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平成30年8月20日 定例記者会見 フルテキスト版

「平成30年度徳島県総合防災訓練」の実施について(説明)

(幹事社:司会)
 それでは、よろしくお願いします。

(知事)
 それでは私の方から、今日は1点発表をさせていただきます。
 平成30年度徳島県総合防災訓練の実施についてであります。
 今年の徳島県総合防災訓練は、平成30年7月豪雨の際、愛媛県の宇和島市などへの支援を通じて得ました、受援体制、つまり、応援を受ける、受け入れる体制ということですが、受援体制の強化や、生活に欠かすことのできない水の確保といった課題を踏まえ、地域防災力のまさに充実強化を主たるテーマとさせていただきまして、防災の日、また震災を考える日でもあります9月1日土曜日、西部圏域での訓練を主体として実施をいたしたいと思います。
 ということで、まず図面ですね。
<パネル「平成30年度徳島県総合防災訓練」を掲示して>
こういう形で、県下全域で行わせていただきまして、今、申し上げたように、主会場は、西部圏域ということで、西部健康防災公園にて。そして、副会場として、池田支援学校美馬分校、また、もうひとつの副会場が足代小学校ですね。そして、分会場を4つの病院、県立3病院とホウエツ病院のこうした形。それからさらに、南の方には、南阿波ピクニック公園ということで、県下全域を会場として行わせていただきます。
 ということで、もう少し詳細に申し上げていきたいと思います。
 まず、訓練の全体像としては、主会場、今も申し上げた、西部健康防災公園の今春完成をいたしました西部防災館本館及び吉野川河畔ふれあい広場にて。また、副会場を、美馬市の県立池田支援学校美馬分校と、東みよし町の足代小学校といたします。また、分会場を病院などとなるわけでありますが、県立の中央、三好、海部の3病院、そして、美馬市のホウエツ病院、また、海陽町の南阿波ピクニック公園に設置をいたします。
 今回の訓練では、中央構造線・活断層地震によりまして、西部圏域で、多数の家屋の倒壊や孤立地域が発生をした 、また、南海トラフ巨大地震によりまして、沿岸部では、液状化、津波による家屋損傷流出が発生したとの想定で実施をいたします。なかなかハードなことですよね。
 訓練におきましては、自衛隊、警察、消防など防災関係機関の皆さま方をはじめ、災害時における協定締結団体、病院、住民の皆さま方など、合わせて170機関、1,200名の皆さま方に、ご参画をいただく予定といたしております。
 以下、具体的にもう少し申し上げて参ります。西部圏域におきましては、孤立の可能性のある全集落との無線通信訓練を、孤立地域からのヘリによる救出訓練、また県トラック協会の皆さんと連携した支援物資の搬送訓練、また、地元消防団、自主防災会などによります救出救助訓練などを実施いたしますとともに、地域の皆様のご参画を得まして、ライフラインですね、その確保や、避難所のQOL、質の向上を図る、給水車の配置、及び入浴施設の設置、快適な仮設・洋式トイレや、阿南光高校の生徒の皆様方が開発されましたバイオトイレの設置、住民の皆様が、自ら快適性を追求する避難所の構築運営、そして、住民やボランティアの皆さんと連携いたしました福祉避難所の構築運営といった訓練を実施いたします。
 また、南部圏域におきましては、災害拠点病院となります海部病院へのDMATの空輸、負傷者のヘリ搬送など、大型ヘリによります災害対応部隊、また車両、物資の輸送訓練を実施いたします。何と言っても、海部病院、高台移転をしただけではなくて、ツインヘリポートを持つ、南海トラフ巨大地震を迎え撃つことを前提として高台移転をさせていただいておりますので、この機能をフルに活用したいと考えております。
 さらに、災害時の受援体制の強化のために、自衛隊、消防などによります応援部隊の受入れの場所や、活動内容、地域などの調整、DMATの配置、拠点病院への配分調整など、発災直後の厳しい状況を想定した訓練といたしたいと考えております。
 また、あわせて、主会場となります西部健康防災公園では、海上自衛隊、陸上自衛隊と赤十字奉仕団によります炊き出し、また、防災に関する展示・体験コーナーの設置など、県民の皆様方にも興味を持って、そして、防災を学んでいただく工夫を凝らしていきたいと考えております。
 ぜひ、多くの県民の皆様方に、ご参画をいただきますよう、そして、平時から災害時を、しっかりと考える、防災訓練としていければと考えております。
 私の方からは、以上1点です。どうぞよろしくお願いをいたします。

