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平成30年5月28日 定例記者会見 項目別

風力発電設置事業の状況について(質疑)

(徳島新聞社)
 風力発電の件なんですけど、意見書の方には事業停止を見据えた抜本的な見直しを行うことというような文言も含まれていると思うんですが、県としては自然エネルギーを推進する立場でもあるので、そういう立場として今回の事業についてどうお考えでしょうか。

(知事)
 今、お話がありましたように、確かにこの自然エネルギー、風力もその代表ということで、徳島県としては34道府県200を超える企業が集まって、自然エネルギーをどんどん日本に導入していこうと。そして原発をゼロにして行こうと。そうした意味での自然エネルギー協議会会長県でもあるわけでしてね。また、パリ協定これをどんどん世界で進めていくんだ。今世紀半ばには二酸化炭素をはじめとする温室効果ガス排出実質ゼロ。脱炭素社会を目指す。サウジアラビアでももう脱石油というものを考えている。まあこうした世界全体の流れ、日本の方向性。そして、日本におきましても、今、国のエネルギー基本計画改定真っ最中ということでね。自然エネルギー協議会の会長として自然エネルギー協会の様々な提案をさせていただく中で、大きく国も舵をきったのは、従来、主要電源・ベースロード電源などとも呼んでおりましたけどね。主要電源にとうとう自然エネルギー由来の電気が入ったということなんですね。もうひとつの2000例えば30年の導入比率、これについてはまだ全体の現行の22パーセントから24パーセントというところが変わってないところではありますが、主要電源に自然エネルギーが入ったというのは、画期的なこと。まだ入ったと言っちゃいけないよね。今の原案の段階ですからね。入ろうとしているということなんですが。そうした今、日本あるいは世界の流れを考えると、風力発電は導入を促進すべきというのが、確かに大きな一つの方向としてある。これはあります。
 ただもう一つ。今回のこの風力発電導入を徳島でとなった場合に、環境影響評価法という法律が定められ、これは難しい2つ、相反するものをいかに両立させるか。大規模開発行為と環境保全をどう両立させるか。こういう観点で、特に県の方としては、環境保全という観点で意見を述べよという形になっているんですね。ということで今回も環境影響評価審査会、この中で専門家がここは集っておられます。また多くの様々な地域の皆さん、団体の皆さん方から意見も出されてくる。また、市・町の意見もお聞きする。こうした中で今回環境保全の見地から意見書を取りまとめさせていただいた。前のこの記者会見でも申し上げたように、環境影響審査会の答申を最大限に尊重させていただくと。まあそうした形で、今回意見書を取りまとめ、事業者の方に提出をさせていただいたということになります。
 ということで、まあこの大きなグローバル、それに対してローカルを今後どうミックスしていくのか。ここがこれからの大きなポイントになってくるんではないか、このように考えています。

(NHK)
 今回の意見書の方で、状況によっては取りやめも含めて検討するべきであるという、ちょっと踏み込んだ表現になったのかなっていうふうに思っているんですが、知事としてあそこの現場をみたこともあるかもしれませんが、どう見ていらっしゃいますか。

(知事)
 まあ私としては、佐那河内にあった企業局が作ったね、大川原夢風車。この時代からずっとこの風力は見守るとともに、平成14年度は環境問題担当する県民環境部長をやってましたからね。そうした意味ではこの環境に対して配慮するっていうことは、やはり多くの皆さん方のご意見を、しっかりと言える時に言っておくということは重要だと。またこうした皆さん方としても、そういったものをしっかりと法の手順にのっとる形で伝えて欲しいというのが、おそらく総意だと思いますのでね。今、踏み込んだという話もありましたが、これは県としてお任せをしている、環境影響評価審査会の答申をいただいたところでありますので、当然、最大限これに対して尊重する形で意見書を出してと、いう形をとらせていただいてます。

(NHK)
 知事として言いにくいと思うんですけど、あの場所について、どう考えていらっしゃいますか。

(知事)
 ここは今申し上げたように、自然環境といった観点から言うと、大変素晴らしい場所だと。あるいは希少動植物ですね。まあこうした観点からも素晴らしい場所だと思っています。その一方で、風況調査に対しても素晴らし場所だと。これはかつてからの風況調査の結果でも明らかなところですからね。そうした中で、さあこの二律背反をどのように行っていくのか。最終的には、国に意見出していく、こういう形の手順になっておりますので、我々としては環境に配慮した意見をどう出していくのかという形を、これは徳島県知事として対応させていただくと。このように考えております。

(徳島新聞社)
 追加なんですけど、風力発電なので山の上に作るか、まだ実証実験段階なのかもしれませんが洋上風力ということも県としても取り組んでいらっしゃったと思うんですけれども、いずれにしても環境という面からみると、現状の環境を破壊するという側面が必ずどこでも起きてくることだと思うんですけども、それを進める旗手のような立場をとっていらっしゃって、ただ県内の地区については、ああいう形で意見を出さざるを得ないという面もあると思うんですけど、先程も二律背反とおっしゃいましたが、現状、知事としてあそこの場所に作る是非というのは、どうお考えなんでしょうか。

(知事)
 これは知事として判断するものではないので、知事としての意見というものは言う立場にない。このように考えています。というのは、今すでに環境影響評価法に則った手順に入ったということになりますから、知事として申し上げるのは、まずこの配慮書の段階では、どうそれを環境の問題点について認識を事業者の皆さん方にしていただくのか。こういう今の立場ということになります。
 ただ冒頭で申し上げた点については、徳島県知事というよりは、自然エネルギー協会の会長として申し上げた点ということですね。やはりグローバルな視点で、これから日本人も考えなければならない。そして我々としては国を大きく動かし、エネルギー基本計画において、とうとう自然エネルギー、これが主要電源であるということまで、今の案の段階ではあるけど、書くようになってきた。非常に世論喚起が進んだということでもありますので。そうした立場から総論としては洋上であろうが陸上であろうが風力発電はじめとする自然エネルギーの導入を推進していく旗振り役ということになります。
 ただあくまでも今回、今度はローカルの話になれば、徳島県知事として法の中で定められた知事としてはそうしたエリアにおける環境に対しての配慮、こうした点についてしっかりと意見を取りまとめるということでありますので、先ほどちょっと踏み込んでるんじゃないのっていう話もありましたが。それはそうした環境影響評価審査会の皆さん方からの出された答申、最大限に尊重するという立場からまとめさせていただいた。もちろんこの中には、市・町の意見こうしたものも組み入れさせていただいてるところと、このように申し上げたいと思います。

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