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平成31年1月21日 定例記者会見 項目別

阿南市における農地転用について(質疑)

(徳島新聞社)
 阿南市で表面化した農地転用の問題についてお伺いしたいのですが、資材置場の名目で農地転用しておきながら、太陽光発電に利用されていたという実態が浮かび上がっているんですけども、まず問題の受け止めからお伺いしてもよろしいでしょうか。

(知事)
 今、農地転用の問題ということでありまして、優良な農地を一定の規模、しかもバラバラではなくて広がりを持って、そして確保する。これはまさに農業振興のためにはなくてはならないものであります。また、特に、阿南市は、本県にとっても、農業の一大産地、中心地ということがあります。
 また、一方で農業を営む皆さん方からしますと、やはり、農業用の倉庫であるとか。あるいは、駐車場といったものを、農地を利用してそうしたものを整備したいというご要請は、農業関係に付随するものとして当然そうしたものがあってしかるべきかな。
そして優良な農地であっても、ですから一定の条件を満たす場合には、農業用の倉庫であるとかあるいは、資材置場、駐車場もそうでありますが、これに転用することが特例としては実は認められているものであります。
 今、ご質問がありましたように、この資材置場などとして、転用目的が出され、そしてそれが認められた後に、太陽光発電所になっているということにつきましては、こうした、短期間のうちに、申請の目的と違う用途に供されているということであれば、公正かつ公平な農地転用の許可制度を運用していく上での課題であると捉えるところであります。
 そこで県といたしましては、この課題の解決に向けまして、転用許可の審査手続をより慎重に行うことが重要であると考えるところでありまして、先般1月11日付でありますが、各市町村の農業委員会あてにこうした旨、通知をさせていただいたところであります。
 ということで我々としてもしっかりと、この「農地転用の在り方」、また「その審査の在り方」というものを見直してみたいと考えています、以上です。

(徳島新聞社)
 阿南市以外の地域でも、同じようなとこがあるんじゃないかと指摘があるんですけども、全県的な調査についてはどのようにお考えでしょうか。

(知事)
 今、実はこの阿南市の案件が非常に多いということもありまして、国の方から調査の依頼が参ってるところであります。まずはこの阿南市の実態調査をしっかりとすること、全体の概要といいますか、そうしたものを把握することに繋がるんではないだろうか。ということで、今しっかりとまずは、阿南市、阿南市農業委員会、こちらの方に対しまして、実態がどうであったのかをまず出していただく。国から求められているということがありますので。そしてさらにこの書面というだけでは、足りない部分があると思いますので、阿南市農業委員会から調査結果が提出され次第、その調査結果の詳細の内容であるとか。あるいは転用許可の事務処理の状況については直接聞き取り調査を行わせて頂きたいと考えております。

(徳島新聞社)
 現状では、まだ阿南市農業委員会の方から報告書は上がっていていないということでしょうか。

(知事)
 はい。1回出された部分はあるのですが、不備な点があるので、もう一度しっかりとその調査票をしっかりと埋めていただきたいということで、まだ最終に頂いている形にはなっていないということです。

(徳島新聞社)
 阿南市でしっかりと実態を調査することが全体把握につながるという話であったんですけども、知事としても他の市町村でも同様な事態が起きているというようなご認識なんでしょうか。

(知事)
 ここは、ですから今回の阿南市の実態を、件数が結構多いものでありまして、国の方から求められた対象というのが、平成25年4月1日から平成30年12月末までということでありますので、また数的にも多いということで、しかも農業の振興地域でもある。全体のその状況が把握できるんじゃないかと思っています。

(徳島新聞社)
 阿南市では、阿南市農業委員会が調査していると思うんですけども、ほかの地域でも同じようにやっていると、それが、阿南市の実態把握が、全県の把握につながるというのよく分からないのですけども、そこは。
 
