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令和2年1月24日 定例記者会見項目別

公的公立病院について(質疑)

(徳島新聞社)
公的公立病院の件で。厚労省が先日、鳴門病院を外すという発表をしましたが、その受け止めについて、まずお願いします。

(知事)
はい。厚生労働省が2025年問題ということで、病床などを含め公的あるいは公立病院の再編を迫ると。しかも年限を昨年の時点でしたんでね、今年の9月までにそれをやれと、こんな話が突然出てきた。そして公的公立病院のみ、民間病院ではなくですね。424。突然これも公表をしたんですね。これはおかしいではないか、ということで、まず、全国知事会長、私の名で、そしてさらには、全国市長会、町村会、こうした皆さん方とも諮らさせていただいて、3団体の会長名という形で、これはおかしいと。やはり、しっかりと、もっともっと公的公立病院のあり方、こうしたものをただの9項目だけで選ぶ。あるいは、そのデータがどういうデータを使ったのか、本当に最新のデータなのか、何年も前のデータなのか。こうした点でも大変疑義がある、ということで、強く抗議を申し立てたと。これは会長声明など出させていただきました。そうすると直ちに、総務省高市大臣の方から、総務省、そして厚生労働省で国・地方協議の場、これを地方3団体全国知事会、全国市長会、そして全国町村会との間で持ちたい、ということで、全国知事会の方では私の方から社会保障常任委員長に任命をさせていただいた、鳥取の平井知事さんに。そして市長会、町村会の会長さんと共に。そして、厚生労働省、総務省の方はそれぞれ副大臣が出て、国・地方協議の場、これを行うと共に、私の方からも、総理や関係閣僚が集います国・地方協議の場。また11月11日総理官邸で行われました全国都道府県知事会議。こうした場におきましても、私、あるいは平井委員長の方から直接総理へ、こちらの方に伝えさせていただいたところであります。そうした結果、まず、厚生労働省の方からは、そのデータについて洗い直しをするということ。また、公的公立病院のみということではなく、やはりこの地域医療構想を作り上げていく、ということでは、国と都道府県ともに責任を共有をするという立場にありますので、今後、都道府県が地域医療構想を2025年問題に対応するためにしっかりと地域に根付くものとして、また、将来をしっかりと持続可能なものにしていく。そのためには、民間病院のあり方、これもしっかりとデータとして示す必要があるであろうと。さらには、仮に国の求める形で病床を減らす、つまり、ダウンサイズ、このように呼んでおりますが、そうした場合にはしっかりと国からも支援を行うべきではないだろうか。例えば、ということで、ここは直接、国・地方協議の場で加藤厚生労働大臣に私の方から申し上げたところでありますが、やはり我々都道府県も責任を共有しておりますので、国と都道府県で作り上げている。そして医療・介護などに対応していく。特に、2025年問題。地域医療介護総合確保基金。国が2、都道府県が1の割合でこの基金を作り、そしてそれをハード、ソフト両面から使っていく。こうしたものに別枠でこれを設けるべきではないだろうかと。こうした点も直接申し上げたところ、加藤厚生労働大臣から「これは受け取らしてもらいたい」と。こうしたお話があって、厚生労働省と総務省の方で国の対策として、また地方財政対策としてもしっかりとダウンサイズ化した病院に対しては、フォローしていく。こうした方向性が定められました。そして今回、今ご質問があったように7病院。こちらがデータが少し古かった。あるいは、厚生省の捉え方が少しマズかった。ということで、徳島県鳴門病院はじめ、7病院が除外をされる。しかし、新たな病院が加えられ440機関と。ただし、民間病院のデータなどもいただくという形になり、これからはこうした点を踏まえ、確かに、ダウンサイズ化をして、新たなニーズを国、あるいは県の方で作っているこの確保基金などを活用して行う、という所に対しては、そうした支援。あるいは、今後、場合によっては、なくなってしまうという可能性もあるのかもしれませんけどね、全国的に見て。そうしたものを国、あるいは都道府県との間で地元のそれぞれの病院と連携をする中で、今後のあり方を打ち出していく。こうした方向に今なっているところです。

