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平成30年2月8日 臨時記者会見 項目別

平成30年度当初予算(案)について(質疑)

(徳島新聞社)
 このたび、公共事業の予算、飛躍的に伸ばしたっていうことなんですけれども、これまでにも防災対策とかずっと多額の予算を積んでこられたと思うのですけれども、今回これだけ確保できて、もしくは確保した、そこはなんで今回これだけ伸ばしたのか、改めてちょっと。

(知事)
 我々、今まで南海トラフ巨大地震これを迎え撃つと、このように言って参りました。
 しかし、なかなか例えば耐震化、進まないといった点もありましたし、その一方で、例えば河川整備という形、維持管理のお金、これは100%県単であったわけで、この財源をもって、逆に交付金事業であれば倍の事業ができる、国費が半分入る。そういう形で、維持管理を極力抑えてきた。こうした点もあって、まさに県土強靱化という観点では、少し脆弱になってきた点がある。
 そこへ、一昨年は活断層型の直下型地震、これはもう発生確率1%未満なんていわれてきたんですね。それが、相次いで熊本、鳥取で起こった。これは現実のものだ、となると、中央構造線は日本最大級の活断層、これが動いたらということをしっかりと考え、これも迎え撃たなければならない。
 さらに、昨年の7月にその被害想定を出させていただいたんですね。
 これによって、市町村はそれぞれの防災計画、地域防災計画であるとか、避難所の安全度の確認あるいは強化、こうしたものを行っていかなければならなくなるのですね。もちろんそれをバックアップする県、県としても行うべきものが多々あるわけです。
 さらに、これに昨年の7月は線状降水帯ということで、九州北部豪雨ということで、41名の尊い命を失う、しかも一瞬にしてということでね。これはいつ何時徳島に起こっても不思議ではない。川がいきなりあふれてしまう。じゃあ、今の川の安全度、これでいいのか。こうした点を全て考えると、当然県民の皆さん方の不安を大きく実は、これは煽る形になるのですよね。
 これはやはり、実感として安全度が高まっていくのだということであれば、やはりここで一度公共事業、カンフルしっかり打っていく必要があるのではないだろうか。そうした思いはこれまでも国に対してもしっかりしてきたところ、総選挙の選挙公約の中にも入ってきた。
 これは、全国知事会を代表して総合戦略政権評価特別委員長として、ほとんどの政党に提言行ったわけでしてね。こうしたものの中に、国土強靭化この話はしっかりと入れ、ほとんどの政党が反対するところはなかったのですよね。
 ということで、今回政権与党の皆さん方も、新たな平成30年度の予算、あるいは平成29年度の補正予算として、大型の補正予算を組む。また、14か月予算としての切れ目のない予算という形で来ると。当然これをしっかりと活用する、しない手はないだろうと。これはもう閣議決定12月行われましたが、その後の御用納めまでの12月27日に、しっかりとこういった点についての提言と徳島が引き受ける旨、これらは国土交通省をはじめ、お話をさせて頂いてきた。
 こうした形で、国にせっかくその思いが届いたわけですから、これをしっかりと使わない手はないだろうと。
 そして県単維持、こちらについても実は起債制度がなかなかはまらなかった。特に河川とかですね。道路とか一部の農業基盤にはあったわけですが、河川とか港湾とかこうしたものには対象にならないということがあった。
 こうした点については、国土交通省と総務省両方に提言を行う形で、平成30年度からそうした新しい起債制度が盛り込まれることになったところでありまして、こうした政策提言の成果もしっかりと受け止めるなかで、これは財源の平準化という観点から、逆に県単維持、こうした点について積極的に対応することができるということで、これまでにはなかった50億円台をいよいよ切り開くということになります。
 もちろんこれらについては、きめ細やかな事業ということでありますので、それぞれの公共的施設である河川などの安全度を高めるだけではなくて、地域経済の活性化にも大きくこれは寄与するものであると考えております。
 ということで、我々がこれまで政策提言これは全国知事会で、あるいは徳島県で様々行ってきたその成果をしっかりと取っていく絶好の環境が訪れた。
 また、県議会の皆さん方もしっかりとこうした点をやるべきじゃないか。県議会からも100億の対前年増を提言いただいたわけで、しかも全ての会派というまさに県議会の総意と。
 そうした点で、これはまさに千載一遇のチャンスが来たのではないか。こうした形で積極的な、そして県土強靭化加速化の予算という形をとらせていただきました。以上です。

(徳島新聞社)
 文化事業に関してなんですけれども、先ほど説明された中で、県民主役・県民主体ということも強調されていたようですけれども、今年度の予算そういう編成になったのは、やっぱり今年度、とくしま記念オーケストラ事業で、県の文化事業が音楽に偏っているだとか、クラッシック事業に偏っているっていうような指摘が色々県議会とかからあったかと思うんですけれども、ここら辺はやはり踏まえてというか、それを意識されての編成だということでしょうか。