(幹事社)
 発表事項について質問のある社はお願いいたします。

「平成30年度徳島県総合防災訓練」の実施について(質疑)

(四国放送)
 今回の豪雨で支援を通じて得た課題というのは、どういうものがあるのかということと、今回の訓練についてどういうところを強化したいのか、もう少し詳しくお伺いできれば。

(知事)
 まさに冒頭でも申し上げましたように、平成30年西日本豪雨、7月豪雨でありますが、ここでは、愛媛また広島、岡山と大きな被害を受け、200人を超える死者を出すということになりました。
我々としては、関西広域連合あるいは全国知事会のワンストップの窓口として愛媛県への支援の窓口、もちろん後に総務省の窓口も務めることとなったわけでありますし、また新しい制度として作られました災害コーディネーターの統括支援、つまり首長さんをいかにサポートしていくか。経験豊富な人間をしっかりと宇和島市にずっと送り続ける。またさらには、対口支援ということで、これは避難所の運営ですね。これは、県の職員、また市町村の皆さん方にもご協力いただいて行う。また、給水車も徳島市、阿南市、そして鳴門市の給水車がいち早く宇和島に駆けつけた。その後大洲にも展開することになるわけです。こういう形で今回の西日本豪雨で受けたまさに一番の課題である受援体制をどうやって受け入れるか。
 これは宇和島の市長さんにも直接発災10日後にお訪ねをいたしまして、意見交換をさせていただいたことなんですが、日頃から訓練はしていたんだけども 。でもこんなことになるとは、はっきり言ってどういう形で受援体制、支援してくれる人を受け入れるのか 、そうしたことまでは、対応を想定していなかった。それと何より、ライフラインの中でなくてはならない水の水源地がいきなりやられてしまった。これも考えていなかった。こうしたお話をいただいたところで、しかもその支援を徳島のメンバーでしっかりと、もちろん関西広域連合のメンバーでは奈良県の部隊も来ていたわけですけど。
 そうした今回の教訓を今回の9月1日の総合防災訓練で、もしこれが徳島で起こった場合にどう対応できるのか、早速ケースメソッドとして実戦さながらに、実践を行ってきたわけでありますので、鉄は熱いうちに打て、その体験を忘れないうちに、しっかりと徳島のものにしていきたいと、まずはここが大きなポイントということになります。まずは、西日本豪雨に対しての様々な課題の検証と実践ということです。
 それと、やはり複合災害というのをずっと今テーマとしてきております。今回は内陸部においては中央構造線・活断層地震、そして沿岸部については言うまでもなく南海トラフ巨大地震を同時に受けた場合にどう対応していくのか。こうした場合についても、応援と受援、またバックアップ体制。特に県西部については、南海トラフ地震の際には、バックアップ体制をとるということで、その一大拠点である西部健康防災公園に、西部防災館・本館を整備したわけでありますが、別館の方は、平時は体育館に使われ、いざという時にはトラックがその中に入って、雨の日であっても雪の日であっても、ちゃんと仕分けを速やかに行うことの出来る、そうした施設も、今年中に整備をする予定としております。今後、施設をどう使っていくのかといった点もしっかりと検証していく。そうした訓練にすることができればと考えています。
 つい先般DMAT(ディーマット)の全国的な国の訓練を、徳島県を主会場として、今回と同じように分会場を県立3病院プラス、ホウエツ病院としておるところであります。これもDMATの受け入れ体制の訓練も主体に行ったところであります。私も県立中央病院、あるいはこちら県庁において災害対策本部らに対して対応をさせていただいたところであります。その時にもいくつかの課題が見えてきているところでありますので、今回早速、その受援体制といった意味でも、DMATのそれぞれの部隊をどのように配置していくのか。まず受け入れをして、そして必要なところにどう配置調整をしていくのか。ここが非常に重要になるところでありますので、これもせっかく全国の訓練をやった間なしですから、こうしたものをしっかりと我々がものにしていこうと。
大きく言うとこの2点ということになるかと思います。