(徳島新聞社)
今回、鳴門病院が除外になったという点についてコメントをお願いします。

(知事)
ここはいわゆる厚生労働省のデータが古かった、という話が言われたということですので、そうした意味では、徳島県鳴門病院。その5つの病院の中に指名をされ、しかも公表されてしまったということで、地域住民の皆さん方、これは鳴門市というだけではなくて、板野郡であったり、あるいは淡路島の皆さん方、香川の東かがわの皆さん方も、実は徳島県鳴門病院に通って来られているんですよね。こうした皆さん方が実は押しかけて来られて、本当に無くなってしまうのかと。こういった誤った情報になってしまった、ということがあって、徳島県鳴門病院の正面玄関に行ってみますと、そこに張り紙をしてあって、決して無くなるということじゃないんだ、ということで、そうした理由についても書いていただいていたんですが、そうしたことが、今回、誤りだったということになった。ということで、地域住民の皆さん方、あるいは通ってこられていた患者さん方、そうした不安を煽ってしまった、といったことに対しては、本当にもう残念なことだと。このように思っています。
しかし、徳島県鳴門病院の中でもお医者さんはもとより、看護師さん、コメディカルの皆さん方が、これを機会に、今後の徳島県鳴門病院のあり方。あるいは災害対応、こうしたものをしっかりと考えようじゃないかと。いわゆるタスクフォース。これを全部署の皆さん方の代表で作り上げられまして、私もその第1回の会合には出席をさせていただいて、全ての皆さんと意見交換をさせていただいたところでもありますし、今申し上げたこの厚生労働省から出した、国・地方協議の場。そして、私が出席している総理と話し合う、国・地方協議の場。そうしたところでの論議。こうしたものも直接、出席の皆さん方にさせていただいた。ということで、災い転じて福となすというのか、ピンチをチャンスに切り替えるというのかね、良い方向に徳島県鳴門病院としては、是非持っていっていただくとともに、地域住民の皆さん方にそこまで頼られているということ。それを是非、今後のいい医療提供、平時、災害時にしていくね、そうした病院へと、その自負にしていただきたい。このように思っています。

(徳島新聞社)
加えて、最初公表したことを撤回するという、国の対応についてどうお考えでしょうか。

(知事)
困ったもんですよね。こうしたことは、決して今回の病院だけではなくて、様々な統計データの問題がありましたよね、一連のものが。だから、やはりそうした点について、やはりこれだけの影響を与えてしまうんだ、全国に。っていうことをもっともっと、やはり身近に感じていただく、ということが重要じゃなかと。例えば、今回の件でも、全国知事会、私の名前でパチンとまず発表した日に、そうした声明をもし出していなかった、としたら、都道府県も市町村も皆認めた、という形でそのまま走ってしまいますよね。今回は、そうした意味で動けたんですけど、必ずしもね、全ての分野でそうできるか、というと、その点もやはり確実ではないわけですので、やはり国の方として、まず発信源としてそうしたデータの重要性といったもの。また、今回のように9項目だけで選ぶというね。例えば、こうしたものをやってみたいと思うがこの9項目でいいだろうか、といった点、少なくとも我々都道府県の方にも事前に言っといて頂かないとね。もし、言っていただいてたら、このデータ古いんじゃないとか、9項目だとおかしいでしょうとか、民間病院に同じものをやってる診療科を持ってる民間病院が近くにある。近くっていうのは、例えば一定の距離だとした場合に、離島の場合と中山間地域、あるいは、東京23区内で全く状況が違う。同じ10kmでも全然違うわけだよね。だからそうした点について、これおかしいでしょ、ってアドバイスをすることができる。でもそうした機会もなく出された。これはね、やっぱりまずいんじゃないかと。やはり我々、地域医療構想、国の方もね、都道府県と共に作り上げると言っているわけで、そのための重要な方針、そうしたものが、やはり我々と事前に共有をしておいて頂かないと、今回のような混乱を招いてしまう、ということになりますんでね。もっともっと我々地方と共に責任を共有をしていっていただきたい。決して国に我々も責任を押し付けよう、なんてことは全然思っていませんのでね。ということで、今、全国知事会、私が会長になってからは、国と共に責任を共有をする、一層行動する知事会。このように標榜をさせていただいていますんでね。今回は厚生労働省が中心ということではありましたが、やはり、各省庁の皆さん方もね、もっともっと我々都道府県、地方を信頼していただいて、そして、国と共に、しっかりとこの国、今なかなか世界情勢を見ても大変な状況に日本はあるわけですんでね。この国を良い方向へね、持っていけるようにできればと。こう考えています。

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