(知事)
 それはもちろん、県議会でのご論議こうした点踏まえてですね、やっぱり今回大きな目標であるベートーヴェン「第九」アジア初演100周年、この事業をまずは達成をすることができるということがあれば、当然次への展開と。当然、それだけクラシックをはじめとする音楽さらには文化事業に対して県民の皆さん方が関心を持っていただけるということになれば、やはりただ単にお客さんとして聴くというものから、やはり今度は自分たちでやってみようよ、あるいはやっている人を応援しようよと、こういう新しいフェーズに入ってくる。
 実はこれ、文化とスポーツって全く双子なんですよね。よくスポーツが、今までは例えばプロの試合を観戦することが主だ。野球もサッカーもね。しかしそれだけじゃ、やっぱりまずいじゃないかって。やはりそれに対して、応援をする。様々なボランティアか何かですね。あるいはDO、してみようって。自分たちもやるのだ。
 だから、実は同じことなのですよね。少し文化の方が周回遅れているっていうかね。タイミングが遅れているっていうのはあるわけなのですけどね。しかしそれだけスポーツの方が今まで身近だったということもある。これは、例えば糖尿病対策とか、様々な観点で運動しようと。とくしまマラソンまで作ったわけですからね。そうした意味では、スポーツがちょっと先行したと。
 そういう中で、二度の国民文化祭を経て、ベートーヴェン第九アジア初演100周年これも迎えると。
 しかも、これが国家的な行事として、安倍総理がドイツの大統領とも会見をして、日独双方でね、このベートーヴェン第九アジア初演にまつわる事業、これを外務省がロゴマークを作るとか、そうしたものに対して応援しようPRしようということまでなってきたわけですんで、そうした意味では我々が今まで色々な形で、例えば平成19年度、平成24年度、二度の国民文化祭で「あわ文化4大モチーフ」、「阿波藍」、その富で築かれた「阿波おどり」、「阿波人形浄瑠璃」、そしてベートーヴェン「第九」アジア初演の4大モチーフをずっとやってきたわけですよね。そしていよいよ100周年、こちらが訪れてくると。
 そして国も動く。ニーダーザクセン州と徳島県、鳴門市とリューネブルクと。この形で板東俘虜収容所、ベートーヴェン「第九」アジア初演の舞台となった、その奇跡の収容所の史実を今は、例えばアメリカが典型ですけどね、どこどこファーストと。やっぱり自分の国だけよければいいということではなくて、やはり今こそ地域紛争だ、第三次世界大戦だっていうのではなくて、世界平和、これをやはり象徴として、今回のこのベートーヴェン「第九」アジア初演、こうしたものをしっかりと印象づけ、その意味でユネスコの今回「世界の記憶」にチャレンジをしていこうという話にも日独双方で決まったところでありますんでね、我々としてそうした次のフェーズにやはり文化も、少しスポーツと比べるとでも遅れている部分はありますのでね、そうした点、東京オリンピック・パラリンピック、オリンピック憲章にある世界最高峰のスポーツと文化の祭典だ、ここに向けてしっかりとレガシーも作っていければな、このように考えています。

(徳島新聞社)
 新しく作られた基金、今回5億円積まれていると思うのですけれども、基金の規模については、次年度以降の話とか補正とかの話になってくるかもしれませんけれども、その見通しとしては、今後5億円規模で今後もやっていくのか、さらに増やすとかもう少し、減らすということがあるのかどうかわかりませんけれども、そこら辺のお考えはありますか。

(知事)
 当面はこの5億、議会の方にまずはご理解をいただいてね、通していただくと。当然どういうふうに使っていくのだというところからの規模感が出てくると思いますんで、まずは我々としては5億ということでやっていければと。
 もちろんその中で、県民世論であるとか、さらに加速をすべきだとか、様々なことがあれば、当然その逆があるかもしれませんしね。
 そうした点について、当然それは予算ですので、これは変更していくってこともあり得る。ただ、今のうちから5億変更ありき、なんていうことはあり得ない話ですんでね。まずはこの5億円でしっかりとお認めをいただければ、これを有効に活用していければとこのように考えています。

(徳島新聞社)
 公共事業予算に関してなんですが、最初のご答弁にもしかしたら重なるかもしれないのですけれども、この128億円大幅増でかなり確保するのに苦労されたかと思うのですが、どういう点に苦労されて、確保する上でどういう点で工夫されたかっていうのを、ちょっと教えてください。