(幹事社)
 よろしいでしょうか。その他質問のある社はどうぞ。

徳島市の阿波おどりについて(質疑)

(NHK)
 今年の阿波おどりについて、総踊りが演舞場以外の場所で強行されるというまさに異例の阿波おどりになったわけですけども、この総踊りが演舞場以外の場所で強行されたことについて、どのように受け止めているかをまずお聞きしたいんですけども。

(知事)
 はい。この度は、このどちらかというと振興協会を中心にやってくる、いわゆる振興協会に所属をするすべての連が一堂に会して、従来は南内町の演舞場の方で行われていたものですけどね。そうした点について、それぞれ他の3会場。つまり有料演舞場が徳島市の阿波おどりの場合は4カ所。市役所前、紺屋町、藍場浜、そして南内町と。この総踊りが毎回行われる南内町については、いわゆるチケットが全部100パーセント例年は売れていたと。しかし、それ以外のところはだいたい5割。その中でも市役所前の演舞場は、ずっと減ってきて約3割ということがあって、これを何とか埋められないだろうかというそうした方針の中で、新たに作られた阿波おどりの実行委員会。こうした中で、有名連が当時、県協会の方が17連、そして振興協会の方が16連の33連ありますので、これを単純に4つに分けた場合に、大体一つの会場に8連が行くことができると。それによってそれぞれが最後に総踊りをやったらどうだろうかと、こういう新たな提案だったんですね。
 そして、これまでの赤字が出たというものに対して少なくともどんどん解消していこうという提案であったと。しかし、振興協会の皆さん方にとってみると、そういうイレギュラーな形というのはやったことがない。やはり振興協会の連が全部集まって、そして行うと、今回は14連の皆さん方が行うと。これはやはり映画「眉山」、ちょうどあれが南内町演舞場で最後の場面、フィナーレの場面がまさにこの総踊りをバックとして行われる、親子の対面というのが行われるわけなんです。こうしたことから一つの名物になっているものですから、それを簡単に形を変えることは難しいということで、それに対してお断りをするという話になったということで、うまくこれがかみ合わなかったということになったんです。そうしたことで有料演舞場の方で総踊りを行うということについて、逆に実行委員会の方がこれを認めなかった。
 でも、振興協会の皆さんにとってみると、これが踊り子の皆さん方にとっても、一糸乱れずと。実は、それぞれの有名連の皆さん方っていうのは、フォーメーションをはじめ、全部個性があって違うんです。これを一つの踊りに、例えば女踊りが、男踊りが、あるいは法被踊りがという、それぞれが同じ踊りをするということは、非常に難しい。これは事前にかなりの訓練をして、そして一糸乱れぬ行動をとらないと、なんだバラバラじゃないかとなってしまう。非常にこれは難しい。踊り手も難しいし、もっと難しいのは鳴り物なんですよね。鳴り物もそれぞれが、確かによしこのを演奏する訳なんですが、それぞれ特色が、鉦(かね)にあるところもあれば、三味線にあるところもあり、大太鼓、あるいは締太鼓、また篠笛(しのぶえ)、それぞれに個性がみんなあるもんですから、これがバラバラに演奏すれば、それこそ演奏にならない。これをまた一つにピチッと合わす。これまた難しい。よほどの訓練がないと付け焼き刃ではできるものではないということが、確かにプロの世界ではあるんですよね。
 ということで、今回は、有料演舞場といいますかね、そうしたところで行うということを実行委員会が認めなかったと。しかし、これまでそれに向けて練習を重ねてきた振興協会の連としては、多くのお客さん達もそれを見たいという声があるというのはね。確かに遠藤市長さんもテレビの番組で、私も見ましたけど、生番組出てるときにそう言われてましたからね。確かにあれは迫力がある。これはすばらしい。阿波おどりのフィナーレを飾るにというね、様々な形容詞が付けられた総踊りでありますんで。そうしたものの踊り子の、また見る人達の期待を担ってということで、振興協会の皆さん方が演舞場でないところでこれを行った。しかし、これに対しては、県警をはじめとして多くの皆さん方が見てる人達との間に、いわゆる仕切りがない訳ですよね。子供さん達もいるし、子供さん達が飛び出した時に大丈夫だろうかとか。様々な危険な点が危惧をされて、そうした指摘もあったという中で。しかし、これが事故もなく、最終的には行われたということでありましたんでね。そうした意味では、それぞれの主張が通されたということになるんではないのかと。
 しかし、これは、振興協会の山田理事長さんも言われてましたよね。来年は是非演舞場でやってみたいという話がありましたんでね。こうした点については、これから今回、今年の徳島市4日間の阿波おどり、もちろん前夜祭の部分も入るのかもしれませんけどね。実行委員会の方で総括を行われるんではないかと思っておりますので、そうしたものの中でしっかりと話されていくことではないだろうかと思っています。

