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令和2年1月6日 年頭(臨時)記者会見 フルテキスト版

新年のはじめに(説明)

(幹事社:司会)
年頭の臨時記者会見を始めます。知事よろしくお願いします。

(知事)
新年あけましておめでとうございます。
それでは、恒例となりました、年頭の記者会見、今から行わさせていただきたいと思います。
まず、年頭、恒例となっております、干支の未来予測、こちらから入りたいと思います。よく、今年は子(ね)年。ちょうど干支が一巡をしてスタート、子年になる。このように言われますが、でも、ただの「子」ではないんですね。「庚子(かのえ・ね)の年」ということになります。
まず「庚(かのえ)」。これは、これまでの流れ、これを痛みを伴って更新をする。このように呼ばれています。そして「子」。こちらは、陽の象徴であり、そして増殖の象徴でもある。このように言われ、「庚子の年」は、これまでの乱れた流れ、世と言ったものに、新たな相、これが現れてきて、そして痛みを伴い陽の新時代が幕開けをする。このように予測をされています。
では、今年どんな流れになっていくのか。この未来予測が合うかどうか、こうした点含めて、以下、お話をしたいと思います。
まずは、何と言ってもこの国、あるいは我々地方。まさに国と地方が共に責任を持ち、二つの国難に対峙していかなければならない、災害列島とそして人口減少であります。
昨年の9月3日から全国知事会長を拝命をし、国・地方協議の場、あるいは、政府主催の全国知事会議。こうした場で総理をはじめ各閣僚の皆さん方に事あるごとにこの二つの国難に対しどう対峙していくのか。その必要性を申し上げてきたところであります。
特に、災害列島、これを迎え撃つ。そのためには、やはり、平時から復旧復興といったものを考えていく、「事前復興」という考えをまず国土強靱化の基軸に据えるべきである。そしてもう一つは具体的な手法として、同じ災害を受けても二度と同じ被災を受けない。つまり、機能向上、「再度災害防止」、この考え方をしっかりと入れる必要がある。このように提言をいたしました。その結果、総理の方からは、「想定外は許されない。国家百年の大計として国土強靭化、加速をしていく。」こうした話、決意表明がなされました。
また、我々が提言をした18の提言。台風、特に19号を受けてということでありましたが、これも直ちに11月7日、「被災者の生活と生業(なりわい)の再建に向けた対策パッケージ」として取りまとめられるとともに、12月13日補正予算案。さらには、令和2年度の政府予算案、地財対策などの中にこうしたものが具体的な施策として織り込まれることとなりました。
そして人口減少。これにしっかりと迎え撃つ、対応するためには、やはり、地方というよりも、この国の魅力を高めていく必要があるんではないか。こちらも今まで全国知事会というと、「地方の知事達の主張の場ではないか」と言われてきた。特に、大都市部を抱える知事さん方からは、「アウェイ感が強い」と、このように言われて参りました。
そこで、私は知事会長就任にあたって(掲げた方針の)三つのうちのひとつに、大都市部を抱える知事さん方、そういうところと地方部の知事達がまさに国と責任を共有をして、一致結束をして対応していく必要があるんだ、とこのように申し上げたところであり、その意味では、やはり東京一極集中の是正ということだけを御旗に掲げるんではなく、若い皆さん方、あるいは海外の皆さん方が日本に、また、47都道府県に魅力を感じていただく。自己実現をするんであれば日本だ、こう考えていただく必要があるわけでして、そうした意味では、新たな未来技術と言われている5Gをはじめとするインダストリー4.0、相まったSociety5.0、こうした技術を駆使をしていく。
例えば、遠隔医療、またスマート農林水産業、こうしたものについてしっかりと地方創生の中に次元を高めて総合戦略に位置付けるべきではないか。こうした点も強く申し上げてきたところ、総理の方からは、「地方創生にこの国の未来を託す」という言葉も出、そして約束どおり昨年中に、国の「まち・ひと・しごと総合戦略」が打ち出され、このSociety5.0、ローカル5Gの免許受付スタートなどについても、昨年のうちからスタートを切ったところでもありました。
