの時点でもならないわけなんですよね。こういうことを考えるととてもじゃないですけどこれまでの間自分達のものとしてその占有をしてきたんだと。ということにはどう見ても客観的というか市の行為としてならないというふうに考えるところです。
 さらに今の市政になってからなんですが、旧文化センターのこの跡地その県有地の扱いについて、平成30年10月協議を開始をした時から一貫して市の方としては県に県有地利用の依頼これをしてきたことはマスコミの皆さん方も周知の事実であって、もし土地を所有をしているんだと、自分のものとして占有してるんだ、って言うんであれば当然そうした行為には及ばないということになります。また、これに加えてこれまで遠藤市長の方からは市の理事者がおよそ60年間、市長さんだけでなくて市の理事者の皆さんがおよそ60年間県から無償で敷地を借りていた。繰り返し市議会でも答弁をしている。つまり賃貸。無償で借りていると。これは市の方でもそうした認識されていたってことは明らか。だから市は本来所有者であるならば行うはずのない行為を繰り返し行なってきたと。県有地と認めた上で使用してきたことは明らか、ということですから、とても所有の意思を市が持っていたとは考えられないということでね。これで市はこの交換協議が無期停止無期限停止となった後に突如60年前に県との協定が締結されたこと、これがまあ推認できるんだと。そして土地の所有権は市に移転をしている。こうした主張された。
 でも今回はそうじゃなくて自分たちのもの、取得してきてるんだと。また主張を変えられたのね。だから非常にここはわからない。というか逆に言うとこれから例えば徳島市さんにお願いをされてそれを何かに使うんで公共目的なんで土地を是非無償で貸してほしいと、いいですよ、協力したらいつのまにかこれは自分たちのものなんだと。言われてしまうっていうことになる。そういう主張だと。これをやはり市の側としてはもっとわかって発言をされないと、とんでもないことになってしまうんじゃないか。市の行政があらゆる面で支障をきたしてしまう。市から土地を貸してくれ、言われると危ないぞ。20年経ったら自分のもんだ。こう言われちゃうよ。よく大学の時そうした事例ケースメソッドとしてやってきましたけどね。いろはのいの世界ですけどね。だから今回の話っていうのはご自分たちで主張されてきたことがそれを否定して次のものになる、ということで本当に大丈夫なのかなと。非常に心配をしているところでもありますし、今回の主張これしてしまうと、これから市の行政様々な点で信頼関係を、別に県ということじゃなくて、県民の、あるいは市民の皆さん、あるいは様々な企業団体の皆さんとの関係で大きな支障になるんじゃないのかな。大丈夫かな。逆に心配こそすれと、いう感じですよね。

(毎日新聞社)
 市の方で市議会閉会後に県と話し合いの場を設けるということだが、その話し合いには応じるつもりなのか。

(知事)
 今回の2月の定例県議会のこの場でも様々な議論がなされたところでありましてね。逆に今回色々な形でその市の方が変えてくると。最初はもう借りる約束したんだ無償でといったところから、今度はいや交換で市にメリットがあったらその方がいいんじゃないって言ったらいや逆に、じゃあ交換で。でもその途中で協議をね全然違う「市議会の附帯決議」を打ち破ると。その附帯決議も市長さん自ら守らなくたって法律違反にならないよって。今回「新型インフルエンザ等対策特別措置法」の「附帯決議」が今なされようとしてるじゃないですか。だからあの場でも私申し上げたでしょ。総理とか私が国会あるいは県議会の「附帯決議」これを破ったり、そんなものは守らなくていいんだといったら大変なことになるって。今回そのもの、たとえばこの今回の特措法の「附帯決議」、総理がなんかの時にあんなもん守らなくてっていいんだよってもしいったら、それこそ国が持たないことになる。そうしたことが市では行われたということもやはりもっともっとね、多くの皆さん方がお考えをいただく必要があるんじゃないかということで、先の2月の県議会、この中では、たとえば市がその前に主張していたね、その昭和、その土地の部分について、何か交換の分があったんだとかいう話が出てたじゃないですか。
 こうした点についても、昭和34年当時のことで、この時には地方財政法第8条ってのがありましたね。たとえばその無償譲渡するとの議会の議決が必要と。こういったことがあるんですけど。議会のその諮った記録がないとか。当時は財政再建団体、徳島県はだったもんですからね、当然のことながら無償あるいは物を交換するとかそうしたことはできない。規制がなされた、つまり夕張と同じ状況が約10年間続いた訳なんですけどね。こうしたことの中から県議会の場によって、市っていうのは交換協議、やるつもりもともとなかったんじゃないのかとか。こうした話がどんどんどんどんこう出てしまったわけですよね。
 ですから県議会から言われた話なんですが、生の言葉として少し申し上げていくと、市は協議をやめようと言っている。これ以上の協議の継続はもう不可能だとか。あるいは市は後付の理由で市有地として主張しているんだが最初から話し合いする気はなく「優先交渉権者の選定」これだけを急ぎたかったと。そのために市議会の附帯決議に続き新ホールの早期整備に関する決議も新たにされましたよね。
 たとえばあの場所に作るといったものが否決をされて、とにかく県との信頼関係をきっちりとといった決議が通されたと。そちらについての決議も守る気はなかったんだと。あるいは市は行政手続きをないがしろにしている。県民の利益、県益にとって何が重要であるかしっかり考えてまずはこの問題に取り組んでもらいたいと、こうしたものが実は県議会の場で、全て出された話ですから当然のことながら我々としてはそうしたものを重く受け止めて今後を見守っていきたいということになるんではないかと。我々はしっかりと県議会、そうしたもののご主張を尊重していきたいとこう思っています。

(幹事社)
 他にありますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、終了させていただきます。知事ありがとうございました。

(知事)
 それでは、よろしくお願いします。

 
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