(知事)
 やはり、今もおっしゃっていただいたように、こう被る部分っておっしゃられたように、やはりこれが必要だということは、これだけ巨大災害、そして局地的な豪雨、地球温暖化がなせるわざともいわれるわけで、これは国土強靭化という名で今、国も一生懸命やってこうとしているのですが、なかなか財源が伴ってこなかったのですよね。
 実は、今の二階幹事長さんが、国土強靭化の命名者でもあるわけですが、これを作られ発表する前にお話をいただいて、実はこれ知事のために作ったのだからなっていうような冗談半分本気半分と。
 つまり、当時は南海トラフ巨大地震を迎え撃たなければならないのだと。そのために、あまりにも財源、国の支援が少なすぎるということを、機会あるごとに様々な場で提言をさせていただき、当然二階先生にもお話をさせていただいた。だから、国も本腰でこれやるからと。
 実は、災害予防も同じだったのですね。これも全国知事会の場で、災害予防という言葉、これは全国知事会で大折衝になりましてね。私は全国知事会裏切るのかって、三位一体改革の時に、公共事業予算を一般財源化の対象にするのだっていうのが、当時の全国知事会長さん、岐阜の梶原、当時は会長さんだったですけれどね。それと、後に総務大臣になる増田副会長さん。そして今は参議院議員をやられている、岡山の石井知事さん。この方が、総務委員長さんだったのね。この皆さん方が、やはり公共事業も例外なく、このときは義務教(育費)の経費ですね、この国の負担金、これを削減の対象にしようとしていたのですが、これに公共事業も加えようと。
 そうなった時に、当時ちょうど災いの年と言われた年だったのですね。平成16年。もう立て続けに台風が来たということで、徳島の方としては逆にこれを一般財源化すると例えば税収になりますので、人口の多いところに行っちゃうとかね。じゃあ東京都がそれだけしょっちゅう集中豪雨を受けるかっていうとそうじゃないのですよね。やはり地方というところが多いわけなので、それはやはり国の方でプールをしといてもらって、そして必要なところへ出していくと。こういった形を提言させていただいて、当時概念のなかった災害予防っていうことを言ったのですね。
 そしたらこれに対して、今言った3名の方から、徳島県知事は知事会の方向性を裏切るのかっていう話、きつい言葉言われましてね。いや結構だと。そうしたら実は九州の知事さん方がもうどんどん席を立つ。台風が近づいてくる、戻ってくれという中で、彼らが我々は徳島の知事に賛成だと災害予防賛成とみんな言って帰ってくれて、三位一体改革で実は公共事業予算を一般財源化することを、知事会はそのときに止めたのです。
 その代わりに決議をした。これが、災害予防という概念をやっぱりやるのだと。今までのように災害を受けた後に、災害復旧でやる。そりゃまずいじゃないかと。国民の生命財産を失ってから、そして税金でそれをまたカバーすると。そうじゃなくて、税金で先に安全度を高めて、国民の生命財産をしっかり守るのが本来だ。
 そして、初めて国がその年度中に災害予防名目で国土交通省あるいは農林水産省補正予算を組んだのですね。これが、国の当初予算の制度化になるのはしばらく時間がかかるわけなのですけどね。
 こうした長年の徳島の取り組みといったもの、これらもひとつが今回の形に出たと。もちろん10月の総選挙、ここに向けて10の提言を全国知事会が取りまとめて各政党にさせていただき、私が全部持って行ったのですけどね、委員長として。このときにもはっきり国土強靭化の話、そしていわゆる災害予防ですね。こうした点も強く言って、どの政党も皆、そらそうだという中で、今回大幅な補正が組まれた。
 ですから、国土交通省の局長の皆さん方にも言われたのは、そうした形で知事会はじめ徳島県が、非常に世論をきっちりと均しといてくれた。その必要性について強く訴えかけてくれた。これが、予算を取りやすかったよと。
 当然霞ヶ関っていうのは、井戸を掘ったところを大切にしますから、そういった点について、我々もすぐさまだから年明けてから普通はみんな行くのですけどね。それじゃ遅いと。もう閣議決定されたらすぐに、そして御用納めまでに行くということで、12月27日に局長たちを訪ねた、こういうことなのですね。
 実は、昨日も各局長たちを回ってきたら、今回、お礼に行ってきた部分もあって、次の提言もさせていただいたのですけどね。いやもう本当に環境が良く整ってありがたいと。これからそうした国土強靭化についての予算といったものをどんどん言いやすくなった環境にあると。これは財務省もそうですし、あるいは世論といったことね。これだけもう激甚災害が毎年起こるわけで、しかも毎年違う災害が起きるわけだから、当然国土強靭化についての国民の皆さんの関心は高いと。そうしたものの井戸を最初から掘ってきた。平成16年から掘ってきたのだから徳島は。当然ね、そうしたものについて苦労はあるわけなのだけど、当然その実りといったものも得られると。やはり、苦労ないところに実りはないということは事実だなと。そう実感をしたところですね。私が実感していてもだめなのですけどね。県民の皆さんに実感してもらわんとだめなので。あとは県議会の皆さん方にご理解をいただくということが重要と思っています。