そうした意味では、この地方創生、我々が申し上げる、そしてさらには、この中にSociety5.0はもとよりのこと、国土強靭化といった点についても位置付けられることになる。つまり、安全で安心なところに人は移り住むものであり、安心をしてそこに住み続けることができる。まさに新たな地方創生、そうした価値概念がここに打ち立てられることとなりました。
ということで、今年一年、徳島としては、やはり知事会長県として、この地方創生の新次元の展開。その意味でも徳島ならでは、そして日本を率いていく、その道しるべとなる新たな総合戦略。これを県内24市町村の皆さん方と共にしっかりと築き、これをこの国全体の羅針盤にしていく必要があるんではないか、このように思うところであります。
また、新たな流れとして、インバウンド、こちらも大きな幕開け2年次目となります。
昨年は、ラグビーのワールドカップ。そして「ONE TEAM」が流行語大賞となりました。今年は東京オリパラの年となり、そして、この中でやはりこの国全体が世界中から、より注目を受けてくる。徳島としてもしっかりと事前キャンプ、こうしたものに対応していく必要があるんではないかと考えております。
さらに、これが3年次目となる「ワールドマスターズゲームズ2021関西」。とうとう2月1日から一般受付、エントリーがスタートとなるところでありまして。そうした意味では、ラグビーワールドカップ、東京オリンピック・パラリンピック、そしてワールドマスターズゲームズ。この3年連続で行うという「日本スタイル」といったものが次期パリ・フランスへの大会へと引き継がれ、まさに世界標準となる、このように考えるところでありまして。これからは新たなインバウンド、こうしたものも、2030年の6,000万人へ向かってテイクオフ。
当然、その間には、「大阪関西万博」これが射程圏内に入ってくることとなりまして。こうした点で日本の新たなインバウンド時代幕開けと言って過言ではないかと思います。こうした大きな流れの中で、さあ徳島がどう施策的にも取組んで行くのか。以下、俯瞰(ふかん)をして参りたいと考えております。
まずは、やはり国の政策創造の場、本庁機能といったものを地方ならでは、そうした地に展開をしていく、日本初のものがいよいよ新年度スタートとなります。消費者庁3年間、ともに取り組んできたその成果。また、G20消費者政策国際会合、これが結実をするレガシーとして消費者庁の本庁機能である「新未来創造戦略本部」、こちらが80名規模で展開をする運びとなります。また、消費者庁としては新たなチャレンジ。まさに、G20消費者政策国際会合、そのレガシーとなります、「国際消費者政策研究センター」がいよいよ同時に付置をされ、そして秋には国際会議。また、学術会議などMICE(マイス)、こうしたものの展開が具体的に実施されることとなります。
当然、徳島としては消費者庁の皆さん方と共にしっかりと力を合わせ、日本の消費者行政の中心拠点ということだけではなく、まさにG20消費者政策国際会合のレガシーとして、世界のその拠点となるべく、これからは取り組んでいく必要があるわけであります。G20の消費者政策国際会合、参加をいただいたメンバーの皆さん方との間でネットワークを新設していきたいと考えております。そして、秋をターゲットとする国際会議。こうしたものにこれから徳島からと、いった形を作り上げていくことができればと考えております。
次に三大国際スポーツ大会。特に2年次目となる東京オリパラであります。
徳島では、事前キャンプとしての国の定めるホストタウン、すでにドイツ、カンボジア、そしてパラリンピックではラグビーワールドカップ。そのレガシーとしてのジョージア決まったところでありますが、1月20日、残るネパールの皆さん方との協定がいよいよ締結となる運びとなりました。
(パネルを掲示)
ネパールの皆さん方とは平成27年カトマンズで起きた大きな地震。カトマンズはネパールの首都となるわけでありますが、そこで「徳島ネパール友好協会」の皆さん方からの呼びかけもありまして、徳島県としてもご支援を申し上げた。これが一つのきっかけとなり、首都にある様々なスポーツ施設が被災後、なかなか再建がままならない。
そうした中で、是非オリンピックに向けてネパールの代表選手、そうした皆さん方が強化をしていきたい、その場に協力をしていただけないだろうか、ということで、昨年はネパールのアーチェリーと水泳の代表チームが徳島ですでに事前キャンプを行ったところであり、いよいよネパールオリンピック委員会の皆さん方との協定の締結運びとなったところであります。こうした形で4カ国のホストタウンとなる徳島でありますので、しっかりとこの東京2020オリンピック・パラリンピック取組みを進め、そしてインバンドの新しい形を徳島から展開をすることができればと考えております。
