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平成31年1月4日 年頭(臨時)記者会見 項目別

新年のはじめに(説明)

(幹事社:司会)
 では、年頭の記者会見を始めます。よろしくお願いします。

(知事)
 はい。まずは、皆様方、新年あけましておめでとうございます。また、今年も一年どうぞよろしくお願いいたします。
 まずはじめに、恒例となりました、まずは干支の話から入りたいと思います。
 今年はよく、いのしし年、このように言われますが、実はただのイノシシではないんです。己(つちのと)亥(い)の年となります。では、己これは「おのれ」という字を書きますが、これに糸へんをつけると紀律の紀の字ということで、これまでの乱れてきた様々な流れと言ったものをしっかりと正す年と言われています。では、この字だけを見るとなんとなくミノムシみたいな字になってるんですが、これに木へんをつけると中核の核という字になりまして、あらゆる、エネルギーがギュッと凝縮をする。
 つまり己亥の年はこれまでの、乱れてきた様々な流れ、価値観と言ったものを正し、そして、次世代へ向けての新たな幕開けの年と言われます。

 では、今年一年を俯瞰をしてみたいと思います。まずは5月1日から元号が変わります。まさに、日本の新たな幕開けとなります。そして、10月には消費税が10パーセントに上がる。そのための景気の腰折れ対策など、様々な対策を打っていかなければならない。しかもピンポイントというよりは、少しロングランでこれを打つ必要があるんではないだろうか。我々、全国知事会でも政策提言をさせていただき、平成31年度国の政府予算案の中にはこうした対策が盛り込まれたところであります。
 そして、これらを財源として、国難の一つと呼ばれている人口減少をしっかりと、迎え撃たなければならないということで、教育・保育の無償化がいよいよスタートするわけでありまして、徳島におきましては、すでに昨年から一部、その先取りを行っているところでもあります。

 また、関西広域連合の地である大阪では、G20が行われます。そして、この中で消費者関係者、20名が集まるサミットが開催され、「消費者行政新未来創造オフィス」が、徳島に来ているんだということで、是非、徳島でこの「消費者サミット」を行えないだろうか。様々な活動を行ってきたところであり、もう間もなくその結果が出ようとしているところであります。

 また、今回は夏に「参議院選挙」が予定をされています。前回の参議院選挙におきましては、史上初の合区による選挙が行われた。もとより、参議院は戦後、出来上がってから、最高裁大法廷の判例の中にも示されてるように都道府県代表であることに意義があると書かれたときもあったわけでありまして。しかしこれが合区による選挙が行われ、投票率の最下位が高知県。そして、下から2番目が徳島県。さらにはもうひとつの合区の対象となった鳥取県からは、とうとう戦後初めて、参議院議員を出すことができなかった。これはいけないということで、全国知事会総合戦略・政権評価特別委員会、委員長を仰せつかっておりますが、私の元で様々な有識者会議などを経てその処方箋を打ち出し、昨年には地方六団体あげての決起大会も開いたところでありました。
 その結果、公職選挙法が改正をされ、残念ながら、合区の解消とはなりませんでしたが、ただ、どの都道府県からも参議院議員を出し得る制度、緊急避難措置が取られたところではあります。
 こうした今年一年となるところでありまして、では、徳島ではどんなことが俯瞰をされるのかも振り返ってみたいと思います。

 まずは、「消費者庁関係」です。先ほどは「消費者サミット」の話を申し上げましたが、いよいよ、この地方創生、地方への新たな人の流れを具現化することが本当にできるんだろうか。政府関係機関の明治開闢以来初となる出先機関ではなくその新たな政策創造の場が「消費者行政新未来創造オフィス」として、徳島で展開し、いよいよ今年の6月、あるいは、8月、こうした時期に、全面移転、あるいはそのあり方といったものが、打ち出されることとなります。 
 まさに、その意味でも、これまでの活動の、あるいは成果の総決算の年となるところでありました。 我々としては、何としてもその実現を図ることができないだろうか、このようにも考えてるところであります。

