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平成31年3月18日 定例記者会見 項目別

統一地方選挙での無投票について(質疑)

(徳島新聞社)
 統一地方選の関連で、県議選が7選挙区で無投票の可能性が出ているんですが、このことについての受け止めと、無投票になることでの弊害でありますとか、担い手不足のことについてどのようにお考えなのか、お伺いできますか。

(知事)
 まだ、県議選は3月29日が告示日になっていますので、今7選挙区と見込まれるということで、最終確定ということではないのかと思います。鳴門が無投票が確定かと言われたら、選挙になりましたので、これはまだまだ分からないところがあります。やはりこれは徳島というだけではなくて、今日本全体の状況と。非常に政治に関心が薄くなってきてしまっている。ここは、なり手不足という御質問があったように、そこもこれお互い相乗効果というか、悪い意味では負の連鎖になっていると思うんです。
 ですから、本当に若い皆さん方が、決して若いという必要はないと思うんです。それぞれで業をなした、あるいは経験を積んでその世界としてはある程度分かったという人が、その経験を引き下げて、オールラウンダーとして行う政治の舞台に来ていただく。やはりこうしたいい流れを作っていかなければいけない。
 確かにかつては、松下政経塾とか、今徳島県の中でも各政党の皆さん方がそれぞれの塾を作っておられるんですよね。未来塾などということで。そして政治を志す皆さん方の養成を行っている。これも大切なことですし、私としては自分の経験から、自分は役人から知事という政治の世界へ飛び込むことになったんですが。やはりもっともっと公務員の皆さん方が、やはり、例えば、市町村行政にしても、県行政にしても、国の行政にしても、根本は行政なんですよね。だからこの皆さん方がもっともっと、本当はチャレンジしてもらいたいと思うんです。
 ただ自分の経験、ただ私の場合は、同期15名の中で自治省、今は総務省ですけど。3人が知事をやっていますし、一人は福島の市長をやっていますから。そうした点から言うとということかもしれないですけど、15名最初に入ったときはほとんど政治職、将来、政治家になりたいという人間はいなかった。一人ぐらいちょっとやってみてもいいな、でもその本人はなっていないですけど。
 だからそうした意味ではやはり、その行政にしても、あるいは、農林水産業にしても、ものづくり産業にしても金融関係もマスコミもそうなんですけどね。やはりそうした経験を積んである程度、この世界は分かったなと。やはり、ある程度分かったなという感覚がないと、中途半端になる部分もあるんで、そうした人は是非チャレンジしてもらいたいなと。できればチャレンジできる制度。つまり何が問題かと言うと私も出るに当たって、当然、私はもう、確実に厳しいんじゃないかと、最初太田知事さんとやったときは言われてましたからね。ではもし駄目だったら次はどうしようか、何てことも、考えなきゃいけないわけですから。
 そうした点は皆さんあると思うんですね。政治は水物。選挙があるわけなんで確実に勝てるということはない訳ですから。だからそうした点を考えると、やはり、万が一駄目だった場合に、次また戻れるようなシステムが、もしあれば、恐らく大分変わってくるんじゃないのかなと。
 一時期は議会を行うのを夜間でやって、なるべく、みんなが行ける時間帯にしようとかって話して。それより根本的なのは、やはり、例えば、今日ここにおられる記者の皆さん方って、皆さんものすごくそれぞれの社で優秀な方が集まっておられるけど、じゃあ選挙に出ようか。恐らくここでアンケート調査したらゼロじゃない。本当に出てもらいたい人がたくさんいるんだけどね。だからそれと同じなんですよね。何で出ないかんのやって、みなさん思うと思うのね。でも皆さん方の先輩で出てる人たくさんいるわけなんだけど。だから、もし、駄目だとしても、また再び、例えば、ある一定の期間はちょっとすぐ戻るとまずいということがあれば、少し、あるいはワンクッション違うところでもあるとか。また戻るということがあればチャレンジされるんじゃないか。当然、御家族があるわけなんで、どうするの、明日から路頭に迷うじゃないのって。こんな話になっちゃう。だからそこのところを解消しない限りは自分の経験からしても、これは皆さん方と言うか、多くの人にも是非政治に参画してくださいと言ったって「ちょっと待ってよ」ということに絶対なると思うんですけどね。特に中堅の皆さん方は子育て世代だから、明日から職を失ったら、大変なことなるわけで。
 だからやはり、そういう救済制度っていうことは悪いかもしれないなあ。やっぱり、そういう一つのキャリアシステム。たとえチャレンジしても駄目だったら再び、捲土重来(けんどちょうらい)する場があるんだ。そしてまたチャレンジできる。こうした制度をやはり、日本作らない限り、どんどんどんどん無投票。何せ前回のときにお隣ですけど、香川県議会選挙の高松市選挙区が無投票だったんです。あれはものすごくショックが全国を走ったのですよね。今回も、徳島選挙区。最初の頃は無投票じゃないかと言われ続けてきてたんで。そうしてた点を考えるとね、やはりそういうキャリアシステム、今こそ日本にいるんじゃないかなと。
 確かに大川村の話で、町村議会どうするんだということを未来ビジョンということで、2040年ビジョンと総務省も言ってますけど。それじゃないと思うね。やはりチャレンジをして仮に敗れたとしても、再びチャレンジをできるような、そういうシステムを今こそ日本は作るべきじゃないか。そしたら恐らく皆さん方、いずれ社に戻れますよということだったら、じゃあ一遍やってみようか。腕試ししてみようと思うでしょ。この制度があったら、恐らく、アンケート調査したら9割の人は、いややってもいいよと。だからそこなんだと。だから実際に選挙に出た。そうした人たちの気持ちをもっともっと汲むべきだと思いますよね。本当に優秀な人材を政治の場に送れていない日本だと、本当に思いますよ。

