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平成30年11月19日 定例記者会見 項目別

「徳島かんきつアカデミー」の受講生募集について(質疑)

(NHK)
 かんきつアカデミーなんですけども、改めてこの時期にこういったアカデミーを設置する背景とですね、これを通して目指す方向について改めてお聞きしたいのですが。

(知事)
 今も申し上げたように、徳島の場合には三大香酸かんきつということで、代表的に今、すだち、ゆず、そしてゆこうとあるんです。そして勝浦のみかんは特に貯蔵みかんとして、江戸時代から歴史を誇っておりますし、阿南市、あるいはその周辺はハウスみかん、非常に甘いみかんで有名な所でして。そうした意味では、このかんきつまたこれが西の方にいきますとデコポン、不知火と呼んでいますけど、ポンダリンと呼んだ時もありましたけど。こうした特色のあるかんきつをたくさん栽培して、かつてはかんきつ王国に近い状況にもなっていたんですが、昨今では農業全体、これはかんきつも同様なんですが、就農してる方々の年齢が非常に高くなってきているということ。また、就農者が減ってきている。ここが非常に大きな点なんです。
 就農者が減るということは、当然栽培面積が減ってしまうということで、例えば、代表的な、みかん、すだち、ゆずの3品目を合わせた栽培面積は、この10年余りで82パーセントになってしまった。つまり、18パーセント減になっている。それだけ産出が減っている。 
 今、ゆず、すだちをどんどん輸出しようということでやってるところで、これでは全くせっかく、農業、特に三大香酸かんきつ、みかん、こうしたものをどんどん成長戦略ということで、輸出していこうと。それはとてもとてもその足元が厳しいということがありまして、ここでしっかりと、そうした人材の育成。そして、また今既にやっていただいてる皆さん方にも、例えば、輸出する場合には、農薬で、例えばヨーロッパ、どこどこの国では、この農薬はダメ。徳島ではいいんだけど。こうしたものがありますので、そうした点について、例えば、これまでゆず、すだちということで、経験をいろいろと我々も積んできておりますので、そうしたことをもう1回しっかりと学び直していただく。これが深掘りの部分になるわけです。
 こうした新規就農を目指す人たち。もう既にやっているのだけど、さらに深掘りをして、そして正にこれから輸出をはじめとする成長戦略に乗っていきたいと、こうした皆さん方のお声に応えていく。そして、当然のことながら、地方創生、徳島への新たな人の回帰。例えばきゅうり塾にしても、そうですしね。多くの点で、今、関東であるとか、大阪、関西圏の方からIターンということで、来ていただいて、成功事例も。また全国のコマーシャルなどでも登場されているところでありますので、この期に一気に、我々として主力のひとつであるかんきつについてのしっかりとした学びの場。そして即戦力をつくっていきたいと考えています。

(徳島新聞社)
 細かいところ1点なんですけども、漁業アカデミーとか林業アカデミーというのは、無料というか、国の制度を使って、場合によっては給料をもらいながらみたいな格好で、一年間通じてやっていくという形だったと思うんですけども、今回「中核的人材育成コース」が七千円というようになってるというのは、どういった観点からでしょうか。

(知事)
 今まで、アカデミーの必要となるものについての部分ですよね。資機材的なもの、自己消費してしまうものについては、当然、教材などの点について有料で。その金額が少し違う、かんきつの場合はというだけのことであります。

(徳島新聞社)
 同じように国の制度を活用してと。

(知事)
 同じことです。これだけが特別に何か受講料を高く取るとか、そうしたことではありません。

(朝日新聞社)
 こちら、原則1年間と設定されているのですけども、実際にこの1年間のボリューム感といいますか、週に何日ぐらい通うとかですね、もしくは1日何時間くらい学ぶとかボリューム感を教えていただけますか。