(知事)
 傾向がわかるということです。今一番問題だったのは、農地転用の目的が資材置場である。そしてそれがそう遠くない期間に、ソーラー発電所に切り替わっているということでありますので、こうした、その流れ、つまり、申請目的と、実際に使われてるもののチェックということです。これは、全国でバラバラの点はあるのですが、そうした点についてどういう、その流れでこういう形になったのかというものをつかむことによって、全体把握の一つのきっかけということです。傾向がわかる。
 当然それぞれの農業委員会に権限を付与して、権限委譲という形で下りてもありますから、それぞれが独自性を持って、この農地といったものをどのように利活用していくのかという判断がなされてるところでありますが、そうした意味ではこの阿南市というのは、農業の振興地域でもあるわけですから、そうした傾向というのが、まず見えるんではないか。同時に国から、その調査を、県を通して求められているところでもありますので、まずは国のこのご要請にもしっかりお答えをするという意味もあります。

(徳島新聞社)
 阿南市の調査が終わった後に、ほかの市町村の調査を行うお考えはありますか。

(知事)
 まず、この調査をしっかりとやり、ただこれだけでは足りないと思いますので、実態はやはり直接、ヒアリングをさせていただく。こうしたものを経た後に、これはどうも、全体的な傾向がある。場合によっては、全体的に審査の在り方を見直さなければならないということが、もし判明する。あるいはそういう判断に至るということであれば、当然のことながら全県の調査を行うということになるかと思います。
 まずは今回のこの多い事例といったものをしっかりと把握したいと思ってます。

(徳島新聞社)
 徳島県としては、自然エネルギーを普及するという立場もあろうかと思うんですけども、場合によっては原状回復という可能性もあるのかなと思うんですけど、そういった自然エネルギーを普及する立場からは、今後の取組みについてはどうでしょうか。

(知事)
 今ご質問があるように、徳島県はただ47分の1の県というだけではなくて、34道府県、200の企業の皆さん方が集まって、自然エネルギー導入促進を図る「自然エネルギー協議会」の会長県でもあるということですから、国に対しても、環境省、あるいは経済産業省に対して、自然エネルギーの導入促進、特にエネルギー基本計画の中に意欲的な数値を入れていただきたいとは何度も申し上げてきて、今、「第5次エネルギー基本計画」となったところでありますが、初めて、自然エネルギーがいわゆる「主力電源」ということが位置づけられたところであります。
 まだまだ導入目標については、先進国に比べると低い、22から24パーセントということでありますので、最低でも30パーセント。そして何よりも2020年東京オリンピックの誘致決定のときには、「クリーンな東京でお会いしましょう」と、いわばこの自然エネルギーの導入促進といったものが、国際公約にもなるということですから、何としても様々な、今回の太陽光ももとよりでありますが、水力、小水力、風力、また、地熱というものもあります、そうしたものの導入促進を図らなければならない。そうした立場ということでありました。
 その意味では、農地転用とこの自然エネルギーの導入促進をどう両立をさせていくのかといった点が、確かに大きな課題になる。そうした意味では、経済産業省が片方の、このFITですよね。固定価格買取制度から始まって、こうしたものの金額を定めるとかといった点。あるいは、そうしたものの申請も資源エネルギー庁のホームページの方には、一覧で出されているところでありますから、どうしても、農林水産省が片方あって、こちらに経済産業省があってということで、しっかりとリンケージをしていければ、もっとこうしたことが起こらずに、農業の振興がしっかりと図られ、その一方で、自然エネルギーの導入促進も進むんではないかと思うところでありますので、ちょうどこの両方を繋ぐのが都道府県という立場でもありますので、県としてもそうしたものの対応の仕方も今回の課題だと捉えておりますので、今回の阿南市の事例といったものを、大きな試練とさせていただいて、今後のあるべき、例えば調査の在り方であるとか、あるいは許可の出し方であるとか、またFIT導入についての様々な対応の形といったものを打ち出すことができればと。その意味でも、まずはこの阿南市の事例といったものをしっかりと把握をしたいと考えています。