こうした中で、それを記念をする大会、こちらも徳島で。3月22日「とくしまマラソン」であります。今年の東京パラリンピックこれを記念をいたしまして、車いすでのマラソンロードレース。こちらを今回行いたいと考えております。ランナーの皆さん方よりも先にスタートを切っていただく形をとりまして、四国三郎橋の北詰まで、こちらを走行をしていただければと考えております。
また、ワールドマスターズゲームズ。先ほど申し上げた2月1日から一般エントリーということになります。そして徳島では正式競技、さらにはオープン競技合わせて12競技種目行われることとなりますが、実は今年のうちからその競技が開始となります。こちらがいよいよオープン競技となっている軟式野球。こちらを徳島、鳴門、阿南、それぞれの球技場によって今年の秋、行う運びとなります。いよいよ3年次目のワールドマスターズゲームズについても、テイクオフとなるところであります。
また次に「強靱とくしま・安全安心」のことについて、やはり、今消防団の皆さん方が、まず最初に「いざ発災」となった場合には、駆けつけていただく避難所運営と、そうした点で女性の皆さん方の感性、これが必要である。また、女性消防団員の皆さん方の活躍、こうしたものがよく言われることとなっております。
そこで、11月には第26回となる「全国女性消防団員活性化徳島大会」。3,000名の皆さん方に参加をいただく予定となっているところでありますが、そのやはり気運を高めるプレ大会がいるんではないだろうか、ということで1月16日となりますが「女性活躍・加速」をテーマといたしまして「地域防災力向上シンポジウムin徳島」を開催をし、この活性化大会に向けてのテイクオフとさせていただければと思います。
また、県土強靱化といえば、やはり命の道となるところであります。
平時においては、産業活性化、あるいは観光振興など。また地域の皆さん方にとっての大動脈。また、いざ発災となった場合にはその命の道として阿南道路についてであります。
こちらにつきましても、国道55号阿南道路。今まではちょうど那賀川大橋のところが2車線になり、今までの4車線から急に2車線へと、いうことでボトルネックとなってまいりました。ここには、辰巳工業団地、徳島でも有数の工業団地となるところでありますが、朝夕の大渋滞、こうした点が長らく指摘をされてきたところであります。しかし、この国道55号阿南道路。この4車線化工事の完成ということになります。
(パネルを掲示)
こちらはちょうど那賀川大橋の両サイドということになります。那賀川大橋北詰の立体交差化による4車線化。いよいよということで、3月に今予定がされているところであります。また、具体的な日時が決まりましたら、国と共々発表をさせていただければと思います。こうした形で国土強靭化、県土強靭化も一層加速をしていくことができればと、ハードソフト両面から考えるところであります。
さらには、先ほどの未来技術、この導入といった点であります。
特に5G。その実装をということで、12月24日から国の方がお約束どおり年内からということで、昨年ローカル5Gの免許受付がスタートとなりました。徳島では、海部病院と中央病院間での5Gを活用した遠隔医療、その実証実験など具体的な対策を進めているところでありますが、全国のトップを切りまして、このローカル5Gの免許、すでに申請をさせていただいたところでありました。年度内には免許がおりるんではないか、そして県庁はもとよりのこと県内の企業の皆さん方にも、ローカル5G、5Gをいち早く体感をしていただける。こうした体制を進めていくことができればと、このように考えるところであります。
こうした形で今年一年大きな流れ、まさに干支の未来予測のとおりになっていくんではないのかな。このようにも思うところであります。多くの課題を抱える中で昨年からではありますが、その流れを大きく変え、そして、陽の新時代の幕開けをしっかりとゲットをする。こうした令和2年、1年間にしていくことができればと。このように考えておりますので、どうぞマスコミの皆さん方におかれましても、様々な点での徳島の施策、また、全国知事会での施策といった点を発信をいただきますよう、よろしくお願いを申し上げまして、私からの年頭のまず会見とさせておきます。どうぞ今年一年よろしくお願いを申し上げます。