(NHK)
 知事ご自身は、来年以降、総踊りについては、どうあるべきかとお考えですか。

(知事)
 これは、歴史と伝統に基づく総踊りと。ただ、それぞれの連で総踊りというのもやったりしていますんでね。いろんな定義があるわけですから。それぞれの総踊りというもの。つまりフィナーレとなるところですよね。例えば、娯茶平であれば、紺屋町、10時を過ぎて最終の締めを総踊りという形で、娯茶平だけで。そして最後は聴衆の皆さん方と一緒になって踊るという、これも一つの形でもありますので。やっぱりこれを契機として様々な形の阿波おどりとして踊り子の皆さん方が、あるいは、阿波おどりを楽しみに見に来ていただいている皆さん方が、見て、ああよかったな。あるいは、踊ってよかったなと。思ってね、それぞれが感動していただける新たな形というものを考えていただいたらどうだろうかと。
 というのは、昨今のこの阿波おどりに対しては、昔ながらの阿波おどりを愛する皆さん方からは、少しショー化しすぎてるんじゃないのかという話もあってね。昔は一丁踊りということで、それぞれの路地からよしこのが聞こえて踊りがだあっと出てきて、そしてそれが一体となってくという。そうした自然沸きだし型みたいな。何といってもこれは、元々は盆踊り。津田の盆踊りなどとも呼ぶ訳でしてね。そうしたものから派生をしたといういわれと、いやいやこれは蜂須賀さんが無礼講だっていうことで、徳島城から出たんだと、何通りかの説がある訳なんです。
 やはり、歴史と伝統のある阿波おどり。400年以上続いてる訳ですから、様々な形で進化し続けてきているということがありますので、やはり色々な形の阿波おどり。もちろん温故知新の部分もいるでしょうし、あるいは、これから東京オリパラを目指して世界の阿波おどり、そして、融氷していくとした点も必要となるでしょうしね。
 そうした意味では、今回、色々なものがこう出てきた、課題がですね。これはいいきっかけだったんではないかな。雨降って地固まるという言葉もありますし、ピンチをチャンスにということもありますのでね。そうした意味では、やはりこれから実行委員会の皆さん方であったり、あるいは振興協会、そうした皆さん方がね。何と言っても阿波おどりを伝統的に引き継ぎ、そしてそれを発展させていってくれる。その母体であるわけですんでね。こうした皆さん方がしっかりと大同団結をして、こうしようじゃないかと、こういう形になってくれるといいなというふうに思っています。

(NHK)
 あと、もう一点。大同団結していくために、確かに実行委員会と振興協会が対立していく構図というのは、観光客にとっても踊り手にとっても何のメリットもないと思うんですけども、対立の解消に向けて県として何らかの調整役を担うとか、そういったようなことをする、していくようなお考えは今後ないのでしょうか。