(徳島新聞社)
 知事は選挙を経てすることになると思うんですけど、県議でですね、無投票で当選した県議とですね、これが両輪として果たして機能するのかどうかという指摘もあるかと思うんですが、無投票の弊害といいますか、この部分についてはどうですか。

(知事)
 でもこれも有権者の方と被選挙を受けた人のお考えなんだと思います。無投票だったから悪いということではないです。つまり、無投票だということも評価の一つではあるわけで、あの人達(たち)が出るんだったら任せよう。あるいはチャレンジャーの人であの人達(たち)だったらまだまだ経験不足だからもう少し頑張ってみよう。そして次は、やってみようという声があるのかもしれないので。だから無投票だから悪い、確かに、有権者の人にとってみると自分の選挙権を行使できない。選択ができない。これに対しては問題だっていう方がおられるわけなんですけど。それは確かにそうなんだけど。しかし結果無投票ということなんだと思います。最初から無投票ではなくて。だからそこなんですね。最初から無投票ということと、結果、無投票というのは大きな違いがある。
 だからできればマスコミの皆さん方には国民県民の皆さん方に分かりやすくするためには、そういったところの解説も、どうして無投票になったんだろう。最初からそうなっていたのか。いや、そうじゃなくて今、私が言ったの一つの要素なんで、そうしたもので結果無投票になった。でも、次にはやはり選挙になるんじゃないか。また、そういうのも期待したいとか。何かそういう形で情勢分析と今後のあるべき姿をやはり、マスコミの皆さん方には出してもらいたいなと。それだけの分析力と提言力はマスコミの皆さんあるわけなんでね。
 少し昨今のやはり日本の場合全体的にマスコミの皆さん方が何かあると、まずは批判をしてみようということが多い。しかし、かつてはそうではなくて確かにおかしい、問題だと。だったらこうすべきじゃないかという。いわゆる、その提案というか、対案を出す。そしてそれに対して今度は逆に行政とか政治の皆さん方が、いやもう勝てないからもうその通りにしましょうということも多々ありましたしね。
 逆に、行政としてはやはり、県民、国民の皆さん方に知ってもらってなんぼのものなんで、ともに作り上げていくということが。つまりどう新聞、テレビで書き、流してもらうかも非常に重要。だから、ともに作り上げていくというのも重要という。かつては、そういう時代があったんですけどね。だから今一度、やはりマスコミの皆さん方のその分析力。そして、政策提言力をフルに活用していただいて、そうすると、恐らく、国民の皆さん方の見る目も変わってくるんじゃないのかなと。そうすると恐らく新聞ももっと売れるし、テレビの視聴率が上がるかと思うんです。

