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平成30年8月6日 定例記者会見 項目別

平成30年7月豪雨災害への対応について(質疑)

(NHK)
 今日で西日本豪雨の発生から1ヶ月経ったんですけども、改めて徳島県の取組状況や被害について総括をお願いできますか。

(知事)
 まずは、この度の西日本豪雨、200を超える多くの尊い命が失われたところでありますので、こうした皆さま方のご冥福と、今なお避難生活をこの酷暑の中で余儀なくされている多くの皆さま、また、被災をされた皆さま方に心からお見舞いを申し上げたいと存じます。
 実は今回の西日本豪雨、徳島県にも、昨年7月初めて気象用語として出た九州北部豪雨の線状降水帯がかかったんです。これが結局、四国、中国、瀬戸内側にダアッとかかった。これが大きな今回の被害を招いたというふうにも言われています。そして今回は、初めていわゆる特別警報が発令になったんですね。この警報のあり方についても、今、大きく取り上げられているところであります。そうした意味では、昨年、今年と矢継ぎ早に新しい気象用語がどんどん出てくる。また、これに対して現場、特に市町村の皆さん方ですね。避難勧告、避難指示のあり方ということで、これも様々な課題が指摘をされて、そして、気象庁と直接、つまりうちだと徳島気象台と市町村のトップの皆さん方がダイレクトに話ができる、情報提供することができることが必要ではないか。こうした体制も進んできたところではあるんですが、やはり新しい状況、新しい用語が飛び交ってきてしまいますと、従来型のあり方ではなかなか追いついていかない。これが今回の実は大きなテーマになっているんではないかと思っています。
 今回の被害について、もう一度振り返ってみますと、本県も当然、被災を大きく受けた。特に、山城地域ですね。三好市、旧山城町と。もちろん、旧池田町のところも崩壊があるわけでありまして。そうした意味では、これらのエリアというのはかねてから地滑り地帯ということで、それぞれ分かっているエリアでもあり、これまで直轄の地滑りであるとか、治山であるとか。あるいは、県単事業も多く投入をし、その監視も行ってきているところではありますが、さらにそれ以上のところが崩れた。これによって県道が持って行かれる。市道が持って行かれる。林道が。こうした状況となりました。
 そうした意味では発災から落ち着いた段階で上空から、あるいは、地上からそれぞれの被災地点を見たところでありまして、そして1日も早く、県道として、どうやって啓開していけばいいのか。片側だけでもなんとか。全部落ちたんであれば、山側のところを少しくりぬいて、ただその上に民家があるというパターンが多いわけですので、そうしたところに影響のない工法はどうしたらいいのか。こうした点も、まずは県道を開けていく。啓開していくということを重点に行うとともに、地元三好市の皆さん方には、なかなかその時間がかかる、また、迂回路がなかなか厳しいということであれば、やはり一旦は下りてきていただくという対策も、地元三好市の皆さん方では進めていただくという形を取って、そして、道路が不通の地域を解消するという手法をとって参りました。これからは復旧にどんどん入っていくわけでありますけどね。やはり、一回災害を起こしたエリアについては、また、同じ状況が起こって、また、同じ被害を受けるということが絶対にないように、再度災害を絶対に起こさないと。こうした対応で、国との間でも、今後、災害協議を進めて、そして1日も早い復旧、復興を図っていきたいと考えています。
 そしてこれは、県内の状況ということでありますが、特に、徳島の場合には、先ほどもご質問にお答えいたしましたように、関西広域連合、特に、広域医療、広域災害に対してのいわゆる災害医療を受け持つということで、今も愛媛県のカウンターパート窓口となっている。関西広域連合はもとより、全国知事会、あるいは総務省という形で。その窓口の対応もさせていただき、そして人員も愛媛県の方に派遣をさせていただいております。
 もちろん、この間、消防は広島、警察は岡山、広島、また、保健師部隊も岡山、こうした形で多くの皆さん方が岡山、広島に展開をした。当初のときには、高知、愛媛、両方にリエゾンも派遣をしたところでありました。今は高知県は、応援の側に回っていただいているわけでありますけどね。そうした意味では、やはり受援体制。どうやって、被災を受けた場合に各部隊を受け入れるのか。ここも大変重要な点。
 特に、愛媛県を訪れたときに宇和島市にも行って参りました。ここは全面的に徳島県がバックアップをしているところであります。市長さんに対してのアドバイザーも徳島県からずっと送っているところでありますので、そうした状況、あるいは市長さんと直接話もさせていただいたところ、やはり、宇和島市としては、一番痛かったのは、給水拠点が土砂崩れでやられてしまった。たちどころに、徳島市、あるいは鳴門市、そして阿南市の給水部隊がこれらをバックアップ。そして、その後、大洲にも展開することになるわけなんです。そうした意味では、ここは痛かったというのと同時に、やはり、どうやって各部隊を受け入れるのか。この受援体制。ここが十分にできていなかったというのが市長さんからの生の言葉でありました。
 ということで、様々なバックアップ制度ができる。あるいは、避難所をつくるのも地元の被災をした市だけに任すんではなくて、対口支援ということで、そうした窓口を設けて、そして順繰り順繰りに。徳島の場合には、そうした市町村の皆さん方のご協力もいただきながらね。県と市町村でこの対口支援、避難所運営の対策を行うところでありますが、送ってきているところでもありました。こうした対策を進めていくことで被災地に対して少しでも、なんとか復旧、復興を、そしてその後普通の生活にいち早くどう戻れるか。こうした対応はもちろん進めるわけですけど、徳島県の方からこうして派遣をされ行っていただいた皆さん方が実践を経て、徳島で今回、線状降水帯がかかったわけですから、同じ被災があっても不思議ではなかったわけでありますので、そうした場合にまず初動としてしっかりと対応ができる。そして受援の体制も十分できると。こうした知見をより深めていく。
 なんといっても南海トラフ地震や中央構造線・活断層地震は、必ず来るわけでありますので、これらに対して迎え撃つ。また今ではこうした集中豪雨、線状降水帯ですね。これらについても迎え撃たなければならない。また、今回は、台風が、まさかの地球の自転と反転する行動をとった。台風は大抵は、西から東へ動くものが、東から西へ。そして南から北へ動くものが、九州では、北から南へと。全く今までの常識と反する。気象庁の方からもなかなかこれは予想不可能だという言葉も出たところでありますので。こうした状況。あらゆる事象をやはり想定をしながら対応していく。今後9月1日がそう遠くなく近づいて参りますので、9月1日の総合防災訓練におきましても、こうした点についての検証をやはりしっかりと行っていく必要があると思うところであります。以上です。

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