(知事)
 今、県としては、実行委員会には入っていないんですが、実行委員会を支える各種団体の入ってるところについて、当然、演舞場に対しての後援の部分については許可を出す主体であったり、あるいは、駐車場、あるいは、バスの手配ですね。こうしたものに対しての補助金を出す主体という形で、参画をさせていただいているところであります。これは阿波おどりを実行していく主体に対してはちゃんと支援をするという形になっておりますんで、今後、まずは、その主体となるいわゆる実行委員会、そして振興協会の皆さん方が、まずは大同団結をして、どういう方向でいくのかというのが、まず第一でないのかなと。
 当然、我々としては、バックアップをしっかりすると。今もすでにね、そういう体制は組んでるわけですし、また、もう一つは、これは、あくまでも徳島市の阿波おどりと。実は、阿波おどりは8月の9日鳴門を皮切りとして、そして8月の16日吉野川市、貞光つるぎ町、そして阿波池田三好市までつながるんですよね。
 ということで、県としてはこの全体の阿波おどりに対しての応援であったり、あるいは阿波おどりといったものを日本を代表する文化、また今では観光の旗印になっておりますんで、それを海外に要請を受けて派遣をしていく。つまり、在外交館の皆さん方がそれぞれの国から要請を受けて、その大きな日本とその国との、例えば、国交100周年とか、160周年。今年はフランスがそうなんですけどね。そうしたところに派遣をしていくとか。こういったものが大きな役割として行っておりますのでね。まずは徳島市の阿波おどり。確かに阿波おどり全体の看板であることは間違いない訳でありますんでね。しっかりと話し合いをしていただくと。その意味では、今回の阿波おどりについて、実行委員会をはじめ、しっかり検証をしていただくということは必要ではないかと思っています。

(四国放送)
 関連して。今回、いろいろ混乱があり、総踊りをめぐっては、実行委員会中止、強行、みたいな対立みたいなものになって、メディアには取り上げられたんですけど、結果、人出も過去最少っていう発表がされてますし、県の一大イベントである阿波おどりが、こういう形で発信されたこと、それから、そういう人出の面でも少なかったことを受けて、知事の率直な感想を伺いたいんですけど。

(知事)
 まずは、曜日の配列からすると過去最低に近づくということは想定に堅くなかった訳ですね。つまり、12日が日曜日だったということからいきますと、あと全部平日になる。つまり、宿泊はほとんど期待薄というところなんですよね。そうした中で、今回の内輪もめというかがあって、総踊りが焦点となって、総踊りを行う、いや認めないということがマスコミの皆様方で全国に報じられた。多くの人達は、あまり深くは阿波おどりの内容を知ってる訳ではありませんので、全国の皆さん方にとってみると、阿波おどりの総踊りをしないということは、要は徳島市の阿波おどりはやらないのかと、こうなっちゃう。そうした意味で、当然キャンセルしようとか、そうした動きが出てしまった。
 また、曜日の配列からしても、なかなか苦しい。しかも、これに加えて最終日、本来なら一番多く人の入る15日が大雨になった。徳島市には、警報は出ていませんでしたけどね。小松島から南は全部警報が出たということがありまして、私も3つの法被を着て踊りましたけど、ビショビショになりました。だから、そうした点から見て、演舞場に人がいなかったですから、人のいない演舞場で踊ってました。そうしたことから見ても、当然のことながら、過去最低になるであろうと。もちろん台風で1回中止をした時あったんですけどね。だからそうした点を考えると、最初から一致団結・結束してやらないとなかなか厳しいということは、想像に難くなかったんではないかなと。そうした中で、さらに、加えてということになってしまったということなんで、この点については大変残念だなと、曜日の配列は、後ろに向かって例えば、木金土日なんていうと、最高なんですけど、なかなかそうはいかなかったといった点、あと、天候にも恵まれなかったといった点がありますので、そうした点で今回は、あらゆるものがそうした点で出たんじゃないかと。
 つまり、曜日の配列。これも昔はね、曜日でやっていたと、いうこともあったんですが、やはりこれを日にちにしようと、徳島市の場合にはね。それで12、13、14、15と日にち固定でやるという形になった。そうしたものも含めて様々な検討材料が今回出されたんじゃないかと。そして今は、7月から8月にかけて、台風、あるいは、前線の異常ということで、地球温暖化がなせる技といわれ、来年はもっとひどいんじゃないかと、気象庁もこのように言っているところですから、そうした悪天候対策ですよね。
 実はこれも県も協力をさせていただいて、アスティとくしまをいざという時のための会場でバックアップ、用意はしてあるんですけどね。要は11日の前夜祭と同じようなイメージになってしまうということで。台風で中止したときに、アスティで1回やったことあるんですよ。でもやっぱりなかなか評判が難しかったんですけどね。だから、そうした対策っていうものも、万が一ということで考える必要も出てくるんじゃないか。
 ということで、私としてはそういう最悪の時も見てきていますんで、いい様々な材料が、そして最近のショー化されている阿波おどりに対しても、もっと伝統的な古式ゆかしき阿波おどりというものを復活したらどうだろうか。つまり、大衆・民衆のための阿波おどりという要素があってもいいだろうと。確かに、お客様達への阿波おどりっていうのも重要なんですけどね。そうしたご意見もたくさん出ていましたんでね。今回はそれを取り入れようということで、秋田町の交差点から向こうの、いわゆる阿波おどりロードにするんだというこれも一つの話でありますんでね。様々な課題が出され、そしてあるものはやられ、そしてあるものはなかなか難しかったと。そうした意味では多くの検討する材料が本当に出て、このピンチをチャンスに。あるいは雨降って地固まるという形にはもってこいの環境じゃないのかなと思ってます。