(徳島新聞社)
 関連で、18歳19歳で初めての統一地方選になると思うんですけれど、若者の投票率向上に向けて、何かメッセージなどあれば。

(知事)
 成年年齢がいよいよ2022年4月1日から18歳。その前に選挙権は先にということで、これはやはり若い皆さん方の意見と言ったものを政治の場へ。それは我々地方もそうですし国もそうなんですけど。そうした意味で、投票権が、18歳まで下げられたということですから、やはり、日頃から、政治、行政、あるいは、世の中の動きに関心を持っていただいて、そして政治に参画をしていく。こうした点、逆にチャンスが与えられたわけですから。是非この権限といったものを最大限に行使をしてもらいたいなと。その意味では日頃から同級生の皆さんとか学校の場で、こうした行政とか政治に対して話をしてみる。関心を持つということが重要かと思いますんで。日頃から、政治、行政に関心を持っていただいて、そしていよいよ、選挙がという場合には、その選挙権をいかんなく行使をしていただきたいなと大いに期待をしたいと思っています。

(朝日新聞社)
 先ほどの選挙に出ようという人が少ないというところで、元に戻れるようなシステムがあったらいいんじゃないかというお話なんですけども、知事自身が16年前に初めて出馬されたときは、もしも、結果的に僅差だったんですけども、もしも負けてしまったらどういうふうにされる予定でしたか。

(知事)
 身の振り方。これね。もうどうにもならない状態ですからね。それは、だから職安に行くか。確かに、大学の方からは、かつて教鞭(きょうべん)をとった、山梨大学の学長さんたちはね。駄目だったらいらっしゃい、いつでも。それは別に、徳島の知事選挙に出るからということじゃないですよ。いつでも来てもらえれば、飯泉さんの、飯泉先生と言われてましたけど。これまでのいわゆる論文だとか、あるいは、4年間教鞭をとった実績は残ってますからと。いつでも教授会にかけますからと。当時は、非常勤講師でしたからね。そういった有り難いお話もあったし。IT、ICTの世界では、そうした学の世界の皆さん方から、何かあったら、是非一緒にやりませんかっていう声もあったから、学究肌の世界に行くのかなというのはありましたけど。でもまずは、職安に行くんでしょうね。いろいろバラエティに富んだあれがありますからね、ハローワーク。

(朝日新聞社)
 ひとまず、何らかの仕事に就いてということでしょうかね。

(知事)
 でしょうね。それ以外ないですもんね。42歳ですよ。なかなかどこも雇ってくれるって難しいのはある。

(朝日新聞社)
 逆に職安からしても、この42歳の元自治官僚が来たら与える職に苦労するんじゃないかなっていう気がするんですけど。

(知事)
 というよりも42歳といったらなかなか雇ってくれないですよね、当時。今は、42歳引く手あまたで。当時、今から約16年前でしょ。とても不況不況で職はないし。42歳って薹(とう)が立っているじゃないですかみたいに言われちゃうんですね。しかも厄年、そんな人うちの会社に雇いたくないっていうのが正直なとこじゃないですか。ハローワークに行っても、いや一昨日いらしたらっていう世界になったでしょうね。
 だから、もう実感なんですよ、それ。実感、自分の今申し上げたのは。だからそこのところは当然、みんな考えるわけだから。だからそういった制度がもしあるんだったら一遍、腕試ししてみようという人はたくさん出てくると思うんですよね。やはりこの選挙のときって、退路を断ってくる、可愛そうだ、だから応援してあげようっていうのは確かにあるんですけど。でもそこに来てもらうためには、全員に退路を断って、是非来てくださいって言っても、家族に反対されて駄目でしたで、みんな終わっちゃうわね。
 どうやってみない。

(朝日新聞社)
 もう少し、足場を固めて考えてみます。

(知事)
 でも、制度ができたらチャレンジしてみたいと思うでしょ。だって常々こうインタビューしたり、取材をしたりするわけだから、もっと行政、もっと政治を良くしたいよな。あるべきだよなって思うじゃないですか。マスコミって。うちもマスコミ一家だからね。昔からたたき込まれてきたから。よくこの職をやっているよね。おやじが生きていたら泣いてるかもしれない。

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