(知事)
 特に、この二つのコースのうちの「中核的人材育成コース」が1年間ということにしておりまして、1年を通じていわゆるかんきつの栽培に始まりまして、販売、加工まで実践的な技術を学んでいただく。そうしたことでいくと、1年は最低必要になる。なぜかと言うと、1年間をかけて育てていくわけですから、本当は1年では少し短いくらいなんです。
 ということで、まず実践の場としてそれがいる。ではどのくらいその現地で行うのか。園地実習といいますけど、約200日間行いたい。それがこの主会場となりますのが、勝浦町にある旧果樹研究所の園地を活用して200日間を園地実習として行いたいと考えております。 
 そして、さらに簿記であるとかあるいは、農業機械ですね、いわゆる農業経営のために必要となる広範な知識。これは座学で学んでいただいて、さらには資格を取っていただいたりするという形になります。そうした意味では、1年間びっしりという感じになるかと思います。
 いわゆる大学に行くとかそういうようなイメージ。それに加えて200日間の園地実習があるということですから、かなりハードだなと。これは今までの例えば林業アカデミーや漁業アカデミーも同様で、新たに就農してそしてそれを実際に業としてやっていくということになりますので、しかもこれを数年間かけてというのでは、少し間に合わない。ぐっと凝縮して密度を濃くやっていただく。そして就農した場合には、最大5年間まで150万(円)いただける農業次世代人材投資資金の方もありますので、対象になる人はそうしたものも活用していただきながら、そして実際に営農していただく。こういうフォローアップということになります。 

(日本経済新聞社)
 先ほどの質問に関連なんですが、ですから週5日なりという形で授業があるというふうなイメージでよろしいのですか。

(知事)
 そうです。

(日本経済新聞社)
 社会人が、働きながらこれを学んで、いずれ脱サラして独立というのは余り適してないというふうにイメージしてよろしいですか。

(知事)
 ということで、2つコースがあって、今御質問があった一年間かけてと。これが「中核的人材育成コース」。ここは完全に脱サラをして、まず一年間学んでいただきます。その意味で生活をしなければいけませんので、その対象になる皆さん方については、年間150万円、最長で5年間いただける国の制度。これが今名前が変わって「農業次世代人材投資資金」と呼んでいるんです。そしてこれは、経営開始型ということで完全に脱サラをして、そういうのをやる。そのためにフォローアップをちゃんと行う。これをかみ合わせてやるということですから、何か仕事をしていて片手間でこれをやるということにはならない。
 ただ、もうひとつ今御質問のあったように、例えばそろそろ退職なんです。農業の技術を学びたいという人のためにあるのが、もうひとつのコースになりまして、いわゆるそれぞれのカリキュラムがあって、例えば、害虫防除といった点について深掘りをしたい。あるいは、ある一定の講座を学んでみたい。こうしたものもオッケー。
 ただ割ともう少し自分の適性ということで、農業まではいかないんだけど、そうした場合、技術も学んでみたいとなった場合には、農業大学校のアグリビジネススクールの公開講座を設けてありますので、それぞれの皆さん方の形態に応じて、我々としては、対応させていただけるかなと考えています。 

(NHK)
 「中核的人材育成コース」なんですけども、知事としてはどういった方々に特に来ていただきたいなというイメージを持っていますか。

(知事)
 やはり、就農してもらうことを目的とするものでありますし、当然専業農家として、これをやっていただく。そうなりますと、若い方々を対象にということで、いわば、林業アカデミーであるとか、あるいは、きゅうり塾、そして漁業アカデミーとこうしたところが、大体のイメージでありますので、こういう形に似た人たちっていうイメージになるかと思います。
 長いスパンで、このかんきつをやってみたい。そしてできればどんどんどんどん、その面積を広げて輸出戦略に持っていきたい。そうした意欲と希望を持った人に来ていただきたい。だから、5名程度という枠を申し上げたところですが、程度と付いているのがミソでね。なるべく多くの皆さん方に来ていただきたいなと思っています。

(NHK)
 結構たくさん希望があれば、もっと受け入れる余裕はあるということですか。

(知事)
 もちろん、園地実習が200日間ありますから、当然キャパに限界はあるわけですけど、その程度としたところがありますので、そこのところはできればその程度の上に向いてくれれば有り難いと思っています。

(幹事社)
 そのほかの項目も含めまして、御質問のある方はお願いします。

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FAX番号:088-621-2820
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