(読売新聞社)
 入ってくるお金が、人口が減って限られてくる中で、公共事業とか今回維持補修でお金を増やしましたと。で、公共事業とか維持補修ってこれからも当然発生してくるお金で、ずっと、今回過去最大ですけれどその規模でやっていくわけでもないのでしょうけどね、継続してかかっていくお金っていうのがあって、どっちかに力を入れると、どこかを削らないといけないというか、配分するのが知事のお仕事だと思うのですけれどね、そこの難しさみたいなこと、今回、あとこれからについてどうお考えなのかなっていうのをちょっと聞きたいのですけれど。

(知事)
 まず二点ですね。
 一つは、例えば典型的なのが県単の維持補修費。これを一回ある川の河床を全部さらえましたと。それ一年で終わりかと、効果が。これしばらくもつのですよね。でも放っとくと、どんどんどんどん嵩張って、今までも高くなる、一年だけでも、より危険度が増してくると。そうすると被害が大きい。それで被害が出た場合に、災害復旧でものすごく膨大なお金をかけるわけですね。
 だから、災害予防の大きいところはそこのところで、我々が言って、国土交通省が検証して、だいたい100倍の比があると。災害予防でかけるお金、災害予防しなくて災害復旧でかけるお金、これを比べると100倍ある。ということを考えると、長いスパンで考えると、ここを増やすというのは非常に財政的な効率は高まるということなのですね。
 昔のように、例えば農道林道を100年かけて造っていくと。こうするといわゆる食べるためのこれ公共事業じゃないかっていって、批判をだいぶんされたのですね。つまり、それを要望した時にいた人たちはもうほとんど完成の時いないと。場合によっては、それが災害を招くということもあった。だから、そこのところはやっぱり変える必要があるだろうということで、公共事業の検証システムも作り上げたわけなのですよね。
 だから我々は、災害予防という案を平成16年度知事会に出し、国の方もそれで補正予算を打った。このときから、大きく日本の公共事業の在り方は変わってきた。ただ、これが当初予算の制度となるのはまたしばらく数年かかったのですよね。
 そういう形で、この公共事業の在り方。たくさんこれを増やしたら後々大変なのだということがだいぶ変わってくる。
 そして二点目、これはじゃあ、そうはいっても財源はいるでしょということについては、いよいよ消費税が来年上がってくるのですよね。
 今は例えば少子化対策、今その分の財源がないのだけど、他を工面してそうした少子化対策に向けているわけですよね。ところがこの財源が今度出てくる。となると、ここが浮くということが考えられるわけですよね。
 だから、そうした点も当然、今先取りして少子化対策、ほかの分を圧縮している。これはかなりの額っていうことになりますので、我々としては常に先取りをするもの、そして後年度負担がなくなったのだったら、じゃ次のものをそこに考えると。これが実は財政の一番の要諦なのですよね。
つまり、いつまでもだらだらだらだらかかるもの、昔の公共事業のような。これはやはり構造を変えなきゃならない。そして先取りをして、より効果を出す。災害予防ってまさにその典型。あるいは少子化対策がそうですよね。今のうちに打たないと。そして人口が増えることによって、財政構造も変わってくるということになりますのでね。
 しかし、これについての財源が来年、これは来ることがわかっている。であればと、今少し公共事業を。今ずっと我慢したその分を少子化に向け、でも今度は少しそこを出していくと。そして来年この分についての少子化の先取り分っていうのが無くなる。
 こういう財政構造っていうのは今年だけ考えるのではなくて、次年度、あるいは5年先くらいを考えてフィードバックしていくと。その意味では、先ほど維持管理の部分について、河川などについて起債が無かったという話申し上げましたよね。本来は6年、7年、10年ぐらい保つのであれば、起債をはめて平準化をすると。10年間効果があるわけなのだから、10年分割でいいはずだよね。ところが今単年で行かなきゃならない。となると当然規模を10分の1にしなきゃならない。
 だから、こうした点についても、制度要望というものをし、実ったわけなので、いよいよ発動することができると。
 だから常にやはり財政発動の部分と後年度負担、それに対しての財源、この3つを考えマトリクスとして、そしてじゃあいつ何時これを打つのか。できれば効果的なものであれば少し先取り、他を我慢して圧縮してでも出していく。このことの方が、効果が高かった。
 今回は、まさにそのちょうど特異点に達したと。これは国も我々提言してきた地方としても、ぴったり期を一にするということになるのではないか、このように思っています。

(幹事社)
 他ありますでしょうか。無いようでしたらこれで終了いたします。

 (知事)
 はい、よろしくお願いします。