(徳島新聞社)
 今のお話のところで、今まで報道の話があったんですけども、やっぱり知事としても演舞場でやるべきだというお考えで、来年度以降は演舞場でやって欲しいというお話だったんですか。

(知事)
 今回、例えば、実行委員会の方も、演舞場、全ての演舞場で逆に言うと総踊りに似たものをやろうとした発想だったんですよね。元々は。ただし、振興協会がやっている総踊りというのは、そういう8連だけでやるということではなくて、振興協会に属しているすべての連が一体的にやると。当然そこに向けて準備もしてきたと。こういうことで逆に言うと総論的には一つの方向になっていたんじゃないかな。すべてのいわゆる演舞場で総踊りができれば。確かに、あの振興協会が南内町でずっと長年やってきた総踊り。つまりこれはチケットの売上率で明らかなんですよね。南内町で100パーセント、去年の例ですけどね。そして紺屋町と藍場浜が50パーセント。そして課題だ課題だといわれていた本部席のある市役所前がなんと30パーセントと。私もそれぞれの演舞場ですべて踊りますから、それは分かります。だからそうした意味では実行委員会が何とかしようというその気持ちもよく分かる。
 というのは、今回のこの発端が、阿波おどりが累積で約4億3千万円の赤字をかかえていたというところからスタートを切ったということがありますから、何とか黒字化していかなければいけないんだと。そうした課題解決といいますか、こうした点もあったということで、方向としては同じ方向を向いていたんではないのかな。ただ、その具体的な手法においてお互い意思の疎通というものが図ることができなかった。ここが大きな課題だと、そう思うんですけどね。
 だから、私もテレビの生番組しか分からないんですけど、振興協会の山田理事長さんも来年は一緒に総踊りやれればいいですよねっていうことで締めくくってましたよね、確か。遠藤市長さんも総踊りって魅力的なんですよねって、特に友人達がみんな言ってますって、生の言葉で語っておられましたからね。お互いに方向は一致してると。あとは手法の問題であったり、これまでの経緯であったり。そうした点を今後は、しっかりと話し合っていただいて大同団結という形になってもらえればなと考えています。