(幹事社)
では質問がある社は、お願いします。

消費者庁について(質疑)

(徳島新聞社)
先ほど、消費者庁のお話しの中で、秋をターゲットにした国際会議とおっしゃってましたが、具体的にどういうふうな会議にされるのか、決まっていればお願いできますか。

(知事)
この会議についてはもちろん消費者庁と連携をして行なっていく。つまり、ちょうどG20消費者政策国際会合を閉じるときの伊藤長官消費者庁長官のぶら下がり会見の時に、いわゆるG20消費者政策国際会合ほどではないが、やはり徳島に新たな拠点を構えそして新たな国際会議、あるいは学術会議、こうしたものをどんどんやっていきたいと。こうした決意表明がなされ、そうしたものが令和2年度の消費者庁予算の中で3.9億円認められたと。この中にそのものが入ってくるということで、もちろん国会での審議といったものがありますので、その具体的な内容については、まだ我々も消費者庁の方から伺ってるところではないですけどね。国会審議などを通じて、あるいは政府予算の成立と、こうしたものを受けて具体的に進み始めるということで、予算案の中には盛り込まれているわけでありますので、先ほども少し申し上げた2月中にはこのG20消費者政策国際会合に参加をいただいた皆さん方との連携ネットワーク。これをしっかりと立ち上げて、そして消費者庁の皆さん方とともに、この国際会議、これをしっかりと成功に結びつけていく。あるいは毎年のように徳島で、日本で、世界の中核としての消費者政策、これを行っていく。当然、G20消費者政策国際会合の時に、宣言がなされているところであり、我々としては世界の皆さん方と力を合わせて、やはり持続可能な社会を築き上げていく。つまりSDGs。これをしっかりと消費者政策といった観点で具現化をしていくということも、徳島としての徳島版SDGs本格展開と合わせてしっかりとその中身を詰めていきたいと。このように考えています。

今年の抱負について(質疑)

(NHK放送局)
色々お話しがある中で、5Gですとか、東京オリンピックですとか、色々今年新たな取組みがあると思うんですが、知事としての今年の抱負、どんな一年にしていきたい、どんな徳島にしていきたい、というところを改めて教えていただけますか。

(知事)
やはり昨年の時から二つの国難という人口減少、災害列島と。はっきり申し上げて昨年よりも今年の方がこの二つ、より厳しくなってくるんではないか。当然人口のトレンド、これを見れば昨年よりもより厳しくなる。
また、地球温暖化の状況、異常気象。これを考えると当然のことながら昨年よりも今年の方が厳しくなる。だから、スウェーデンの少女であるグレタさんがね、あそこまで言うことが注目を世界中でされると。それは世界中の皆さん方がこの地球温暖化、異常気象、これを大変危惧しているということの現れということになります。
ということで、昨年はこの二つをそれぞれにという、スタートはそうだったんですが、やはり結果として安全で安心のところに人は移り住み、そしてそこに住み続けるということになりますので、この国土強靭化、災害列島を迎え撃つといった点も人口減少を迎え撃つ地方創生の第2幕。この中にSociety5.0の新技術。これと合わせる形でしっかりと対策を打ち込んでいく。いわば一点にこれを集約することができた。そして、国とともにその方向性を共有することが、昨年度できたところでありますので、我々としては徳島県はもとよりのこと、全国知事会といたしましてしっかりとこの地方創生第2幕。そして大都市部を抱える都府県と、そして地方部の県が、お互いがいがみ合うということではなく、しっかりとこの国の危機的な状況といったものを共有をし、国と責任を共有をして、そして一致結束をし、具現化をより早く進めていく。こうしたものをしっかり舵取りをしていきたいと、このように考えています。
そうした意味ではインバウンドというね、明るい話題。これについても東京オリンピック・パラリンピック、いよいよ開幕となるところでありますので。私としてもちょうど4月16・17日は徳島で聖火リレー。当然、日本中の耳目、世界の耳目は、そこの時点では徳島に集まることとなりますし、またオリンピックの開幕が一体どういう演目になってくるのか。こうしたところもその最終の結実を見たいなと、いった点もありますので、しっかりとこのインバウンド対策といったものについても、地方を挙げて、そして国とともに行っていければと。
ということで、今回新しい試み。これも実は全国知事会長就任の時に申し上げた(方針の)三つのうちの一つ。全国知事会のいわゆる政策形成、あるいは政策提言、こうした能力の向上。相まってプレゼンスの向上。つまり存在感の向上を進めるんだということで、今年はオリンピックの影響がありまして、例年は地方で行う全国知事会は7月の下旬に行なっておりましたが、今年は6月3・4・5日。1ヶ月以上早めて滋賀県で行うこととなります。この場でしっかりとそのチャレンジをやってみようと。
つまり、今日的なテーマ、これを定め、知事達を中心として場合によってはオピニオンリーダーの皆さんにも加わっていただいて、円卓会議、これを行い、そして今日的な課題について、それぞれ知事がパネラーとしてしっかりと語り合っていくと。場合によっては激論になることもあるでしょうし、場合によってはそれが国への政策提言の一番の礎になるということにもなると。新たなチャレンジ、今回行ってみたいと。今それを進めてるところでもあります。
ということで、二つの国難。これを解決をすべく、今では大きく一つの1点に取りまとめられた地方創生第2幕。新次元での展開。これをしっかりと舵取りをしていくことができればと。このように考えています。以上です。

(幹事社:司会)
ほかございますでしょうか。知事ありがとうございました。

(知事)
はい。それでは皆さん方、どうぞ今年一年よろしくお願いいたします。

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