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平成30年3月19日 定例記者会見 項目別

町村議会のあり方に関する検討会報告について(質疑)

(時事通信社)
  議員のなり手不足が深刻な地方の市町村に対して、総務省が近々まとめる報告書にその対策として、権限を強めた少数の議員による専門型議会と、非常勤を中心とした兼業を広く定数を増やした多数参画型議会の二つの方針を報告書に盛り込むことがあったんですけど、知事の御見解をお伺い出来ますでしょうか

(知事)
  今、特に町村議会を始めとして議員さんになり手がいないと。そして、毎回選挙をしても無投票どころか定数割れを起こすと。これは議会制民主主義、地方におけるその危機だということが言われてきたのですね。
  そこでよく最初に取り上げてこられたのがお隣高知県の大川村ですね。ちょうどダムサイドなどのある。ここの議会をどうするのか。実はこうしたことも想定をして、地方自治法上は特に町村については議会あるいは首長さんを一体化としたいわゆるシティ・マネージャー制度。例えば、3人ぐらいのシティ・マネージャーがいて、そして議員さんの役割もあるいは首長の役割もこれを行なってやっていこう。いわゆる昔でいうそう、ローマとかギリシャ時代の、あのオストラコンみたいな直接民主制みたいなね。こうした形をやろうということは、実は規定をされているのですよね。
  しかしほとんどそれを使った所はない。やはり二元代表制。直接、共に直接選挙では地方の場合あるのですけど、首長さんとそれから議会の議員さん、それぞれを町民村民の皆さん方が選んで、その両方が切磋琢磨をして、そしてそれぞれの住民の皆さんのご意見をいただく中で、そして行政を行っていく。やっぱりこっちがいいんじゃないのというのがこれまでの流れだったのですよね。そして人口もどんどん増える形の中で、一時期は当然そういった問題はもう忘れられてきた。
  しかし、日本全体が急激に人口減少期になり、少子高齢化になって。こうなってくると議員さんのなり手としても、いわゆるあまり子育て世代であるとか、また若い子育て世代というね、若い人たちよりもやはり年齢の高い皆さん方が中心になってきてしまう。そうなってくると、なかなか議論も活性化しないのではないかとか。様々な課題が指摘をされてきたのですね。
  そこで、具体的な今事象が起こった上で、少し後追い的ではあるわけですけど、総務省の中でそうしたことが各審議会でも議論をされて、究極の二つですよね。
  完全非常勤で数をばーっと増やしてやっていく。いやいや少数限定、いわゆるシティ・マネージャー制度に近い形ですよね。そうなると、今課題になっているただ単に議員さんの報酬を上げるということではなくて、場合によっては総額が一定で、それをただ数が10から3人に減るのであれば、約3倍は払っても問題は無いということがあるであろう。
  こうした形をどっち取るかということが、これは究極の選択を示していったうえで、各町村議会あるいは地方の方で考えてみたらどうだろうかと。ていういわば選択肢を投げ与えていただいたのではないのかと思うのですね。
  県内の町村議会におきましても今、議員報酬を上げようということでね、まずは若い世代の皆さん方、つまり子育て世代の人に入ってもらうということになればね、やはりある一定のそれを一生懸命やっていわば専業、議員さんを専業としてやっていくことによって、生活も成り立つし、それによって一生懸命多くの皆さん方の声を聞いて行動することもできる。こうしたメリットがある。
  片や全部非常勤にして兼業すれば他のところで収入を得られるわけなんで、これによっていわばボランティア的な形。そして数を多くすることによって、様々な皆さん方が、参画しやすいじゃないか。もちろん若い世代もあるいは現役として働いている世代も、もちろん酸いも甘いもわかったベテランの皆さん方もということで、多様な議会構成ができるであろうと。
  ただ、この場合には、やはりいつ議会を開くのかと。昨今ではそうした工夫をして土日でやるとか、夜間議会であるとか、そうしたこともずっと全国でやり尽くされてきたのですよね。それでもなかなかなり手がないということで今回の究極の二つの選択肢、これが出されたのではないかと。
  もちろんこうしたものをベースとしながら、やはり二元代表制であるまさに地方自治、民主主義の根幹になる町村における議会制度ですね。こうしたものがしっかりと運営することができる。また持続可能な形になっていくようにね。ここは我々としても期待をしたいと思っています。

(時事通信社)
  多数参画型議会だと兼業が中心になって、これまで禁止されていた自治体職員の兼業も、議員になることが可能となるということなのですけど、それに関してはいかがでしょうか。

(知事)
  私は昔から公務員の皆さん方もどんどん参画すべきだと思っているんですね。
  ただ例えば県の職員が県議会議員を兼務するとなると、ここは少し双方代理的な話があって、いわば理事者の立場と議員さんの立場ということで、これ相反しちゃうわけなのですよね。民法でも双方代理禁止ということがありますので、だからそうした点を考えていくと、例えば県の職員が地元の自分の住んでいるところ、あるいは出身地の市町村の議会議員を兼ねるとか、場合によっては、国会議員を兼ねるとか、こうしたものは有りかなと思うのですよね。
  やはり公務員としての知識といったものをしっかりとそうした議会制民主主義の中に活かしていくというのは、今まではなかなか公務員を辞めて選挙に出るっていうのは本当に厳しかったですよね。といった本人ここにいるわけなんですけどね。本当に最初言われましたよ。自治省でもあほかと。何を考えているんだと。ほんの一瞬だったんですけど。
  だからやはり、ハードルが高いんですよ。だから落選をしてしまえば元には絶対に戻れないということがありまして、じゃあどうやって生活するの。子育て世代であったり現役世代であったら、なかなかチャレンジの選択肢が、憲法で職業選択の自由が定められているのに、自らというか、制度的にハードルが課されてあったので、そこのところいろいろな支障のある先ほどの双方代理禁止みたいなこういったところは別として、そしてそれ以外私はあってもいいんじゃないか。実は、前々から言っているのですよ。私はね。そうするとチャレンジがしやすくなる。そうするともっともっと様々な人たちが議員さんになっていけるということがありますのでね。
  私はそうした形は逆に自分の、知事としてじゃないですけど、こと地方自治を長年ずっとやってきた飯泉個人としては、そうあるべきと昔から主張してきましたから、いよいよそうした時代が、今究極の段階として来ているのではないか。
  公務員として様々な観点で学んできたことをそうしたところでいろいろ使って行くということは私は良いことだと思うんですよね。ただ様々な支障事例については、しっかりとそこは制度として構築していくという必要はあるので、なんでもかんでもオッケーということではないと、このように申し上げたいと思います。