 また、インバウンド。昨年はいよいよ、史上初の3000万人を突破いたしました。こうした中、今年から3年連続で国際大会が日本で開催をされます。例えば、ラグビーのワールドカップは今年となりますが、徳島では強豪ジョージアの事前チームキャンプが既に決まっているところでありまして、県内でいやが応でも、ラグビー熱が高まってくるんではないかと予感がするところであります。
 そして開幕まで一年半を切りました、東京オリンピック・パラリンピック。徳島は、国の定めたホストタウンは、「ドイツ」と、そして「カンボジア」となってるところであり、1月11日、もう間もなくでありますが、ドイツ柔道連盟のフレーゼ会長が徳島にお越しになりまして、ドイツ・ナショナルチームの事前キャンプの「基本協定締結」の運びとなりました。
 そして、これに続けとばかりに、カヌー、そして、ハンドボール、また、カンボジアの皆さん方と、続々と決まっていくんではないか、予感がするところであります。
 また、2年後には、30歳以上の生涯アスリートの祭典、「ワールドマスターズゲームズ2021関西」が行われ、そして、徳島では11競技種目が開催をされるわけでありまして、そのやはり、準備に加速していくんではないかと、考えております。

 こうした意味で、このインバウンド対策といったものをこれからもどんどん進めていく必要があるわけでありまして、その意味では特に地方でいかに集めていくのかが、大きなポイントというのは、多くのリピーターの皆さん方は、もうゴールデンルートではなく、生の、また日本の原風景を見たい。こうした声がたくさん聞かれるところでありました。まさに、徳島四国は日本の原風景ともなるところでありまして、大いに期待がされるところであります。
 その意味では、年末に徳島には大きなプレゼントをいただきました。紅白歌合戦で、今までは、テレビには出演をされたことがない、生を聞いたことがない。徳島出身の米津玄師さんが、テレビで生中継としかも、徳島で。どこだろうかというところで、映像では最初に大鳴門橋が映り、おじい様へのレクイエムの意味を込めてという話もあり、無数のろうそくが、その延長線上に米津さんが立たれていたんですよね。そしてそのバック見たところ、なんと、フレスコ画がある、最後の審判ということで、これは、「大塚国際美術館」。徳島の人ならば、すぐ、お分かりになったかと思いますが、このLemon(レモン)。今では、YouTubeで2.5億再生回数ということで、その実は多くは中国系の皆さん方がファンだとも言われており、この放送以降、ネット上では、大塚国際美術館がまさに、米津玄師さんの聖地と、このように言われ、聖地巡礼をしようという呼びかけが、ネット上でどんどん出されているんですよね。ということは、これを我々としては逃す手はない。 
 ということで、昨年の1月21日から「徳島阿波おどり空港」が国際化し、そして香港との間に、連続チャーター、LCCではなく、フルキャリアのキャセイドラゴン航空が飛んでき、そして夏までの間の搭乗率はなんと、83.8パーセントとなったところでありました。その意味では、この成果として、12月19日から今年の3月30日まで、季節ではありますが、定期便として飛ぶことになりました。これまでの間で既にインバウンド、アウトバウンド、合わせて83.3パーセントの搭乗率となったところでありました。我々としてもしっかりと、このインバウンド対策を行っていければと考えております。

 また、全国大会サミットも徳島で目白押しとなります。まずは、1月24日から26日まで、「第5回の日本ジビエサミット」が。また2月9日には「藍サミット」が。そして2月16日には、「第6回木育サミットin徳島」と続々と開催をされることとなります。

 また「安全安心・強靱とくしま」として命の道となる高速道路の再整備ということでは、高松自動車道の4車線化、鳴門から高松間が3月に。そしてまた、「徳島東環状・末広住吉工区」の北行き上り車線の940メートルが供用開始となります。こちらが、この3月ですね。
<パネル「徳島東環状線『末広・住吉工区分』」を掲示>
よく安宅ランプのところが、渋滞のボトルネックになる。このようにも言われる訳で、北側から降りることはできるんですが、登ることができない。それが今回、安宅のところでも登ることができまして、安宅、城東と2箇所で登ることができるようになるんです。下りはもうすでに、両方で降りることができますので、より交通の利便性が増していくということになります。

