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平成30年5月28日 定例記者会見 項目別

徳島市の阿波おどりについて(質疑)その2

(NHK)
 阿波おどりのことなんですが、今回いろいろありましたけども、後から振り返ってみて今回の問題っていうのは、いったいどういった問題だったという風に、考えていらっしゃますか。

(知事)
 やはり、昔はそれぞれ地区地区の皆さん方の心の拠り所。また昔は、阿波の盆歌っていう形で盆踊りの一つとしてね。もちろんその由来っていうのは蜂須賀さんが築城を記念して無礼講だっていうのもある、っていう話はあるわけなんですが。地域の皆さん方にとってみると、正に死者の皆さん方を弔うというか懐かしむ。そうした意味でも、阿波の盆歌からも出ているということもありますからね。その地域地域ならではの味わいとか、あるいは思い風情といったもの、これはやっぱり大切にしていくというのが地域文化ということだったと思うんですが。どんどんどんどんやはりマスコミの皆さん方にも取り上げられたり、阿波おどりってすごいよね、多くの皆さんが見にくると、いうことになりますと、当然旅行エージェントの皆さん方に対してね、配慮していく必要も出てくると。
 一番典型的なのは、昔は桟敷っていうのは、一応どの桟敷に入れるっていう券もあったんですけど、指定席じゃなかったんですよね。しかも入れ替え制でもなかった。ずっと居たい人はずっと居るし、ちょっとだけ見て帰る人は帰るし。入れなくて諦めて帰る人もいる。それと旅行エージェントのみなさんにとってみると、じゃ(午後)6時にご飯をゆっくり食べて桟敷に行ったらもう入れないっていうのはね、よくあるパターンですよね。ところが指定席になれば十分ご飯を食べて、そして阿波おどりを楽しめると。しかしそうなると、その部分はもう阿波おどりは始まってるわけだから、その間、空席になっちゃうのね。まして入れ替え制になって、後の方が空いてるなんて話があったりして、そうだったものが果たしていいのかなと。券は確かに売れてるんだけど風情がなくなるとか、盛り上がりに欠けると。こうした話も出てくると。つまりそうした形で多くの皆さん方が見に来ていただける。これが多くの皆さん方にとって商売の対象になるということで、そうなってくるとどうしてもショー化していく、あるいは商業化していくということが言われて、この何年間ぐらい、私も平成13年の4月からは商工労働部長、観光担当部長でしたからね。その当時は、まだ入れ替え制にもなってなかったし、指定席にもなってなかったんですが。今考えてみると、多くの皆さん方がまた昔の風情を取り戻したらどうだろうかっていう意見が様々出ていたっていうのは、確かにあるんですね。
 また有名踊り手の皆さん方も昔の一丁踊りとか、そうしたものの復活をした方がいいんじゃないだろうかっていう意見をお聞きをしたこともあるわけなんですが。なんとしても徳島市の阿波おどりということでありましたので、私としても積極的にそうしたところに意見をいう立場にもなかったということはあるんですけどね。そうしたものが今回様々な観点から意見が出されてきているんじゃないだろうかと思っています。
 今出されてる意見っていうのは、決して今突然出たわけではなくて、かつてから色んな皆さん方がこうやった方がいいんじゃないか、あああった方がいいんじゃないか、昔はこうだったよねっていうことを言われていたもの、それが一気に今回出ている。こうしたものが良い方向にね、実行委員会、運営協議会っていう今二つの組織があって、県も運営協議会に入ってるわけですけどね。そうした形でまとめていかれるといいんではないのかなと。これは期待のところですね。

(NHK)
 ちょっと聞きにくんですけど、主催団体でこういう風にゴタゴタがあったっていうのは、どう見ていらっしゃいますか。

(知事)
 まあ、ツートップでしたからね。それぞれに徳島県協会と振興協会という17・16と、有名サッカーで言うとJ1のチームがずらっと並んでおられるところが、がちゃんとぶつかっちゃったところがありますんでね。そうした意味では、ひとつの今回、形が。というのもそれまで実はこの両方がなかなか交わらないっていう話もあって、お互いが一緒に演舞をするなんていうのはなかったんですよね。
 ところが最初の国民文化祭で4代モチーフ。「阿波藍」、その富で築き上げた「阿波おどり」、「阿波人形浄瑠璃」、ベートーベン「第九」、アジア初演と。これをモチーフとして全ての人たちが一体となって皇太子殿下雅子妃の前で、平成19年のセレモニーを見ていただいたんですよね。あれをきっかけとして、じゃあ前夜祭だったら一緒に組んでやってみようかって言うような形になって、例えば県協会と振興協会のそれぞれのいわゆる有名連が一緒に演じるということも行われてきたんですよね。で、2度目の国民文化祭。この時にも見事に演じていただいたということで。
 ちょうど昨日も阿呆連の70周年、これがあってちょうどその記念講演私も行っておりましたけどね。ここも元々は阿呆連が娯茶平から出た親子の関係にあるということがあって、それぞれ県協会と振興協会という立場なんですが。ともに出て両連長さんが共に踊ってるということがありましたんで、そうしたことを考えていくと、やはり、あるべき姿っていうのは、今回のように両方がね、それぞれがその中でまず切磋琢磨する。で、それぞれが今度は一体となって切磋琢磨する。考えたら野球もそうですよね。セリーグ・パリーグがあって、それぞれで交流戦があって。昔はもう絶対交流戦なんてなかったものが、今、交流戦あるでしょ。さらには日本シリーズがあるわけでしてね。そうした点を考えるとやはりそれぞれの中でしっかり切磋琢磨をして、そしてまたそれがある程度交流して、さらにその高みを目指していくと。そういう形になっていくんではないのかな。現にそうなってきていたと。だから、今回の事っていうのは必然的に出てきたのかな。後になって思えばですけどね。そのようにも思いますね。

(NHK)
 これも聞きにくいんですが、徳島市観光協会が今回、破産ということになってきますが、そのことについて一言どんなこと言いたいですか。

(知事)
 これは徳島市があって、市の観光協会、そして、徳島市がその破産申し立てをされたと。もちろん、全体に対しての債務保証があったというものがあるということが、当然その引き金と。それをオーバーしちゃうんじゃないかと。赤字4億3000万ということがありましてね。だからそうした点から今回の形が起こったんではないか。あくまでも市の行政としてどう判断をされるのかと。当然、阿波おどりのあり方、それから市の財政。当然それに対して処理をしていかなければならないといった点があるわけですからね。そうした点についての御判断であったんではないのかなとこのように思います。

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