障がい者雇用の状況について(質疑)その1

(徳島新聞社)
 中央省庁の方で障がい者雇用の水増しの問題が発覚して、徳島県においてはそういった事例はないのでしょうか。

(知事)
 今、障がい者雇用、障がい者の皆さん方の働きたいというものをしっかりと法律で後押しをしていこうと。いわゆる障がい者雇用促進法というものが制定をされて、毎年といいますかね、年を追う毎に障がい者の皆さん方の法定雇用率。これは民間の部分も一定の規模以上のところは義務化的なものがあるんですけどね。それと官公署ですよね。国、我々地方公共団体。こうした官公署は民間よりも比率がやや高いという形をとられています。例えば、平成29年度までは、民間は2.0。そして我々官公署は2.3という数字だったんですよね。そして平成30年度からはさらに一歩踏み込むという形で、民間も上がりましたし、我々官公署は2.5という形になったところでありましてね。さらには、精神障がいの皆さん方もその母数に入れていくという形になったと。毎年といいますか、年を追う毎に障がい者の皆様方の働きたいと、そして、ノーマライゼーションというものを進めていこうと、いうふうになっていたんですね。
 しかし、民間の皆さん方にはかなり厚生労働省の方から厳しく、この法定雇用率、どういった人達を障がい者として、その対象に入れていくのか、といったものについての指導がなされてきた。しかし、その本来指導機関である各省庁。もちろん障がい者雇用促進法の所管という形では厚生労働省ということなんですが、それ以外の省庁の中で厚生労働省が各民間の皆さん方に指導してきたのとは違う形で、障がい者の皆さん方がカウントをされていた。
 例えば、障がい者手帳で確認をする。あるいは、それまでの間、指定された、例えば産業医であるとか。我々であれば知事が指定をしたドクター。こうした皆さん方の診断書からこの方は障がい者として認定をしましょうと。その数値に入れましょう、対象ですと。こうした点が実はなされていなかったと。しかも、これが、長年にわたってと。いうことが今回発覚をしたと、いうことで、特に民間の皆さん方にとってみると、えっ、ということだったと思うんですね。
 そこでじゃあ徳島県は、どうだったのか。各省庁と同じような形をしていたのか。あるいは、国のガイドラインに沿った形でキッチリとできていたのかどうか。こうした点が今のご質問ということであります。
 徳島県におきましては、この障がい、積極的に障がい者の皆さん方、働きたい、応援をしていこうということで、特に、平成20年の8月、とくしま障がい者雇用促進行動計画を策定させていただきまして、これをすぐに具現化をしていくんだということで、平成21年度からは障がい者の皆さま方を対象とした選考考査、特別の枠を設けさせていただきました。そして平成22年度には、この選考考査におきましては、点字、あるいは筆談による受験を可能とするという形で、障がい者の皆様方が積極的にチャレンジをしていただける環境を作っていこうと、行ってきたところでもあります。
 そうした中、今、障がい者の皆さん方の国のガイドラインに沿った確認の方法というのは、障がい者手帳によるもの。また、厚生労働省のガイドラインに基づきます医師の診断書。つまり、知事が認めたお医者さんであるとか、産業医の皆さんということですね。徳島では今全体で65名、もちろん、重度の方はダブルカウント、お二人として計算をするということで全体としては80名ということになるわけでありますが、この手帳での確認とそれから診断書での確認が全てということになっております。
 我々としてもこれから、今後、国の方がどういった対応をなしていくのか。こうしたものも、しっかりと見定める中で、今後ともこのガイドラインに沿う形でしっかり対応をしていきたいと。そして何よりも障がい者の皆さん方の働きたいをしっかりと後押しをしていく。また、そうした皆さん方が働ける場をより広げていこうと。今、阿波藍をいかに広げていこうかということで、藍師の皆さん方がすくも作り、その意味での藍をもっともっと丁寧にたくさん作ってもらいたいと。これについては、障がい者の皆さん方の丁寧な作付けといったものが非常にこれは効果的だと。また、農福連携ということで、この農業を通じて大地にしっかりと足を下ろすことによって、様々な障がいの度合いといったものが軽減をされていくんではないかと。こうしたエビデンスの話も出てきておりますので、そうした農福連携という新たな事業展開と、こうしたものも徳島はモデルとして今進めているところでもありますので、県庁にお勤めをいただく皆さん方、あるいは民間企業にお勤めをいただく皆さん方、そして、さらなる新たな活躍の場を切り開いていければと考えています。以上です。

防災ヘリコプターについて(質疑)

(徳島新聞社)
 群馬県の方で防災ヘリの事故で多くの方がお亡くなりになりまして、事故の後に、対応の遅れをはじめとして飛行計画の提出のあり方であるとか、虚偽の報告があったとか、いろんな運営上の問題が表面化してきたということがありまして、県としてはこの事故をきっかけとして何か新たな対応というか、運営上の見直しみたいなものはあるんでしょうか。