 次に今度は、医療提供体制のお話となります。合わせて1200床もの高度急性期、高度医療機関が隣同士にある、無駄だ無駄だと言われ続けた「県立中央病院」と「徳島大学病院」。しかし、これをお互いが、建て替え時期に来たのであれば、物理的にもあるいは、ソフト的にも一体化をしたら、日本にない高度医療機関ができるんではないだろうか。「総合メディカルゾーン構想」を打ち上げました。そしてもうすでに渡り廊下でお互いの新病院が結ばれ、ドクター、ナース、コメディカルなどなど皆さん方がこの廊下を使い、まさに一体化となったこの総合メディカルゾーン構想でありますが、お互いの塀もとっぱらいまして、「メディカルストリート」がいよいよ完成をいたします。
 というのは、国道192号から両病院にはかなりの距離があるんですよ。バス停は192号にあるということでは、雨の日など、患者の皆さん方、お見舞いをする皆さん方アプローチが大変だ。こうした声がずっと聞かれてきた。あるいは、でもこうしたことが当たり前だと。しかし、決して当たり前でいいわけではなくて、やはり、患者目線、これが重要となり、今回は、「メディカルストリート」ができることにより、バスがこの中に入り込むことができるようになり、両病院の入口の所にバスで降りることができるようになります。まさに、患者目線の総合メディカルゾーン。いよいよスタートとなるところでありまして、この開通を2月2日土曜日、予定を致しております。
<パネル「メディカルストリート開通」を掲示>
こういう機関、なかなか、東京、大阪にもないわけなんです。
 そしてさらに新たな医療機関としては南の守りの整備が、この春オープンとなります。従来のJAの皆さん方、厚生連の皆さん方が運営をしていた「阿南共栄病院」と阿南市医師会の皆さん方が運営をしてきた、「阿南医師会中央病院」が一体化した、「阿南医療センター」。そしてここでは、県南医療としては初の緩和ケア病棟、そして2025年問題へ対応する処方箋であります、「地域包括ケアシステム」の中核拠点として、この春、いよいよオープンとなるところであり、県としても「地域医療介護総合確保基金」を使いまして、大いに支援をしてきたところであります。
 こうした形で新たな県民の皆さん方の助かる命を助ける。いざ、発災となった場合の災害医療を担う拠点が続々とまた、リニューアルされてくることとなります。

 また、さらに一歩先の未来の具現化といたしましては、鉄路と道路、両方を走ることのできる、「DMV」デュアル・モード・ビークル。阿佐東線で走らせる予定となっているところで、営業運転は2020年東京オリ・パラの年と定めておりますが、その実際の車両がいよいよ完成となるのも、今年ということでありまして、今、3月にはお披露目を予定いたしているところであります。
 これからは、県南地方の足としてはもとよりのこと、いざ、発災となった場合も、鉄路が残っていれば鉄路を、道路が残っていれば、道路を。両方が落ちたとしても、どちらかを整備することによって走らせることができる。つまり、公共交通機関をいち早く復旧することが可能となるわけでありまして、南海トラフ巨大地震を迎え撃つ体制をしっかりと作る。
 また、平時においては、地域の皆さん方の足として。また、インバウンド対策の二次交通としても使うことができるわけでありまして、こうした新たな使い方につきましても、是非、マスコミの皆さん方からもご提案をいただければ幸いであります。

 ということで、今年一年の日本そして徳島、俯瞰をさせていただいたところであります。どうか、記者の皆さん方にはより多くの情報を全国へ、そして世界へ発信をしていただきますように、今年一年どうぞよろしくお願い申し上げまして、まずは、年頭会見の私からの報告とさせていただきます。どうぞよろしくお願いをいたします。

(幹事社)
 質問のある社は挙手をお願いします。
 質問ありませんか。
 では、これで終わります。ありがとうございました。

(知事)
 それでは、今年1年どうぞよろしくお願いいたします。

 
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