(知事)
 今回の群馬県の防災ヘリが墜落をして9名全員が亡くなると。大変痛ましい、そうした事故が起こった。ただ、これについては、色々検証される中で、まず、事前に届出をする飛行ルートが実際と届けられたものが違っていた。これによって捜索活動が大幅に遅れた。こうした課題が、実は指摘をされているんですね。それからまた、非常に長い運用期間、このヘリは21年間使っていたと、いったこともありまして、更新の問題ですね。こうした点もあったところでもありますので、我々徳島県としては、こうしたもの、あるいは、その前に長野県でもやはり消防防災ヘリが墜落をしたんですよね。このときも9名、亡くなられたんです。
 我々ちょうど防災ヘリうずしおの機体更新をしたばかりということで、最新鋭の映像伝達システム「ヘリサット」も導入をして、今回の西日本豪雨では早速国からの要請を受けまして、広島の方でこのシステムを活用して被害状況の把握に貢献をしたということでもありまして、我々としても常にこうした安全・安心。つまり、ヘリコプターの場合には、定期点検。こうしたものを非常に厳しい規制があるところでありますので、しっかりとこうしたものにも対応していかなければなりません。まずは、安全・安心といったものをしっかりと守る中で、そして、多くの人命を守る防災ヘリとしてこれからもしっかりと活動ができるように体制を整えていきたいと考えています。

(徳島新聞社)
 現状の運用については問題はないというご認識ですか。

(知事)
 はい。ただ、今回の群馬の点で、これからもいろいろ検証がなされると思いますので、これはしっかりと他山の石としたいと考えています。

障がい者雇用の状況について(質疑)その2

(NHK)
 障がい者雇用率の水増しの件で、確認なんですが、県においては障がい者雇用率の水増しはないということでよろしいでしょうか。

(知事)
 今、全体で65名。実際のカウントは、ダブルカウント部分がありますから、重度障がい者の方を考慮に入れて80名というものについては大きく二つ。一つは障がい者手帳での確認。それから厚生労働省のガイドライン、これに載っているキッチリと規定をしたドクター。これは産業医と知事が指定をしたドクターと。これによる診断書によるものと、いうことになっています

9月の自由民主党総裁選について(質疑)

(徳島新聞社)
 9月に自民党の総裁選挙がありますが、今のところ石破さんと首相の一騎打ちではないかということでありますが、総裁選に知事として期待しているところは。

(知事)
 はい。いよいよ9月に向けまして、自民党の総裁選が。いわゆる自民党の総裁はイコール総理大臣ということになるわけですから、これは否が応でもその関心は高まるということになるかと思います。そうした意味で、今すでに石破さんは8月10日に立候補を表明されて安倍総理も近々発表されるんではないか。6年ぶりの選挙戦になるということになりますので、当然これは大きな関心を持って見守ってく必要があるということであります。
 というのは、ここまでは徳島県知事としての話と。もう一つの顔ですね。全国知事会の総合戦略・政権評価特別委員長といたしましては、これはしっかりと知事会としての地方の総意といったものをそれぞれの候補の皆さま方に提示させていただいて、そしてそれを主張の中に極力盛り込んでいただくと。その盛り込んでいただいた状況についても、これは公表していくという形で取り組んでいきたいと考えています。
 ということで、つい先般、総合戦略・政権評価特別委員会を開催させていただきまして、自由民主党の総裁選挙、立候補の皆さん方に対する提言をとりまとめさせていただいたところであります。これをそれぞれの党のもし総裁になればということでね。重要項目に位置づけていただきたいということを申し入れるということをしたいと考えています。

(徳島新聞社)
 今回二人が、一騎打ちの構図については、どのようにご覧になりますか。

(知事)
 野田さんがどうなるか、まだ分からないと。もし、野田総務大臣が出られるということになれば巴戦ということになるわけですが、なかなか推薦人の20人が難しいというのがマスコミ報道では言われているところでありますので、確率としてはおそらく一騎打ちになるであろうと。一騎打ちになる方が、白か黒かと、いったところは争点が分かりやすいということにもなりますし、我々として知事会からの提言といったものについてもより真剣に受け取ってもらえるんじゃないのかなという感じもしますので、そうした意味では分かりやすい構図なのかなというふうには思っていますね。

(幹事社)
 よろしいでしょうか。では、終了します。

(知事)
 では、よろしくお願いします

このページに関するお問い合わせ
徳島県 知事戦略公室
電話番号:088-621-2015
FAX番号:088-621-2820
メールアドレス:chijisenryakukoushitsu@pref.tokushima.lg.jp
 
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